「とある魔術の禁書目録の登場人物」の版間の差分

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== 主要キャラクター ==
== 主要キャラクター ==
; {{Anchor|上条当麻|上条 当麻(かみじょう とうま)}}
: 声 - [[阿部敦]]
: 本作の[[主人公]]。学園都市第7学区の学生寮に住む高校1年生。身長168cm<ref group="出典" name="haimura" >[http://r-s.sakura.ne.jp/ 灰村キヨタカのサイト]</ref>。
: ツンツンした短めの黒髪の少年。生まれつき「幻想殺し」という能力を持つが、「身体検査」に反応しなかったため無能力者(レベル0)認定を受ける。学園都市内でも低レベルの高校に通っているが、その学校でさえ赤点・補習の常連になるほど成績が悪い。級友からは、友人の土御門や青髪ピアスと共に「クラスの三バカ(デルタフォース)」の一角として認知され、その友人2人からは「カミやん」と呼ばれている。水瓶座<ref group="出典">第1巻23頁</ref>であることから現時点では15歳と思われる。
: 基本は面倒臭がりかつ無気力で飄々とした性格であり、面倒だと思った事からは全身全霊を以て逃げようとする。その一方で心根は熱く、困ってる人を見れば老若男女・親交の有無・自身の危険一切不問で助けに行く性格で、たとえ敵でも動機を察すれば説得すら試みる程。エイワスはこれを3種類のヒーローの1つ「誰に教えられなくても、自身の内から湧く感情に従って真っ直ぐに進もうとする者」とし、そこに善悪の判断は無いとしている。作者曰く、その能力同様「相対的」なキャラクターであり、敵や事件の性質に合わせて立ち位置や見え方が様々に変化する人物である。記憶を失う以前は、自らを「偽善使い(フォックスワード)」と称して自嘲し、自分の無力さを卑下したり悔むなど比較的消極的な面も多かった。
: 「不幸だ」が口癖で大小様々なトラブルに巻き込まれる自他共に認める不幸体質。幼少期には大人達からも[[疫病神]]と忌避され、それを危惧した[[#上条刀夜|父親]]により学園都市に送られた。現在では、むしろ不幸の避雷針として級友達から重宝されている。反面、女性絡みのトラブルでは最終的に(外観上)良さ気な男女関係を構築してしまう強運(通称「カミジョー属性」)を発揮する。しかし、本人は恋愛沙汰に疎いためこれも「毎度の不幸」の一つという認識しかなく、「出会いが欲しい」等無自覚な言動で周囲の反感を買う事も多い。また、デリカシーにも乏しく女性へのフォローがたびたび裏目に出る。好みのタイプは寮の管理人のお姉さん(代理でも可)。同居人であるインデックスの食欲にはほとほと困窮しており、彼女及び飼い猫の[[#スフィンクス|スフィンクス]]の食費は確実に上条の家計を圧迫している模様。
: その性格や不幸体質によって様々な騒動や事件に遭遇し、解決に奔走する。基本的には普通の高校生であり、喧嘩もそこらの不良より少し強い程度だが、咄嗟の判断力や理解力には優れている。ただそれでも負傷はするため、事件を片付けるたびに[[#冥土帰し|冥土帰し]]の世話になるのがお約束となっている(第11巻では病院に「ふりだし」というルビが振られた)。同居人のインデックスは魔術に関する力強いサポート役だが、彼女を危険な目に合わせたくないとの思いから上条は基本的に彼女を事件から遠ざけたり誤魔化したりしている。彼女から向けられる多大な信頼を心地よく思う反面、後述の様に記憶を失っている上条は「この信頼は記憶を失う前の自分に向けられたもの」「彼女が求めているのは以前の自分」と考えている節があり、特に初期にはそれについて悩む描写も度々見られた。
: 7月20日の夏休み初日、自宅のベランダに引っ掛かっていたインデックスと出会い、彼女をきっかけに魔術の存在を知り、「必要悪の教会」の魔術師ステイル・神裂と彼女の処遇を巡る戦いを繰り広げ、インデックスの記憶消去の元凶であった「首輪」を破壊する。それ以降、彼女の同居人兼管理人、そして「首輪」の代わりとなる足枷の役目としてイギリス清教に協力している事等から魔術サイドの事件にもたびたび関わっていくようになる。その中で、ローマ正教が起こした事件を幾度も阻止した事で「神の右席」から目を付けられ、以降は上条本人を標的とした事件が増える。さらに、イギリスで[[#フィアンマ|フィアンマ]]が自身の計画の為に「自動書記」の遠隔制御霊装を奪った影響で意識を失ったインデックスを救うため、第三次世界大戦が勃発したロシアへと向かい、フィアンマを倒し遠隔制御霊装を破壊した後、暴走するミーシャを止める為に「ベツレヘムの星」ごと特攻して世界の崩壊を食い止めるが、行方不明となってしまう(作中では「二度目の死」と表現されている)。
: インデックスを「首輪」から解放した際、彼女の「竜王の殺息」によって脳を負傷し記憶喪失になる(作中では「死んだ」とも表現されている)が、彼女を心配させないために彼女や周囲には隠している(作中では失った記憶は[[エピソード記憶]]とされ、知識はあるので日常生活に支障はない)。記憶を失った以降は「上条当麻」であるよう心掛け、またそれを誇りと感じている。それ故に、記憶喪失の事実やインデックスの存在は上条の根幹を成しており、それらに関する事になると大きく動揺する事もある。記憶喪失を知るのは本人と冥土帰しのみだったが、後に美琴や「神の右席」など一部の人間に知られてしまう。その後、フィアンマとの戦いの中でインデックスの為ではなく、結局は彼女が離れるのを怖れ、自分の為に隠していたと気付き、崩落直前の「ベツレヘムの星」で記憶喪失の事実をインデックスに打ち明け、必ず帰って謝ると約束した。
: 能力は「'''幻想殺し'''(イマジンブレイカー)」。右手で触れた異能の力を打ち消す能力。それが異能の力であれば、超能力・魔術問わず打ち消すことができる。また、「歩く教会」のような霊装や、「ゴーレム」のように異能の力によってコントロールされている物など、実在する物体については、それ自体を崩壊させたり、コントロールを強制的に解いてしまう。効果範囲は基本的に右手首より先であるが、「御使堕し」や[[#ヴェント|ヴェント]]の「天罰術式」のような不特定多数・広範囲に渡るような異能の力、あるいはテレポートやテレパシーなど対象を「上条当麻」として右手を含んでしまう異能の力も無意識の内に無効化する。基本的に触った瞬間に打ち消すが、強力な異能に対しては打ち消すまでに時間がかかる(ただしこれを逆手にとって、対象を掴んだり反らすこともできる)。
: 一方で弱点として、効果範囲の狭さと異能の力'''しか'''打ち消せないことが挙げられる。つまり、右手で触れない限り無効化できず、[[銃器]]など異能でない攻撃に対しては効果がない。あるいは、きっかけは異能の力であっても、既に異能の力とは無関係な物体は打ち消せない(例えば能力による爆風で飛んできたコンクリート片など)。また、ステイルの「魔女狩りの王」のような核を破壊しない限り無限に再生するタイプとも相性が悪い。さらに、無効化は自分の意思とは無関係に働く為、回復魔術などの有益な異能でも容赦なく打ち消してしまう。また、インデックスは運命の赤い糸や神の加護なども打ち消している(だから不幸体質である)と推測している。
: 「幻想殺し」には謎が多く、天然の能力であるが「原石」でもなく、科学や魔術では説明が付かない能力とされている。だが、[[#アレイスター=クロウリー|アレイスター]]は正体を知っているようで「幻想殺し」を外部から招き寄せたという発言をしており、自身の「計画」の重要な要素の1つとしている。また、フィアンマとの戦いで右腕を切断された際には「幻想殺し」とは違う別の何かが出現しかけたが、上条自身の意思により阻まれ失った右手が再生した。アレイスター曰く、「幻想殺し」は単なる「異能の力を打ち消す右手」ではないらしいが詳細は不明であり、彼の事を『上条』ではなく『神浄』などと謎の言い回しをされている場面もある。
: 『超電磁砲』でも時折登場し、都市伝説の1つとして「幻想殺し」も登場している。また、アニメ版『超電磁砲』第19話では記憶を失ったことを示唆する描写がある。
; {{Anchor|インデックス}}
: 声 - [[井口裕香]]
: 本作の[[ヒロイン|メインヒロイン]]。イギリス清教「必要悪の教会」所属の[[修道女|シスター]]及び魔術師。魔法名は'''Dedicatus545'''(献身的な子羊は強者の知識を守る)。魔道図書館としての正式名称は「Index-Librorum-Prohibitorum([[禁書目録]])」。本名、年齢等のプロフィールは一切不明(見た目は13,4歳程度)だが、作中では未だそのことについて言及されていない。身長148cm<ref group="出典" name="haimura"/>。
: 長い銀髪と碧眼の少女で、純白の布地に金の刺繍をされた修道服(「'''歩く教会'''」)<ref>本来は防衛魔術が施された霊装であったが、上条の「幻想殺し」でバラバラに破壊された。</ref>を安全ピンで止めて着ている。小柄で華奢であり、語尾に「 - なんだよ」「 - かも」を付けた口調で喋り、日本人の名前を呼ぶ時は「とうま」や「ひょうか」などひらがなで表記される。そのような外見に反して、その頭の中には10万3000冊の魔道書が記憶されており、それは常人が一目見たら発狂するほど危険な物である一方、世界の常識(ルール)を換えるほどの価値があり、その身を狙われることも多い。なお、彼女が魔道書の汚染の影響を受けない理由についても作中では一切明かされていない。
: 天真爛漫かつ自分の欲望(主に食べること)に忠実な性格で、頻繁に上条に食事をねだる。しかし根幹の部分では誰かが傷付くのを嫌い、人を守るためなら自分の身を顧みず、禁書目録という凄絶な宿命を笑って受け入れる芯の強さと優しさ、奉仕の心を持っている。姫神曰く「誰かに助けてもらうべき特別な才能も知識も兼ね備え、側にいるだけで他人を幸せに出来る心の持ち主」。また基本的に家事は上条に任せきりであるが、言われればそれなりに手伝うようである(ただし学園都市での一般常識に疎い為、洗剤を給湯器に流し込んで風呂を壊すなどロクな事にならない)。
: 魔術サイドからの逃走中に学園都市に迷い込み、上条の部屋のベランダに引っかかって彼と出会ったことが物語の始まり。後述の「首輪」を上条が破壊したことで、イギリス清教は彼を禁書目録の管理人(足枷)とし、インデックスは上条家の居候となる。上条に強い信頼と好意を抱いており、上条が他の女性と良い感じになる度にイライラしている。魔術師ではあるが、基本的にインデックスを事件に巻き込みたくない上条により蚊帳の外に置かれることが多く、逆に一般人である上条を事件から遠ざけようと努めているが、効果は無い。長い付き合いの中で上条の最大の理解者となり(「使徒十字」の一件では自分に上条と共にいる資格がないと悩む姫神に対して上条の本音を代弁したりもした)、自分の知らないところで上条が奔走している事を不満に思いながら止めても仕方がないとも思っている。それでも、上条が意識不明の状態で見つかれば片時も離れず回復を祈るなど、毎回彼を本気で心配している。しかし同時に不満も募らせており、事件が解決する度にそれを爆発させて頭に噛み付くこともしばしば。また、上条がインデックスを救う際に記憶喪失になったことも彼女を悲しませたくない上条の配慮(彼女が離れるのが怖いという自身のエゴもあった)により彼女には知らされていなかったが、第三次世界大戦での「ベツレヘムの星」にて霊装越しに上条から打ち明けられた。それをインデックスは優しく許容して「いつものとうまが帰って来ればそれでいい」と答え、上条はそれに対し必ず帰って直接謝ると約束した。
: 一度見聞きしたものは絶対に忘れない完全記憶能力を持ち、それによって魔道書を記憶している。禁書目録の防御機能である「'''自動書記'''(ヨハネのペン)」に全魔力を用いているため通常魔術は使えないが、他者の詠唱に割り込んでその発動や効果を阻害する「'''強制詠唱'''(スペルインターセプト)」や、相手の魔術の根幹を支える信仰や教義の矛盾点を徹底的に糾弾することで相手の精神を一時的に破壊する「'''魔滅の声'''(シェオールフィア)」など魔力を使わない魔術は使えるので、魔術師が相手ならある程度の自衛は可能。また、特殊な魔術も見聞きしただけですぐに解析でき、その魔道書も含めた豊富な魔術知識によって力強いサポート役となっている。「自動書記」発動時(彼女自身の意識はない)には彼女の頭脳にある10万3000冊をフル活用して敵対者の魔術を即座に解析し最も有効な攻撃を算出して繰り出し、さらに様々な攻撃を可能とする血のように赤い翼を背から生やす。この状態のインデックスと対峙することは一つの戦争を迎えることと同義とまで言われ、実質「'''魔神'''」そのものかそれに近い存在である。またシルビアによると「普通の魔力だけで魔神の力を行使する者は正真正銘の怪物」らしく、インデックスはこれにも当てはまると思われる。
: かつては禁書目録の離反を防ぐ名目の元、[[#ローラ=スチュアート|ローラ]](ひいては英国女王)に「首輪」と呼ばれる霊装を施されていた。これにより、表向き、インデックスの脳は85%が魔道書の記憶で占められ、残りの15%の記憶で生きているとされ、1年毎にその15%の記憶を消去しなければ命を落とすという制約がかけられていた。そのため彼女には昔の記憶が無い。また、他の「必要悪の教会」のメンバーには「首輪」の存在を知らされていなかったため、過去には多くの彼女と親しい人物(特に[[#ステイル=マグヌス|ステイル]]や[[#アウレオルス=イザード|アウレオルス]])が彼女の記憶消去を回避するため奔走したが、最終的に上条が「首輪」を破壊したことで記憶を消去する必要が無くなる。しかし、後に「首輪」以外の安全装置として「自動書記」を外部から強制操作する遠隔制御霊装の存在が明らかとなり、フィアンマがこれを強奪しインデックスの身が脅かされる事となるが、上条の奮闘によって遠隔制御霊装は破壊され、彼との束の間の会話の後無事に解放され目覚める。ただし奪われたのは2つある内の王室派の物であり、もう1つの清教派の遠隔制御霊装は依然ローラが所持している。
: 『超電磁砲』では原作者から出番が無いとされていたが、アニメ版では(オープニングも含め)わずかながらも登場を果たした。
; {{Anchor|御坂美琴|御坂 美琴(みさか みこと)}}
: 声 - [[佐藤利奈]]
: 本作のヒロインの一人。外伝『[[とある科学の超電磁砲]]』の主人公。学園都市第3位の超能力者(レベル5)。常盤台中学2年生。身長161cm<ref group="出典" name="haimura"/>。
: 茶色のショートヘアにヘアピンをつけている少女。常に常盤台中学の制服を着ており(校則で外出時には着用義務)、スカートの下には短パンを履いている。学園都市内での知名度は高く、作中ではよく「(常盤台の)超電磁砲」と呼称されるが、上条には「ビリビリ」<ref>記憶喪失後は殆ど苗字か名前。</ref>、インデックスには「短髪」と呼ばれている。
: 正義感が強く勝気で頭より先に体が動くタイプでありながら、後輩の[[#白井黒子|黒子]]には「優しすぎる」とも評され、多くの後輩や同輩に羨望の眼差しを向けられている。その一方、漫画の立ち読みを日課にしていたり、上条などの年上にもタメ口を聞いたりと上品とは言い難い面が多いが、バイオリンの演奏を得意とするお嬢様らしい一面もある。そのほか少女趣味な面も持ち、特に「ゲコ太」というカエルのキャラクターに執着している。学舎の園の外の学生寮の208号室に黒子と共に住んでいる。
: 元はレベル1の能力者だったが、数々のカリキュラムをこなして学園都市230万人の能力者の第3位まで登りつめ<ref>実際には、彼女がレベル5まで到達できることは事前にわかっていたという事実が第22巻にて明かされた。</ref>、その功績は教育指導の模範にされるほど。その反面、アニメ版『超電磁砲』の「幻想御手」事件において、上位能力者への劣等感に悩む無能力者の心境を理解しきれなかったが、後に友人の[[とある科学の超電磁砲#佐天涙子|佐天]]が「幻想御手」を使って昏睡状態に陥ったことから、無能力者である彼女の苦悩に初めて気付く事となった。
: 幼少期に、筋ジストロフィー治療の研究として自身のDNAマップを提供するが、これが「[[#妹達|妹達]](シスターズ)」誕生のきっかけとなる。本編開始の1か月前、不良に絡まれているところを上条が助けに入ったことがきっかけで彼と出会う。当初は無能力者にもかかわらず自分の攻撃を無効化し、それでいて強者として振る舞わないことにプライドを傷つけられたとして事あるごとに彼に勝負を挑んでいた。しかし「絶対能力進化実験」の阻止以降は、はっきりと見てとれる程に彼に恋心を抱いた行動を取るが本人はそれを否定する。その後偶然上条の記憶喪失を知り、彼への恋愛感情を自覚する。上条がたびたび何らかの騒動で奔走している事は気付いているが、魔術サイドの存在など詳しい情報は全く知らない。第三次世界大戦では、上条を手助けする為にロシアへと向かい、紆余曲折を経て[[#10777号|10777号]]と共に行動する。その過程で[[核ミサイル]]の発射阻止に成功し上条の元まで辿り着くが救出を断られ、結果的に失敗してしまう。
: 能力はレベル5の発電能力系「'''超電磁砲'''(レールガン)」。発電能力系の頂点に立ち、最大出力10億ボルトの電撃や落雷、電撃の槍などの攻撃技を持つ。中でも物体に電磁加速を加えて放つ「超電磁砲」が決め技であり異名にもなっている(主にゲームセンターのコインを用い、その場合は毎分8発、音速の3倍以上で放つ。空気との摩擦熱で溶けてしまうため射程は50mだが、威力や撃ち出す質量を調節すれば射程は伸びる<ref>学芸都市編SSでは全長5mの物体を砂鉄でコーティングして弾丸の代わりに射出している。また、アニメ版『超電磁砲』最終話では美琴の上半身ほどの鉄の塊を拳で殴りつけて撃っている。</ref>)。他にも電磁波を利用した砂鉄の操作、自身に電磁加速を与える事での一時的な走力向上、直接的に電子機械を操っての高度なハッキング(クラッキング)なども可能で、スタンガンや同系統の能力をある程度無効化できる。一方で、常に微弱な電磁波を発しているため、本人の意思に反して動物に嫌われるという面がある(ただし、死角にある物体の動きを感じ取れる利点もある)。『超電磁砲』では能力の根本が似ている麦野の「原子崩し」を捻じ曲げたり、鉄塊入りのぬいぐるみを操るなどの応用も見せている。
; {{Anchor|一方通行|一方通行(アクセラレータ)}}
: 声 - [[岡本信彦]]
: 本作の主人公格の1人。本名不明<ref>第5巻では、名字は2文字、名前は3文字の日本人らしく珍しくもない名前と語っている。</ref>。学園都市第1位の超能力者(レベル5)。都市の暗部組織「グループ」の構成員。書類上は長点上機学園の生徒(「グループ」加入以後)。身長168cm<ref group="出典" name="haimura"/>。
: 白い肌、白い短髪で中性的な身体<ref>その能力によって紫外線など外部刺激を受けていないため、ホルモンバランスが崩れていることが原因であると自己解釈している。</ref>の少年。学園都市最強の超能力者(即ち最優秀生徒)で、非常に高い演算能力を持つ。アレイスターは計画の核となる第1候補(メインプラン)としている。口調の長母音と「ん」が片仮名(ァ・ィ・ゥ・ェ・ォ・ン)で表記される。幼少期から様々な研究機関を転々とし、自分の能力が際限無く周囲を傷つけた過去から、他者を構うことに非常に消極的になり、他者を拒絶する傍若無人な性格になった。「最強」を超え「無敵」になれば、誰も自分に挑まず傷付かないと考え、「絶対能力進化(レベル6シフト)実験」に参加。1万人以上の「妹達」を殺害後、実験を止めに現れた上条に敗れる。
: 実験凍結後の8月31日に、[[#打ち止め|打ち止め]]と出会い、以後彼女(及び「妹達」)を守るために行動しながら、徐々に他人への思いやりを示すようになっていく。一方で「0930」事件をきっかけに、学園都市暗部組織「グループ」のメンバーに身をやつし、学園都市の裏側で活動しながら、土御門達と学園都市上層部への反抗を誓う。
: 上条の影響を強く受けている反面、自分は彼のようにはなれないとも考えており、「一流の悪党」を自称する。表世界の人間が裏世界の人間の犠牲になることを許さず、暗部に落ちた自分が悪党として裏世界の問題をその内に解決することを望む。その考えの前提には理不尽に「妹達」を殺してきたことがある(彼は実験当初から内心、自分を止めてくれる存在を希求していたと打ち止めが推測している)。エイワスは3種類のヒーローの1つ「過去に大きな過ちを犯し、その罪に苦悩しながらも正しい道を歩もうとする者」とし、彼が「悪(闇)」を自称するのは「善(光)」を希求することへの裏返しと評し、そこが善悪を重視しない上条との差ともしている。ロシアで再び上条に敗れた後は、善悪の価値観に拘り続けていた事が間違いだったと悟り、それらに囚われない行動力を持つようになる。
: 戦闘力はその能力より最強と呼べる物だったが、超能力頼りだったため基礎的な身体能力は低く肉弾戦は苦手。上条との戦いではそのことが敗因に繋がった。脳に損傷を負ってからは演算能力の使用に制限ができたため、能力に頼り切ることもできなくなる。それでも、銃器の扱い方をすぐに理解したり、元々の頭の回転の早さで事態を打破するなどしてカバーしている。
: 能力はレベル5の「'''一方通行'''(アクセラレータ)」。運動量・熱量・光・電気量など、体表面に触れたあらゆる[[空間ベクトル|ベクトル]](向き)を任意に操作(変換)する能力。デフォルトでは[[重力]]や[[酸素]]などの生きるのに必要な力を除いた全てのベクトルを「反射(ベクトルの反転)」するよう、無意識下で設定している。また、足元のベクトルを操作することで高速移動や飛行を可能にしたり、相手に触れて血流を操作するなど、応用力も高い。(一部の特殊例を除き)核兵器を打ち込まれても無傷のままでいられるとされ、不意打ちなどでも反射で無効化するため学園都市最強の能力とされる。魔術的な攻撃に対しても反応するが、理論通りの変換は行われず不可解な現象が起こる。ロシアで打ち止めを救うために未知の法則を解析し独力で魔術の行使に成功した際には、その逆算・解析こそが能力の本質であり存在理由であると表現されている。
: 打ち止めを守る際、[[#天井亜雄|天井]]の銃撃で脳に損傷を負ったことで言語機能に障害を負い、全演算能力を失うも、冥土帰しが開発したミサカネットワークの情報を共有できる特性を利用した代理演算システムを搭載したチョーカー型デバイスで補助することで、日常生活には杖が必要である以外は問題ない程度まで回復している。ただし、デバイスはバッテリー駆動であるため、日常生活だけなら約48時間、能力を使用すると約15分でバッテリーが切れてしまう制限がある。そのため日常生活時の「反射」も失われている。後に「グループ」から技術提供を受け、能力の使用については30分に延長された(日常生活での使用時間も延長されているのかは不明)。
: [[#木原数多|木原]]との戦闘の際、全演算能力を失った後に通常の能力とは違う「'''黒い翼'''」の能力が発現。[[#垣根帝督|垣根]]を一方的に屠るほど圧倒的かつ非常に強大な能力で、インデックスによれば、本質的には異なるが「天使の力」と酷似しており、聖人でも制御が難しい力としている。アレイスターによればAIM拡散力場のベクトルを操作しているらしい。垣根とは対照に「こことは違う世界における有機」「神にも等しい力の片鱗を振るう者」と表現される。フィアンマの大規模攻撃を阻止した際には、精神の成長に合わるように翼の色が白く変化し頭上には同色の輪が出現していた。
: 『超電磁砲』の「絶対能力進化実験」編では、美琴と交戦し彼女の攻撃を反射で軽くあしらい、戦意喪失させた。
; {{Anchor|浜面仕上|浜面 仕上(はまづら しあげ)}}
: 本作の主人公格の1人。第7学区のスキルアウトで比較的重要な役割を担っていた少年。
: 無能力者(レベル0)の不良少年。不良にしては臆病な面や、自らの力の無さを卑下する一面もあり、スキルアウトのリーダーとなったのも成り行きと考えている([[#服部半蔵|半蔵]]によればリーダーとしての人望はある)。だが、美鈴の一件で上条の影響を受けた後は、後に恋人関係になる[[#滝壺理后|滝壺]]を守るために土壇場において敵に立ち向かう勇気を持つようになる。エイワスには3種類のヒーローの1つ「誰にも選ばれず、資質らしいものを何一つ持っていなくても、たった一人の大切な者のためにヒーローになれる者」と評されている。
: [[バニーガール]]のエロ動画を仕事のメールと間違えて送信してしまったことから、[[#絹旗最愛|絹旗]]らからはバニーフェチだと思われているが、本当はパンチラや滝壺のバニー姿を想像しただけで鼻血が出てしまうほど純情である。
: [[#駒場利徳|駒場]]亡き後に学園都市上層部の依頼でチームを率いて御坂美鈴の命を狙ったが上条と一方通行に阻止され、その失敗が原因で暗部組織「アイテム」の雑用となる。そのせいで暗部組織間抗争に巻き込まれるが、その中で滝壺の優しさに触れ、彼女に好意を抱く。その後、私情の為に滝壺の命を使い捨てにしようとした[[#麦野沈利|麦野]]に反発し、捨て身の戦いで超能力者(レベル5)の圧倒的な力を攻略、彼女を撃破する。しかし、その事によりアレイスターから計画に障害を与えるイレギュラーな存在とみなされ、命を狙われてしまう。滝壺を守るべくアレイスターの追手らを相手に奮闘し、さらには死の淵から蘇った麦野にも襲撃されるが、またも何とか退け滝壺と共に学園都市からエリザリーナ独立国同盟へ逃亡した。第三次世界大戦では戦火に巻き込まれ、麦野からも三度目の戦いを挑まれるが、必死の説得により彼女と和解。滝壺や麦野と共に「アイテム」を再結成する。
: 無能力者のため直接的な攻撃能力は無いが、判断力や行動力は優れており、周囲の状況を利用したりするなど機転を利かせた戦いを本領とする。また[[ピッキング]]や[[偽造|証明書偽造]]、ATMの解体など小手先の技術・知識に優れている。運転免許は持たないが、重機も含めた車両の運転も得意で、スキルアウトや「アイテム」でも、もっぱら運転手役だった。


