パトリック・モディアノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
パトリック・モディアノ
Patrick Modiano
誕生 Jean Patrick Modiano
1945年7月30日(69歳)
フランスの旗 フランスオー=ド=セーヌ県
職業 小説家脚本家
国籍 フランスの旗 フランス
主な受賞歴 アカデミー・フランセーズ賞(1972)
ゴンクール賞(1978)
オーストリア国家賞(2012)
ノーベル文学賞(2014)
処女作 『エトワール広場』
テンプレートを表示
ノーベル賞受賞者 ノーベル賞
受賞年:2014年
受賞部門:ノーベル文学賞
受賞理由:最も捉え難い人々の運命を召喚し、占領下の現実を暴露する記憶の芸術に対して

パトリック・モディアノPatrick Modiano1945年7月30日 - )は、フランスパリ近郊オー=ド=セーヌ県ブローニュ=ビヤンクール生まれの作家。

人物像[編集]

ナチス・ドイツ占領下のパリで出会ったユダヤ系イタリア人の父とベルギー人の母の間に生まれた[1]ソルボンヌ大学を中退後、創作に専念する。歌手のマリー・モディアノ(fr)は娘。

ある人物や自己のアイデンティティなど、何かを探し求めるという作品が多い。ミステリー的要素を含んだ物語と叙情的な文の運びから、フランスでは「モディアノ中毒」という言葉があるほど人気が高い[要出典]2014年ノーベル文学賞受賞。フランスで最も権威のある文学賞であるゴンクール賞アカデミー・フランセーズ賞の受賞作家としては初のノーベル文学賞受賞者となった。

略歴[編集]

主な受賞歴[編集]

  • アカデミー・フランセーズ賞(1972年)
  • ゴンクール賞(1978年)
  • オーストリア国家賞(2012年)
  • ノーベル文学賞(2014年)

作品一覧[編集]

  • エトワール広場(La Place de l'Étoile)(1968年)
  • 夜のロンド(La Ronde de nuit)(1969年)
  • パリ環状通り(Les Boulevards de ceinture)(1972年)

  邦訳:野村圭介訳『パリ環状通り』(講談社、1975年)

  • ルシアンの青春(Lacombe Lucien)(1974年)(映画脚本。ルイ・マル監督と共作)
  • イヴォンヌの香り(Villa triste)(1975年)

  邦訳:柴田都志子訳『イヴォンヌの香り』(集英社、1994年)

  • エマニュエル・ベルル作『インタビュー』(Emmanuel Berl, interrogatoire)(1976年)(その序文)
  • 家族手帳(Livret de famille)(1977年)
  • 暗いブティック通り(Rue des Boutiques Obscures)(1978年)

  邦訳:平岡篤頼訳『暗いブティック通り』(講談社、1979年、白水社、2005年)

  • ある青春(Une jeunesse)(1981年)

  邦訳:野村圭介訳『ある青春』(白水社、1983年)

  • 思い出の小道(Memory Lane)(1981年)
  • とても気のいい仲間たち(De si braves garçons)(1982年)
  • 金髪の人形(Poupée blonde)(1983年)(戯曲)
  • 失われた地区(Quartier perdu)(1984年)
  • 八月の日曜日(Dimanches d'août)(1986年)

  邦訳:堀江敏幸訳『八月の日曜日』(水声社、2003年)

  • シューラの冒険(Une aventure de Choura)(1986年)(絵本)
  • シューラの婚約(Une fiancée pour choura)(1987年)

  邦訳:末松氷海子訳『シューラの婚約』(セーラー出版、1990年)(絵本)

  • いやなことは後まわし(Remise de Peine)(1988年)

  邦訳:根岸純訳『いやなことは後まわし』(パロル舎、1997)

  • 少年時代の更衣室(Vestiaire de l'enfance)(1989年)
  • 新婚旅行(Voyage de noces)(1990年)
  • カトリーヌとパパ(Catherine Certitude)(1990年)(児童書)

  邦訳:宇田川悟訳『カトリーヌとパパ』(講談社、1992年)

  • 廃墟に咲く花(Fleurs de ruine)(1991年)

  邦訳:根岸純訳『廃虚に咲く花』(パロル舎、1999年)

  • サーカスが通る(Un cirque passe)(1992年)

  邦訳:石川美子訳『サーカスが通る』(集英社、1995年)

  • 最悪の春(Chien de printemps)(1993年)
  • 1941年。パリの尋ね人(Dora Bruder)(1997年)

  邦訳:白井成雄訳『1941年。パリの尋ね人』(作品社、1998年)

  • (Des inconnues)(1999年)
  • さびしい宝石(La Petite Bijou)(2001年)

  邦訳:白井成雄訳『さびしい宝石』(作品社、2004年)

  • (Accident nocturne)(2003年)
  • (Un pedigree)(2005年)(自伝的小説)
  • 失われた時のカフェで(Dans le café de la jeunesse perdue)(2007年)

  邦訳:平中悠一訳『失われた時のカフェで』(作品社、2011年)

  邦訳:窪田般弥訳『やさしいパリ』(リブロポート、1991)

モディアノと冬のソナタ[編集]

韓国ドラマ冬のソナタ』のシナリオを担当したキム・ウニユン・ウンギョンが、共著の『もうひとつの冬のソナタ』で共通して影響を受けたのはモディアノの『暗いブティック通り』であると述べている。また実際に、『暗いブティック通り』と『冬のソナタ』にはストーリーや登場人物についていくつかの相似点がある[3]

脚注[編集]

  1. ^ ノーベル文学賞は仏モディアノ氏-大戦の記憶呼び覚ます芸術ブルームバーグ日本語版 2014年10月9日)
  2. ^ アカデミーのペーテル・エングルンド(en)事務局長は「彼の作品は比較的短く、シンプルな言葉遣い、1日2冊読むことも可能だが、構成が洗練されていて優雅」と讃えた(朝日新聞2014年10月10日)
  3. ^ たとえば、「『冬ソナ』にも影響」(朝日新聞2014年10月10日)。