2022年世界柔道選手権大会

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2022年世界柔道選手権大会(第39回世界柔道選手権大会)は、2022年10月6日10月13日ウズベキスタンタシケントアイスドームで開催の柔道の世界選手権[1]。賞金総額は99万8000ユーロ。当初は2021年に開催予定だったが、ハンガリーブダペストに変更されたため、2022年の開催となった[2][3]

大会結果[編集]

男子[編集]

階級
60kg以下級 日本の旗 高藤直寿 モンゴルの旗 エンフタイワン・アリウンボルド チャイニーズタイペイの旗 楊勇緯
カザフスタンの旗 エルドス・スメトフ
66kg以下級 日本の旗 阿部一二三 日本の旗 丸山城志郎 モルドバの旗 デニス・ビエル
大韓民国の旗 アン・バウル
73kg以下級 モンゴルの旗 ツェンドオチル・ツォグトバータル 日本の旗 橋本壮市 アゼルバイジャンの旗 ヒダヤト・ヘイダロフ
ブラジルの旗 ダニエル・カルグニン
81kg以下級 ジョージア (国)の旗 タト・グリガラシビリ ベルギーの旗 マティアス・カス 日本の旗 永瀬貴規
オーストリアの旗 シャミル・ボルチャシビリ
90kg以下級 ウズベキスタンの旗 ダブラト・ボボノフ イタリアの旗 クリスティアン・パルラティ ジョージア (国)の旗 ルカ・マイスラゼ
ジョージア (国)の旗 ラシャ・ベカウリ
100kg以下級 ウズベキスタンの旗 ムザファルベク・トゥロボエフ カナダの旗 レイズ・カヨル アゼルバイジャンの旗 ゼリム・コツォイエフ
オランダの旗 ミハエル・コレル
100kg超級 キューバの旗 アンディ・グランダ 日本の旗 斉藤立 ジョージア (国)の旗 グラム・ツシシビリ
大韓民国の旗 キム・ミンジョン

女子[編集]

階級
48kg以下級 日本の旗 角田夏実 ドイツの旗 カタリナ・メンツ カザフスタンの旗 アビバ・アブジャキノワ
イタリアの旗 アッスンタ・スクット
52kg以下級 日本の旗 阿部詩 イギリスの旗 チェルシー・ジャイルズ コソボの旗 ディストリア・クラスニキ
フランスの旗 アマンディーヌ・ブシャール
57kg以下級 ブラジルの旗 ラファエラ・シルバ 日本の旗 舟久保遥香 カナダの旗 ジェシカ・クリムカイト
モンゴルの旗 ルハグバトゴー・エンフリーレン
63kg以下級 日本の旗 堀川恵 カナダの旗 カトリーヌ・ボーシュマン=ピナール ポルトガルの旗 バルバラ・ティモ
フランスの旗 マノン・ドゥクテル
70kg以下級 クロアチアの旗 バルバラ・マティッチ クロアチアの旗 ララ・ツヴェトコ 日本の旗 新添左季
オランダの旗 サンネ・ファンデイケ
78kg以下級 ブラジルの旗 マイラ・アギアル 中華人民共和国の旗 馬振昭 ウクライナの旗 エリザベータ・リトビネンコ
ポーランドの旗 ベアタ・パツト
78kg超級 フランスの旗 ロマヌ・ディッコ ブラジルの旗 ベアトリス・ソウザ 日本の旗 冨田若春
フランスの旗 ジュリア・トロフア

男女混合団体戦[編集]

開催年 優勝 2位 3位 3位
2022 日本の旗 日本
舟久保遥香
玉置桃
原田健士
新添左季
津金恵
増山香補
田嶋剛希
冨田若春
高橋瑠璃
太田彪雅
フランスの旗 フランス
サラ=レオニー・シジク
ジョアン=バンジャマン・ガバ
マリー=エヴ・ガイエ
アレクシス・マテュー
ロマヌ・ディッコ
ジョセフ・テレク
ドイツの旗 ドイツ
パウリーヌ・シュタルケ
イゴール・ヴァントケ
ミリアム・ブトケライト
エドゥアルト・トリッペル
アンナ=マリア・ヴァーグナー
ヨハネス・フレイ
イスラエルの旗 イスラエル
ティムナ・ネルソン=レヴィ
イド・レビン
マヤ・ゴシェン
サギ・ムキ
ガイ・グレビッチ
ラズ・ヘルシュコ
ピーター・パルチック

各国メダル数[編集]

