第64回カンヌ国際映画祭
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オープニング | 『ミッドナイト・イン・パリ』 |
---|---|
クロージング | 『愛のあしあと』 |
会場 | フランス カンヌ |
創設 | 1946年 |
受賞 | 『ツリー・オブ・ライフ』 |
賞名 | パルム・ドール |
上映作品数 |
コンペティション: 20本 ある視点: 21本 短編: 9本 |
期間 | 2011年5月11日 - 22日 |
ウェブサイト | http://www.festival-cannes.com |
第64回カンヌ国際映画祭(だい64かいカンヌこくさいえいがさい)は、2011年5月11日から22日まで開催された[1]。
コンペティション部門はアメリカ合衆国の俳優であるロバート・デ・ニーロ[2][3]、短編部門はフランスの映画監督のミシェル・ゴンドリー[4]、カメラ・ドールは韓国の映画監督のポン・ジュノ[5]が審査委員長を務めた。
オープニング作品はウディ・アレン監督、脚本の『ミッドナイト・イン・パリ』である[6]。オープニング及びクロージング・セレモニーでの司会はメラニー・ロランが務めた[7]。
名誉賞は、イタリアの映画監督であるベルナルド・ベルトルッチに贈られた[8]。ある視点部門のオープニングはガス・ヴァン・サント監督の『永遠の僕たち』である[9]。
公式選出
[編集]以下の映画が公式選出作品として上映される:[10]
日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 | |
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オープニング作品 | ミッドナイト・イン・パリ | Midnight in Paris[6] | ウディ・アレン | アメリカ |
クロージング作品 | 愛のあしあと | Les Bien-aimés | クリストフ・オノレ | フランス |
コンペティション部門
[編集]日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
私が、生きる肌 | La piel que habito | ペドロ・アルモドバル | スペイン |
メゾン ある娼館の記憶 | L'Apollonide (Souvenirs de la maison close) | ベルトラン・ボネロ | フランス |
Pater | アラン・カヴァリエ | フランス | |
フットノート | Herat Shulayiml | ヨセフ・シダー | イスラエル |
昔々、アナトリアで | Bir Zamanlar Andolu'da | ヌリ・ビルゲ・ジェイラン | トルコ |
少年と自転車 | Le Gamin au vélo | ダルデンヌ兄弟 | ベルギー |
アーティスト | The Artist | ミシェル・アザナヴィシウス | フランス |
ル・アーヴルの靴みがき | Le Havre | アキ・カウリスマキ | フィンランド |
朱花の月 | 河瀬直美 | 日本 | |
スリーピング ビューティー/禁断の悦び | Sleeping Beauty | ジュリア・リー | オーストラリア |
パリ警視庁:未成年保護部隊 | Polisse | マイウェン | フランス |
ツリー・オブ・ライフ | The Tree of Life | テレンス・マリック | アメリカ合衆国 |
La source des femmes | ラデュ・ミヘイレアニュ | フランス | |
一命 | 三池崇史 | 日本 | |
ローマ法王の休日 | Habemus Papam | ナンニ・モレッティ | イタリア |
少年は残酷な弓を射る | We Need to Talk About Kevin | リン・ラムジー | イギリス |
ミヒャエル | Michael | マルクス・シュラインツァー | オーストリア |
きっと ここが帰る場所 | This Must Be the Place | パオロ・ソレンティーノ | イタリア |
メランコリア | Melancholia | ラース・フォン・トリアー | デンマーク |
ドライヴ | Drive | ニコラス・ウィンディング・レフン | アメリカ |
ある視点
[編集]日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
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Okhotnik | バクール・バクラーゼ | ロシア | |
Halt auf freier Strecke | アンドレアス・ドレーゼン | ドイツ | |
アウトサイド・サタン | Hors Satan | ブリュノ・デュモン | フランス |
マーサ、あるいはマーシー・メイ | Martha Marcy May Marlene | ショーン・ダーキン | アメリカ |
