ナナフシ

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ナナフシ目
生息年代: 55.8–0 Ma
始新世 - 現代
Phyllium sp.
コノハムシPhyllium 属)の一種
(2000年1月27日)
地質時代
始新世 - 現代
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
亜綱 : 有翅昆虫亜綱 Pterygota
下綱 : 新翅下綱 Neoptera
上目 : 直翅上目 Orthopterida
: ナナフシ目 Phasmatodea
学名
Phasmatodea
Jacobson and Bianchi, 1902
シノニム
  • Phasmida Leach[1]1815
  • Phasmatoptera Jeannel, 1947
  • Cheleutoptera Crampton, 1915
英名
phasmids
亜目

ナナフシ(七節、竹節虫)は、節足動物門昆虫綱ナナフシ目に属する昆虫の総称。草食性の昆虫で、木の擬態した姿が特徴的。「七節」の「七」は単に「たくさん」という程度の意味で、実際に体節を正しく7つもっているわけではない。また、「竹節虫」は中国語由来の表記である。

ナナフシ目の学名の "Phasmatodea" は「異様なもの」を意味する phasma と、高次の分類群を示す odea を合わせたもので[2]、学名についてはこの他に "Phasmida" とする場合もある。

形態・生態[編集]

さまざまな種のナナフシ類の

細長い体で、その姿はなどの植物体に擬態している。また、硬い卵殻に覆われた卵も植物の種子に似ている[2]。体長は数cmから50cmを超えるものまでさまざま。

不完全変態[2]。基本的に両性生殖だが、ナナフシモドキオランダ語版などは単為生殖を行い、オスが非常に稀である。

や飛翔能力を失ったものが多い。退化の程度は様々で、雌雄とも完全な飛翔能力を有するものから、オスのみ飛翔能力を有するもの、雌雄とも完全に無翅のものまである。コノハムシメスのように、上翅を有するものの飛翔能力は失われている例もある。

防御手段の一つとして、敵に襲われた際にを自ら切り離す自切を行う種が多い。失われた脚は、自切が若齡幼虫時に行われたものであれば、脱皮とともに再生していくが、成長段階の終わりに近い時期の自切ほど再生され難く、終齡幼虫・成虫での自切は再生されない。

分布[編集]

熱帯から温帯に分布する[2]

下位分類[編集]

世界には約2,500のナナフシの仲間がいるとされている。ただ、ナナフシの分類は大幅な見直しが進められており、以下に記述されている日本国内種についても、これから整理される可能性があるため注意が必要である。

コブナナフシ亜科[編集]

ナナフシ亜科[編集]

ナナフシモドキ
  • ナナフシモドキ Baculum irregulariterdentatum (Brunner von Wattenwyl, 1907)
    体長:オス57 - 62mm(非常に稀で数匹しか見つかっていない)、メス74 - 100mm。
    分布:日本(本州四国、九州)。
    Phraortes elongatus (Thunberg, 1815)と混同する例が多いが、Baculum 属は触角が短く、Phraortes 属は触角が長いことで区別できる。
  • イシガキナナフシ Entoria ishigakiensis (Shiraki, 1935)[3]
    分布:日本(石垣島、西表島)、台湾。
    Entoria okinawaensis と同種の可能性がある。
  • ヤマトナナフシ Entoria japonica (Shiraki, 1911)[4]
    原記載論文[4]では Yoshihama で採集との記録。Shiraki(1935)[3]では神奈川県 Yoshihama と記載。その後は記載がなく、詳細は不明。
  • オオナナフシ Entoria magna (Shiraki, 1911)[4]
    原記載論文[4]では Yoshihama で採集との記録。Shiraki(1935)[3]では神奈川県 Yoshihama と記載。その後は記載がなく、詳細は不明。
  • Entoria nuda (Brunner von Wattenwyl, 1907)
    分布:日本(奄美大島、石垣島、大東諸島)、台湾。
  • オキナワナナフシ Entoria okinawaensis (Shiraki, 1935)[3]
    分布:日本(奄美大島、沖縄本島、久米島南大東島、宮古島、石垣島、西表島)。
    ミヤコナナフシ Entoria miyakoensis (Shiraki, 1935)とナゴナナフシ Entoria nagoensis (Shiraki, 1935)[3]は同種[5]
  • Rhamphophasma japanicum (Brunner von Wattenwyl, 1907)
    分布:日本。

