藤原崇太郎

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藤原 崇太郎
基本情報
ラテン文字 Sotaro Fujiwara
原語表記 ふじわら そうたろう
日本の旗 日本
出生地 兵庫県の旗兵庫県西脇市
生年月日 (1998-04-27) 1998年4月27日(24歳)
身長 175cm
体重 81kg
選手情報
階級 男子81kg級
所属 旭化成
段位 参段
獲得メダル
日本の旗 日本
柔道
世界柔道選手権
2018 バクー 81kg級
グランドスラム
2018 パリ 81kg級
2018 エカテリンブルグ 81kg級
2019 デュッセルドルフ 81kg級
2022 パリ 81kg級
2019 大阪 81kg級
2020 パリ 81kg級
2021 パリ 81kg級
世界ジュニア
2015 アブダビ 81kg級
世界ジュニア団体戦
2015 アブダビ 81kg級
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藤原 崇太郎(ふじわら そうたろう、1998年4月27日 - )は、兵庫県西脇市出身の、日本柔道家である。階級は81kg級。身長175cm。段位は参段を取得。組み手は左組み。得意技は裏投げ[1][2][3]

経歴[編集]

柔道は6歳の時にアテネオリンピックの60kg級で3連覇を達成した野村忠宏などの活躍に影響されて、姉と一緒に西脇柔道スポーツ少年団で始めた[1]。道場では通常の練習が終わった後も柔道経験のない高校教師の父親と一緒に居残り練習を行うなど厳しく指導されてつらかったという。小学校6年の時に全国小学生学年別柔道大会50kg超級に出場したが3回戦で敗れた[2]

小野中学に入るとまっすぐ立って組む柔道を指導されたこともあって、受けが強く返し技に機敏な柔道スタイルが形作られていった[2]。2年の時には全国中学校柔道大会の81kg級で優勝すると、団体戦でも決勝で国士舘中学を破って優勝を飾った。マルちゃん杯では決勝で国士舘中学に敗れて2位だった。3年の時には全国中学校柔道大会81kg級決勝で大野北中学3年の飯田健太郎を背負投の有効で破って2連覇を達成した。マルちゃん杯では3位だった[1][2]

中学の先輩の影響で高校は上京して日体大荏原高校へ進んだ。それまではセオリーとは逆に釣り手から組んで、相手が技を仕掛けてきたらそこから足を取った掬投で切り返すスタイルを得意にしていたが、ルール改正でそれができなくなったこともあって、組み手の改善に本格的に取り組むことになった。それが功を奏して高校でも順調に伸びていった[2]。1年の時には全日本カデで優勝した。アジアカデでは決勝でウズベキスタンのムハンマドカリム・フラモフに技ありで敗れて2位だった。全国高校選手権では個人戦で優勝するが、団体戦では準決勝で大成高校に敗れて3位だった[1]。2年の時には全日本カデで2連覇を達成した。金鷲旗では準決勝で国士舘高校に敗れて3位だった。インターハイでは個人戦で優勝するものの、団体戦では決勝で国士舘高校に敗れて2位にとどまった[3][4]全日本ジュニアでは優勝を飾った。国体少年男子の部では決勝の千葉県チームとの対戦で敗れたが、チームは優勝を飾った。世界ジュニアでは決勝まで進むが、オランダのフランク・デ・ウィットに有効で敗れて2位にとどまった[5][6]。団体戦では決勝のグルジア戦で2-0となった場面で登場すると、技ありで勝利してチームの優勝を決定付けた[7][8]。全国高校選手権では個人戦で2連覇を成し遂げた。団体戦では決勝で国士舘高校と対戦すると、大将戦で100kg級の選手である飯田健太郎を釣腰の有効で破ってチームを初優勝に導き、団体と個人で2冠を達成した[9][10][11][12]。3年の時にはロシアジュニア国際で優勝を飾った[13]。7月の金鷲旗では決勝で国士舘高校の飯田と大将同士の戦いになるも、内股で敗れて2位に終わった[14][15]。その僅か一週間後に開催されたインターハイの団体戦では決勝で国士舘高校と対戦すると、100kg超級の磯村亮太に内股で一本勝ちするも、大将戦でモンゴルからの留学生であるハンガル・オドウバートルが飯田に大外刈で敗れたためにチームは2位にとどまった。翌日の個人戦でも準決勝で天理高校3年の笠原大雅に有効を2つ取られて3位に終わり、今大会2連覇はならなかった[16][17]。9月の全日本ジュニアでは準決勝で筑波大学2年の佐々木健志上四方固で敗れて今大会2連覇はならなかった[18]。10月の国体少年男子の部では2連覇を果たした[19]。2017年2月のヨーロッパオープン・ローマでは3位となった[20]