== 科学サイド(学園都市) ==
== 科学サイド(学園都市) ==

2011年3月10日 (木) 08:17時点における版

とある魔術の禁書目録 > とある魔術の禁書目録の登場人物

とある魔術の禁書目録の登場人物(とあるまじゅつのインデックスのとうじょうじんぶつ)では、鎌池和馬ライトノベル作品(電撃文庫刊)及びそれを原作とする漫画CDドラマテレビアニメとある魔術の禁書目録』に登場する人物とその能力について解説する。声優は、ラジオドラマ・ドラマCD版、テレビアニメ版で共通。

本作のスピンオフ作品『とある科学の超電磁砲』にのみ登場する人物については、とある科学の超電磁砲#登場人物を参照のこと。

主要キャラクター

科学サイド(学園都市)

上条の高校

生徒

上条 当麻(かみじょう とうま)
土御門 元春(つちみかど もとはる)
声 - 勝杏里
上条の親友の高校1年生。イギリス清教「必要悪の教会」所属の魔術師。魔法名はFallere825(背中刺す刃)。都市の暗部組織「グループ」のリーダー的存在。
逆立たせた金髪にアロハシャツ、金色のネックレスにサングラスといった派手な風貌で長身の少年。普段は語尾に「 - だぜい」や「 - にゃー」などを付ける不思議な訛り口調で軽めの言動をとるが、真面目な場面では普通の口調になる。クラスメイトの上条とは同じ学生寮で部屋が隣同士の友人であり、部屋の本棚の半分がメイド関係の書物で埋め尽くされているメイドマニアであるなど、学校では上条たちとオタク談義などに花を咲かせており、級友からは、上条や青髪ピアスと共に「クラスの三バカ(デルタフォース)」の一角として認知されている。
裏の顔はイギリス清教や学園都市から依頼を受け持つだけでなく、他の様々な敵対及び同盟組織とも個々に繋がりがあると嘯く多角スパイであり、イギリス清教から上条への繋ぎ役も担当している。そのような立場上、上条の知人では魔術サイド、科学サイド両面に関わる数少ない人物で、直接関わらなかった事件のことも知っているらしく、科学・魔術の狭間で飛び回り、なんとか戦争を回避させ続けている功労者でもあり、作中でアレイスターの正体を知っている人物の1人でもある。また、目的を達成するためならば味方も欺き、自分の身を犠牲にすることも厭わないという信念を持っている。外見とは裏腹に、かなりの頭脳派で上条や「グループ」と行動する際は作戦立案を担当することが多い(しかし、学校ではなぜか上条同様よく補習を受けている)。後述の能力の影響で魔術は頻繁に使えないが、普段から体を鍛えているらしく、上条を軽く圧倒する体術を有する。さらに、自称「ウソツキ」と称するように相手を惑わす巧みな話術にも長けている。
学園都市には中学になってからやって来たらしく、それ以前はロンドンに住んでいたようで、いつ頃から「必要悪の教会」に在籍しているかは不明だが、少なくとも神裂よりは古株。一方で、信仰心はあまりなく、イギリス清教から貰った聖書は埃まみれとの事。
義妹の舞夏とはメイドに関する考え方では何かと反発されるが、頻繁に食事を作ってもらい、3日に1度は肩を揉んでもらうなど兄妹仲は良好のようで、手を出しているのかという質問に声を詰まらせるなどかなり危険な関係である可能性があるほど溺愛している。ただし、多角スパイとしての活動も魔術のことを知らずに学園都市で普通に生活している舞夏を守るためであると述べ、他の全てを裏切っても彼女だけは絶対に裏切らないと決意している。
最高峰の力を持つ陰陽術師で、陰陽博士としては最高位である。主に風水を用いた術式を扱い、魔術を行使する際には折り紙を使って陣を組み立てることが多く、結界破壊、逆探知、防御、炎属性の攻撃などの術式があり、特に水属性の攻撃術式を得意としている。しかし、学園都市潜入の為能力者になっており、魔術使用に制限を受けているため滅多に使えない。得た能力はレベル0の「肉体再生(オートリバース)」。レベル0だけあって破れた血管に薄い膜を張る、長時間かけて瀕死の重傷から復帰するなどの応急処置程度の微弱な能力だが、それによって何回かは魔術を使用できる。ただし、魔術を使うたび身体に過負荷がかかり、即死する危険があることには変わらない。そのため戦闘では体術や銃器を主に使うが、必要とあれば自身が傷付くことも恐れずに魔術も使う。
青髪ピアス(あおがみ - )
声 - 川原慶久
本名不明。上条の親友で学級委員の高校1年生。
世界3大テノールも驚く野太い声でエセ関西弁を話す、自称関西人かつ身長180cmに届く大男。級友からは、友人の上条や土御門と共に「クラスの三バカ(デルタフォース)」の一角として認知され、登場シーンは3人でオタク談義していることが多いが、他の2人以上に豊富なオタク知識や嗜好を持つ。特に好みの女性のタイプを述べた時は(ショタも含め)電撃文庫の1ページが半分埋まるほどのタイプを列挙した。メイド服に似た制服を目当てにパン屋に下宿している。
小萌に対して一定の価値観を置いており、夏休みの宿題を彼女に褒められたくて全部やったのに、彼女の補習を受けたいがために全て家に置いてくる。また、小萌の住所を知っていたりと、ロリコン、マゾ、ストーカーなどと作中で表現されている。
能力はレベルを含めて不明。上記の様に小萌目当てにわざと補習を受けていることもあるため、実際の成績が悪いのかすらわからない。
姫神 秋沙(ひめがみ あいさ)
声 - 能登麻美子
本作のヒロインの1人。上条のクラスメイトの高校1年生。元霧ヶ丘女学院の生徒。「原石」の一人。
表情の変化が少ない長い黒髪の少女。しかし、全くの無表情というわけでもなく、むしろ一切の攻撃性を感じさせない、安心感を与える顔立ち。初登場時は巫女装束姿。三沢塾での件で上条に好意を抱いている。読点(、)を使うべき箇所で句点(。)を使った話し方で表記される。
かつて、彼女の能力を恐れた吸血鬼に命を狙われた際に、結果として故郷の住人達を皆殺しにしてしまった過去を持つ。それ以来、能力の弊害を防ぐ術を求め、学園都市に訪れるが、希少能力者であったことから三沢塾による軟禁生活を送ることとなる。その後、吸血鬼を欲するアウレオルスが三沢塾を乗っ取り、互いの目的のために彼に協力する。その後、三沢塾の事件で自暴自棄になったアウレオルスに殺されそうになるも上条とステイルに救出される。
事件後、イギリス清教より「歩く教会」の力を簡略化したケルト十字架をもらい、能力を抑えている。それにより、無能力者と判定されるようになったため霧ヶ丘女学院を退学させられる。その後、一時的に小萌の家に居候していたが、2学期より上条の高校へ転入した際に学校の寮へ引っ越す。なお、この十字架を持っていたため、大覇星祭でイギリス清教の魔術師と間違えられてオリアナに襲撃された。
能力は「吸血殺し(ディープブラッド)」。学園都市に来る前から持っていたもので、天然の能力である「原石」の1つ。自分の意思と無関係に、吸血鬼を食虫植物のごとく誘い出し、自身の血を吸った吸血鬼を無差別に灰に帰してしまう。魔術サイドでも吸血鬼の存在には否定的であったが、この能力の存在によって吸血鬼が存在することが逆に証明される。
漫画版では原作第2巻の内容が描かれていないため未登場だったが、原作と同じ2学期に上条の高校に転入してきた謎の転校生として登場している。また、コンビニのATMのシーンが上条との初めての会話となっている。
テレビアニメ版『超電磁砲』の第17話にゲスト出演。その際、ケルト十字架を持っていたことから原作との時間軸設定が分かる。
吹寄 制理(ふきよせ せいり)
声 - 藤村歩
本作のヒロインの1人。上条のクラスメイトの高校1年生。
背が高く、巨乳でスタイルが良い少女だが、色気は無い。大覇星祭実行委員に立候補し、全力で活動するなど典型的な仕切り屋タイプ。また、通販好きの健康オタクで、怪しい健康グッズや健康食品などを多く持っている。
上条との恋愛フラグを立てられているにもかかわらず、これを完全に無効化するため、「対カミジョー属性完全ガードの女」と呼ばれる。「不幸という屁理屈で人生に手を抜く輩は大嫌い」とも豪語している。男勝りな性格からも、上条とは友人的なポジションにいる。
テレビアニメ版ではことある毎に乳房が揺れるなど、他の巨乳女性キャラクターと同様の描写が多くなっている。
雲川 芹亜(くもかわ せりあ)
上条の高校の先輩。統括理事貝積継敏のブレイン。
底辺校の生徒だが、非常に頭脳明晰な巨乳の美少女。「けど」という語尾が特徴。貝積のブレインとして様々な情報に精通しており、上条の「幻想殺し」も知っている様子。刺激溢れた今の生活を愛しており、刺激の中心になる上条の不幸を面白いと気に入っている。記憶を失う前の彼とは親交があり(現在は不明)、彼との関係性を大切にしており、暗部などのしがらみを持ち込まない関係を保とうとしている。
世界中の「原石」を独占しようとしたアメリカの要人ジョージ=キングダムの企みに対し、貝積の頼みで妹達を使って「原石」達を保護する計画を立案・実行する。また、絹旗にジョージ暗殺を命令した。

