「朝乃若樹」の版間の差分
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2021年12月6日 (月) 21:47時点における版
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基礎情報 | ||||
四股名 | 寺沢 → 朝乃若 | |||
本名 | 寺沢 樹 | |||
生年月日 | 1995年6月22日(29歳) | |||
出身 | 日本・新潟県佐渡市 | |||
身長 | 182.3cm | |||
体重 | 122.0kg | |||
BMI | 36.7 | |||
所属部屋 | 高砂部屋 | |||
成績 | ||||
現在の番付 | 東十両13枚目 | |||
最高位 | 東十両13枚目 | |||
生涯戦歴 | 80勝43敗11休(19場所) | |||
優勝 |
幕下優勝1回 三段目優勝1回 序ノ口優勝1回 | |||
データ | ||||
初土俵 | 2018年3月場所 | |||
備考 | ||||
2021年11月28日現在 |
朝乃若 樹(あさのわか いつき、1995年6月22日 - )は、新潟県佐渡市出身で、高砂部屋所属の現役大相撲力士。本名は寺沢 樹(てらさわ -)。身長182.3cm、体重122.0kg、血液型はA型[1]。最高位は東十両13枚目(2021年11月場所)。
来歴
相撲は祖父に連れられて行った佐渡相撲教室で、佐渡市立金井小学校2年次から始めた[2]。中学校からは石川県へ相撲留学。金沢市立鳴和中学校に進学して、3年次に全国中学校相撲選手権大会で個人準優勝[1]。金沢市立工業高校では2年次に宇佐大会で団体優勝、金沢大会と高校総体で団体準優勝を経験[1]。3年次には金沢大会と高校総体で団体3位、国体で個人4位の実績を残した[1]。高校卒業後は一時大相撲入りを検討するも、今の実力では通用しないと考えて東洋大学に進学した[2]。大学では4年次に宇佐大会と金沢大会で優勝、全国学生相撲選手権大会と全日本相撲選手権大会ではベスト16の成績を残した[1]。
大学3年次に高砂部屋付きの15代若松(元幕内・朝乃若)から勧誘を受けており、大学卒業後は同部屋に入門した[1]。付出の資格は無かったため前相撲からのデビューとなり、2018年3月場所で初土俵を踏んだ。初土俵同期生には木﨑海らがいる。翌5月場所で序ノ口の番付に名前が載ったが、椎間板ヘルニアを患って途中休場[3]。6月に手術を受けて休場が続いたため[4]、同年9月場所で番付外に転落した[5]。休場中、師匠の7代高砂(元大関・朝潮)からは「ケガが治れば幕下ぐらいまでは、すぐに上がれる」と激励された[4]。
2019年1月場所で前相撲に出場して再出世[5]。番付に再び名前が載った翌3月場所は7戦全勝で序ノ口優勝を果たす[4]。翌5月場所は初めて序二段に上がり、7番目で栃神山に敗れたが6勝1敗と大きく勝ち越した。三段目に昇進した7月場所は7戦全勝とし、部屋の兄弟子の朝天舞との優勝決定戦を制して三段目優勝を果たした[6]。翌9月場所で幕下に昇進して以降は幕下の地位に定着、2020年9月場所では幕下優勝した[7]。自己最高位となる西幕下4枚目で迎えた翌11月場所では、3勝3敗で迎えた千秋楽に初の十両での相撲となる貴源治戦に敗れ負け越し、続く2021年1月場所も2連勝からの5連敗で2場所連続の負け越しとなり番付を西幕下18枚目まで下げたものの、翌3月場所から3場所連続で勝ち越し、自己最高位の東幕下筆頭で迎えた9月場所も、5番相撲となる9日目に勝ち越しを決め、新十両昇進確実となった[8]。場所後に行われた11月場所の番付編成会議で新十両昇進が正式に決定し、十両昇進に合わせて四股名を15代若松の現役名と同じ「朝乃若」へ改名することが発表された[9]。「思い切り相撲を取る姿にも憧れていたし、ケガも少ない親方だった。それでしこ名を頂くことにしました」と若松親方に直談判して了承を得たという[10]。
11月場所は2日目の北青鵬からの不戦勝で初日を出し、関取の地位での初白星を挙げた格好となった。「今朝(稽古後に)聞いて『まさか』と。少しホッとした感じはあったけど、明日からまた気持ちを入れ直して頑張りたい」と北青鵬の休場には意外の感を表した[11]。11日目に勝ち越しを確定させ、この日に「思い切って気負わずに。いってらっしゃい」と朝乃若を送り出した部屋の朝乃山へ「おかげさまでと(報告したい)。恩返しできたかなと思います」と感謝を示した[12]。
エピソード
- 2020年7月場所2日目の7月20日に、高砂部屋の敷地内に干していた稽古廻しを盗まれる被害に遭った[13]。同年8月14日時点で、被害届は提出しているが犯人は見つかっていないという[13]。この廻しにはペットのウサギの遺骨が入ったお守りを忍ばせてあり、盗難被害によりお守りも失ってしまった[14]。1983年に入門した部屋マネジャー(当時)の松田哲博も「記憶にない」と語る珍しい事件であり、相撲協会も2番目の取組を3日目から4日目に延期する配慮を見せたが、この場所は3勝4敗と負け越した[13]。翌9月場所は「番付発表で切り替えた」[14]「心の中で今も一緒に戦っています」[15]と語り、7戦全勝で幕下優勝を果たした。
