風張蓮

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風張 蓮
ヤクルト時代
(2018年7月4日 マツダスタジアムにて)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 岩手県九戸郡九戸村
生年月日 (1993-02-26) 1993年2月26日(31歳)
身長
体重
182 cm
88 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2014年 ドラフト2位
初出場 2015年5月3日
最終出場 2021年9月11日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

風張 蓮(かざはり れん、1993年2月26日 - )は、岩手県九戸郡九戸村出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。

妻は女優松岡亜由美[1]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

小学3年の時に地元の野球クラブで野球を始めた[2]岩手県立伊保内高校在学中には、春夏ともに甲子園球場での全国大会へ出場できなかった[2]が、3年時にはNPB球団のスカウトから注目されていた。この時にはプロ志望届を提出せず、北海道網走市にキャンパスを擁する東京農業大学生物産業学部へ進学した[2]

大学では1年春から、北海道学生野球リーグの公式戦に登板。リーグ戦通算16勝3敗、防御率1.69という成績を残し、2・3年時には大学日本代表候補へ選ばれた。4年秋には5勝でリーグ最優秀投手、ベストナインを受賞して明治神宮大会出場するも1回戦で1回を投げて降板、同期の玉井大翔、1年下の井口和朋の活躍でチームは準々決勝まで進んだが以後は自身の登板なし[3]。2014年のドラフトで、東京ヤクルトスワローズから2位指名を受け[4]、契約金7000万円、年俸1200万円(金額は推定)という条件で入団した。背番号は32で、九戸村出身者としては初めてのプロ野球選手になった。担当スカウトは八重樫幸雄

東京農業大学北海道オホーツク時代
(2014年11月15日、明治神宮球場にて)

ヤクルト時代[編集]

2015年は、3月29日にイースタン・リーグの対北海道日本ハムファイターズ戦(ヤクルト戸田球場)で、先発投手として公式戦デビュー。初回に一死を取ったが、11球目に危険球宣告され退場。5月3日の対広島東洋カープ戦(明治神宮野球場)で、先発投手として一軍の公式戦にもデビュー。先頭打者の田中広輔を凡退させたものの、8球目が2番打者菊池涼介の頭部への死球になり危険球宣告され退場[5][注 1]。一軍公式戦への登板機会はこの試合だけだったが、6月29日に神宮球場で催された「侍ジャパン大学日本代表 対 NPB選抜」には、NPB選抜の8番手投手として登板[7]。イースタン・リーグ公式戦では、通算12試合の登板で、1勝6敗、防御率5.02という成績を残した。

2016年は、オール救援で一軍公式戦8試合に登板。勝敗は付かず、防御率は8.10だった。イースタン・リーグ公式戦では、通算41試合の登板で、3勝4敗3セーブ、防御率3.42を記録。その一方で、シーズン中の8月8日に、女優の松岡亜由美と結婚した[1]

2017年は、3試合で防御率6.75の成績に終わった。オフに背番号を64に変更した。

2018年は、4月3日に一軍に昇格。4月7日に先発の石川雅規が崩れ4回から登板した後チームが逆転した結果、2回無失点でプロ初勝利を挙げた。ここで結果を残したことからシーズンでも登板機会が増加。シーズン中盤に1度抹消されるが、再昇格後はホールドが付く機会での登板もあり、最終的に53試合に登板するなど飛躍のシーズンとなった。

2019年2020年はいずれもイースタン・リーグでは防御率1点台と結果を残しながら、一軍に上がると打ち込まれる試合が続き、2年続けて10試合あまりの登板で防御率7点台に終わった。2020年11月2日、球団から戦力外通告を受けたことが発表された[8]。これにより2014年のドラフト会議でスワローズから指名された8選手(うち育成指名1選手)全員が、わずか6シーズンの間に退団することとなった。12月7日には神宮球場で行われた12球団合同トライアウトに参加。12月の屋外球場という条件の中、参加全投手の中で最速となる149km/hを記録するとともに打者3人を三振・一邪飛・三振に抑える好結果を残した[9]

DeNA時代[編集]

2020年12月10日、横浜DeNAベイスターズとの契約に合意したことが発表された[10]。推定年俸は1200万円で[11]、背番号はヤクルト時代と同じ64に決まった。

2021年7月10日、イースタン・リーグの対千葉ロッテマリーンズ戦(野手が足りないため、DHを使わずに投手打順に入った)において、3回裏の打席で二塁打を放った。一軍では5試合に登板し、防御率7.71を記録[12]。10月5日に2年連続となる戦力外通告を受けた[12]

米独立リーグ時代[編集]

2021年12月8日にメットライフドームで行われた12球団合同トライアウトに2年連続で参加。打者3人を一ゴロ・遊ゴロ・四球に抑えた[13]。NPBからは声がかからなかったが、ルートインBCリーグ茨城アストロプラネッツGMの色川冬馬が企画・運営するアリゾナ・スカウティング・リーグ(ASL)に参加。日米各リーグのスカウトを前に紅白戦形式のトライアウトに臨み、3試合計4回で3失点、6奪三振、最速92マイル(約148km/h)と結果を残し、2022年2月に米独立リーグ・アトランティックリーグケンタッキー・ワイルドヘルス・ゲノムス英語版と契約した[14][15]

ゲノムスでは開幕から4試合(4.2イニング)に登板して、0勝0敗、防御率9.64、5奪三振という成績だった[16]。NPBへのトレード期限となる7月末までにオファーがなかったため、8月1日付でチームを退団して帰国した[15][17]。10月8日に開催されたトークイベントにおいて、現役引退を発表した[18]