トビナナフシ亜科[編集]

ニホントビナナフシ
  • ニホントビナナフシ Micadina phluctainoides (Rehn, 1904)
    体長:オス36 - 40mm、メス46 - 56mm。
    分布:日本(本州、九州、奄美大島、沖縄本島、久米島)。
    本州の個体は単為生殖を行うが屋久島以南の個体は両性生殖。リュウキュウトビナナフシ Micadina rotundata (Shiraki, 1935)は同種[6]
  • ヤスマツトビナナフシ Micadina yasumatsui (Shiraki, 1935)[3]
    分布:日本(本州、四国、九州)。
    単為生殖を行い、オスは未知。
  • シラキトビナナフシ Micadina fagi (Ichikawa and Okada, 2008)[6]
    分布:日本(北海道)。
    単為生殖を行い、オスは未知。

ヒゲナナフシ亜科[編集]

トゲナナフシ
  • トゲナナフシ Neohirasea japonica (de Haan, 1842)
    体長:メス57 - 75mm。
    分布:日本(本州、四国、九州)。
    トゲナナフシモドキ Neohirasea lugens (Brunner von Wattenwyl, 1907)は同種[7]
  • エダナナフシ Phraortes illepidus (Brunner von Wattenwyl, 1907)
    体長:オス65 - 82mm、メス82 - 110mm。
    分布:日本(本州、九州)、台湾。
    体色は緑色型、茶褐色型、灰褐色型と様々である。日当たりの良い雑木林などで見られる。食性はサクラノイバラカシコナラなど様々。都市近郊にも多く生息する普通種。ナナフシ Phraortes elongatus (Thunberg, 1815)と Phraortes mikado (Rehn, 1904)は同種と考えられる。なお、ナナフシモドキを Phraortes elongatus (Thunberg, 1815)と混同する例が多いが、Baculum 属は触角が短く、Phraortes 属は触角が長いことで区別できる。
  • ミヤコエダナナフシ Phraortes miyakoensis (Shiraki, 1935)[3]
    分布:日本(沖縄本島、宮古島、石垣島、西表島)。
  • タイワントビナナフシ Sipyloidea sipylus (Westwood, 1859)
    分布:日本(九州、奄美大島、沖永良部島、沖縄本島、石垣島、西表島)、中国、台湾、東南アジア
    単為生殖を行い、オスは非常に稀。

脚注[編集]

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  1. ^ William Elford Leach (1790-1836) zoologist or Edwin S. Leach (1878-1971)
  2. ^ a b c d 『節足動物の多様性と系統』 石川良輔編、岩槻邦男馬渡峻輔監修、裳華房〈バイオディバーシティ・シリーズ〉、2008年ISBN 978-4-7853-5829-7
  3. ^ a b c d e f g Tokuichi. Shiraki (1935), “Orthoptera of the Japanese Empire (Part IV) Phasmidae”, Memoirs of the Faculty of Science and Agriculture, Taihoku Imperial University 14: 29-58 
  4. ^ a b c d Shiraki T. (1911). “Phasmiden und Mantiden Japans.”. 日本動物学彙報 (日本動物学会) 7 (5): 291-331. NAID 110003353400. 
  5. ^ Keizo Yasumatsu (1998), “On the identity of Entoria okinawaensis Shiraki (Phasmida)”, MUSHI 38 (15): 123-124 
  6. ^ a b Akihiko Ichikawa; Masaya Okada (2008). “Review of Japanese species of Micadina Redtenbacher (Phasmatodea, Diapheromeridae), with description of a new speces”. Tettigonia (日本直翅類学会) (9): 13-31. 
  7. ^ Paul D Brock (1998) (ドイツ語). Catalogue of type specimens of stick- and leaf-insects in the Naturhistorisches Museum Wien (Insecta: Phasmida). Kataloge der wissenschaftlichen Sammlungen des Naturhistorischen Museums in Wien. Wien: Naturhistorisches Museum. ISBN 390027567X. NCID BA80134657. OCLC 883013043. 

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]