主な成績
2021年11月場所終了現在
- 通算成績:80勝43敗11休(19場所)
各段優勝
- 幕下優勝:1回(2020年9月場所)
- 三段目優勝:1回(2019年7月場所)
- 序ノ口優勝:1回(2019年3月場所)
場所別成績
一月場所 初場所(東京) |
三月場所 春場所(大阪) |
五月場所 夏場所(東京) |
七月場所 名古屋場所(愛知) |
九月場所 秋場所(東京) |
十一月場所 九州場所(福岡) |
|
---|---|---|---|---|---|---|
2018年 (平成30年) |
x | (前相撲) | 東序ノ口16枚目 1–2–4 |
東序ノ口25枚目 休場 0–0–7 |
(番付外) | (番付外) |
2019年 (平成31年 /令和元年) |
(前相撲) | 西序ノ口19枚目 優勝 7–0 |
西序二段14枚目 6–1 |
西三段目51枚目 優勝 7–0 |
東幕下30枚目 3–4 |
西幕下38枚目 6–1 |
2020年 (令和2年) |
東幕下15枚目 2–5 |
東幕下32枚目 3–4 |
感染症拡大 により中止 |
東幕下38枚目 3–4 |
東幕下42枚目 優勝 7–0 |
西幕下4枚目 3–4 |
2021年 (令和3年) |
東幕下7枚目 2–5 |
西幕下18枚目 4–3 |
西幕下13枚目 5–2 |
西幕下6枚目 6–1 |
東幕下筆頭 5–2 |
東十両13枚目 10–5 |
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。 優勝 引退 休場 十両 幕下 三賞:敢=敢闘賞、殊=殊勲賞、技=技能賞 その他:★=金星 番付階級:幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口 幕内序列:横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列) |
改名歴
- 寺沢 樹(てらさわ いつき)2018年3月場所 - 2021年9月場所
- 朝乃若 樹(あさのわか -)2021年11月場所 -
脚注
- ^ a b c d e f 「春場所全新弟子名鑑」『相撲』2018年4月号、ベースボール・マガジン社、103頁。
- ^ a b 「大銀杏が待っている」『相撲』2021年9月号、ベースボール・マガジン社、78頁。
- ^ 「十両以下各段優勝力士喜び詳報」『相撲』2019年4月号、ベースボール・マガジン社、69頁。
- ^ a b c 「寺沢、腰痛乗り越え序ノ口7戦全勝V「長く疲れた」」『日刊スポーツ』2019年3月22日。2021年5月5日閲覧。
- ^ a b 「初場所全新弟子名鑑」『相撲』2019年2月号、ベースボール・マガジン社、109頁。
- ^ 「十両以下各段優勝力士喜び詳報」『相撲』2019年8月号、ベースボール・マガジン社、69頁。
- ^ 「朝乃山付け人の寺沢が幕下V「大関と一緒に優勝を」」『日刊スポーツ』2020年9月25日。2021年5月5日閲覧。
- ^ “東幕下筆頭・寺沢、勝ち越しで新十両昇進確実 地元・佐渡の期待背負う26歳「僕が頑張って少しでも盛り上げられたら」”. スポーツ報知. (2021年9月20日) 2021年9月23日閲覧。
- ^ 「寺沢改め朝乃若と平戸海が新十両昇進 荒篤山は2場所ぶり再十両」『日刊スポーツ』2021年9月29日。2021年9月29日閲覧。
- ^ 寺沢改め朝乃若が新十両会見「頑張る」若松親方の現役時代しこ名を直談判 日刊スポーツ 2021年9月29日14時14分 (2021年10月9日閲覧)
- ^ 新十両の朝乃若「今朝聞いて『まさか』と」不戦勝で関取1勝「少しホッと」 日刊スポーツ 2021年11月15日15時29分 (2021年11月15日閲覧)
- ^ 新十両の寺沢改め朝乃若、11日目に勝ち越し「すごくうれしい」…兄弟子の朝乃山に感謝「恩返しできたかな」 2021年11月24日 15時48分スポーツ報知 (2021年11月24日閲覧)
- ^ a b c 「幕下寺沢ショック 愛するペット遺骨入りまわし盗難」『日刊スポーツ』2020年8月14日。2021年5月5日閲覧。
- ^ a b 「十両以下各段優勝力士喜び詳報」『相撲』2020年10月号、ベースボール・マガジン社、68頁。
- ^ 「朝乃山の付け人・寺沢が6連勝…先場所中には愛兎の遺骨入りまわしを盗難被害も「心の中で今も一緒に戦ってます」」『スポーツ報知』2020年9月23日。2021年5月5日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 朝乃若 樹 - 日本相撲協会