ティコティコタック
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ティコティコタック | ||||||
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欧字表記 | Tico Tico Tac[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牝[1] | |||||
毛色 | 栗毛[1] | |||||
生誕 | 1997年3月11日(27歳)[1] | |||||
死没 | (存命中) | |||||
父 | サッカーボーイ[1] | |||||
母 | ワンアイドバンブー[1] | |||||
母の父 | ブライアンズタイム[1] | |||||
生国 | 日本(北海道浦河町)[1] | |||||
生産者 | バンブー牧場[1] | |||||
馬主 | (有)バンブー牧場[1] | |||||
調教師 | 松田正弘(栗東)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 22戦4勝[1] | |||||
獲得賞金 | 2億2281万1000円[1] | |||||
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ティコティコタック[1]は日本の競走馬・繁殖牝馬。主な勝ち鞍に2000年の秋華賞。
名前の由来は、ラテン音楽の曲「ティコティコ」(Tico Tico) [2]とスペイン語の心臓の鼓動や時計の擬音「タック」(Tac) から取られている。
戦績
[編集]2000年3月26日の阪神競馬場の未出走戦で、鞍上に藤井正輝を迎えデビューし、優駿牝馬と同日の中京競馬場で初勝利をあげた[3]。直後の阪神での条件戦で1位入線も6着に降着[3][4]。しかし、オーナーの竹田春夫は、札幌競馬場に転戦して古馬にもまれるきっかけを作ったということで、この降着で路線が変わったことがかえって良かったと振り返っている[4]。500万下を勝利して通過ののち900万下に昇級後は2戦足踏みするものの、3戦目の大倉山特別で勝ち上がり、「ここまで来たのだから」ということで秋華賞に駒を進めることとなる[3][4]。秋華賞では10番人気の低評価を覆し重賞初勝利。武幸四郎にとってもこれが初のGI勝利となった。その後は府中牝馬ステークス、中山牝馬ステークスでの2着のほか2001年エリザベス女王杯でのトゥザヴィクトリー、ローズバドとのハナ、ハナ差の接戦の末の3着があったものの勝利を挙げることはなく[3]、2002年8月11日のクイーンステークスの4着を最後に引退、繁殖牝馬となった。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.com[5]およびJBISサーチ[6]に基づく。
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | 枠番 | 馬番 | オッズ (人気) |
着順 | 騎手 | 斤量 (kg) |
距離(馬場) | タイム (上り3F) |
タイム 差 |
勝ち馬/(2着馬) | |
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2000. | 3.26阪神 | 4歳未出走 | 13 | 4 | 4 | 17.0 | (6人) | 5着 | 藤井正輝 | 53 | ダ1200m(良) | 1:15.9 (38.7) | 1.2 | ティエッチフライト | |
4. 2 | 阪神 | 4歳未出走 | 16 | 3 | 5 | 27.5 | (7人) | 7着 | 藤井正輝 | 53 | ダ1400m(良) | 1:28.2 (39.6) | 1.0 | ファイブソルジャー | |
4.15 | 阪神 | 4歳未勝利 | 16 | 6 | 11 | 78.0 | (9人) | 11着 | 藤井正輝 | 53 | ダ1200m(稍) | 1:16.4 (39.6) | 2.6 | マルブツキセキ | |
5. 6 | 京都 | 4歳未勝利 | 18 | 8 | 17 | 53.5 | (8人) | 3着 | 藤井正輝 | 53 | 芝1400m(良) | 1:22.5 (35.2) | 0.4 | グロリアスサンデー | |
5.21 | 中京 | 4歳未勝利 | 16 | 3 | 5 | 3.7 | (2人) | 1着 | 藤井正輝 | 53 | 芝1800m(良) | 1:49.5 (37.0) | -0.1 | (イサミオテンバ) | |
6.19 | 阪神 | 4歳500万下 | 16 | 7 | 13 | 10.4 | (4人) | [race 1] | 6着藤井正輝 | 53 | 芝1600m(良) | 1:35.0 (35.1) | 0.0 | オグリビーナス | |
7. 8 | 阪神 | 4歳500万下 | 13 | 8 | 12 | 3.2 | (2人) | 5着 | 幸英明 | 53 | 芝1600m(良) | 1:35.7 (34.9) | 0.4 | ランドチェイサー | |
8. 6 | 札幌 | 4歳以上500万下 | 16 | 4 | 8 | 9.8 | (5人) | 1着 | 四位洋文 | 53 | 芝2000m(良) | 2:02.7 (36.7) | -0.2 | (マイネルカピタン) | |
8.19 | 札幌 | HBC杯 | 900 | 14 | 2 | 2 | 12.4 | (8人) | 3着 | 松永幹夫 | 51 | 芝1800m(良) | 1:48.7 (35.7) | 0.2 | ミホギャラリー |
9. 3 | 札幌 | HTB賞 | 900 | 13 | 5 | 7 | 7.5 | (3人) | 4着 | 武幸四郎 | 53 | 芝2000m(稍) | 2:04.0 (37.3) | 0.4 | フサイチソニック |
9.17 | 札幌 | 大倉山特別 | 900 | 12 | 1 | 1 | 4.1 | (2人) | 1着 | 横山典弘 | 53 | 芝1800m(良) | 1:51.7 (34.9) | -0.2 | (プレイザフィールド) |