教師

月詠 小萌(つくよみ こもえ)
声 - こやまきみこ
上条のクラスの担任である化学教師。
童顔と身長135cm[出典 1][出典 2]の容姿からどう見ても小学生にしか見えないが、大学も卒業済みのれっきとした成人女性。足が車のペダルに届かないため、障害者用の車を使っている。その外見に似つかわしくないほど私生活はずぼらで、タバコも吸いビールも嗜む。学園都市の七不思議のひとつになっていたり、一方通行に「不老不死実験の被検体」などとも揶揄されるほどに実年齢は物凄いことになっているらしく(少なくとも黄泉川よりは上で、下手すれば壮年に差し掛かっている)、第5巻あとがきでは「最年長ヒロイン」と称された。教え子のことを名字+「ちゃん」(「上条ちゃん」など)で呼び、周囲からは「小萌先生」と名前の方で呼ばれる。
教えることが大好きで教育の機会を取り上げられると酷く傷つくなど、教師の鑑のような人物。出来の悪い子こそ教師が救うべき対象と考え(上条曰く「出来の悪い子供を見れば見るほどニコニコの笑顔になる」)、自分の生徒を侮辱されると猛抗議する。その辺りには生徒達も感謝しており、大覇星祭では自分達を侮辱して小萌を悲しませた対戦相手をチーム一丸となって殲滅した。また、姫神や結標のような家出少女などの保護が趣味という、根っからの世話好きでもある。
学園都市でも際立つほどのオンボロアパートに住んでいる。また、秒刻みで時間がわかる正確な体内時計を持っているため、家に時計は置いていない。
能力開発の専攻は発火能力らしいが、社会心理学・環境心理学・行動心理学・交通心理学なども専門とする。また、「AIM拡散力場」に関しても豊富な知識を持ち、その知識はしばしば上条を助けている。
大覇星祭で重傷を負った姫神を助けてもらった事からステイルの事が気になっており、タバコを吸う時の癖が移ってしまっている。ただしステイル編SSでは容赦なく彼のタバコを没収している。
テレビアニメ版ではその身体的特徴が強調され、人が来る前の部屋はずぼらな独身女性らしい様子などのコミカル的な面も強調されている。また、『超電磁砲』(アニメ版)では「幻想御手」事件解決後、「幻想御手」使用者への特別講習にて講師として登場した。
黄泉川 愛穂(よみかわ あいほ)
声 - 甲斐田裕子
上条の高校の体育教師。第73活動支部所属の「警備員」の一員。
尻まで届く長さのロングヘアを後ろに縛り、抜群のプロポーションが映える大人の美女であるが、服装はいつも冴えない緑のジャージ姿。「 - じゃん」という語尾が特徴。同僚の小萌とは友達に近い交流を持っているほか、芳川とも昔馴染の間柄。普段は飄々と振る舞っているが、「警備員」としての熱い側面を持つほか、何か問題があると後先を考えずに部屋の整理整頓を始める癖も持つ。教師としては「優等生より馬鹿な生徒の方が面白くて好き」らしく、そういった面々のクラスを担当している小萌を羨んでいる(黄泉川のクラスは優等生ばかり)。
「警備員」として、相手がたとえ上位の能力者であっても子供へ武器を向けないよう自分に制約を課しているが、子供のために武器を向けることは迷わない。その代わり、「あくまで防具」として盾やヘルメットを武器のように使って捕縛行為をする。また、ATM荒らしをした浜面達を捕まえる際には大型特殊車両でカーチェイスをし、却って被害を拡大させるような面もあることから、「シリアスをコミカルに処理する女」と評される。
芳川から一方通行と打ち止めの面倒を見るように頼まれ、退院した2人(一方通行は一時のみ)を自宅へ引き取る。都市の暗部に堕ちた一方通行が距離を置いた後も彼を気に掛けており、一方通行と垣根の勝負の際にはこれに割って入り、とどめを刺そうとした一方通行を引き止めようとした。
小萌の家とは対照的に、最新設備が満載された教員用4LDKマンションに実験協力という名目で住んでいる。また、電気炊飯器を万能な調理器具として用いており、これで色々な料理を作ることができる。
「警備員」という立場上、『超電磁砲』にもしばしば登場する。原作では本人曰く「下っ端警備員」のヒラ「警備員」であるが、テレビアニメ版では所属小隊の隊長を務め、「警備員」活動の際に綴里とコンビを組んでいる。
親船 素甘(おやふね すあま)
上条の高校の数学教師。親船最中の娘。
逆三角形の眼鏡に堅いスーツ姿の女性。教師の中でも特にしつけに厳しい人物。自身の損な経験上、美人は得をするということを身をもって知っていることから、美人の恩恵を受けるために化粧や健康管理など色々努力している。
災誤(さいご)
上条の高校の教師。生活指導を担当している。
厳つい顔と巨体からゴリラと描写される。古武術の使い手で、青髪ピアスを一瞬で締め落とす程の実力を持ち、生徒から恐れられている。人間離れした風貌から、五和アックアと間違えて攻撃され、病院送りにされた事がある。

常盤台中学

御坂 美琴(みさか みこと)
白井 黒子(しらい くろこ)
声 - 新井里美
常盤台中学1年生。第177支部所属の「風紀委員」。大能力者(レベル4)。『超電磁砲』では準主人公。
茶髪ツインテールの少女。鈴のような声をしており、語尾に「 - ですの」と付けるなどのお嬢様口調が特徴(ただし汚い言葉も平気で使う)。美琴の後輩かつルームメイト(強引に部屋へ押し掛けた)。作中では「風紀委員」として事件の表部分に関わることが多いが、「残骸(レムナント)」を巡る事件では主人公格として活躍する。
美琴を「優しすぎる」という理由で慕っており、彼女を「お姉様」と呼び、自身をその露払いとしている。時には相棒として共に戦い、友人としては美琴にも認められているが、友情や尊敬よりも恋愛に基づくものに見える過剰なアプローチをする点は変態扱いされている。『超電磁砲』ではことあるごとに美琴にセクハラを働いては、電撃や格闘技の反撃を受ける事が日常的な一面として描かれている。また、中学生にしては布地がかなり少ない下着を愛用するなど変に色気を出そうとする節が多々あり、逆に少女趣味の美琴を注意することもある。関連して美琴が心を許している上条に敵意を持っているが、美琴が素直に素の自分をさらけ出せる数少ない人物として認めてもいる。
小学5年生の時から「風紀委員」として活動しており、その能力によって活躍も多いが、越権行為を働き注意を受けることもあり、先輩の固法には頭が上がらない。同学年で「風紀委員」の同僚でもある初春とは公私共に仲は良いが、時折、美琴と良い感じになるため、敵意をむき出しにすることもある。
能力はレベル4の「空間移動(テレポート)」。能力の限界値は、距離が81.5m、質量が130.7kgであり、飛距離と質量の間に因果関係はないが、双方が限界値に近いほど精度は落ちる。自身を転移させる際の直線での移動速度は約288km/h。物質を自動的に押し出して転移するため、転移先に干渉する物質がある場合、板状のものを転移させることで物質を「切る」ことも可能。転移対象は皮膚上に触れているものに限定されるため、箱の中身だけを転移させて取り出すといったことは不可能(箱を転移させて中身を取り出すことは可能)。戦闘では、相手を逆さまに転移させて転ばせる、自身を相手の頭上へ転移してドロップキックを見舞うなどの攻撃をする。また、武器として太股に忍ばせた鉄矢を転移させて、相手の衣服を壁などにダーツのように刺し止める戦法を使う。相手に刺し込むことも可能だが、立場上、相手を必要以上に傷つけないように制限している。
心理掌握(メンタルアウト)
学園都市第5位の超能力者(レベル5)。常盤台中学所属。美琴の台詞で登場したのみで容姿や本名は不明。
常盤台中学最大派閥に君臨する女王様。その為派閥を嫌う美琴とは馬が合わず、上条の記憶喪失を彼女の能力で修復できる可能性も考えたが、彼女の性格を考えて即座に却下した。
能力はレベル5の精神系能力「心理掌握(メンタルアウト)」。学園都市最強の精神系能力であり、記憶の読心・人格の洗脳・離れた相手と念話・想いの消去・意思の増幅・思考の再現・感情の移植など多種の能力を一手に引き受けて使いこなすため、十徳ナイフに例えられる。
婚后 光子(こんごう みつこ)
声 - 寿美菜子
常盤台中学2年生。大能力者(レベル4)。
薄絹 休味(うすきぬ やすみ)
声 - 升望 / 未定
常盤台中学1年生。ドラマCDに登場。
黒子と同じく美琴に想いを寄せており、美琴の全力を引き出せば彼女への恋は叶うという噂を信じ、彼女に決闘を申し込む。
能力はレベル3の「念動力(サイコキネシス)」。また、その副作用として一定限度の電気を遮断する「気力絶縁(インシュレーション)」を用いる[1]。念動力の方はレベルが示す程度だが、付加的に発動する「気力絶縁」の方は、電撃を防御したり、辺り一帯を力で包むことで、電気を基点とする攻撃そのものを封じることが可能。
寮監(りょうかん)
声 - 尾小平志津香(『禁書目録』)、生天目仁美(『超電磁砲』)
常盤台中学の学舎の園の外の学生寮寮監。本名不明。
『禁書目録』では中年の女性、『超電磁砲』では29歳の女性。どちらも、規則に対して非常に厳しく、美琴や黒子から恐れられている。能力者で無いがその戦闘能力は高く、『超電磁砲』では、素手で黒子を一瞬で気絶させたり「猟犬部隊」を容易に撃退したりしている。
テレビアニメ版『超電磁砲』のオリジナルエピソードでは、休日は第13学区の児童養護施設「あすなろ園」でボランティア活動をしている。ボランティア仲間の大圄に好意を抱いていたが、彼は別の女性への求婚を決心していたため、失恋に終わる。
『偽典・超電磁砲』収録の「とある自販機の存在証明」では、美琴と削板の喧嘩を仲裁し「超能力者二人を止めた一般人」(美琴は首を捻て落とされ、削板は僅かな会話で圧された)としてネットラジオで「黒妻駒場をも凌駕する」と評される。

風紀委員(ジャッジメント)

白井 黒子(しらい くろこ)
初春 飾利(ういはる かざり)
声 - 豊崎愛生
柵川中学1年D組所属。第177支部所属の「風紀委員」。低能力者(レベル1)。西葛西出身[出典 3]
黒髪のショートヘアに飴玉を転がすような甘ったるい声色が特徴の少女。頭に造花の髪飾りを付けており、遠目には頭に花瓶を乗せているように見える。天然なところもあるが、高度な情報処理能力を有し、洞察力も高い。正義感も人一倍強く、暗部組織間抗争の折には偶然出会っただけの打ち止めを守るために、学園都市第2位の垣根を相手に一歩も引かずに対峙したほど。常盤台中学や(黒子と違いまともな意味で)美琴に憧れを抱いているが、若干偏見も混じっている。一部の外伝作品では主人公格として活躍する。
同学年の黒子とは「風紀委員」の同僚でもあるが立場的には後輩である。小6の時に強盗事件に巻き込まれたところを黒子に助けてもらったことがあり、比較的仲も良いが、しばしば平然と冷たいジョークを言うこともある。
「風紀委員」の仕事では主にオペレーターを担当し、情報の収集・伝達等のバックアップを担う。また、超一流のハッカーでもあり、ハッカー達の間では「守護神(ゴールキーパー)」と呼ばれ、その技術は黒子も舌を巻く程。彼女が構築したコンピュータセキュリティを破るのは至難の技で、データを「防護」するというよりも侵入者を「攻撃」する構成になっている(度が過ぎて黒子に怒られることもある)。能力・身体能力などに劣る彼女が「風紀委員」になれたのはこの特技のためらしい。
能力はレベル1の「定温保存(サーマルハンド)」[出典 4]。触れている物体の温度を一定に保つことが出来るというものだが、レベル自体が低いことに加え、余りにも高温や低温の物体にはそもそも触れることができないため、結果として対象は常温の範囲内の物体に限られている(暖かいお茶を冷まさなかったり、冷たい水をぬるくしない程度)。この制約により、劇中においてその能力が活かされる場面はない。
原作ではメインに登場することは少ないが、『超電磁砲』(特にアニメ版)ではレギュラー扱いとなり「幻想御手」編、「乱雑開放」編ではほぼメインで登場する。

スキルアウト

駒場 利徳(こまば りとく)
第7学区のスキルアウトのリーダー。
コピー用紙を吐き出すように陰鬱な話し方をする、ゴリラのような大男。小学校への乱入者を退治するなど見た目に反して優しい性格。心無い能力者から無能力者を守るために、様々な勢力があったスキルアウトを纏め、無能力者側からの反攻を企てる。
反抗作戦が事前に発覚し、グループが派遣され一方通行たちと戦うことになる。筋肉を補強する「発条包帯(ハードテーピング)」や薄型の電波撹乱兵器の「攪乱の羽(チャフシード)」、標的に最も適した火薬と弾頭を即興で形成する「演算銃器(スマートウェポン)」を駆使して結標や一方通行と渡り合うが、結局は敗れて死亡する。その後、心無い能力者は一方通行が倒した。
浜面 仕上(はまづら しあげ)
服部 半蔵(はっとり はんぞう)
第7学区のスキルアウトのメンバー。浜面の後のリーダーを担っている。
何かと自分を卑下することが多い浜面を陰ながらサポートする。正体は伊賀服部家の末裔であるであり、その出自から影に徹している。駒場や浜面がいた頃は作戦立案が主な役目だったらしい。
黄泉川愛穂に一目惚れしている。
横須賀(よこすか)
第7学区のスキルアウト。浜面らとは別グループ。
対能力者戦闘のエキスパートを自負し、「内臓潰しの横須賀」の異名を持つ巨漢。原谷をカツアゲした仲間が削板に倒されたことで彼に勝負を挑むも、「すごいパーンチ」に敗れる。
『偽典・超電磁砲』「とある自販機の存在証明」にも登場する。削板との対決後も何度もリベンジをかけ、連敗こそしているが、「すごいパーンチ」を10発食らって立っている程のタフさに成長している。一方の削板の腕も上がっており、互いを認め合う仲となっている。だが、削板からは「モツ鍋なんとか」と適当に覚えられている。

その他の学園都市の学生

土御門 舞夏(つちみかど まいか)
声 - 福圓美里
繚乱家政女学校の生徒でメイド見習い。 土御門元春の義妹。
登場する際は何故か清掃ロボに座っていることが多く、「 - だぞー」「 - からー」など、語尾を伸ばした口調が特徴。料理が全くできない義兄・元春の部屋に頻繁に訪れて食事を作っている。そのため、隣人の上条やインデックスとは面識があり、二人とは少なからず交流がある。元春との関係は彼の言動を見る限り、兄妹の一線を越えているらしく、彼女自身、兄と妹が関係を持つことが好きであるような描写がある。
学校の中でも成績の良いエリートらしく、実地研修のために常盤台中学など、あちこちに顔を出す(そのため美琴とも面識がある)。特に料理の腕前は上条曰く「お金を取れるレベル」で、同じく料理が得意な五和に対してライバル心を持っている。メイドについて深いこだわりを持ち、サブカルとしてのメイド像を挙げる元春にはしばしば暴力をふるうこともある。
元春曰く魔術世界とは関係ないらしく、能力者かどうかも不明。だが、16巻にて上条に変人と断定された。
アニメ版『超電磁砲』第19話にゲスト出演し、常盤台中学の盛夏祭で手伝いをしていた。
海原 光貴(うなばら みつき)
声 - 岸尾だいすけ
常盤台中学理事長の孫。大能力者(レベル4)。
美琴に好意を持つ爽やかな少年で、しばしば彼女に付きまとっているらしい。一方で、自分の能力を使ってカンニングを行っていることなどから、努力家の美琴は彼を嫌っている。
能力はレベル4の「念動力(テレキネシス)」。自身を分子レベルで固め、コールドスリープ状態になることが可能。また、定期テストでは、教員のパソコンの画面表面に密かに「能力の膜」を張ってパソコン起動における画面光量や熱量を感知してカンニングを行っている。そのため、本来の成績はあまり芳しくない模様。
なお、作中に登場する「海原光貴」は基本的に本人ではなく、エツァリの変装。
削板 軍覇(そぎいた ぐんは)
学園都市第7位の超能力者(レベル5)。「原石」の一人。通称ナンバーセブン。
白い特攻服のような服装の少年。他人が困っていたり傷ついていたりしたら、迷わず助けるような熱い性格。口癖は「根性」。
後述のようにその能力は学園都市の学者さえも取り扱えないほど複雑かつ繊細な力らしく、超能力者(レベル5)に分類できるものかも確信できない能力者であるため世界最高の原石とされている。
アメリカによる「原石」採集に端を発する一件では、牽制目的で学園都市に侵入したオッレルスと戦った。
能力は正式名称も具体的な原理も不明。本人も自分の能力を恐ろしく大雑把にしか把握しておらず、例えば「念動砲弾(アタッククラッシュ)」(掛け声は「すごいパーンチ」)なる必殺技を不安定な念動力の壁に刺激を与えて爆発を起こさせていると解説しているが時間割り(カリキュラム)に沿った理論ではそのような現象は起きない。その他にも驚異的なタフさを見せたり、音速の2倍で動いたりするなど、多彩な技や機能を持つ。
『超電磁砲』原作の方にも、「幻想御手」を使った生徒の回想シーンの中で(顔ははっきり出ないが)登場している。また、第5巻特装版『偽典・超電磁砲』の「とある自販機の存在証明」にも登場し、美琴と交戦している。その際にも不可思議な能力を行使している。
原谷 矢文(はらたに やぶみ)
横須賀が所属するスキルアウトにカツアゲの被害にあった学生。
横須賀の無駄に大きい存在感や、削板の根性論に外れた能力解説といった2人のやり取りにツッコミを入れる。
『超電磁砲』第5巻特装版の特典『偽典・超電磁砲』収録の「とある自販機の存在証明」では2人の再戦に出くわし、削板と美琴の超能力者バトルにまで立ち合う羽目になる。
微細 乙愛(びさい おとめ)
「とらドラ!VS禁書目録」掲載の短編に登場。学園都市の学生であり研究者。
年齢は上条と同じ高校生くらいながら、ブレザーが不自然に見えるほどの妖艶な雰囲気を纏った鞭使いの少女。仲間からは「微細博士」と呼ばれ、密着微生物の研究施設「火星の土(マーズワールド)」の研究責任者を務めている。スタングレネードで相手を翻弄しながら爆音と閃光に紛れて「衝撃を伝導させやすい微粒子」を周辺に散布し、それを自身の能力で衝撃に指向性を持たせる事で鞭の射程距離を延ばし攻撃する。能力の名称等の詳細は不明。
作中の数ヶ月前から密着微生物とコンタクトを始め、彼らを火星の過酷な環境から救い出し地球上で保護しようとする。その研究の中でテストのために同種の微生物を作り出そうとして「演算能力を持たず莫大な繁殖力を持っただけの突然変異体」を生み出してしまうが、上条達に敗れたため人工密着微生物は絶滅させられる。

妹達(シスターズ)