2017年4月からは日体大へ進んだ[1]選抜体重別では初戦で了徳寺学園職員の渡邉勇人腕挫十字固で敗れた[21]。5月のアジア選手権では決勝でイランのサイード・モラエイ浮落の技ありで破って優勝した[22]。8月のユニバーシアードでは初戦でロシアのアスラン・ラピナゴフに一本負けを喫した。団体戦では決勝のロシア戦で再びラピナゴフに反則負けを喫するも、他の選手の活躍によりチームは優勝を飾った[23][24][25]。11月の講道館杯で7位だったものの、12月にはグランドスラム・東京に出場する機会を得たが、3回戦で敗れた[26]。2018年2月のグランドスラム・パリでは準々決勝でブラジルのビクトル・ペナルベル、準決勝でカナダのアントワーヌ・ヴァロア=フォルティエを破るなどして決勝まで進むと、韓国のイ・スンスを内股で破ってIJFワールド柔道ツアー初優勝を飾った[27][28]。3月のグランドスラム・エカテリンブルグでは決勝で佐々木を小内返で破って、先月のグランドスラム・パリに続いてグランドスラム大会で2連勝を果たした[29][30]

2年の時には4月の体重別決勝で佐々木に技ありで敗れて2位だったが、世界選手権代表に選出された[31][32]。7月のグランプリ・ザグレブでは準々決勝でイタリアのアントニオ・エスポジトにGSに入ってから反則負けを喫するが、敗者復活戦を勝ち上がって3位になった[33]世界選手権では準決勝でドイツのドミニク・レッセルをGSに入ってから支釣込足で破った。決勝では世界ランキング1位であるモラエイに技ありを先取されるもその後に技ありを取り返すが、GSに入った直後に再び技ありを取られて合技で敗れて2位にとどまった。試合後には、「(元世界チャンピオンの)永瀬選手にはまだまだ追い付いていない。世界一の稽古をして、来年は絶対に世界一になる」とコメントした[34][35]。10月の体重別団体では準々決勝の明治大学戦で左肘を脱臼して戦列を離れることになったが、チームは66kg級世界チャンピオンの阿部一二三などの活躍により初優勝を果たした[36][37]。2019年2月のグランドスラム・デュッセルドルフでは決勝でロシアのアスラン・ラピナゴフにGSに入ってから反則勝ちして優勝を飾った[38][39]

3年の時には4月の体重別準決勝で旭化成永瀬貴規小外刈の技ありで敗れて3位だったが、世界選手権代表には選出された[40][41]。5月のグランプリ・フフホトでは準決勝でレッセルを合技で破るも、決勝でモラエイに背負投で敗れて2位にとどまった[42][43]。8月に東京で開催された世界選手権では初戦でウズベキスタンのシャロフィディン・ボルタボエフと対戦すると、指導2でリードしながら終了間際に大内刈で技ありを取られて敗れた[44]。11月のグランドスラム・大阪では準々決勝でIJF名義での出場となったモラエイを支釣込足で破るなどして決勝まで進むも、永瀬に反則負けして2位に終わった[45][46]。12月のワールドマスターズでは初戦でロシアのアラン・フベツォフに技ありで敗れた[47]。2020年2月のグランドスラム・パリでは準決勝でボルタボエフに反則負けするも、3位決定戦でウズベキスタンのカモリディン・ラスロフを技ありで破って3位になった[48]。なお、東京オリンピック代表にはこれまでの成績が永瀬貴規に及ばないと判断されて、選出されなかった[49]。11月には2021年に延期された東京オリンピックの補欠に選ばれた[50]。12月には全日本選手権に推薦枠で出場すると、初戦を有効で勝利して、2回戦は了徳寺大学職員のウルフ・アロンが欠場して不戦勝となったが、3回戦で旭化成石内裕貴に有効で敗れた[51]