10.15 | 京都 | 秋華賞 | GI | 18 | 2 | 4 | 27.1 | (10人) | 1着 | 武幸四郎 | 55 | 芝2000m(良) | 1:59.9 (33.5) | -0.1 | (ヤマカツスズラン) |
12.17 | 阪神 | 阪神牝馬特別 | GII | 14 | 6 | 9 | 15.2 | (7人) | 3着 | 武幸四郎 | 53 | 芝1600m(良) | 1:34.4 (35.0) | 0.6 | トゥザヴィクトリー |
2001. | 1.28京都 | 京都牝馬S | GIII | 16 | 4 | 7 | 5.8 | (3人) | 6着 | 武幸四郎 | 56 | 芝1600m(稍) | 1:35.5 (34.8) | 0.3 | グレイスナムラ |
3.14 | 中京 | 中京記念 | GIII | 16 | 1 | 2 | 7.4 | (4人) | 4着 | 武幸四郎 | 55 | 芝2000m(稍) | 2:00.0 (36.1) | 0.3 | ロードクロノス |
8.12 | 札幌 | クイーンS | GIII | 11 | 7 | 8 | 7.8 | (5人) | 6着 | 中舘英二 | 55 | 芝1800m(良) | 1:48.2 (35.3) | 0.8 | ヤマカツスズラン |
10.14 | 東京 | 府中牝馬S | GIII | 11 | 6 | 6 | 5.2 | (2人) | 2着 | 勝浦正樹 | 55 | 芝1800m(良) | 1:45.6 (35.1) | 0.0 | マルカキャンディ |
11.11 | 京都 | エリザベス女王杯 | GI | 15 | 4 | 7 | 9.2 | (5人) | 3着 | 武幸四郎 | 56 | 芝2200m(良) | 2:11.2 (34.1) | 0.0 | トゥザヴィクトリー |
12. 8 | 中京 | 中日新聞杯 | GIII | 9 | 4 | 4 | 2.2 | (1人) | 4着 | 武幸四郎 | 56 | 芝1800m(良) | 1:48.5 (35.0) | 0.5 | グランパドドゥ |
2002. | 1.20東京 | AJCC | GII | 12 | 1 | 1 | 6.6 | (5人) | 8着 | 勝浦正樹 | 55 | 芝2200m(良) | 2:14.4 (35.6) | 0.7 | フサイチランハート |
3. 9 | 中山 | 中山牝馬S | GIII | 14 | 6 | 9 | 6.9 | (3人) | 2着 | 武幸四郎 | 56.5 | 芝1800m(良) | 1:46.2 (34.8) | 0.8 | ダイヤモンドビコー |
8.11 | 札幌 | クイーンS | GIII | 14 | 5 | 8 | 8.4 | (4人) | 4着 | 武幸四郎 | 55 | 芝1800m(良) | 1:48.1 (35.9) | 0.0 | ミツワトップレディ |
- ^ 1位入線
引退後
[編集]引退後はバンブー牧場で繁殖牝馬となり、12頭の産駒を送り出した。産駒から重賞勝ち馬はでなかったが、6番仔ヴィカバンブーの産駒から九州3歳三冠を達成したスーパージンガ(佐賀皐月賞、九州ダービー栄城賞、ロータスクラウン賞ほか)[7]、5番仔ギャラクティコの産駒からバレンタインガール(ロータスクラウン賞)が出ている。2018年で繁殖生活を終え、2019年より引退名馬繋養展示事業の対象となり、功労馬として引き続きバンブー牧場でに繋養されている[2]。
産駒一覧
[編集]生年 | 馬名 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 管理調教師 | 戦績 | 主な勝利競走 | 供用 | 出典 | |
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初仔 | 2004年 | バンブーファルカン | 牡 | 栗毛 | アフリート | (有)バンブー牧場 | 栗東・佐藤正雄 | 9戦1勝 | [8] | ||
2005年 | (不受胎) | フォーティーナイナー | |||||||||
2番仔 | 2006年 | クリスタルバンブー | 牝 | 鹿毛 | クロフネ | (不出走) | (繁殖牝馬) | [9] | |||
3番仔 | 2007年 | バンブーインディゴ | ダンスインザダーク | (不出走) | (繁殖牝馬) | [10] | |||||
4番仔 | 2008年 | コモノドラゴン | 牡 | 栗毛 | アグネスタキオン | 永井啓弍 | 栗東・加藤敬二 →名古屋・坂口義幸 →栗東・加藤敬二 |
26戦4勝(うち地方2戦2勝) | [11] | ||
5番仔 | 2009年 | ギャラクティコ | 牝 | 鹿毛 | マンハッタンカフェ | (有)バンブー牧場 | 栗東・佐藤正雄 | 8戦0勝 | (繁殖牝馬) | [12] | |
6番仔 | 2011年 | ヴィカバンブー | アドマイヤムーン | 栗東・佐藤正雄 →名古屋・川西毅 |
9戦1勝(うち地方6戦1勝) | (繁殖牝馬) | [13] | ||||
7番仔 | 2012年 | ミスズダンディー | 牡 | 永井啓弍 | 栗東・加藤敬二 →名古屋・川西毅 →栗東・加藤敬二 →栗東・荒川義之 |
46戦5勝(うち地方13戦4勝) | [14] | ||||
8番仔 | 2013年 | マーズアタック | 牝 | 栗毛 | タイキシャトル | 島川隆哉 | 美浦・成島英春 →笠松・後藤正義 →美浦・柴田政人 |
30戦3勝(うち地方16戦3勝) | [15] | ||
9番仔 | 2014年 | アルマバテーム | 鹿毛 | エンパイアメーカー | コウトミックレーシング →坂本浩一 |
栗東・西浦勝一 →盛岡・工藤裕孝 |
11戦0勝(うち地方6戦0勝) | (繁殖牝馬) | [16] | ||
10番仔 | 2015年 | チクタクボンボン | 栗毛 | ゴールドアリュール | (有)ミルファーム | 美浦・斎藤誠 →美浦・大江原哲 |