妹達(シスターズ)
声 - ささきのぞみ[2][出典 5]
御坂美琴の体細胞クローンの総称。通称「ミサカ(あるいはミサカシリーズ)」。単価18万円。00000号(フルチューニング)から20001号(最終信号・打ち止め)まで約2万体いた(1号から10031号までは一方通行に殺害された)。AB型。
外見は美琴と瓜二つ(イラストやアニメでの目の描かれ方などは違う)だが、能力は大幅に劣るため、電磁波を視覚化する軍用ゴーグルや多様な銃器を常備して戦力を補っている。作中の人物たちは美琴と妹達を見分けることができず、普段はゴーグルの有無などで判別している。また、美琴と違いスカートの中も短パンではなく直にパンツ(縞パンツ)である。「絶対能力進化(レベル6シフト)実験」での一方通行のターゲット役として虐殺されていたところを上条と美琴によって救われる。
無表情だが、性格は美琴と同じくやや短気でキレやすい。「○○、とミサカは××します」と、自分の行動や内心をわざわざ口に出して喋るのが特徴。それ自体は丁寧な口調だが内容は毒舌であることも多い。ミサカネットワークによってその記憶や思考は全体で共有されているため、当初は個体間に明確な違いは無かったが、徐々に個性と呼べる物が芽生えつつある。しかし、未だ人間の持つ憎悪の感情などは希薄らしい。
元々筋ジストロフィーの治療という題目で美琴が提供したDNAマップが発端。それが天井亜雄によってレベル5の超電磁砲の量産を目指す「量産能力者(レディオノイズ)計画」に転用されたが、レベル3程度の「欠陥電気」しか作れず計画が破綻。そこを「絶対能力進化実験」に拾われ、一方通行のターゲット役として選ばれる。上条たちによって実験が凍結された後、冥土帰しが彼女達の保護者のような立場となっており、10032号(御坂妹)など数体は彼の病院にいる。残りは、クローン体特有の短命を克服すべく、世界各国の研究機関に派遣されそこで治療を受けている。
SS第2巻では、雲川の依頼で超能力機関から「原石」達を守るため、世界中へ散った妹達によるミサカネットワークを介した同時鎮圧作戦を展開した。
能力は発電能力系「欠陥電気(レディオノイズ)」。レベルは2から3の間でそれぞれ個体差がある。能力的には「美琴の1%にも満たない」程度で、実力は「2万人集まっても美琴に敵わない程度」と表記されている。それでも戦術的応用性は高く、空気中の酸素をオゾンに電気分解することで相手の窒息を狙うなど可能とする。また、微弱な電波を使って脳波をリンクさせるミサカネットワークを形成しており、上述のように個体間で記憶や思考を共有している。そのため、瞬時に情報の伝達を行うなど組織行動にメリットがある。一方で美琴と同じく、全身から微弱な電磁波を発しているため、動物好きなのに逃げられやすい。ミサカネットワークはアレイスターの計画にとって重要らしく、ヒューズ=カザキリの現出のカギとなっている上、AIM拡散力場となっている学園都市以外の地域にヒューズ=カザキリ(エイワス)が出向くときにはAIM拡散力場を広げることができる。
10031号
上条が出会った最初の個体。一方通行に襲われ殺害されたところを上条に発見され、遺体は10032号によって回収された。このことで上条は「絶対能力進化実験」の存在を知ることとなった。
御坂妹(みさかいもうと)
検体番号10032号。本作のヒロインの1人。上条からの呼び名で「御坂妹」と表記される。
「絶対能力進化実験」で一方通行に殺されかけた最後の個体。上条と最も関わる個体であり、上条が実験を阻止しようとしたきっかけでもある。実験凍結後は、冥土帰しの病院に入院している。打ち止めに悪戯でゴーグルを強奪された際に、美琴と見分けがつかないからと上条に買ってもらったハートのネックレスを身につけている。動物好きだったり、ゲコ太ストラップに目を奪われるなど、基本的に感性は美琴と同じだが、羞恥心が無いに等しく、パンツが丸見えになろうが全裸を見られようが、平然としている。また、妙に博識な割には中途半端に常識が無く、ひよこを模したお菓子を本物と思い込んだ上、それを食べた上条に激怒したことがある。
美琴と同じく、上条に想いを寄せている。彼女とは違い素直なため、上条の腕に抱きついたり、上記のネックレスを美琴に見せびらかしながら畳み掛けたりしている。
上条と出会って間もない時に黒猫を拾う。動物に嫌われる体質や実験で殺される予定だったため、上条に押し付けようとしたが、実験凍結後は病室で飼育ケースに入れて飼っている。当初「いぬ」「徳川家康」「シュレーディンガー」等と名づけようとしたが結局、名前は決められていない。
10777号
ロシアの学園都市協力機関に預けられていた「妹達」の1人。
第三次世界大戦の最中、ロシアにやって来た美琴と遭遇し、あくまでプライベートとして行動を共にする。
他の個体と同じく上条を好いている節があり、遠距離で会えないことを悲しく思ったり、アクセサリーやストラップをもらっていないことで、美琴や御坂妹に差を付けられていると感じている。
19090号
学園都市の冥土返しの元に残った「妹達」の1人。
『超電磁砲』にて、「絶対能力進化実験」阻止のため布束砥信によって感情データを入力された個体である。
他の個体への伝搬は打ち止めを介しない命令として拒絶されているため、他の「妹達」よりも感情表現が多彩である。また女性週刊誌によるダイエット効果により体系が、他の「妹達」よりはスリムだった事で、冥土返しの極めつけの話による彼女と同じ事をすれば同じ変化が得られると聞かされ目の色が変わった10032号や他の固体達から追っかけられる破目になった。
打ち止め(ラストオーダー)
声 - 日高里菜
検体番号20001号。本作のヒロインの1人。
外見は10歳前後の女の子で頭頂部に大きなアホ毛がある(幼少期の美琴も同様)。「妹達」が反乱や暴走を起こした際に備えて製造された上位個体で、他の個体に対する制御や命令権を持つミサカネットワークの管理者(この場合「最終信号(ラストオーダー)」と表記される)。そのため研究者サイドで扱いやすいように、他の個体よりも幼い状態にされている。口調は「○○、ってミサカはミサカは××してみる(みたり)」で他とやや異なる(この場合の「ミサカ」は一人称の場合と「妹達」の総意の2通りある)。また表情も豊かで明るい性格をしており、一方通行に裸を見られた時は恥ずかしがるなど、その点も他の個体と異なる。「絶対能力進化実験」が凍結されたため培養器の中から出され、毛布1枚で一方通行の下に赴き助けを求めたことが一方通行との出会い。
自分を命懸けで救ってくれた一方通行をとても慕っており、外見年齢相応の我侭や悪戯で彼を振り回す一方、シリアスな場面では絶対的な信頼や親愛を示し、暴走した一方通行を救う「最後の希望」とも表記される。一方通行もまた彼女(と「妹達」)を守るために奔走する。「0930」事件では「猟犬部隊」に拉致され、ヒューズ=カザキリの現出に利用されるも、一方通行やインデックスの奮闘により救出される。後にエイワス出現により肉体に高負加がかかり死線を彷徨うが、一方通行が魔術を行使し打ち止めの意識に干渉したことで一命をとりとめる。
能力は「妹達」と同じく「欠陥電気(レディオノイズ)」であり、レベル3相当。上記の通り、「妹達」の上位個体であり、他の個体に対する命令権を持つ。また、ヒューズ=カザキリを強制的に現出させるために必要な個体でもあるため、その身柄を狙われたりしている。
00000号(フルチューニング)
詳細不明。「妹達」の会話に登場し、それによるとミサカネットワークから切り離されているため、彼女たちも居場所を知らない。
番外個体(ミサカワースト)
第三次製造計画(サードシーズン)によって製造されたミサカ。ロシアへ逃げた一方通行を抹殺するためだけに製造された個体。
検体番号は不明だが製造時期からミサカシリーズの中では「末妹」に位置する。しかし容姿は高校生くらいと従来の物より肉体年齢が高い。目つきは鋭く、目の下には濃いクマがある。同じくミサカネットワークに接続されているが、唯一「最終信号」の命令を拒否できる。またネットワークから負の感情を優先して拾うよう調整されており、一方通行に対して強い憎悪を持つ。一方通行に関係しなくとも、性格的に悪意を持った表情や言動をとる。
後述するように対一方通行用にいくらかカスタマイズされており、彼を苦しめる。それらを含めても実力的には一方通行にとって他愛無い相手ではあるが、過去の出来事から「妹達」を守ると決めている一方通行にとって最悪の相手であり、彼を精神的に苦しめる。また、打ち止めの殺害も命令されているため、一方通行は負けることもできず、和解した場合にも遠隔操作で殺される(一方通行に死を見せ付ける)という徹底的に一方通行の精神を破壊することを目的にされていた。
精神崩壊寸前の一方通行に行動不能にされた後、自殺して死を見せつけることで完全に精神を壊そうとしたが、一方通行によって一命は取り留められる。その後、エリザリーナ独立国同盟に運ばれ、一方通行との取引で学園都市に無いテクノロジーの入手と自分を死ぬためだけの人形に仕立てた学園都市へ一泡吹かせる事を目的に彼と共闘するようになる。
能力はレベル4の発電能力。最大出力は2億ボルトと従来の物より強力であり、美琴の超電磁砲より威力は劣るが、砂皿緻密が使用していた磁力狙撃砲と同様のものを使える(弾丸にはコインではなく鉄クギを使用)。また、対一方通行対策として、ミサカネットワークの情報から一方通行の攻撃を先読みすることもできる。

統括理事会

アレイスター=クロウリー
声 - 関俊彦
学園都市統括理事長。元世界最高最強の魔術師にして現世界最高の科学者。
窓もドアもないビルの中、緑色の手術衣を着て、赤い液体に満たされた巨大な円筒器に逆さまで浸かっている人間。作中では「男にも女にも、子供にも老人にも、聖人にも囚人にも見える」と描写される。生命活動を全て機械によって補い、計算上は1700年の寿命を持つ。このとき、肉体はほぼ仮死状態に近く、思考の大半も機械で補っている。基本的に生命維持装置から出ることはなく、外から情報を得て指令を出すだけだが、その気になれば出ることもできる。
その詳細は不明だが、「エイワス」や「虚数学区・五行機関」の制御や利用を土台にして「計画」の達成のために行動しているらしく、学園都市中にばら撒いた「滞空回線」で、学園都市内の情報を細かく把握し、その他の組織との微妙なパワーバランスを操るなど、常に何らかの計算を行っている。上条の存在や、一方通行の「絶対能力進化実験」及びそれの頓挫なども想定範囲内に納め、修正、調整によって「計画」自体に大きな影響はないとしているが、計画の障害になりかねないとして浜面への殺害命令を出すなど、エイワスには焦っていると言われている。
公には明らかにされていないが、その正体は20世紀最高にして最低の魔術師と言われた「アレイスター=クロウリー」(実在の人物で、本名はエドワード=アレクサンダー=クロウリー)その人。アレイスターの活動したわずか70年ほどで数千年を超える魔術師の歴史が塗り替えられたとまで言われ、現在の魔術師の2割がアレイスターの亜流、何らかの影響を受けている者ならば5割に届くとされる。法の書などの魔道書を記した魔導師でもあり、名実共に魔術師の頂点に君臨していた。しかし、突如として魔術を捨て科学に奔ったため、魔術サイドからは魔術史上最大の侮辱として全世界の魔術師を敵に回すことになった。その後、魔術師討伐組織に追われ、ボロ布同然になっていたところを冥土帰しに助けられ、彼の助力もあって学園都市を創設することとなる。
表向き「アレイスター=クロウリー」と名乗っているが、同時に誤情報も流し、機械によって魔術的探査からも逃れているため[3]、一般にはアレイスター=クロウリーと同姓同名の別人か名を騙った偽者と思われている。作中で彼が本人であることを知っている描写があるのは冥土帰しと土御門くらいであったが、第三次世界大戦終戦間際にてフィアンマを始末するためロシアに現れた際の700秒間を、イギリス清教に探知され、生存が確認される。
親船 最中(おやふね もなか)
学園都市統括理事会の1人。親船素甘の母親。
年齢は50 - 60歳程度。娘からの手作りの贈り物を身に付けるなど、家族想いの女性。
人格者で、理事会の思惑に反して学園都市とローマ正教の全面対決を回避しようとしたり、学園都市の子供達に選挙権を与えようとしたりしている。その為、他の理事会メンバーには良く思われておらず潮岸の牽制を受けている。単純に善人というわけでもなく、かつては「平和的な侵略行為」とも称された話術・交渉術に長けた辣腕家である。
貝積 継敏(かいづみ つぐとし)
学園都市統括理事会の1人。
自身も学者であるらしい老人。雲川芹亜をブレインとして雇いこの地位にいる。
「原石」に対する扱いなど、理事会のメンバーの中では善人であり、雲川には甘いと評されている。
潮岸(しおきし)
学園都市統括理事会の1人。
学園都市の軍事技術分野に縄張りを持ち、理事会の中でもかなり暗部に関わる老人。身の安全を第一にすることこそが趣味という感じで用心深い性格。普段から特注の「駆動鎧」を着込み、部下も離反の可能性を考え「杉谷班」と「美濃部班」に分けている。
「ドラゴン」について知っており、また知ろうしている者の暗殺を行っていた。そのため、「ドラゴン」を知ろうとしている「グループ」を消そうとしたが、親船最中の協力を得た彼らに逆に追い詰められた。最終的にエイワスが現出するきっかけとなる。
トマス=プラチナバーグ
学園都市統括理事会の1人。
若手で、ゆくゆくはアレイスターの跡を継ごうと考えている成金。
一方通行と「猟犬部隊」の戦いの際に、情報収集のために一方通行に強襲される。その後、一方通行に復讐するため、重体の砂皿緻密を使ってステファニー=ゴージャスパレスを雇おうとする。しかし、万が一のために砂皿の身体に仕込んでいた内臓を停止させる特殊な発信機の存在を彼女に見抜かれた上、それを逆に自身の体内に埋め込まれて死亡した。

ドラゴン

風斬 氷華(かざきり ひょうか)
声 - 阿澄佳奈
本作のヒロインの一人。上条たちの通う学校へやってきたインデックスが学園都市で出会った初めての友達。
巨乳の眼鏡っ娘で、温厚かつ引っ込み思案な性格。姫神も、霧ヶ丘女学院在籍時に名前だけは知っていた。初登場当時は、学園都市における謎の存在である「虚数学区・五行機関」の正体を知るための鍵という情報以外、一切が謎に包まれていた。その正体は、膨大なAIM拡散力場がもたらす「"人間がいる"と思わせる」物理的情報の集合体、つまり人の姿となった「虚数学区・五行機関」そのもの(=AIM拡散力場の一部。端的に言えば「超能力の塊」)である。その為、実際の街中を闊歩するとノイズが走り、見るものは立体映像と錯覚する。
学園都市に侵入したヴェントへの対抗手段として、アレイスターの策略により人工天使「ヒューズ=カザキリ」に変貌するも、インデックスらの尽力で救われる。第三次世界大戦では自らの意思で出撃し、一方通行と共に大天使「神の力」と交戦する。そして、打ち止めの治療法を模索する一方通行にかつてインデックスが行った歌による治療法を伝えた。
能力は「正体不明(カウンターストップ)」。常人を超える身体能力や再生能力を発揮する能力。詳細なレベルは不明だが、「能力の希少価値」が評価される霧ヶ丘女学院ではトップだった。
ヒューズ=カザキリ
風斬氷華をベースに、AIM拡散力場の集合体(虚数学区・五行機関)を部分的に展開させて構築された人工天使。
「妹達」のミサカネットワークの計算能力(「妹達」の意思に関係なく強制的に計算させている)でコントロールし、打ち止めにウィルスを打ち込むことで、現出する。この状態になると、頭には天使の輪、背には雷光のような翼が生える。また、現出することで界に圧迫を与えるため、魔術師には大きな負荷がかかる。
戦闘力は本物の大天使には及ばないものの非常に高く、強力な雷光のような力を操る。
エイワス
「ドラゴン」と呼ばれる学園都市の最重要機密。ヒューズ=カザキリを核とし、AIM拡散力場を集合させることで現出する。
本人によれば、AIM拡散力場という「濃度の高い食塩水」にヒューズ=カザキリという異物を加えることで「結晶化」したのがエイワスであり、ヒューズ=カザキリとはAIM拡散力場をエイワスという「結晶」とするために調整された特殊な「核」であるらしい。たまに言葉にノイズが混じるが、それはこの世界では「ヘッダが足りない」ために意味を表現できないからだという。人には理解できない青ざめた輝きのプラチナのような翼を使った攻撃で、一方通行の反射を力でねじ伏せた上に黒い翼の力さえも圧倒した。その後、打ち止めの救済法を求める一方通行が意識を失う直前に、禁書目録という言葉を頼りにロシアへ向かうことを促した。
変形機能を持つことが窺える上、幾つかの異なる時間軸ではアレイスターの「プラン」の崩壊を示唆している。
一方通行以外の「グループ」のメンバーには興味がなかったので気絶させるなど興味がないものには完全に無関心であり、風斬にロシアで戦うかどうかの決断を迫る際にはロシアの動向に興味はあるが戦うほどではないとし、自身の存在や人類そのものに対しても関心がないことを示唆している。
フィアンマ曰く神学や聖書でも説明できず、神の属性からも外れた存在とし、神の定めた運命を切り崩す糸口である異形な天使。なお第7巻及び史実より、「魔術師」アレイスターに法の書の内容を伝えた聖守護天使である「エイワス」と同じ天使。伝えた当時の記憶を持っていることから、同じ存在であることが伺えるが、当時の存在の方式が現在のAIM拡散力場を元にする存在とは違うはずのため、完全な同一の存在かは不明。

学園都市の暗部組織

猟犬部隊(ハウンドドッグ)

木原 数多(きはら あまた)
声 - 藤原啓治
都市の暗部組織「猟犬部隊」のリーダー。学園都市の科学者でもある。
顔の左半分に刺青がある男で、両手にマイクロマニピュレータを装備している。部下を平然と使い捨てにし、雑草を抜くような感覚で躊躇なく人を殺す残虐な性格(その殺意には敵意が無いため、ヴェントの「天罰術式」が効かない)。一方で優秀な科学者でもあり、かつては一方通行の能力開発にも関わる。
一方通行の能力開発に携わっていたことから、彼の能力や思考パターンを熟知しており、手首を当たる直前で返すという特殊な体術で彼にダメージを与えることができる(手首の返しが「反射」されることでダメージを与える)。ベクトルの向きを変えても、すぐにそれに対応するなど、頭の回転も早い。
ヴェントの侵攻(「0930」事件)に際して、アレイスターがこれを迎え撃つためにヒューズ=カザキリの現出を画策。そのため、木原は打ち止めの誘拐及びウイルス「ANGEL」の注入を指示される。打ち止めを守ろうとする一方通行と戦うことになるが、先述の特殊な攻撃によって一方通行にダメージを与えこれを退ける。ヒューズ=カザキリを現出させた後に再び一方通行と戦い彼を追い詰めるが、全演算能力を失った彼に逆に追い詰められ最期は黒い翼で殺される。
オーソン
声 - 松尾大亮
「猟犬部隊」の一員である男性。
一方通行から脅迫され車を運転した。一方通行から解放された後冥土帰しの病院へ送られたが、その後の消息は不明。
ロッド
声 - 宮崎寛務
「猟犬部隊」の一員である男性。
一方通行を追跡し第三資源再生処理施設へ向かったが、他の隊員と同じく撃破された。
ナンシー
声 - 牛田裕子
「猟犬部隊」の一員である女性。
一方通行を追跡し第三資源再生処理施設へ向かったが、ショットガンで下顎を吹き飛ばされた上にプレス機で潰されかけた。
ヴェーラ
声 - 茅野愛衣
「猟犬部隊」の一員である女性。同僚からは暗部に似合わない健全な人間だと評価されている。
一方通行を追跡し第三資源再生処理施設へ向かったが、部隊の全滅と仲間の凄惨な姿を目撃し絶望と混乱に呑み込まれながら一方通行に撃破された。
マイク
声 - 小島英樹
「猟犬部隊」の一員である男性。かつて冥土帰しの患者だったらしく、面識がある。
オーソンとインデックスを追跡して第七学区の病院へ向かったが、冥土帰しから忠告を受けた後一方通行に撃破された。
デニス
声 - 松尾大亮
「猟犬部隊」の一員である男性。
オーソンとインデックスを追跡して第七学区の病院へ向かったが、他の隊員と同じく一方通行に撃破された。