2021年4月からは旭化成の所属となった。体重別では決勝で佐々木に腕挫十字固で敗れて2位だった[52]。しかしながら、実績で佐々木を抑えて世界選手権代表に選出された[53]。6月の世界選手権では準々決勝でベルギーのマティアス・カスに反則負けを喫すると、敗者復活戦でモラエイを技ありで破るも、その後の3位決定戦でデ・ウィットに反則負けして5位に終わった[54][55]。10月のグランドスラム・パリでは準決勝でジョージアのタト・グリガラシビリに技ありで敗れるも、3位決定戦でカスを技ありで破って3位になった[56]。2022年2月のグランドスラム・パリでは準決勝でボルタボエフを技ありで破ると、決勝ではグリガラシビリと対戦すると技ありを先取するも取り返されるが、その直後に小外掛で一本勝ちして今大会4年ぶりの優勝を飾った[57][58]。4月の体重別では準決勝で佐々木を技ありで破るも、決勝ではオリンピックチャンピオンとなった永瀬に大外刈で敗れて2位にとどまった。しかし、実績で永瀬とともに世界選手権代表には選出された[59][60][61]。7月のグランドスラム・ブダペストでは2回戦で元世界チャンピオンであるフランスのロイク・ピエトリに反則勝ちするも、ケガのため3回戦には出場せず不戦敗となった[62][63]

IJF世界ランキングは3285ポイント獲得で10位(22/7/11現在)[64]

戦績[編集]

(出典[1]、JudoInside.com)