国・地域
1 日本の旗 日本 6 4 3 13
2 ブラジルの旗 ブラジル 2 1 1 4
3 ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン 2 0 0 2
4 フランスの旗 フランス 1 1 3 5
5 モンゴルの旗 モンゴル 1 1 1 3
6 クロアチアの旗 クロアチア 1 1 0 2
7 ジョージア (国)の旗 ジョージア 1 0 3 4
8  キューバ 1 0 0 1
9 カナダの旗 カナダ 0 2 1 3
10 ドイツの旗 ドイツ 0 1 1 2
イタリアの旗 イタリア 0 1 1 2
12 ベルギーの旗 ベルギー 0 1 0 1
中華人民共和国の旗 中国 0 1 0 1
イギリスの旗 イギリス 0 1 0 1
15 アゼルバイジャンの旗 アゼルバイジャン 0 0 2 2
カザフスタンの旗 カザフスタン 0 0 2 2
大韓民国の旗 韓国 0 0 2 2
オランダの旗 オランダ 0 0 2 2
19  オーストリア 0 0 1 1
イスラエルの旗 イスラエル 0 0 1 1
コソボの旗 コソボ 0 0 1 1
モルドバの旗 モルドバ 0 0 1 1
ポーランドの旗 ポーランド 0 0 1 1
ポルトガルの旗 ポルトガル 0 0 1 1
チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ 0 0 1 1
 ウクライナ 0 0 1 1

優勝者の世界ランキング[編集]

男子[編集]

60 kg級  日本の旗 日本 高藤直寿  25位
66 kg級  日本の旗 日本 阿部一二三  9位
73㎏級  モンゴルの旗 モンゴル ツェンドオチル・ツォグトバータル  3位
81㎏級  ジョージア (国)の旗 ジョージア タト・グリガラシビリ  1位
90㎏級  ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン ダブラト・ボボノフ  1位
100㎏級  ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン ムザファルベク・トゥロボエフ  27位
100㎏超級   キューバ アンディ・グランダ  12位

女子[編集]

48 kg級  日本の旗 日本 角田夏実 5位
52 kg級  日本の旗 日本 阿部詩 10位
57 kg級  ブラジルの旗 ブラジル ラファエラ・シルバ 9位
63 kg級  日本の旗 日本 堀川恵  13位
70 kg級  クロアチアの旗 クロアチア バルバラ・マティッチ 1位
78 kg級  ブラジルの旗 ブラジル マイラ・アギアル 6位
78 kg超級  フランスの旗 フランス ロマヌ・ディッコ 2位

(出典[4]、JudoInside.com)

世界ランキング1位の成績[編集]

男子[編集]

60kg級  チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ 楊勇緯  3位
66kg級  モルドバの旗 モルドバ デニス・ビエル  3位
73kg級  ジョージア (国)の旗 ジョージア ラシャ・シャフダトゥアシビリ  7位
81kg級  ジョージア (国)の旗 ジョージア タト・グリガラシビリ  優勝
90kg級  ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン ダブラト・ボボノフ  優勝
100kg級  ポルトガルの旗 ポルトガル ジョルジ・フォンセカ  7位
100kg超級  タジキスタンの旗 タジキスタン テムール・ラヒモフ  5位

女子[編集]

48kg級  フランスの旗 フランス シリヌ・ブクリ 3回戦敗退
52kg級   ハンガリー プップ・リーカ 2回戦敗退
57kg級  イスラエルの旗 イスラエル ティムナ・ネルソン=レヴィ  5位
63kg級  イギリスの旗 イギリス ルーシー・レンシャル  7位
70kg級  クロアチアの旗 クロアチア バルバラ・マティッチ  優勝
78kg級  ドイツの旗 ドイツ アンナ=マリア・ヴァーグナー  7位
78kg超級  イスラエルの旗 イスラエル ラズ・ヘルシュコ  5位

(出典[4]、JudoInside.com)

備考[編集]

  • 今大会に出場する選手は、シニアの世界ランキングで100位以内、もしくはジュニアの世界ランキングで16位以内に入っていなければならない[1]
  • 今大会は2022年8月7日から14日に開催予定だったが、10月2日から9日に変更された[5]。しかしながら、4日から5日はヨム・キプルにあたるため、イスラエル柔道連盟会長のモシェ・ポンテIJFに働きかけたことにより、大会開催日が6日からに再変更された[6][7]
  • 2022年2月にロシアがウクライナに軍事侵攻した件を受けてIJFは、ロシア及びその協力者であるベラルーシの選手と役員をワールド柔道ツアーから除外するようIOCにより勧告されていたが、「全てのロシア選手に制裁を科す決定は正当化されない」として、ロシア国旗や国歌の使用は認めないものの、IJFの名の下での大会参加を許容する方針を打ち出した[8]。そのため、6月のグランドスラム・ウランバートルにロシアの選手は中立の立場で参加した。一方で、ウクライナはロシアの選手の出場を認める限り今後の国際大会を全てボイコットすると訴えた[9]。IJFは9月に入ると、現在の世界情勢を考慮して全ての選手の安全を守るためという理由により、2023年1月まで国際大会に両国の出場を認めない方針を打ち出した。そのため両国は今大会に出場できなかった[10]

脚注[編集]

外部リンク[編集]