グループ

土御門 元春(つちみかど もとはる)
一方通行(アクセラレータ)
海原 光貴(うなばら みつき) / エツァリ
声 - 岸尾だいすけ(海原光貴の姿時)
都市の暗部組織「グループ」の構成員。中米の魔術結社「翼ある者の帰還」に所属していたアステカの魔術師。
本名はエツァリだが海原光貴の姿を借りており、基本的に海原光貴と表記される。素顔は黒髪に褐色肌の容姿をしている。土御門同様、魔術師でありながら科学サイドにも所属しているので、魔術・科学両サイドの豊富な知識を持っている。普段は爽やかで物腰柔らかい印象だが、腹黒い一面もある。だが、かつての仲間であるショチトルの見舞いに頻繁に訪れたり、魔術の行使の為にトチトリを「利用」したテクパトルに対して激昂するなど、基本的には仲間思いな性格である。
上条が科学サイドと魔術サイド両方に精通したことで、「上条勢力」という新たな団体ができつつあることを警戒した組織(翼ある者の帰還)に命じられ、学園都市へ潜入し、変装魔術で海原になり済ますことで、内部から上条の仲間関係を壊そうとした。しかし、利用しようとした美琴に惚れてしまい、上条に敗れた時、彼に「御坂美琴とその周囲の世界を守る」よう約束させる。その後、組織を裏切り、陰から美琴を守るため「グループ」の一員となって行動している。「グループ」の一員になった後も気に入っているという理由で海原の姿は借りたままであり、「グループ」のメンバーにも偽者であることは明かしているが本名ではなく海原と呼ばれている。また、自分が魔術師であることも隠していないようである。
人の皮膚を剥ぎ取った護符を使ってその人間に変装する魔術を使う。その際、変装する相手の特徴を一週間かけて調べてから行うようにしている。また、金星の光を黒曜石のナイフで反射し、その光を浴びたあらゆるもの(無機物・有機物・大きさは関係ない)を構成する全パーツに解体する「トラウィスカルパンテクウトリの槍」のレプリカを武器に用いる。ただし、対象は1度につき1つに限定されるため、複数を相手にするには不向きである。さらに、ショチトルやテクパトルとの戦いを経て、「暦石」の派生系である2冊の魔道書の原典を有している。
「グループ」では後方担当することが多く、御坂美鈴の件では上条との約束の借りとして上層部に掛け合って彼女への暗殺計画を撤回させている。また、変装魔術を駆使して、「ブロック」に潜入したり、親船最中に変装して潮岸を欺いたりしている。
結標 淡希(むすじめ あわき)
声 - 櫻井浩美
都市の暗部組織「グループ」の構成員。霧ヶ丘女学院(高校)2年生。大能力者(レベル4)。アレイスターがいる窓のないビルへの「案内人」。
長い赤髪を2つに分けており、上半身は胸を隠す程度の桃色の布にブレザーを羽織り、下半身はミニスカートのみと露出度の高い少女。「残骸」の事件後、経緯は不明だが小萌の家に居候している。
かつて自身を移転させた際に座標を誤り、足に重傷を負う。そのトラウマによって自らの能力に怯え、また自分の能力の必然性に疑問を持ち、能力者の少年たちや学園都市外部の科学結社と結託して「樹形図の設計者」の「残骸(レムナント)」を巡る事件を起こす。しかし、黒子に自分の考えを否定され、自暴自棄になったところを一方通行に倒される(科学結社も「警備員」に壊滅され計画自体も失敗に終わる)。その後、学園都市に仲間だった少年たちを人質に取られてしまい、彼らを救出するため「グループ」の一員となって行動している。
他の「グループ」構成員3人がそれぞれ年下の少女のために活動している(土御門→舞夏、一方通行→打ち止め、海原→美琴)ため、彼らをロリコンと揶揄したが、逆に3人からは、「残骸」事件の仲間だった少年たちのために活動しているためショタコンと指摘され、激しく動揺していた。
能力はレベル4の空間移動系「座標移動(ムーブポイント)」。直接物体に触れずとも物質を転移させることができる上、距離は800m以上、重量は最大4.52t(ただし1t以上は身体に悪影響が出る)を転移可能と同系統でもトップクラスの能力。本来はレベル5に認定されてもおかしくないが、前述の事故によって自身を転移するのには体調を狂わすほど精神を消耗するためにレベル4止まりとなっている。そのため、相手の攻撃に対し転移で避けることができず、何かを自分の周りに転移することで防御していた。「残骸」の事件で一方通行に敗れたことで、さらに能力が不安定化し、低周波振動治療器を用いて精神を安定させていたが、「ブロック」との戦いでトラウマを克服する。その後は、自身の転移も軽々と行っており、「迎電部隊」との戦いでは視界に入っていない位置への転移も行っている。また、自由度の高すぎる能力に基準をつけるため、警棒兼用の軍用懐中電灯を用いている。

スクール

統括理事会直下の実行部隊。リーダーは垣根帝督。具体的な活動目的は不明。

暗部組織間抗争の原因。アレイスターとの直接交渉権を得るために行動を起こし、親船の暗殺未遂、「滞空回線」を解析するための「ピンセット」の強奪などを引き起こす。垣根が一方通行に敗れたことで壊滅。

垣根 帝督(かきね ていとく)
学園都市第2位の超能力者(レベル5)。都市の暗部組織「スクール」のリーダー。
長身・茶髪でヤクザ予備生+新人ホストのような風貌の少年。口癖は「ムカついた」。同じレベル5の麦野をあっさり退け、一方通行の反射を打ち破るなど、非常に高い戦闘力を誇る。また、素粒子を抽出する「ピンセット」を組み直し、博士の「オジギソウ」を一目で分析するなど技術や知識も有す。性格は非常にきまぐれ。自分を「最低の人間」と称するが、一般人には極力手を出さず、脅威にならないと判断した浜面や滝壺を見逃したりしている。一方で、打ち止めを逃がそうとした初春を徹底的に痛めつけるなど、自分の目的を阻害する存在には容赦しない冷酷な一面もある。
アレイスターの計画の第2候補(スペアプラン)であり、目的は不明だが彼との直接交渉権を得るため、暗部組織間抗争で第1候補の一方通行の命を狙う。一方通行の反射を破るなど善戦するが、自身の能力を解析されて敗北する。その後、止めに入った黄泉川を攻撃したため、激昂した一方通行が黒い翼を発現して暴走する。その様を見て、自身の能力をさらに覚醒させるが、黒い翼に難なく潰され、瀕死の重傷を負う。
その後はアレイスターの指示で回収され、一命を取り留めるも、脳は3分割されて容器に納められ、潰れた内臓を補うために冷蔵庫より大きな機材を取り付けられた状態(麦野曰く「超能力を吐き出すための塊」)になっている。それでもアレイスターのプランにおける重要人物らしく、エイワスからも心配されている。
能力はレベル5の「未元物質(ダークマター)」。この世に存在しない新しい物質を作り出す能力で、さらにそれらを活用することで既存の物理法則を塗り替えることも可能。能力自体の威力は強力で飛行、防御、烈風、打撃、攻撃するためのさながら天使の翼のような6枚の発光する翼を形成し、その翼を通過した太陽光を殺人光線に変えるなど、かなりの応用性を持ち、数ある超能力の中でも類を見ない異質な能力である。さらに、他の物に能力を転移させることもできるようで、後に「未元物質」が搭載された武器を装備した部隊が登場している。一方通行とは対照に「こことは違う世界における無機」「神が住む天界の片鱗を振るう者」と表現される。なお、「ダークマター」という名称だが暗黒物質ではなく、あくまで(理論上も)この世に存在しない物質である。
心理定規(メジャーハート)
本名不明。都市の暗部組織「スクール」の構成員。
14、5歳の外見をしているが、ホステスが着るような赤い派手なドレスを着ている少女。格好通り、ホテルで男性と会うなど、いわゆるホステスのような仕事もしているが、身体は売らず、単に話を聞いてあげるだけという、垣根曰く「よくわからん世界」。
暗部組織間抗争では「アイテム」との戦闘で浜面を追い詰めたりしたが、一方通行との戦いでは能力が無意味な相手と考え、垣根に任せて戦線離脱する。結果として「スクール」では唯一無事であり、後の暗部組織の再編に登場している。
能力は「心理定規(メジャーハート)」。標的の他人に対して置いている心理的な距離を読み取った上で、それを元に標的と自分の間に存在する心理的な距離を自由に操ることができる能力。例えば、近しい人物相当にまで距離を縮められてしまえば攻撃ができなくなり、さらに、それ以上の関係に近づけることで、相手の本心を能力で塗り潰すこともできる。しかし、中には「距離が近しいほど殺意が沸く」、「裏切られたことに逆上し、より一層激しい攻撃を仕掛ける」というような人間もいるために、全ての人間の攻撃を封じることができるわけではない。
ゴーグルの少年
本名不明。都市の暗部組織「スクール」の構成員。
頭全体が土星の輪のように金属のゴーグルに覆われており、360度にプラグで刺したケーブルが腰の機械に繋がっている少年。計画の際に、人員を確保するのに利用した「人材派遣(マネジメント)」と呼ばれる紹介屋から情報が漏れるのを防ぐため、「グループ」の護送車を襲撃し「人材派遣」を殺害する(「人材派遣」以外は気絶で済ませている)。暗部抗争で「アイテム」に殺される。
砂皿 緻密(すなざら ちみつ)
傭兵兼暗殺者。紹介料だけで70万と言う実力者。
絹旗に殺された「スクール」メンバーの代用として「人材派遣」を介して雇われる。学園都市製の磁力狙撃砲で、親船最中の暗殺を試みるが、一方通行らに阻止されて失敗。その後、垣根たちと「アイテム」を襲撃した際に、絹旗の反撃を受けて意識不明の重体に陥る。
その後、一方通行に復讐したいトマスステファニーとの交渉材料にするため回収。生命維持装置に入れられて彼女の元に送られた。

アイテム

麦野 沈利(むぎの しずり)
声 - 小清水亜美(ゲーム版)
学園都市第4位の超能力者(レベル5)。都市の暗部組織「アイテム」のリーダー。
高慢なお嬢様タイプの女学生。普段はそれなりに面倒見の良い性格で頼りがいのあるリーダーとして振る舞うが、本性は冷酷で仲間の命など全く気にしない。また、自分の思い通りにならないとすぐにキレる性格でもあり、逆上すると下品で汚い口調になる。そのため、浜面からは垣根に勝てなかったのは能力以前の問題があると評されている。年齢については明らかにされてないが、『超電磁砲』で美琴を年下と見下していたことから高校生以上と思われる。浜面に敗北後は右目は義眼、左腕は義手になっている。
暗部組織間抗争では垣根と2度戦うが、2度ともあっけなく敗北。その後、保身から情報を流したフレンダを粛清し、「スクール」に挽回するため既に限界状態の滝壺に体晶を使わせようとする。さらにそれに反発した浜面を殺そうとするが、油断から右目を潰され、能力の暴走で左腕を失って敗北する。しかし、能力再利用のためにアレイスターに回収され、冥土帰しが残した「負の遺産」と呼ばれる医療技術で一命を取り留めた。その後、復讐のために再び浜面と滝壺を襲うが、浜面の機転によってまたも敗北。(結果的にだが)彼らの逃亡を手助けし、浜面を追うべく自身もロシアへ向かう。ロシアでは体晶による驚異的な力で浜面を追い詰めたが、体晶の副作用で肉体が限界を迎えて自滅。その後、浜面の説得を受け入れ、彼と和解した。
能力はレベル5の「原子崩し(メルトダウナー)」。電子を波と粒子のどちらでもない状態に固定し、自在に操る能力(正式な分類上では「粒機波形高速砲」と称される)。結果として、固定された電子は、ほとんど質量を持たないにもかかわらず「壁」として機能し、その「壁」を動かすことで圧倒的な破壊を引き起こすことが可能。浜面との2度目の対決では失った腕を能力で補うという手法を見せた。ただし、威力が強すぎるので目標設定は慎重に行う必要があり、自然と発動は遅くなってしまうのが欠点。また、反動も大きく、通常は無意識下でリミッターを設け、自身が傷つかないようにしている(彼女曰く反動がなければ第3位の美琴も瞬殺できるらしい)。なお、能力だけでなく腕力や脚力など身体能力もスキルアウトの浜面を圧倒する程のレベルにある。
絹旗 最愛(きぬはた さいあい)
都市の暗部組織「アイテム」の構成員。大能力者(レベル4)。
見た目12歳ほどの女子中学生。言葉にやたらと「超 - 」と付けるのが口癖。その能力より「アイテム」での活動ではもっぱら前線に立つため、かなり戦闘慣れしている。プライベートではB級以下の映画マニア(また、鑑賞した映画の使用済みチケットを集めるのが趣味)で、たとえR指定があっても身分を詐称して客のいない劇場に足を運ぶ。映画鑑賞の仕方にはかなりのこだわりを持っているが、飽きやすい。
暗部組織間抗争では垣根に敗れ負傷するが、その後はすぐに戦線に復帰し、雲川の依頼でアメリカの要人ジョージ=キングダムを暗殺している。「アイテム」壊滅後は浜面とケンカ友達のような仲(絹旗はあくまで上下関係を主張)となっており、映画鑑賞や滝壺のお見舞いなど共に行動している。
能力はレベル4の「窒素装甲(オフェンスアーマー)」。窒素を自在に操ることができる能力で、窒素越しに自動車を持ち上げたり、弾丸を受けとめたりできる。ただし、射程距離は短く、物を動かす際はある程度まで手を近付けて同時の動かす必要があるため、傍目には怪力であるように見える。また、一方通行のような常に能力が展開された自動防御機能があり、例えば狙撃などの不意打ちであっても彼女には効かない(垣根曰く、自動防御は一方通行の演算パターンを参考に「自分だけの現実」の最適化を目的とした「暗闇の五月計画」の副産物らしい)。ただし、窒素が無いと能力を使えないため、非常時に備えて液体窒素を入れた容器を携帯している。また、能力が無ければただのか弱い女の子だと本人も認めている。
フレンダ
都市の暗部組織「アイテム」の構成員。
金髪碧眼の女子高生。脚線美が自慢。文頭に「結局」を付けるのが特徴。
暗部組織間抗争では、「スクール」に捕まり、保身から「アイテム」の情報を喋ってしまう。そのため、麦野に殺される。
戦闘スタイルは、「アイテム」内では唯一能力には頼らず、リモコン式を始め、時限式・着火式の爆弾を武器に用いる方法で、心理戦も併用する。格上の美琴を翻弄させるしたたかさを見せたが、詰めが甘い。
『超電磁砲』に登場し(暗部組織間抗争より2ヵ月前の話)、「絶対能力進化実験」の妨害をする美琴と戦い、能力を封じて肉弾戦に持ち込むが最終的には敗れる。
滝壺 理后(たきつぼ りこう)
本作のヒロインの1人。都市の暗部組織「アイテム」の構成員。大能力者(レベル4)。
ピンクのジャージを着用している脱力系の女子高生。他人の名前を呼ぶときは「はまづら」「きぬはた」などの平仮名で表記される。何事に対しても無気力に見えるが、浜面(恋人関係になる以前)を助けるために副作用がある体晶を躊躇せずに使用したりするなど、仲間想いで心優しい性格。趣味は後述の能力による日光浴ならぬ「AIM拡散力場浴」。これには能力を暴走させる必要はなく、ボーっとしている時は大抵他人のAIM拡散力場に身をゆだねている。
浜面にとっては大事な人であり、彼女も自分を何度も救ってくれた浜面に対して恋愛感情を抱く様になり、自分の為に己を犠牲にしようとした浜面の唇にキスして引き止めるなど強い好意を寄せている。
暗部組織間抗争では、その能力の重要さから直接「スクール」に狙われるも無能力者である浜面を守るため単身で垣根に挑むが、敗れて脳にダメージを負い、能力を使えない身体になってしまう(正確には「これ以上使うと脳が崩壊する」)。抗争後は入院しながら浜面や絹旗と過ごしていたが、退院直後にテロや浜面を狙う麦野の復讐に巻き込まれる。その後、浜面と共に学園都市を脱出し、エリザリーナ独立国同盟へと辿り着き、エリザリーナに体内の体晶を回復魔術で取り除いてもらい、普通に出歩ける状態までには回復する。
能力はレベル4の「能力追跡(AIMストーカー)」。一度記憶したAIM拡散力場の持ち主を補足し、たとえ太陽系の外まで逃れても居場所を探知できる能力。「アイテム」の中核を担っていたほどの能力だが、能力の発動には体晶を服用し、強制的に暴走状態になる必要があったため、自身の崩壊を招く危険性も伴っている。また、相手のAIM拡散力場に干渉して他人の能力を乗っ取ることもでき、この能力を特化すれば、相手の「自分だけの現実」を自在に操作できるらしい。なお、彼女には8人目のレベル5になれる素養が元々あったようである。
浜面 仕上(はまづら しあげ)

メンバー

アレイスター直属の実行部隊。リーダーは博士。具体的な活動目的は不明。

暗部組織間抗争において「スクール」「ブロック」の反乱鎮圧のため行動するが、全員が敗北して壊滅。

博士(はかせ)
本名不明。都市の暗部組織「メンバー」のリーダー。
白衣を羽織って眼鏡をかけた、いかにも学者然とした中年男性。数式に美を見出しており、そのためには「アレイスターの犬と呼ばれても構わない」と言うほど執着している。馬場の操作する動物型ロボットと共に垣根を襲うが、あっけなく殺される。
「オジギソウ」と称する、空気中の雑菌に付着させた反射合金の粒を武器に用いる。特定周波数で遠隔操作し、相手の細胞を1つ1つ毟り取るような戦い方をする。
馬場 芳郎(ばば よしお)
都市の暗部組織「メンバー」の構成員。
第22学区のVIP用核シェルター(通称「避暑地」)のセキュリティを解除して忍び込み、動物型ロボットを遠隔操作して博士をサポートする。
博士の死後、水攻めによってシェルター内に閉じ込められ、食料や酸素、救助などへの不安から錯乱状態に陥る。その後不明。
査楽(さらく)
都市の暗部組織「メンバー」の構成員。
ダウンジャケットを羽織った少年。語尾に「ね」をつけて話す。
「ブロック」の計画破綻を狙って衛星アンテナを破壊しようとした一方通行に対し、その防衛のため、能力を利用した不意打ちをしかける。しかし、すぐに能力の正体・弱点を見抜かれ彼に敗北する。
能力はレベル4未満の空間移動系「死角移動(キルポイント)」(一方通行による仮称)。他人の背後に回り込む能力。本来ならばレベル4認定されてもおかしくないが、自力で11次元上の理論値を算出できないため、他人の位置情報を元にする必要があり、結果として対象の背後にしか移動できない。
ショチトル

ブロック

統括理事会直下の実行部隊。リーダーは佐久辰彦。学園都市とその外部協力機関との連携を監視することを目的とする。

暗部組織間抗争の原因。都市の暗部から脱するため、アレイスターの殺害を狙って様々な手を打つが、最終的に「グループ」によって行動不能にさせられる。

佐久 辰彦(さく たつひこ)
都市の暗部組織「ブロック」のリーダー。
クマのような大男。28歳。酷薄な性格で、手塩に反対された人質を使おうとして彼女に気絶させられる。
手塩 恵未(てしお めぐみ)
都市の暗部組織「ブロック」の構成員。表向きは「警備員」としても活動している。25歳。
筋肉質な長身の女性。過去に「悲劇」を経験したことから、計画に加わりアレイスターの命を狙うも、結標との格闘戦の末に敗北する。
山手(やまて)
都市の暗部組織「ブロック」の構成員。
「人材派遣」に関する情報隠匿のために海原を襲うが、逆に彼に殺され入れ替わられる。
鉄網(てつもう)
都市の暗部組織「ブロック」の構成員。
陰気な少女。その能力より裏切り者の探索を担っていたが、海原に右手を爆破され能力を封じられる。その後は、佐久に見捨てられたため不明。
能力は「意見解析(スキルポリグラフ)」。握手した相手の心を読み、名前や年齢などのプロフィールを知ることが可能。