キリマンジャロの雪 | Les Neiges du Kilimandjaro | ロベール・ゲディギャン | フランス |
Skoonheid | オリヴァー・ハーマナス | 南アフリカ | |
次の朝は他人 | 북촌 방향 | ホン・サンス | 韓国 |
Bonsai 〜 盆栽 | Bonsái | クリスチャン・ヒメネス | チリ |
TATSUMI | Tatsumi | エリック・クー | シンガポール |
アリラン | 아리랑 | キム・ギドク | 韓国 |
私たちはどこに行くの? | Where Do We Go Now? | ナディーン・ラバキー | レバノン |
Loverboy | カタリン・ミツレスク | ルーマニア | |
哀しき獣 | 황해 | ナ・ホンジン | 韓国 |
Miss Bala | ヘラルド・ナランホ | メキシコ | |
Trabalhar Cansa | ジュリアナ・ ロジャス マルコ・ドゥトラ |
ブラジル | |
永遠の僕たち | Restless | ガス・ヴァン・サント | アメリカ |
大臣と影の男 | L'Exercice de l'État | ピエール・ショレール | フランス |
Toomelah | アイヴァン・セン | オーストラリア | |
オスロ、8月31日 | Oslo, 31. august | ヨアキム・トリアー | ノルウェー |
エレナの惑い | Елена | アンドレイ・ズビャギンツェフ | ロシア |
به امید دیدار | モハマド・ラスロフ | イラン |
コンペティション外
[編集]日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
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ミッドナイト・イン・パリ | Midnight in Paris | ウディ・アレン | アメリカ |
La Conquête | Xavier Durringer | フランス | |
それでも、愛してる | The Beaver | ジョディ・フォスター | アメリカ |
愛のあしあと | Les Bien-aimés | クリストフ・オノレ | フランス |
パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 | Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides | ロブ・マーシャル | アメリカ |
ミッドナイト・スクリーニング
[編集]日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
---|---|---|---|
捜査官X | 武侠 | ピーター・チャン | 香港 |
クライム・シティ | Dias de gracia | Everardo Gout | メキシコ |
スペシャル・スクリーニング
[編集]日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
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Labrador | Frederikke Aspöck | デンマーク | |
Le Maître des forges de l'Enfer | リティ・パニュ | フランス | |
Michel Petrucciani | マイケル・ラドフォード | フランス | |
ラルザックの奇蹟 | Tous au Larzac | クリスチャン・ルオー | フランス |
シネファウンデーション
[編集]映画学校の生徒が製作した映画を上映する「シネファウンデーション」では以下の作品が上映される:[10]
英題 | 原題 | 監督 | 学校 |
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Cagey Tigers | — | Aramisova | FAMU, チェコ |
Suu and Uchikawa | Suu et Uchikawa | Nathanael Carton | NYU Asia, シンガポール |
The Trip | A viagem | Simão Cayette | コロンビア大学、 アメリカ |
On My Doorstep | Befetach beity | Anat Costi | ベツァルエル美術デザイン学院、 イスラエル |
The Agony and Sweat of the Human Spirit | — | D. Jesse Damazo and Joe Bookman | アイオワ大学、 アメリカ |
Lunchbox Story | Bento monogatari | Pieter Dirkx | Hogeschool Sint-Lukas, ベルギー |
The Letter | Der Brief | Doroteya Droumeva | dffb, ドイツ |