5戦0勝 | (繁殖牝馬) | [17] | ||
11番仔 | 2016年 | ケイティーアカオギ | 牡→騸 | タイキシャトル | 竹之内康一 | 船橋・阿井正雄 | 5戦1勝 | [18] | |||
12番仔 | 2017年 | クンクンクン | 牝 | カジノドライヴ | (有)ミルファーム →池田守 |
美浦・加藤和宏 →金沢・吉井敏雄 |
7戦0勝 | [19] | |||
2018年 | (不受胎) | ダノンレジェンド |
血統表
[編集]ティコティコタックの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ファイントップ系 |
[§ 2] | ||
父 サッカーボーイ 1985 栃栗毛 北海道白老町 |
父の父 *ディクタスDictus 1967 栗毛 フランス |
Sanctus | Fine Top | |
Sanelta | ||||
Doronic | Worden | |||
Dulzetta | ||||
父の母 ダイナサッシュ 1979 鹿毛 北海道早来町 |
*ノーザンテースト | Northern Dancer | ||
Lady Victoria | ||||
*ロイヤルサッシュ | Princely Gift | |||
Sash of Honour | ||||
母 ワンアイドバンブー 1991 黒鹿毛 北海道浦河町 |
*ブライアンズタイム Brian's Time 1985 黒鹿毛 アメリカ |
Roberto | Hail to Reason | |
Bramalea | ||||
Kelley's Day | Graustark | |||
Golden Trail | ||||
母の母 ドロレスバンブー1984 青鹿毛 |
*ジョンティオンブル | No Mercy | ||
Kirisana | ||||
シェンバンブー | *ヴェンチア | |||
ブラックバンブー | ||||
母系(F-No.) | シルバーバツトン(GB)系(FN:4-g) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | 5代内アウトブリード | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ティコティコタック”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ a b “2019年10月 ~ティコティコタックとの再会~”. 引退名馬コラム. 公益社団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2019年11月15日閲覧。
- ^ a b c d “ティコティコタック”. 競走馬のふるさと案内所. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ a b c #杉本188 p. 88
- ^ “ティコティコタックの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “ティコティコタック 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “【佐賀・ロータスクラウン賞】スーパージンガが九州3歳三冠達成!/地方競馬レース結果”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd. (2019年9月1日). 2019年11月15日閲覧。
- ^ “バンブーファルカン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “クリスタルバンブー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “バンブーインディゴ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “コモノドラゴン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “ギャラクティコ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “ヴィカバンブー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “ミスズダンディー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “マーズアタック”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “アルマバテーム”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “チクタクボンボン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “ケイティーアカオギ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ “クンクンクン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ a b c “ティコティコタック 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月15日閲覧。
- ^ a b “ティコティコタックの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年11月15日閲覧。
参考文献
[編集]- 「杉本清の競馬談義188 竹田春夫さん」『優駿』2000年12月号、中央競馬ピーアール・センター、2000年、86-89頁。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
- ティコティコタック - 競走馬のふるさと案内所
- ティコティコタック - 引退名馬(名馬.jp)