新入生

第三次世界大戦終結時に一方通行と学園都市上層部による交渉で解体され、しかしそれを快く思わない暗部組織の構成員達が再結集した武装集団。

黒夜 海鳥(くろよる うみどり)
「新入生」のメンバーである少女。露出の高い黒衣装にフード付きの白いコートをフードの部分だけ被るという格好をしている。絹旗と同じ「暗闇の五月計画」の被験者で、その影響か昔の一方通行に似た悪辣な目つきと言葉遣いを持つ。性格は慇懃かつ残酷。しかし周到な策を練ってから実行に移す慎重さと計算高さも併せ持つ。イルカのビニール人形をこよなく愛するのが趣味。
一方通行によって暗部から解放されたことを逆に嫌悪し、闇の世界へ戻るため「新入生」に加わる。そして上層部に対し強力な交渉カードを持つ一方通行と浜面仕上をまとめて排除するためにまずフレメアの命を狙い、彼女が持つ二人の接点を利用し両者を協力させることで上層部の危機感を煽り、二人の抹殺指令を出させるという計画を企てる。
能力は「窒素爆槍(ボンバーシャフト)」。窒素を槍状に固形化して掌から高圧で噴出する能力。絹旗の「窒素装甲」に対して攻撃に特化した能力であり、かつてこの力で研究員達を惨殺したことが「暗闇の五月計画」破綻の原因であった。欠点として掌から一本ずつしか出せないため有効範囲と防御の面で劣るというものがあるが「ならば掌の数を増やせばいい」という逆転の発想により生体サイボーグの腕を無数に装着し、砲口を増やすことで本数や威力を飛躍的に高めることもできる。

その他の学園都市関係者

冥土帰し(ヘヴンキャンセラー)
声 - 仲野裕
学園都市第七学区にある病院に勤める医師。本名不明。
その容姿から「カエル顔の医者」[4]とも表記・描写される初老の男性。基本的に作中で負傷した人物は、ほぼ全員が冥土帰しの治療を受けることとなり、特に上条が最終的に彼の治療を受けて終わるパターンが多い。「 - ね?」など疑問形になる語尾が特徴だが、真面目な場面においてはその限りではない。
切断された腕を縫合痕すら残さず結合したり局所麻酔で心臓手術を行うなど、医師としての腕はズバ抜けており、どんな病気や怪我も治すという(上条の記憶を回復させることができなかったことが、唯一の敗北とされる)ことから、「冥土帰し」の異名を持つ。また「何があっても患者を見捨てない」という信念の下、「必要とあらばどんなものでも用意する」と豪語し、医師として眉をひそめるような技術でも躊躇せず、治療に利用する。また、治療後や退院後の患者についても気にかけており、声だけで患者を特定できるほど覚えている。
かつてイギリスの片田舎でアレイスターと出会い、学園都市の創設にも関わる。アレイスターの生命維持装置も製作したため、彼とは個人的な関係にあって敬意も持たれていたが、アレイスターが進める計画が自分の患者(特に一方通行や打ち止め)を不幸にすると見なして決別する。しかし、アレイスター自身については自分の患者であると見捨てないでいる。
「絶対能力進化実験」凍結後は、「妹達」の保護者的役割も兼ねており、雲川が「妹達」の協力を得ようとした際には「冥土帰しの許可が必要」と述べている。一方で、ややズレた恋愛観や価値観を「妹達」に教え込んでいる一面もある。
『超電磁砲』にもしばしば登場し、重要な立ち回りを行う。「幻想御手」編では脳波から木山が黒幕だと見破り(テレビアニメ版では美琴たちに助言と脳波パターンのデータを与える)、アニメオリジナルの「乱雑解放」編では意識不明の「置き去り」を保護し、木山を保釈させている。
芳川 桔梗(よしかわ ききょう)
声 - 冬馬由美
「絶対能力進化実験」の研究員で実験管理の中枢を担っていた女性。
実験の凍結後も自分だけ研究所に残り、天井が打ち止めに仕込んだウィルスコードを除去するため、コード解析やワクチンの作成を進めていた。性格は甘いだけで優しくないと自覚しており、かつて、希望であった学校の先生になることを断念した経験がある。
一方通行と協力して天井の計画を破綻させ、自身も命を捨てる覚悟で天井と相撃ちになる。致命傷を受けたが、一方通行と冥土帰しによって一命は取り留め、第12巻で一方通行や打ち止めと共に退院する。その際に、旧友の黄泉川に彼らの面倒を看るように頼んでいる。
『偽典・超電磁砲』収録の「番外編 とある暗部の下着論争」では、芳川によって「妹達」のパンツが縞パンツになった経緯が描かれている。
天井 亜雄(あまい あお)
声 - 鈴木達央
「絶対能力進化実験」の研究員で実験管理の中枢を担っていた男性。
「学習装置」を用いた人格データの作成が専門で、その前は「量産型能力者計画」に携わっていた。
実験の凍結後に、前々からの借金と合わせて進退極まり、反学園都市の外部組織(科学結社)に加担する。打ち止めにウィルスを仕込んでミサカネットワークを悪用しようとしたが、一方通行に妨害されて失敗し、芳川と相撃ちになる。その後は不明。
杉谷(すぎたに)
統括理事潮岸の側近を務める男。潮岸の警備組織の半分「杉谷班」を任されている。
年齢は30歳ほど。短く刈り上げた頭で、スーツとサングラスを着用している。自らを甲賀の末裔と名乗り、優れた体術と忍者のような相手の裏を突く戦法を使う。特に一方通行との戦いでは、木原の「手首を当たる直前で返す」攻撃を不完全ながらも行っている。
潮岸のアジトで「グループ」と交戦した際には不意討ちで結標を気絶させ、一方通行にはミサカネットワークの遮断で無力化を図る。しかし、一方通行が杖に仕掛けていたジャミング装置によって遮断が無効化され、自身の銃撃を反射されて敗北する。

魔術サイド(十字教各宗派・魔術結社・他)

英国(イギリス)

イギリス清教(清教派)

インデックス
ステイル=マグヌス
声 - 谷山紀章
イギリス清教「必要悪の教会」所属の魔術師。魔法名はFortis931(我が名が「最強」である理由をここに証明する)。
身長2mの肩まで届く赤い長髪、耳に着けた大量のピアス、右目の下に彫られたバーコードの刺青が特徴。14歳だが、とても10代には見えないほど大人びており、常に香水臭い。「ニコチンとタールがない世界は地獄」と断言し、禁煙の地下鉄車内でも噛みタバコを噛むほどのヘビースモーカー[5]神父服を着ているが、上記の外見ゆえに「不良神父」とよく説明される。一部の外伝作品では主人公格として活躍する。
前線に乗り出すことも多いが、窓のないビルでアレイスターと直接会見したり、英国にいる時はローラの秘書ないし側仕えのようなことを行うなど、「必要悪の教会」における具体的な立場は不明。ローラに関しては、インデックスの「首輪」の件で不信感を抱いているものの、その後も部下のままでいる。
炎の魔術を得意とし、敵を自動追尾する摂氏3000度の炎の巨人「魔女狩りの王(イノケンティウス)」や炎の剣「吸血殺しの紅十字」を使う。しかし、膨大な魔力生成のための作業からスタミナの消費が早く、体術は不得意。また、ルーン研究に特化し、弱冠14歳にして現存するルーン24文字を完全に解析するうえ、新たな文字を6つも生み出しており、「魔女狩りの王」もルーン魔術によって可能となっている。そのため、術の行使にはルーン文字を設置するための準備が不可欠であり、その特性上、拠点防衛・攻略を得意とするが、奇襲や追跡は苦手としている。上条には早々にルーンの弱点を突かれて敗北したが、単身で数多の魔術結社を壊滅させた実力を持つ。治療魔術は専門外だが、火傷のような炎関係の傷なら治せる。
かつてのインデックスのパートナーで、上条と同様に記憶消去を回避するために奔走した過去を持つ。上記の炎の魔術はインデックスを守るために習得したもので、「魔女狩りの王」が拠点防衛に特化しているのもそのためであり、彼女の記憶が消される時に交わした約束(インデックスが自分のことを忘れても、自分は彼女のために生きて死ぬ)を行動理念としている。それゆえ、「首輪」を破壊した上条には感謝する反面、嫉妬心も持っている。この辺りを恋愛感情ではないかと指摘されると、好みのタイプは聖女マルタと主張し、少なくとも現在は上条をインデックスのパートナーとして認め、自身の理念に従い彼女を見守る姿勢にある。フィアンマが遠隔制御霊装を奪った影響で「自動書記」モードが暴走した際には、これ以上インデックスの心身に負担をかけないよう、自分との戦力差も顧みず孤軍奮闘した。
上条や土御門とは面識があり、共闘することも多い。その際にはよく上条を盾にして彼に反発されるため、共闘とは呼び難いような戦い方をする(オリアナとの戦いは、結果として功を奏した)。また、かつてのインデックスのように自分のタバコについて注意してくる小萌を苦手にしているが、「使徒十字」の件では彼女に協力してオリアナに襲われた姫神の治療を手伝った。
神裂 火織(かんざき かおり)
声 - 伊藤静
本作のヒロインの1人。イギリス清教「必要悪の教会」所属の女性魔術師。魔法名はSalvare000(救われぬ者に救いの手を)。聖人。
Tシャツとジーンズが主な服装の長身の美女。年齢は18歳だが、もっと大人びて見られる。術式のため、ジーンズの片方は太腿の際どい所まで切断して露出し、Tシャツの片方の裾も根元まで切断している(容姿を説明される際には、腰に差した「七天七刀」もあり、「ウエスタンルックサムライガール」と表記される)など、左右非対称の容姿となっている。土御門には「ねーちん」と呼ばれている。好物は自家製の梅干しや鯛茶漬けなどの日本食。一部の外伝作品では主人公格として活躍する。
ロンドンでも5本の指に入る凄腕で、世界でも20人ほどしかいない聖人の1人。普段は年下の上条にまで敬語を使うが、激昂すると口調が荒っぽくなる。真面目な性格で、戦闘や仕事に関しては完全無欠という面が強いが、普段の生活では周りに流されて右往左往することが多く、機械類に弱い。
元は天草式十字凄教の女教皇(プリエステス)として生を受け、神の加護による強運を持つが、それが周りに不運を与えていると考えて女教皇の地位を辞し、「必要悪の教会」に加入する。魔法名はその過去に由来し、現在の天草式の基本理念となっている。アックアの件で天草式を離れたのは仲間の力を信用しなかった自分の我侭であったと理解した後、上条や天草式と共にアックアを撃破し、再び天草式の女教皇の座に就く。その後のキャーリサのクーデターでは、カーテナ=オリジナルからの力を得た騎士団長に敗れるも、キャーリサとの戦いでは新生天草式のトップとして上条らと共に奮戦した。
戦闘には、2m以上の令刀と呼ばれる日本刀(大太刀)「七天七刀」を使った抜刀術「唯閃」とワイヤーによる攻撃「七閃」を主体とする白兵戦を得意とするが、攻撃魔術も普通に用いる。ただし、結界のような細かい魔術は苦手としている。基本的に聖人なので一般の魔術師以上の能力を有するが、100%の力の行使は自滅する恐れがあるために不可能らしい。特に聖人の力を使う唯閃は一撃必殺の威力を誇るが、身体に常識では考えられないほどの負担を与える。それでも、「神裂に勝てるのは本物の神様か天使ぐらいのものだろう」と言われるほどの実力者。
インデックスの「首輪」の件や「御使堕し」、さらには「法の書」事件での天草式の件で上条に多大な借りを感じており、それを返したいと常々考えている。それが高じて上条に好意を抱き(本人はあくまでも「借り」を主張するが、周囲からは好意と見られている)、同じく上条に好意を抱く五和には恋敵として認識されている。そこを土御門に付け込まれ、「堕天使メイド」のコスプレを行うように迫られて悩み続けた果てに、アックアの件では最終的にバージョンアップ版の「堕天使エロメイド」を着て上条の見舞いに訪れたが、この件はトラウマになっている。なお、「堕天使エロメイド」姿の神裂の挿絵は作中にはない(灰村キヨタカのサイトにはラフ画が掲載されている[出典 2])。ただし、第17巻の挿絵には「堕天使メイド」姿の神裂がデフォルメ化されて描かれている。
土御門 元春(つちみかど もとはる)
シェリー=クロムウェル
声 - 渡辺明乃
イギリス清教「必要悪の教会」所属の女性魔術師。魔法名はIntimus115(我が身の全ては亡き友のために)。
年齢は20代後半で金髪に褐色肌の女性。寓意画・紋章に隠された暗号などを得意とする、暗号解読専門官。また、王立芸術院で美術講師をしており、優れた彫刻家として有名であるようで、芸術に関しては造詣が深い。一方で身だしなみには全く気を使わず、髪はボサボサで(土御門曰く「シルエットはライオン」)擦り切れたゴスロリという風体。丁寧な女言葉と乱暴な男言葉を交えて話す。
戦闘の際にはカバラの石像使いとして、オイルパステルでその場にある土石や金属から身長約4mの巨人や多数の眼球などの「ゴーレム」を形成・使役する。このゴーレムは、後述する友の名前から「エリス」と名付けられている。
かつて、科学サイドと魔術サイドが協力した実験で科学サイドの友人のエリスを失って以来、科学と魔術は棲み分けなければならないという考えを持つ。そのためにイギリス清教と学園都市の関係破綻を目論み、単独で学園都市へ侵入する。「友を失いたくなかった」という根本の考え以外は行動指針がよく変わり、上条や風斬、さらには派閥違いのインデックスなど誰でも良いから狙うという行動に出るが、上条と風斬や「警備員」に撃退され、イギリスへ帰された。この事件の責任から謹慎同然の身になったが、貴重な人材であるために「寛大な処分」で済まされ、ロンドンの女子寮で普通に生活している。
親友の命を奪った騎士団を嫌悪しており、キャーリサのクーデターでは、我を忘れて騎士団に襲いかかった。
ローラ=スチュアート
声 - 川澄綾子
イギリス清教の最大主教(アークビショップ)かつ「必要悪の教会」のトップ。
身長の約2.5倍という非常に長い金髪の持ち主の女性。若い容姿[6]をしているが、女王エリザードと軽口を叩き合えるほどの旧知の仲であるなど、実年齢は見た目通りではない模様。土御門に教わったせいで、中途半端に古語が混ざったおかしな日本語を話す(ステイルやアレイスター曰く「馬鹿口調」)。イギリス英語を話せるにもかかわらず、普段の執務でもそのおかしな日本語で会話する。本人は否定するが、口調のおかしさを指摘されると明らかな動揺を示す。風呂好きで、コスプレ好きだが、アークビショップの正装は嫌いで、自分で作った赤い修道服が最近のお気に入りである。科学に興味があり、学園都市から何でも貰ってくるため、機械オンチが集う「必要悪の教会」の人たちが扱えないために迷惑している。
政治手腕は立場に相違ない実力を見せるが、普段はその地位や権力に似つかわしくない軽目の言動を取り、外見や口調も相まって能天気な性格に見える。しかし、インデックスに掛けた「首輪」やリドヴィアに対する制裁のように、人間心理を突く極めて冷酷で打算的な面も持つ。それだけなら確実に悪人の部類だが、同時に何の利益もない善行も行うため、それが部下離れを防ぐ打算という可能性も含め、評価の難しい人物。
キャーリサのクーデターで騎士派に拘束された時は髪を使って爆発を起こし、50の拘束具を馬車ごと吹き飛ばして脱出したが、どのような魔術かは不明。
オルソラ=アクィナス
声 - 遠藤綾
本作のヒロインの1人。元ローマ正教所属のシスター。法の書を巡る件でイギリス清教に改宗する。
ミディアムヘアの金髪に巨乳の持ち主の美少女。魔術関連の暗号解読を得意とする情報解析のエキスパートで、魔道書による有害な知識から人々を守るために活動している。また、布教も精力的に行っており、3か国もの異教地で神の教えを広めた功績が認められ、自分の名を冠した教会を学園都市近くに建設中であった。その関係から、交渉や説得に長けている。戦闘は苦手であるが、治療魔術なら使用できる。ローマ正教所属時はキオッジアに住んでいたが、改宗後は神裂らと同じロンドンの女子寮に住んでいる。料理の腕は、普段は空席だらけの食堂がオルソラが料理当番の日は満員になるほどの腕前。
性格はマイペースというより、他人の話をロクに聞かない。さらには、会話が進んだり戻ったりする(本人にとってはきちんとした手順に基づいて会話を展開させているらしい)。上条曰く「“おばぁちゃん的思考回路”の持ち主」。日本語で話す際は、語尾に「 - でございます」と付ける。天然なのか大人なのか妙に色っぽい反応と所作を見せ、その行動に他人を巻き込むこともしばしば。何の見返りも求めず危険を冒して自分を救ってくれた上条に対しては憎からぬ思いがあるようで、彼が他の女性を相手にしている際には、何かと突っ掛かる。
誰にも解読できないとされていた魔道書「法の書」の内容に含まれていた、ローマ正教の崩壊を示唆する韻を解読したこと(後に解読方法は間違いと判明)からローマ正教を追われる羽目になり、天草式十字凄教へ保護を求める。上条らを利用したアニェーゼ部隊に一時は捕まるが、真相を知った彼らによって救出された。その後はイギリス清教へ改宗し、暗号解読の関連部署でシェリーと共に働いている模様。
テオドシア=エレクトラ
イギリス清教「必要悪の教会」所属の女性魔術師。外伝「ステイル編SS」に登場。
金と銀が混じった髪の40歳前後で子持ちの女性。日本語は苦手らしく、やや片言で話す。北欧神話をメインに用いる術式や霊装を頻繁に変えており、SS登場時には発火することで映像を投影したり、投げることで爆発を起こすことができるマッチ棒のような霊装「スキールニルの杖」を扱っていた。
本編のキャーリサのクーデターにも登場している。
リチャード=ブレイブ
イギリス清教「必要悪の教会」所属の魔術師。外伝「ステイル編SS」に登場。
北米大陸を主な活動拠点としている魔術師。北欧神話の最強の武具である「破滅の枝(レーヴァテイン)」の名を冠した霊装を扱い、刻まれたルーンにより、どんな物質も燃焼しやすくすることで不燃物や魔術の炎をも焼き尽くすことができる。
しかし、ルーンを刻むのに科学的な方法を使ったことにより上層部から霊装の処分を命令されるも、これに反発し離反する。そして、北欧神話の種族「黒小人(ドヴェルグ)」の技術を求め学園都市に侵入し、バードウェイやパトリシアが持っていた原典の欠片を狙ったが、ステイルやテオドシアに阻止された。
天草式十字凄教
神裂 火織(かんざき かおり)
建宮 斎字(たてみや さいじ)
声 - 鳥海浩輔
天草式十字凄教の教皇代理。
クワガタのように光沢があるツンツンに固めた黒髪が特徴的で、イギリス清教の象徴である赤十字が入った白Tシャツを着用し、首からは小型の扇風機を幾つも下げ、靴紐は1m以上もあるなど、隠密に特化した天草式にしては奇抜な服装をしている。日常的な仕草に含まれる儀式的動作を組み合わせて術式を練り上げる、偶像のスペシャリスト。武器の扱いにも精通しており、180cmほどの両手持ちの長剣「フランベルジェ」を片手で軽々と扱う。オルソラと法の書の件でローマ正教と対立し、現在は天草式共々イギリス清教の傘下に入っている。「 - よな」という語尾が特徴。
実力はかなり高く、ステイルと上条の2人を相手にほぼ互角の戦いを繰り広げた。また、第16巻での言動から、教皇代理という立場であることから、天草式十字凄教メンバーの個人データを事細かに把握しているようである。ただし、このデータには「五和隠れ巨乳説」「対馬脚線美説」などの明らかに余計な情報も含まれている。
戦いの局面に置いては非常に理知的で頭の回転も速く、常に仲間に対しての気遣いを忘れない優しさも持つ。ただし、プライベートでは五和の恋を裏から手助けしたり(それを利用して「堕天使エロメイド」と「大精霊チラメイド」が戦う姿を拝もうとしたり、からかうようなイタズラもする)、五和が本気で怒る姿にとても怖がったり、神裂の恋愛について余計な噂を流したりするなど、お節介でユーモラスな一面も持つ。
五和(いつわ)
声 - 茅野愛衣
本作のヒロインの1人。天草式十字凄教所属の女性魔術師。フルネームは不明[7]
二重まぶたが印象的なショートヘアの少女。建宮曰く「隠れ巨乳」。普段は控えめかつ温厚な性格で、オルソラほどではないがやや天然な面もある。しかし、怒らせると別人のように性格が豹変し、実際にアックアとの戦いで建宮に檄を入れられた時はアックアへの怒気を露わにし、会話を無視して問答無用で攻撃したり暴力的発言を浴びせるなど当の建宮達すら戦慄させた。バイク・自動車・小型船舶・ヘリコプター等を操縦でき[8]、プロレベルの舞夏を唸らせる料理スキルを有する。
法の書(オルソラ救出)事件で上条に好意を抱く。建宮ら天草式メンバーの度々の応援を受け果敢にアプローチを試みるも、当初は奥手な性格からおしぼりを渡すのが精一杯だった。しかし土御門曰く「空回りしているだけで行動力はある」ため、アックア戦で護衛として上条宅を訪れた際は圧倒的家事スキルで彼を感激させ、インデックスの立場を脅かした。天草式がイギリス清教傘下に入った現在は、ロンドンの日本人街に住んでおり、尊敬する神裂との距離が縮まり嬉しい反面、上条との距離が遠くなり寂しく思っているが、織姫と彦星のような関係と前向きに捉えている。伊達や酔狂ではなく、上条のためなら死んでも良いとまで思うほど慕っている。
神裂を敬意と共に慕う一方で上条を巡る恋敵とも捉えており、神裂の「堕天使エロメイド」姿に衝撃を受け、対抗すべく「大精霊チラメイド」のコスプレに心揺らぐ等、誤解も交えて苦悩している。なお、この「大精霊チラメイド」はクーデター中であるにもかかわらず、ロンドンのデザイナーから調達した建宮より手渡された。
戦闘では主に刃の先端が長く、根本の両側が外に大きく反っているコルセスカの一種「海軍用船上槍(フリウリスピア)」及び、神裂同様に天草式特有の鋼糸を用いた攻撃「七教七刃」や肉体強化魔術を使った近距離戦を駆使する。そのため、一般人以上の身体能力があり、さらに天草式の治療魔術も使える。
C文書の調査としてアビニョンに訪れた際、上条と偶然遭遇し、C文書を破壊するため共にテッラと交戦。アックア襲撃の際は上条のボディーガードとして派遣されたが、アックアの圧倒的な力から上条を守れず、逆に護衛対象である上条が自分を庇って重傷を負ってしまったことに自分の無力感を痛感し戦意喪失する。それでも、再戦の際は槍を持つ者として「聖人崩し」の要となり、アックア撃破に貢献した。後の英国のクーデター鎮圧にも参加している。
原作での初登場は第11巻の「アドリア海の女王」編だが、アニメ版では建宮と同じ「法の書」編で初登場している。
なお、上条は「彼女だけは変人に染まりませんように」と望んでいるが、作者は第16巻あとがきで「なんか、五和も普通の女の子じゃなくなっていく」と述べている。
浦上(うらがみ)
声 - 渕上舞
天草式十字凄教メンバー。上条と同年代の少女。武器はドレスソード。「法の書」事件で上条を襲うが、敗北した。
牛深(うしぶか)
天草式十字凄教メンバー。大男。武器は戦斧。
香焼(こうやぎ)
天草式十字凄教メンバー。小柄な少年。武器は短剣。
諫早(いさはや)
天草式十字凄教メンバー。初老の男。武器は刀、メイス。
野母崎(のもざき)
天草式十字凄教メンバー。既婚者の男。武器は西洋剣。
対馬(つしま)
天草式十字凄教メンバー。ふわふわ金髪の女性。武器はレイピア。
長身に反比例して胸は控えめだが、建宮曰く「脚線美(の持ち主)」。
アニェーゼ部隊
アニェーゼ=サンクティス
声 - 釘宮理恵
元ローマ正教所属のシスター。アニェーゼ部隊の隊長。年齢は12-14歳。
背はインデックスよりも低く、赤毛の髪を鉛筆ぐらいの太さの大量の三つ編みにしている。着ている修道服はミニスカート並みに短く、チョピンという厚底サンダルを履いている。日本語にも堪能だが、江戸弁のような少々蓮っ葉な言葉遣いになる。サド気質な面があり、オルソラや騎士派にボロボロになるまで尋問をする反面、自分へのスカートめくりのようなセクハラ行為には慣れていない。
戦闘では第5元素・エーテルの象徴武器「蓮の杖(ロータスワンド)」による座標攻撃の魔術を行使する。
元々はミラノに住んでいたが、幼い頃に事件で両親を殺されて路上生活者となっていた。その後はローマ正教に拾われ、知り合った女の子達とアニェーゼ部隊を作り上げる。ルチアに「寒気を感じさせたほどの信仰心を持つ」と言わしめ、仕事の報酬を聖書の印刷代に当てた上、それを古びた教会に手渡しで配り回っていたほどの敬虔なローマ正教徒である。
オルソラや法の書を探すために来日し、オルソラをめぐる戦いで上条らに敗れたことで、帰国後、ビアージオに「アドリア海の女王」の照準を変える術式「刻限のロザリオ」の発動に利用されかけたが、上条や天草式らによって救出される。その後、ローマ正教から追われてオルソラの元へ部隊全員で身を寄せ、ロンドンの女子寮で暮らしている。イギリス清教の傘下に入ったがイギリス清教に改宗する気はなく、イギリス清教に新しいローマ正教分派を作ろうと考えている。
ルチア
声 - 伊瀬茉莉也
元ローマ正教所属のシスター。アニェーゼ部隊の一員。
背が高く、やや猫目な顔つきでアニェーゼやアンジェレネより一回りほど年上である。アニェーゼ部隊の中では巨乳でスタイルがいいため、よくスカートめくりの被害に頻繁にあっているらしい。アンジェレネと違い、食事は主に野菜中心であるなど必要以上の栄養摂取をしない禁欲的な生活を送り、仕事のないときでも教会の鐘楼に登って非常時に備えるほど仕事熱心で、敬虔な信徒である。修行中のアンジェレネの指導役のような立場にある。アニェーゼに対しては年下であるが、その高い信仰心に尊敬の念を抱いている。
大きな馬車の車輪を聖カテリナの「車輪伝説」に基づいて爆破かつ粉砕し(車輪は修復可能)、武器とする攻撃術式を使う。
アンジェレネ
声 - 片岡あづさ
元ローマ正教所属のシスター。アニェーゼ部隊の一員。
フランス出身だが、両親にミラノまで連れてこられて捨てられた過去を持つ。背は低く、三つ編みの金髪にそばかす(アニメ版では消えている)が特徴で、若干どもりながら話す癖がある。「アドリア海の女王」の一件ではルチアと共にアニェーゼの救出を試みるなど仲間思いな性格。非常に食欲旺盛な上、好きな飲み物は激甘のチョコラータ・コン・パンナという大の甘党であるなど、シスターにあるまじき生活を送っているため、度々ルチアに注意を受けている。
十二使徒マタイの象徴である金貨袋に「天使の力(テレズマ)」を通し、追尾型の飛び道具として操る。ただし、まだ修行中の身であり、術式も大雑把でインデックスには酷評されている。
アガター
声 - 渕上舞
元ローマ正教所属のシスター。アニェーゼ部隊の一員。
メガネを掛けている。主に通信や連絡係を務める。