Duel Before Nightfall | Duelo antes da notte | Alice Furtado | Universidade Federal Fluminense, ブラジル |
Drari | — | Kamal Nazraq | La Fémis, フランス |
Salsipuedes | — | Mariano Luque | コルドバ国立大学、 アルゼンチン |
The Wedding Party | La fiesta de casamiente | Gastón Margolin and Martín Morgenfeld | Universidad del Cine, アルゼンチン |
Till Summer Comes | L'estate che non viene | Pasquale Marino | イタリア国立映画実験センター、 イタリア |
Big Muddy | — | Jefferson Moneo | コロンビア大学、 アメリカ |
Martha Must Fly | Al Martha lauf | Ma'ayan Rypp | テルアビブ大学、 イスラエル |
Fly by Night | Ya-gan-bi-hang | Son Tae-gyum | 中央大学校、 韓国 |
Changeling | Der Wechselbalg | Maria Steinmetz | HFF Konrad Wolf, ドイツ |
審査員
[編集]コンペティション部門
[編集]- ロバート・デ・ニーロ、 アメリカ合衆国、俳優(審査員長)[11][12][13]
- ジュード・ロウ、 イギリス、俳優
- ユマ・サーマン、 アメリカ合衆国、俳優
- マルティナ・グスマン、 アルゼンチン、俳優・プロデューサー
- ナンサン・シー、 香港、プロデューサー
- リン・ウルマン、 ノルウェー、批評家・脚本家
- オリヴィエ・アサヤス、 フランス、監督
- マハマト=サレ・ハルーン、 カナダ、監督
- ジョニー・トー、 香港、監督・プロデューサー
ある視点
[編集]- エミール・クストリッツァ、 セルビア、監督(審査員長)
- エロディ・ブシェーズ、 フランス、俳優
- ピーター・ブラッドショ、 イギリス、批評家
- ジェフリー・ギルモア、 アメリカ合衆国、トライベッカ・エンタープライゼズのクリエイティヴ・ディレクター
- ダニエラ・ミッシェル、 メキシコ、Morelia Festivalの監督
シネファウンデーション及び短編映画
[編集]- ミシェル・ゴンドリー、 フランス、監督(審査員長)
- ジュリー・ガイエ、 フランス、俳優・プロデューサー
- ジェシカ・ハウスナー、 オーストリア、監督・プロデューサー
- コルネリウ・ポルンボユ、 ルーマニア、監督
- ジョアン・ペドロ・ロドリゲス、 ポルトガル、監督
カメラ・ドール
[編集]- ポン・ジュノ、 韓国、監督(審査員長)
- ダニエル・ヘイマン、 フランス、批評家
- エヴァ・ヴェゼル、 ハンガリー、Head of Magyar Filmunio
- ロベール・アラズラキ、 フランス、撮影監督
- ダニエル・カラード、 フランス、manager of Cinedia laboratory
- ジャック・マイヨ、 フランス、監督
- アレックス・メイソン、 フランス、批評家
受賞結果
[編集]- 公式選出
- コンペティション部門
- パルム・ドール - 『ツリー・オブ・ライフ』(テレンス・マリック)
- グランプリ - 『昔々、アナトリアで』 (ヌリ・ビルゲ・ジェイラン)、『少年と自転車』(ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ)
- 監督賞 - ニコラス・ウィンディング・レフン (『ドライヴ』)
- 脚本賞 - ヨセフ・シダー (『フットノート』)
- 審査員賞 - 『パリ警視庁:未成年保護部隊』(マイウェン)
- 女優賞 - キルスティン・ダンスト (『メランコリア』)
- 男優賞 - ジャン・デュジャルダン (『アーティスト』)
- カメラ・ドール - パブロ・ジョルジェーリ (『アカシアの通る道』)
- 短編パルム・ドール – 『Cross』 (Maryna Vroda)
- ある視点[14]
- ある視点賞 - 『アリラン』(キム・ギドク)、 『Stopped on Track』 (アンドレアス・ドレーゼン)
- 特別審査員賞 - 『エレナの惑い』 (アンドレイ・ズビャギンツェフ)
- 監督賞 - ムハマド・ラスロフ(『グッドバイ』)
- シネファウンデーション
- 1位 - The Letter (Doroteya Droumeva)
- 2位 - Drari (Kamal Nazraq)
- 3位 - Fly by Night (Son Tae-gyum)
- 独立選出
- 批評家週間[15]
- Grand Prix Nespresso - 『テイク・シェルター』(ジェフ・ニコルズ)
- 特別審査員賞 - スノータウン (ジャスティン・カーゼル)
- Prix SACD - 『テイク・シェルター』(ジェフ・ニコルズ)