選手としての特徴[編集]

最速152km/hのストレートを持つ[4]。変化球はフォークスライダーなどを投げる。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2015 ヤクルト 1 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 2 0.1 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0.00 0.00
2016 6 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 53 10.0 18 2 5 0 0 10 0 0 9 9 8.10 2.30
2017 3 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 16 4.0 3 1 1 0 0 3 0 0 3 3 6.75 1.00
2018 53 0 0 0 0 2 4 0 4 .333 241 57.2 48 11 22 0 1 61 4 0 30 28 4.37 1.21
2019 14 0 0 0 0 0 0 0 1 ---- 95 19.0 23 5 15 0 2 17 1 0 15 15 7.11 2.00
2020 11 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 75 14.2 22 2 9 0 1 11 2 0 13 13 7.98 2.11
2021 DeNA 5 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 33 7.0 12 2 0 0 0 6 0 0 6 6 7.71 1.71
通算:7年 93 2 0 0 0 2 4 0 5 .333 515 112.2 126 23 52 0 5 108 7 0 76 74 5.91 1.58
  • 2021年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2015 ヤクルト 1 0 0 0 0 ----
2016 6 0 1 0 0 1.000
2017 3 1 0 0 0 1.000
2018 53 2 11 0 0 1.000
2019 14 3 3 0 0 1.000
2020 11 0 5 0 0 1.000
2021 DeNA 5 0 0 0 0 ----
通算 93 6 20 0 0 1.000
  • 2021年度シーズン終了時

記録[編集]

初記録
投手記録
その他の記録
  • プロ初登板での危険球退場:初登板参照、1回表に5球目を菊池涼介へ頭部死球 ※史上3人目、先発登板では史上初

背番号[編集]

  • 32(2015年 - 2017年)
  • 64(2018年 - 2021年)

登場曲[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ NPB一軍公式戦への初登板で危険球による退場を宣告された投手は史上3人目だが、先発登板での宣告および、二軍公式戦への初登板でも宣告された事例は初めてである[5]。また、対戦打者数としては最速の2人目で退場となった[6]

出典[編集]

  1. ^ a b “ヤクルト風張、結婚していた…「花子とアン」女優・松岡亜由美と”. スポーツニッポン. (2016年11月27日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/11/27/kiji/K20161127013802160.html 2016年11月27日閲覧。 
  2. ^ a b c “東農大北海道・風張17K3安打完封”. 日刊スポーツ. (2014年8月31日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp3-20140831-1359462.html 2015年5月3日閲覧。 
  3. ^ 週刊ベースボール増刊 大学野球2014秋季リーグ戦決算号 ベースボールマガジン社
  4. ^ a b 風張 ヤクルトのホタテ腕だ!水産加工バイトで磨いたMAX152キロ”. スポニチ Sponichi Annex (2014年11月4日). 2021年5月26日閲覧。
  5. ^ a b ヤクドラ2風張、初登板8球退場も「先は長いから」指揮官かばう”. スポーツニッポン (2015年5月4日). 2021年5月27日閲覧。
  6. ^ “巨人・畠 最速タイ打者2人目、最速4球目での危険球退場”. スポーツニッポン (スポーツニッポン新聞社). (2017年10月1日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2017/10/01/kiji/20170930s00001173426000c.html 2018年2月27日閲覧。 
  7. ^ 2015年度 侍ジャパン大学日本代表 対 NPB選抜 試合結果 日本野球機構公式サイト (2015年6月29日) 2016年11月27日閲覧
  8. ^ “来季の契約について”. 公式サイト (東京ヤクルトスワローズ). (2020年11月2日). https://www.yakult-swallows.co.jp/news/detail/25203 2020年11月2日閲覧。 
  9. ^ 新庄氏は3打数1安打1打点/合同トライアウト詳細”. 日刊スポーツ (2020年12月5日). 2020年12月7日閲覧。
  10. ^ “2021年シーズン 選手契約について”. 公式サイト (横浜DeNAベイスターズ). (2020年12月10日). https://www.baystars.co.jp/news/2020/12/1210_03.php 2020年12月10日閲覧。 
  11. ^ DeNA ヤクルト戦力外・風張の獲得を発表 トライアウトで打者3人に無安打2Kの好投”. スポーツニッポン (2020年12月11日). 2021年11月7日閲覧。
  12. ^ a b 【DeNA】大量10選手に戦力外通告 中井大介、乙坂智、風張連ら チーム再建へ向けて血の入れ替え”. スポーツ報知 (2021年10月5日). 2021年11月7日閲覧。
  13. ^ 【トライアウト】2年連続参加DeNA風張蓮「欲してくれるところあれば」”. ニッカンスポーツ (2021年12月8日). 2022年2月24日閲覧。
  14. ^ 元ヤクルト、DeNAの風張蓮、米独立リーグのゲノムスと契約へ”. サンケイスポーツ (2022年2月24日). 2022年2月24日閲覧。
  15. ^ a b Transactions”. Atlantic League Professional Baseball. 2022年8月12日閲覧。
  16. ^ Ren Kazahari Japanese & Independent Leagues Statistics & History”. Baseball-Reference.com. 2022年8月12日閲覧。
  17. ^ kazaharis2の2022年8月9日のツイート- X(旧Twitter)
  18. ^ 10/8(土) 風張蓮選手引退報告トークライブ | LEFKADA新宿 ライブハウス&イベントスペース”. lefkada.jp. 2022年10月6日閲覧。
  19. ^ ヤ2位風張が危険球退場 広島菊池に頭部死球 日刊スポーツ 2015年5月3日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]