王室派

エリザード
英国女王(クイーンレグナント)。
英国国家元首にして、「カーテナ=セカンド」の現保有者。また、王室派の代表であると同時に(名目上)イギリス清教の頂点に立つ存在。国と国民への想いは厚く、自身の3人の娘が持つ「頭脳」「軍事」「人徳」全てを兼ね備える統治者でありながら、お祭り好きでお茶目な面も持ち合わせている。しかし、冗談の度が過ぎて騎士団長や神裂に呆れられることもある。同じく派閥トップのローラとは打ち解けた仲で、クーデターの最中でもふざけ合っていた。
キャーリサのクーデターでは、騎士派に一時拘束されるもローラと共に脱出する。その後、自らの命を捨ててまで英国を守ろうとした娘を止めるため、彼女と対峙し、大魔術「連合の意義(ユニオンジャック)」を発動させ、カーテナの力を9千万人の英国国民に分散させて、カーテナに宿る力を弱める事で彼女に対抗した。
女王・エリザードにモデルは無く、作者の理想の統治者とのこと[出典 6]
リメエア
英国第一王女。
年齢は30代前半くらい。黒髪で左目に片眼鏡(モノクル)を付けている。「頭脳」に秀でた冷静沈着な戦略家。しかし、王女という身分ゆえに人間不信に陥っているため、権力の中にいて自分を知っている人間は一切信用していない。逆に自分を王女と知らない者や動物には素直に接する。
キャーリサのクーデターでは、発生直前に彼女の意図を察して行方をくらませる。そして、裏で自分の信用する仲間にクーデターの真の目的を調べさせ、「騎士派」に彼女の真意を伝え「騎士派」の離反を誘った。
キャーリサ
英国第二王女。
年齢はぎりぎり20代後半。豪快で物怖じしない性格をしており、「騎士派」とのつながりが強く、「軍事」に優れていることから魔術や兵器の扱いにも長けている。
当初は女王の平和路線の政策に従っていたが、フランス政府によるユーロトンネル爆破により、このままでは英国が欧州から孤立してしまい、英国国民に被害が及ぶと危機感を覚える。さらに、科学サイドと魔術サイドの戦争でどちらが勝利しても英国に未来はないと考え、完全独立を目指すべく英国三派閥の1つ「騎士派」を利用し「カーテナ=オリジナル」を用いたクーデターを起こす。
クーデターの真の目的はカーテナ=オリジナルの力を持って英国に敵対する勢力を滅ぼした後、その強大過ぎるカーテナを歴史から抹消するため、たとえ後世から暴君と呼ばれようともカーテナを使用できる王室の血を絶やし、今後新たなカーテナが誕生しないよう現存するカーテナの製造法と2本のカーテナを自分の死と共に消し去ることであった。
「新たなる光」を使って「天使長(ミカエル)」の力を持つカーテナ=オリジナルを手中に収めると、自らを新国家元首と宣言し、騎士派に英国各地への侵攻を命令する。その後、バッキンガム宮殿にて、上条や清教派の魔術師達相手にカーテナ=オリジナルの全次元切断術式や攻城戦用移動要塞「グリフォン・スカイ」、さらには大型弾頭「バンカークラスター」を駆使して圧倒するが、女王・エリザードに自分の考えをカーテナ=オリジナルを使用できる「国家元首」という特権階級に縛られたままだと否定され、女王が発動した「連合の意義」によって決起した9千万人の英国国民の抵抗にあい、最後は上条にカーテナ=オリジナルを破壊され敗れた。
外見のモデルはDS版ドラゴンクエストVのデボラ[出典 2]
ヴィリアン
英国第三王女。24歳。
絵本に出てくるような箱入りのお姫様。国民からは「人徳」に秀でた王女と評されるが、他人を気にするあまり自己主張ができない性格のため2人の姉に比べると王室の切り札と言うには地味な存在で、いつ政略結婚させられるか分からない状態らしい。10年前に誘拐された際、政治的陰謀のために見捨てられかけたところをアックアに救出され、それ以来、彼が英国を去った後も彼のことを気にかけている。箱入りではあるが、自動車の運転免許は取得している。
魔術に関しては武力に応用できる点から身につける事に抵抗があり、発動済みの霊装に触れて操作するぐらいしかできないが、キャーリサのクーデターではインデックスの知識を借りてカーテナ=オリジナルの供給源を断つ働きを見せた。
王室の血を引く者としてキャーリサに命を狙われるが、寸前のところでアックアに救出される。そして、自分を守るために体を張ったアックアや使用人達に影響され、上条らとロンドンに乗り込んだ際は、真っ先にキャーリサの元に乗り込み、カーテナ=オリジナルの圧倒的な力を目の当たりにしても果敢に立ち向かった。
外見のモデルはディシディア ファイナルファンタジーのティナ[出典 2]
シルビア
オッレルスとコンビを組む長身の女性魔術師。聖人。
英国王室派の近衛侍女にして王権神授制のトップに仕える巫女としての役割も担っており、そのため英国国内ではそれなりの地位を築いている。
海外研修中にオッレルスと出会い、彼の馬鹿を見ている内に彼を守る羽目になり、以後、英国から帰国命令が出ているが共に行動している。

騎士派

騎士団長(ナイトリーダー)
英国三派閥の1つ「騎士派」の長。本名不明。
騎士ゆえに忠実で真面目な人物。しかし、上条とインデックスの言動に耐えかねて剣を抜こうとしたり、女王の気まぐれに思わず暴言を吐いたりしている。また、神裂を騎士団に迎えたいと考えており何かと彼女を誘うも断られている。
アックアとは旧知の仲で、かつては杯を交わすほどの仲だった。しかし、第三王女救出の際にアックアと袂を分かつこととなり、彼との力の差を埋めるべく10年に渡って修練を重ねていた。
ベーオウルフが使用した「返り血により鍛え上げられていく」魔剣と同名の剣である「フルンティング」という霊装を用い、偶像崇拝の理論で「天使の力」を「返り血」に対応させ、大量に圧縮封入することから莫大な破壊力を持つ。また、剣術に特定のパターンの能力を付加する魔術を得意とする他、自分が認識した武器からの攻撃を無効化する「ソーロルムの術式」などの魔術を用いるなど非常に高い戦闘能力を誇る。
キャーリサのクーデターでは「騎士派」を率いて彼女に加担する。クーデター中は「カーテナ=オリジナル」からの力を得たことで、聖人である神裂を圧倒した。そして、ヴィリアンを処刑しようとした際、因縁あるアックアと戦うこととなり、互角に渡り合うが敗れる。その後、リメエアからキャーリサの真意を聞き、彼女を止めるため、上条やアックアらと共闘した。

その他の英国の人物

ヴァルキリー
本編開始前の2月頃にロンドンに出没していた、ジーンズ切り裂き魔。
銀に近い髪の、スラリとした神裂と同世代の女性。肘の上辺りまである手袋や両足の太股まである長いブーツは、白と黒の牛柄である。鋼の胸当てにビキニアーマーを纏う、ヴァルキリー見習い。色香を使って優れた部下を増やし、単身で魔術結社級の力を得ることが目的らしい。ヴァルキリーの神話にちなみ、9体の分身を使って虜にした男性を操る魔術「九人祝い(ナインサポート)」を使う。神裂と戦闘を行っている最中に出番が終了したため、現在の状況は不明。
ヴィース=ワインレッド
時間稼ぎ(タイムロス)」という異名を持つ黄金系の雇われ女性魔術師。外伝「ステイル編SS」に登場。
イギリス清教と学園都市に雇われ、海洋資源調査船「ブルーリサーチ」で「宵闇の出口」の脱出を阻止する依頼を受けていたが、互いに「宵闇の出口」の魔術師だと誤認したためにマーク=スペースと交戦し撃破された。
フレイス
英国の黄金系魔術結社「暗闇を拭う夜明け」に所属する20歳ぐらいの女性魔術師。「とらドラ!VS禁書目録」掲載の短編に登場。
衰退した自身の結社の宣伝材料のために大きな仕事を成し遂げようとして、微細乙愛の作りだした密着微生物の突然変異体を絶滅させようとする。その際に「警備員」と交戦中に上条とインデックスを巻き込み、行動を共にした。
新たなる光
レッサー
英国の結社予備軍「新たなる光」に所属する少女。
驚異的な跳躍力があるが空中でバランスを取るために尻尾の霊装を付けている。スカートの中は直パンツ。性格は非常に大雑把でクーデター時は潜伏中であるにもかかわらず騒動を起こした。また、やたらと誘惑してくることが多く、ロシアで上条と行動した時は、問題を起こすごとに「体で」支払おうとしたため上条に説教されてしょぼくれたこともある(実際は上条をイギリス勢力に引き入れるための色仕掛け)。「鋼の手袋」の扱いは本人曰く「新たなる光」でも1番らしく実力も高い。
カーテナの輸送の際に上条とオリアナに妨害され、結果的に任務には成功したが自ら進んで「ロビンフット」による狙撃を受け粛清されようとしたが、上条のとっさの行動で重症ですんだため彼に助けられたかたちになり、以後思うことがあって英国に引き入れることを目論見、ロシアへ向かった上条に現地で合流、行動を共にした。上条勢力に加わるつもりは無いと言いつつも、御坂や五和でも理解に時間のかかった上条の本質に早い段階から気づいており積極的に協力している。
ベイロープ
英国の結社予備軍「新たなる光」に所属する少女。
耳に「知の角杯(ギャッラルホルン)」という雷の属性を部分的に追加する霊装を付けている。スカートの中はレギンス。「新たなる光」随一の巨乳。
戦闘力は高く、クーデター時も五和をあっさり退けるが、彼女の罠にはまって戦闘不能となる。
フロリス
英国の結社予備軍「新たなる光」に所属する少女。
両肩に翼の霊装をしている。スカートの中はスパッツ。
カーテナの輸送では神裂に捕縛される。その後、騎士派に拘束され、列車での移送中に、侵入してきた上条と遭遇し、2人で脱出するも再び天草式に捕まった。その為、上条への復讐を誓っている。
ランシス
英国の結社予備軍「新たなる光」に所属する少女。
爪の霊装を付けている。スカートの中はスパッツ。自分の魔力に「くすぐったさ」を感じ、常時ぷるぷるしている。
明け色の陽射し
バードウェイ
英国の黄金系魔術結社「明け色の陽射し」のボスである女性魔術師。パトリシアの姉。ファーストネームは不明。外伝「ステイル編SS」に登場。
外見は12歳前後の少女であるが、その容姿とは裏腹に嗜虐的な性格と狡猾な頭脳を持ち、魔術師としても強大な魔術結社のボスとして君臨するに相応しい腕前であり、戦闘では杖を使った炎の攻撃術式を扱う。その一方で、パトリシアを魔術の世界から遠ざけるような姉らしさや妹を救ってくれたステイルに礼を言うなど、人間らしい一面もある。「明け色の陽射し」の行く末や組織の本来の形を取り戻す事などについて案じている。日本のKOTATSUを好んでいる。
ステイル編SS冒頭に掲載された短編コミックでは上条とも出会っており、「なかなか愉快なヤツ」、「熱血バカ」などと評価している。
彼女ら「明け色の陽射し」は魔術サイドの総力戦である本編第18巻のクーデター終盤、第22巻の「浄化」時にも登場している。
パトリシア=バードウェイ
バードウェイの妹。12歳。外伝「ステイル編SS」に登場。
姉のバードウェイと違い、魔術サイドとは全く関係ない普通の少女。学校の成績は首席クラスで様々な機関から勧誘を受けている。
「黒小人」の技術を発掘するためには、バードウェイの血筋の者が必要であるため、それを求めるリチャードに狙われるもステイルに救出される。
マーク=スペース
英国の黄金系魔術結社「明け色の陽射し」に所属する魔術師で、バードウェイの部下。外伝「ステイル編SS」、本編では第22巻に登場。
黄金系ではポピュラーなタロットの中でも、小アルカナ四種の内の「風の十四枚(ソード)」を得意分野とする。番外編では、バードウェイの命令によりパトリシア救出の為に海洋資源調査船「ブルーリサーチ」へ単身乗り込んで奮闘している。

