ツングースカ大爆発

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ツングースカ大爆発の位置(地図中央やや下)
クーリック探検隊による写真(1927年) 一定方向に樹木がなぎ倒されている。

ツングースカ大爆発(ツングースカだいばくはつ、ロシア語:Тунгусский метеорит英語:Tunguska explosion)とは1908年6月30日7時2分(現地時間)頃、ロシア帝国領中央シベリアエニセイ川支流のポドカメンナヤ・ツングースカ川上流(現・ロシア連邦エヴェンキ自治管区内。2007年クラスノヤルスク地方と統合)の上空(北緯60度55分0秒東経101度57分0秒 )で起こった天体爆発である。ツングースカ事件とも言われる。

巨大な爆発であったが近くに村が無かったため、死者は1名だけだった。

目次

[編集] 概要

強烈なエアバースト(en:Air burst) が発生し、半径約30キロメートルにわたって森林が炎上し、約2,150km²の範囲の樹木がなぎ倒された。1,000キロメートル離れた家の窓ガラスも割れたという。破壊力はTNT火薬にして10 - 15メガトンに相当するものと考えられている。爆発によって生じたキノコ雲は数百キロメートル離れた場所からも観測できた。爆発地点では地球表面にはほとんど存在しない元素のイリジウムが検出されている。

地球に落下した天体が爆発したとみられるが、隕石孔や隕石の残片などは発見されていない。しかし、爆発の規模から地球に落下した質量約10万トン・直径60 - 100メートルの天体が地表から6 - 8キロメートル上空で爆発、跡形なく四散したと考えられている。落下した天体は隕石彗星小惑星、小型のブラックホール鏡像物質と諸説ありケイ酸塩鉱物を含むともいわれている[1]


[編集] 調査の歴史

爆発が起こったのは第一次世界大戦ロシア革命の数年前、かつ日露戦争を終えて間もなくという時期だったことから社会は非常に混乱しており、現地調査はしばらく行われなかった。

初めての現地調査は爆発から13年、ソ連成立後の1921年に天文学者レオニード・クーリックを中心とするソ連科学アカデミー調査団によって行われた。クーリックはツングースらから聞き取り調査を行い、落下する火球が目撃され、衝撃音は20数回続いたことを確認した。スースロフも1927年に聞き込み調査を行い、当時森林火災が発生したことを報告している。その後、クーリックは4度の探検を行った。

  • 1927年:クーリック第1回探検 - 助手ギューリッヒと共に、大規模な倒木地帯の中心を発見する。
  • 1928年:クーリック第2回探検 - 助手スイチンと共にスースロフの漏斗[2]の磁気を測定するが、鉄隕石が落ちた証拠は見つからなかった。
  • 1929年:クーリック第3回探検 - 助手クリノフと共にスースロフの漏斗を排水して調査するが、隕石の破片は見つからなかった。
  • 1939年:クーリック第4回探検 - ユージノエ沼の調査。
  • 1940年:クーリック第5回探検 - ユージノエ沼の調査を行う予定だったが中止。

クーリックは落下した天体は隕石であると考えていたが4回の探検ではクレーターや隕石の破片など隕石落下説を裏付ける証拠は見つからず、成果はあがらなかった。

1946年にはロシアのSF作家アレクサンドル・カザンツェフ(Aleksandr Petrovich Kazantsev)が「爆発は地球に墜落した異星人宇宙船に積まれた核爆弾によるものである」という内容の小説「爆発」を発表した。これを受け、トムスク大学研究員などを中心とした総合自主探検隊(KSE)が結成される。後にKSEは現地で数回の残留放射能の測定を行うが検出されず、カザンツェフの説は否定された。

その後1960年代に入ると、本格的な探検調査が行われるようになった。倒木の倒れている向きなどの綿密な地図が作られたことで爆心地や爆発力、入射角、爆発時の速度などが判ってきている。爆発の衝撃波と斜めに高速移動した衝撃波とが合成された衝撃波によって、爆発の跡は翅を広げた蝶のような形をしている。そのため爆発跡の形はツングースカ・バタフライと呼ばれている。

[編集] 調査・研究を行った主な人物

G・P・ギューリッヒ
クリークの第1回探検のときの助手。
E・L・クリノフ
天文学者。クリークの第3回探検のときの助手。
V・A・スイチン
狩猟学者、動物学者、作家。クリークの第2回探検のときの助手。

[編集] 注釈

  1. ^ カール・セーガンコスモス
  2. ^ クーリックがI.M.スースロフの名前にちなんで名づけた凹地。クーリックはクレーターであると信じていたが実はサーモカルストであった。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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