- ACID/CCAS Prize - 『アカシアの通る道』 (パブロ・ジョルジェーリ)
- Very Young Critics Prize - 『アカシアの通る道』 (パブロ・ジョルジェーリ)
- 独立賞
- FIPRESCI賞[16]
- コンペティション部門 - 『ル・アーヴルの靴みがき』(アキ・カウリスマキ)
- ある視点 - 『大臣と影の男』(ピエール・ショレール)
- 批評家週間または監督週間 - 『テイク・シェルター』(ジェフ・ニコルズ)
- エキュメニカル審査員賞
- エキュメニカル審査員賞 - 『きっと ここが帰る場所』(パオロ・ソレンティーノ)
- 次点 - 『ル・アーヴルの靴みがき』(アキ・カウリスマキ)
- 次点 - 『私たちはどこに行くの?』 (ナディーン・ラバキー)
- パルム・ドッグ賞[17]
- パルム・ドッグ賞 - アギー(『アーティスト』)
- 審査員特別賞 - ライカ(『ル・アーヴルの靴みがき』)
- クィア・パルム[18]
- クィア・パルム賞 - Beauty (オリヴァー・ハーマナス)
参考文献
[編集]- ^ “Festival de Cannes 2011”. festival-cannes.com. 2011年1月1日閲覧。
- ^ “Robert De Niro to head Cannes jury”. Variety (2011年1月6日). 2011年1月6日閲覧。
- ^ “Robert De Niro to head Cannes Film Festival jury”. BBC News (2011年1月6日). 2011年1月6日閲覧。
- ^ “Michel Gondry to head short film jury at Cannes”. BBC News (2011年2月23日). 2011年2月23日閲覧。
- ^ “Bong Joon-ho to head Cannes debut filmmaker panel”. BBC News (2011年4月8日). 2011年4月8日閲覧。
- ^ a b Leffler, Rebecca (2011年2月2日). “Woody Allen's 'Midnight in Paris' to Open Cannes Film Festival”. The Hollywood Reporter. 2011年2月2日閲覧。
- ^ “Cannes 2011 : Carla Bruni, Mélanie Laurent et les films attendus!”. Yahoo. 2011年3月5日閲覧。
- ^ “Bernardo Bertolucci to receive Palme d'Or honour”. BBC News (2011年4月8日). 2011年4月12日閲覧。
- ^ Leffler, Rebecca (April 13, 2011). “Gus Van Sant's 'Restless' to Open Cannes Un Certain Regard”. The Hollywood Reporter. 2011年4月13日閲覧。
- ^ a b “Official selection 2011”. festival-cannes.com. Cannes Film Festival. 2011年4月14日閲覧。
- ^ “The Jury of the 64th Festival de Cannes”. Cannes (2011年4月20日). 2011年4月20日閲覧。
- ^ “Jude Law and Uma Thurman join Cannes jury”. BBC News (2011年4月20日). 2011年4月20日閲覧。
- ^ “Jude Law, Uma Thurman among 8-member Cannes jury”. Boston.com (2011年4月20日). 2011年4月20日閲覧。
- ^ Leffler, Rebecca (2011年5月21日). “Un Certain Regard Announces Top Prizes (Cannes 2011)”. The Hollywood Reporter. 2011年5月21日閲覧。
- ^ Tartaglione, Nancy (2011年5月20日). “Take Shelter wins top prize at Cannes Critics Week”. Screen Daily. 2011年5月20日閲覧。
- ^ Hopewell, John (2011年5月21日). “'Le Havre' win top Fipresci crits' award”. Variety. 2011年5月21日閲覧。
- ^ Nissim, Mayer (2011年5月21日). “'The Artist' Uggy wins 2011 'Palm Dog'”. Digital Spy. 2011年5月21日閲覧。
- ^ “Skoonheid, Queer Palm 2011”. L'Express (France) (2011年5月21日). 2011年5月23日閲覧。