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 「柔道全日本強化選手名鑑 2022」近代柔道 ベースボールマガジン社、2022年4月号
  2. ^ a b c d e 「解体新書 藤原崇太郎」近代柔道 ベースボールマガジン社、2018年4月号 34頁-37頁
  3. ^ a b 全国高校総体柔道で優勝 藤原選手にスポーツ賞 神戸新聞 2015年8月22日
  4. ^ 柔道男子は藤原と飯田が2年生王者に/高校総体 サンケイスポーツ 2015年8月10日
  5. ^ 女子63キロ級の鍋倉が優勝 世界ジュニア選手権/柔道 サンケイスポーツ 2015年10月26日
  6. ^ Junior World Championships 2015, Abu Dhabi - DAY 3
  7. ^ 団体は男女とも優勝=柔道世界ジュニア 時事通信 2015年10月28日
  8. ^ Japan prove judo future is bright with team sweep at IJF Junior World Championships
  9. ^ 第38回 全国高等学校柔道選手権大会
  10. ^ 藤原が男子81キロ級連覇=全国高校柔道 時事通信 2016年3月19日
  11. ^ 団体戦の男子は日体荏原、女子は敬愛がV 高校柔道 日刊スポーツ 2016年3月20日
  12. ^ 日体荏原、柔よく剛を制す=全国高校柔道 時事通信 2016年3月20日
  13. ^ Russian men and Japanese women strong in St. Petersburg
  14. ^ 男子は国士舘が2連覇 金鷲旗高校大会/柔道 サンケイスポーツ 2016年7月24日
  15. ^ 日体大荏原・藤原「大将として勝つことができず情けない」/柔道 サンケイスポーツ 2016年7月24日
  16. ^ 柔道男子団体、国士舘がライバル倒しV3/高校総体 サンケイスポーツ 2016年7月31日
  17. ^ 柔道男子81キロ級の笠原、強敵破りV「何回もビデオ見て研究した」 サンケイスポーツ 2016年8月1日
  18. ^ 平成28年度全日本ジュニア柔道体重別選手権大会
  19. ^ 第71回国民体育大会2016希望郷いわて国体 柔道
  20. ^ 100キロ超級は太田が優勝、81キロ級で藤原が3位 欧州OP/柔道 サンケイスポーツ 2017年2月20日
  21. ^ 平成29年全日本選抜柔道体重別選手権大会
  22. ^ 稲森、藤原らが優勝 アジア選手権/柔道 サンケイスポーツ 2017年5月27日
  23. ^ 柔道団体、男女とも金 時事通信 2017年8月24日
  24. ^ Universiade Judo 2017
  25. ^ Daily Competition Schedule Judo
  26. ^ Grand Slam Tokyo 2017
  27. ^ 影浦、向、藤原がV 新井2位 柔道グランドスラム - 柔道 日刊スポーツ 2018年2月12日
  28. ^ Gold Medals, Good Judo and Fairplay
  29. ^ 藤原、太田、高山が優勝 GSエカテリンブルク大会/柔道 サンケイスポーツ 2018年3月19日
  30. ^ Grand Slam Ekaterinburg 2018
  31. ^ 柔道世界代表12人発表…全日本後に全員を決定 読売新聞 2018年4月8日
  32. ^ 19歳の藤原、初の代表入り/柔道 サンケイスポーツ 2018年4月8日
  33. ^ 女子63キロ級で鍋倉が優勝 柔道GP大会 日本経済新聞 2018年7月29日
  34. ^ 【柔道】男子81キロ・藤原崇太郎、女子63キロ・田代未来ともに銀メダル 世界選手権 産経新聞 2018年9月24日
  35. ^ 藤原崇太郎、初出場で銀メダル 先輩・一二三流で急成長 スポーツ報知 2018年9月24日
  36. ^ 男子は日体大、女子は龍谷大が初V 全日本学生団体柔道 日本経済新聞 2018年10月21日
  37. ^ 世界柔道銀メダルの藤原崇太郎が左肘脱臼「ゴリゴリッと音した」…GS大阪回避も デイリースポーツ 2018年10月21日
  38. ^ 大野が海老沼下しV=藤原、田代も優勝-柔道GSデュッセルドルフ 時事通信 2019年2月24日
  39. ^ Grand-Slam Duesseldorf 2019
  40. ^ 世界選手権の代表に大野将、阿部一ら/柔道 サンケイスポーツ 2019年4月7日
  41. ^ 平成31年全日本選抜柔道体重別選手権大会
  42. ^ 新添が優勝=柔道グランプリ 時事通信 2019年5月25日
  43. ^ Grand-Prix Hohhot 2019
  44. ^ 昨年銀メダルの藤原 無念の初戦敗退「すべて足りなかった」/柔道 サンケイスポーツ 2019年8月27日
  45. ^ 藤原、延長根負け 五輪代表争う永瀬に2連敗「ここが踏ん張りどころ」 スポーツニッポン 2019年11月24日
  46. ^ 柔道グランドスラム大阪2019
  47. ^ World Masters Qingdao 2019
  48. ^ Grand Slam Paris 2020
  49. ^ 柔道 リネール撃破の影浦は落選 井上監督は評価も「安定感で原沢を選んだ」 デイリースポーツ 2020年2月27日
  50. ^ 永山、朝比奈らが補欠に 東京五輪の日本代表/柔道 サンケイスポーツ 2020年11月2日
  51. ^ 令和2年全日本柔道選手権大会
  52. ^ 2021年全日本選抜柔道体重別選手権大会
  53. ^ 丸山、橋本ら選出 柔道世界選手権 時事通信 2020年4月4日
  54. ^ 藤原崇太郎は5位 世界柔道 時事通信 2021年6月10日
  55. ^ World Judo Championships Hungary 2021
  56. ^ Paris Grand Slam 2021
  57. ^ 村尾、冨田ら優勝 柔道GS 時事通信 2022年2月7日
  58. ^ Paris Grand Slam 2022
  59. ^ 柔道 全日本体重別 男子66キロ級 阿部一二三が3回目の優勝 NHK 2022年4月3日
  60. ^ 柔道 世界選手権 男子代表に阿部一二三など8人選出 NHK 2022年4月3日
  61. ^ 2022年全日本選抜柔道体重別選手権大会
  62. ^ 女子63キロ級で堀川恵、70キロ級で新添左季がV 藤原崇太郎は負傷で3回戦棄権/柔道 サンケイスポーツ 2022年7月10日
  63. ^ Budapest Grand Slam 2022
  64. ^ World ranking list

外部リンク[編集]