ローマ正教

マタイ=リース
声 - 木村雅史
ローマ教皇
選挙によってその座に就き、20億人の信徒を抱えるローマ正教のトップに相応しい能力と人格を持ち、魔術にも秀でている。しかし、アックア以外の「神の右席」からは軽んじられている。また、その地位のせいで自身と信徒の間に壁があると感じており、信徒と隔たりなく交流しているローラのことを羨んでいる。
「神の右席」に事実上従われる立場で、不本意ながらも上条の抹殺指令にサインしたりしている。フィアンマが本格的に動き出した時に、彼の狙いを知ってこれを止めようとするも、逆に彼の攻撃からバチカンを守るために重傷を負って昏睡状態に陥る。その後、第三次世界大戦の最中に目を覚ますと、フィアンマの策謀によって暴徒化していた市民達を言葉で鎮静化させ、フィアンマを止めるためイギリス清教やロシア成教と協力し「ベツレヘムの星」の解体に尽力した。
外見のモデルはハリー・ポッターシリーズダンブルドア、またはロード・オブ・ザ・リングガンダルフ[出典 2]
リドヴィア=ロレンツェッティ
声 - 佐久間レイ
ローマ正教所属のシスター。
バチカン市国の生まれで布教のためには何でもやると称されるほど良くも悪くも熱心すぎる女性。地位を求めず、社会不適合者も救うため、一部上層部にとっては目の上のたんこぶである。語尾に「ので」と付けるのが特徴。目の前の困難、及びそれを踏破することに快感を見出す。そのため、自分からあらゆる困難を引き受けることから、告解の火曜マルディグラ)の二つ名を持つ。特に社会的に受け入れられない者たちを専門に布教活動を行っており、さらなる布教のために彼らを使うことを得意とする。そのためのスカウト能力の高さ、さらに統率・管理能力がずば抜けている。
大覇星祭を利用し、オリアナと「使徒十字(クローチェディピエトロ)」を用いた学園都市攻略を画策するが失敗し、その逃亡中にローラの策略で上空8000mの飛行機から海へ落とされ、「必要悪の教会」に捕まり、処刑(ロンドン)塔に幽閉された。
なお、本来は「使徒十字」よりもさらに強硬な攻略作戦を考えていたが、かつて、イタリアで出会った息子の不幸体質を心配する上条刀夜に感激し、日本人への考え方を改め、「使徒十字」を用いた穏便な攻略作戦に変更した。
ビアージオ=ブゾーニ
声 - 若本規夫
ローマ正教の司教
年齢は40代で豪奢な法衣に身を包み、首にはそれぞれ数十の十字架を取り付けた4本のネックレス「メノラー」をしている。主の威光の下にいない者は全て人でないと認識しており、世界の全てはローマ正教で埋め尽くされるべきだと考える原理主義者。狡猾さにかけては枢機卿を越えるとされ、複数を動かすことに特化しているが、教皇には「破綻に対処する能力はない」と評されている。いつもは慇懃無礼な口調だが、キレると途端に粗雑になる。
ヴェントから女王艦隊及び旗艦「アドリア海の女王」、さらにこれを制御するための「刻限のロザリオ」を託された司令官で、「アドリア海の女王」の力を使って、学園都市(及び科学サイド)の壊滅を目論んだ。また、自身の魔術としては、十字架に関する術式を用いる。
上条たちによって「アドリア海の女王」が破壊された後、「必要悪の教会」に捕まり、リドヴィアと共に処刑塔に幽閉された。
バルビナ
ローマ正教所属のシスター。
金髪碧眼でそばかすが特徴の少女。リドヴィアと同じ教会に所属しているも、反抗期真っ最中のため、度々教会から抜け出しては観光客相手に怪しい土産物を売って、小遣い稼ぎをしている。
イタリアで上条刀夜と出会った際、リドヴィアと共に人助けとして、怪しい効果を持つ土産物を幾つか提供した。

神の右席

前方のヴェント
声 - 平松晶子
ローマ正教「神の右席」所属の女性魔術師。「神の火(ウリエル)」の性質を持つ。
全身黄色の服装で、顔の左右の対称が崩れるほど大量のピアスを着け、舌に長い鎖をつけた十字架を留め(ロシアでフィアンマに引き千切られた)、目元を強調するような濃い化粧を施した女性。「アドリア海の女王」や上条への抹殺指令を周りの反対を押し切って早急に行うなど非常に気が早い性格。そのあたりは教皇からも悪い癖だと言われている。また、自分の意見を否定することは決して認めようとしない。
かつて、弟と遊園地に行った際、科学的に安全とされていたジェットコースターの事故にあい、2人とも珍しいB型Rh-の血液だったため輸血が間に合わず自分だけが助かり弟を失う。その過去のせいで科学を強く憎み、科学サイドを壊滅させることを目的に行動している。表舞台に出る前にも、ビアージオに「アドリア海の女王」と「刻限のロザリオ」を与えるなど暗躍していた。
「神の右席」の能力として「天罰術式」を持ち、かなりの広範囲にわたって自分に敵意や悪意を抱いたものを自動的かつ無差別に昏倒させる。分析によれば、酸欠により人工的に仮死を誘発し、その状態を正体不明の「力」によって維持している。術式の範囲内に入っている限り、少しでも彼女に敵意を持てば(警戒程度であっても)瞬く間に昏倒し、1度でも認識していれば直接見ずとも発動する(殺意は含まない)。その認識も、写真や映像など間接的に知っただけで条件を満たす[9]。「幻想殺し」を持つ上条と、敵意のない殺意を彼女に向けた木原数多には効かなかったが、数十分で「警備員」の7割を戦闘不能にし、単独で学園都市を麻痺させるなど凶悪な能力。戦闘ではハンマーを利用した風の術式を用いる。また、「天罰術式」を破壊されてからは、「アドリア海の女王」の艦隊の一部を現出させ行使するなど、「天罰術式」が使えなくても一般の魔術師を上回る実力を持つ。
上条をローマ正教の危険因子とみなし、教皇に抹殺指令へのサインを書かせ、上条を狙って単身で学園都市に侵攻する。「天罰術式」により、都市戦力の大半を麻痺させ、統括理事を3人殺害するが、アレイスターの切り札「ヒューズ=カザキリ」の発動で魔術の循環不全を起こし、最後は上条に敗れ、アックアに回収される。復帰(「天罰術式」は破壊されたまま)後はフィアンマの企みを阻止するため、フィアンマが狙うサーシャの逃亡を手引きし、エリザリーナ独立国同盟では上条らに加勢しフィアンマと交戦するも圧倒的な力の前に敗れる。
なお、彼女による学園都市への侵攻は「0930」事件と呼ばれ、ローマ正教と学園都市の関係を悪化させ、後の学園都市の暗部組織間抗争の遠因となる。
後方のアックア
声 - 東地宏樹(ゲーム版)
ローマ正教「神の右席」所属の魔術師。「神の力(ガブリエル)」の性質を持つ。魔法名はFlere210(その涙の理由を変える者)。聖人。
青系のゴルフウェアのような服を着た体躯の良い男。「神の右席」で唯一、教皇を蔑ろにせず、正々堂々とした振る舞いをする。言葉も必要最小限に留め、後は行動で示す。「 - である」という語尾が特徴。自分の所属に関係無く騒乱を最小限の被害で解決することを行動原理としている。
本名:ウィリアム=オルウェル。元はイングランド地方出身の魔術的な傭兵。傭兵として英国・騎士派に協力し、「占星施術旅団援護」「オルレアン騎士団殲滅戦」など、多くの激戦を潜り抜ける。10年前、正式に騎士に任命される直前の「英国第三王女救出作戦」の後に英国を離れ、ローマ正教に改宗し「神の右席」の一人となる。そのような過去や性格から騎士と揶揄されると、「傭兵崩れのごろつき」と嘯く。
「神の右席」の能力として「聖母の慈悲」を持つ。あらゆる約束・束縛・魔術的な条件などを緩める能力で、呪詛の無効化や虚像から本物の術式を引き出す事ができる。また、これによって聖人としての力を100%発揮することができ、さらに神の子と聖母という二重の聖人であることから天使に匹敵する力を持つ。加えて本来、「神の右席」の特質上行使できない通常魔術も使用でき、中でも水の魔術を得意とし、それらも桁外れな威力を誇る。一方で、二重聖人であるが故に聖人の弱点に極端に弱く、「聖人崩し」のような本来聖人を数十秒抑える程度の攻撃が、そのまま致命的な攻撃になる。
ヴェントとテッラが上条に敗れたことで、ローマ正教と学園都市の争いを早期収束させるべく、自身の理念に従い上条の「幻想殺し」を狙い学園都市に侵入する。一度は上条に瀕死の重傷を与え、再戦の際も天草式と神裂を追い詰めたが、天草式の「聖人崩し」を受けて敗れる。そのことで死亡したと思われていたが何とか生き延び、クーデターが発生した古巣の英国に向かうと旧友の騎士団長を撃破し、上条らと共闘してクーデターを終息させる。その後、一連の出来事の元凶をフィアンマと見定めた上で、第三次世界大戦が勃発したロシアへ向かい、フィアンマが召喚した大天使「神の力」を、自らの身体や「神の右席」の力を犠牲にして食い止める。その結果、瀕死となり自分の命を諦めようとしたが、浜面の説得で生き延びることを選択する。
戦闘では二重聖人としての力と傭兵時代の戦闘技術(曰く「傭兵の流儀(ハンドイズダーティ)」)で巨大な武器を扱う肉弾戦を基本としている。英国に向かうにあたり、武器を5mの大型メイスから多彩な攻撃手段を持つ全長3.5m、総重量200kgの大剣の霊装「聖剣アスカロン」に変える。また、製作した占星施術旅団によって、剣の根元には4地方と3派閥で構成される英国の調和と彼の友である騎士団長の名を示す盾の紋章(エスカッシャン)が付けられている。
左方のテッラ
ローマ正教「神の右席」所属の魔術師。「神の薬(ラファエル)」の性質を持つ。
緑色の礼服を着た、白人にしては背の低い痩せた男。年齢は上条の2倍ほど。金属を擦るような耳に障る声と「 - ですねー」という語尾が特徴。最後の審判後の神の国において、人々が争いを起こさないようにするための探求を行動原理とし、人々を平等に救うことを目的とする。しかし、彼にとっての「人」とはあくまでローマ正教徒であり、正教徒であれば死刑囚にも慈悲を見せる一方で異教徒は人とすら思っていない。
「神の右席」の能力として「光の処刑」という術式を用い、あらゆる物の優先順位を変えることができる。例えば、自身を相手の攻撃より優先することで、攻撃を完全に無効化する。また、その応用で「神の肉」を模した小麦粉を、武器(主にギロチン)に変形させて攻撃に用いる(対象より小麦粉を優先することであらゆる物を切断する武器となる)。ただし、精度が悪く、まだ調整中だったようであり、一度に複数を攻撃することはできず、優先を切り替えるには再設定する必要があることが弱点。
アビニョンでC文書を使い、科学サイドへの抗議デモを煽っていたが、C文書を巡る戦いで上条及び五和と戦い、上条に「光の処刑」の弱点を看破され敗北する。「幻想殺し」について何か知っていた様であり、そこから上条の記憶喪失を見破り、彼に「幻想殺し」の秘密を語ろうとした。その直後に学園都市の超音速爆撃機からの爆撃を受けるも、難無く防ぎ、混乱に乗じてバチカンへ帰還する。だが、ローマ近郊の子供や観光客達を術式の調整に使っていたことをアックアに悪びれもなく明かしたため、彼に粛清された。なお、その遺体の一部はアックアが上条への襲撃予告のため、イギリス清教に送られている。
右方のフィアンマ
ローマ正教「神の右席」所属の魔術師。「神の如き者(ミカエル)」の性質を持つ。
赤を基調とした服装で、セミロングの赤髪にあまり鍛えている様には見えない体つきだが、その印象以上に不自然で異様な威圧感を与えてくる傲岸不遜な優男。一人称は「俺様」。「神の右席」のリーダー格で教皇の見立てでは他のメンバーへの最終決定権を持っていたようで、実質上ローマ正教の頂点に立つ人物であり、ローマ正教と学園都市の争いを画策した張本人。他のメンバーがあくまでローマ正教徒として行動しているのに対し、彼だけは自らの目的のためだけに行動し、そのためなら他人の命にも全く省みないが、自分の行動が絶対的な善の到来を意味するものであると確信している。
「神の右席」の能力として奇跡の象徴たる「聖なる右」を持ち、様々な十字教的超常現象を行使できる。主な攻撃手段として右肩から不格好な巨人の腕のような歪で禍々しい光の塊を発現させ、自在に操る。その威力は、本人が大天使に正面から勝てると豪語するほど圧倒的な物であり、敵の強さに応じて必要な出力を自動的に発揮する万能な能力だが、能力を完全に引き出すことができておらず、一振りするだけで空中分解しかけるなど非常に不安定で長時間維持することはできない。ただし、「神の如き者」の象徴である四大属性の「火」を司るため、火属性に限っては通常魔術も行使でき、他にもkm単位での瞬間移動や30~40kmもある巨大な剣を行使するなど不完全ではあるが多種多様な能力を扱うことが可能。さらに、上条との戦いではインデックス以上の速度で1冊でも扱いが難しい禁書目録の魔道書から大規模術式を立て続けに行使するなど魔術師としての実力も極めて高い。
四大属性をはじめとするあらゆる歪みにより、世界が崩壊の危機に陥っていることを危惧。同時に特別な力を持ちながら、世界の危機に対し何もしないことに罪悪感を覚える。そして戦争を起こすことで人々の悪意を増幅させ、「第三の腕」の特性によって世界中を覆う悪意を打ち払うことにより世界を救う計画「プロジェクト=ベツレヘム」を企て、実行する。手始めにロシア成教をローマ正教側に引き込むと、能力を完全にするため禁書目録の10万3000冊の魔道書(正確にはそれを制御するための「自動書記」の遠隔制御霊装)、上条の「幻想殺し」、そしてその身に天使を降ろしたサーシャを狙い動き出す。まず、自分を止めようとした教皇を行動不能にした後、フランス政府に圧力をかけ英国を孤立させることで、キャーリサのクーデターを誘発し、英国の混乱に乗じて遠隔制御霊装を奪う。さらにサーシャを狙ってロシアへと向かい、ロシアを煽動し学園都市に対して第三次世界大戦を引き起こした。
禁書目録の知識を使って「第三の腕」の空中分解寸前での固定化に成功した後、エリザリーナ独立国同盟へ単身で出向き、上条や自分と同じ「神の右席」でもあるヴェントをも軽くあしらい、サーシャを誘拐する。その後巨大空中浮遊要塞「ベツレヘムの星」を起動し、サーシャを媒介に「御使堕し」を参考にした術式で大天使「神の力」を召還すると、学園都市軍を一掃させる。そして「神の力」の五感とリンクすることで、一方通行が持っていた天使や他の「神の右席」の知識が記載された羊皮紙から魔術情報を入手し、「神の力」と「ベツレヘムの星」を用いた大規模術式により、四大属性の歪みを修正する。さらに上条の右腕を切断し、自身の右腕に取り込むが、戦争という状況下でも人々の善意が悪意に勝ったことで、「第三の腕」の出力低下により弱体化し、謎の力で右腕が再生した上条に敗れる。その後、上条に地上へ逃がされ、今までの自分の考えを改め、上条の指摘に従い新たな一歩を踏み出そうとした瞬間、突如現れたアレイスターに「幻想殺し」とアレイスターの計画の真実に近づいたとして襲撃され、右腕を切断されてしまう。右腕を失った状態ながらも、上条が救った世界を守る為にアレイスターと対峙するが、敗北する。それでも、何とか一命を取り留め、居合わせたオッレルスシルビアに救出される。
なお、上条が記憶喪失であること、尚且つ上条がそれをインデックスに隠しているということまで知っているようだが、どのように知ったのかは不明である。

ロシア成教

サーシャ=クロイツェフ
声 - 寺崎裕香
ロシア成教「殲滅白書」所属のシスター。
かなり際どい拘束服を身に纏い、ハンマーやノコギリといった拷問用具を懐に携えている。この拘束服は上司のワシリーサに着せられたもので本人は嫌がっており、周りの評価も散々である。「第一の質問ですが、 - 」「第一の解答ですが、 - 」「私見ですが、 - 」等、文章の趣旨を予め説明するという形式的な独特の口調が特徴。大天使の「天使の力」を丸ごと取り込めるほどの許容量があるという極めて稀な資質を持っている。ちなみにミーシャと違ってガムは「合成物の塊を口に入れる人の気が知れない」という理由で嫌い。
「御使堕し(エンゼルフォール)」の影響を受け、精神が大天使「神の力」と入れ替わってしまい、その時にはミーシャ=クロイツェフと名乗っていた。「御使堕し」以降、近くで魔術が発動していると手が震え、一方通行同様に大三次世界大戦時では胸への圧迫感に変化している。なお、彼女には「御使堕し」時の記憶がない。
天使を降ろした者として彼女を狙うフィアンマの息がかかったロシア成教に追われるが、ワシリーサの協力とヴェントの手引きでエリザリーナ独立国同盟への逃亡に成功する。しかし、エリザリーナ独立国同盟でフィアンマに誘拐されてしまい、「神の力」の召喚儀式に利用されたが、儀式終了直後に逃走する。その後、レッサーと合流し、「ベツレヘムの星」の解体に貢献した。
ミーシャ=クロイツェフ
「御使堕し」により、サーシャ=クロイツェフの肉体に大天使「神の力(ガブリエル)」の魂が宿った状態。
本来、ミーシャという名前はロシア語でのミカエルを指す「ミハイル」の愛称だが、四大属性の歪みの影響でミーシャと名乗っていた。「問一。 - 」「解答一。 - 」といったサーシャに似た形式的な話し方をするが、丁寧口調のサーシャと違って無機質な口調が特徴。本性を現した以降や再召喚後の姿では、ノイズが混じった人外の言語を話す。普通の聖人でも天使を肉体に宿した時点で肉体が滅ぶのだが、サーシャの肉体がガブリエルと相性が良いために肉体が滅ぶことは無い。ミーシャが現れると、空が星の無い夜空に変わる。「御使堕し」の調査時で上条があげたガムを気に入り、一緒に行動する時はよく口に含んでいた。
第三次世界大戦にて、フィアンマにサーシャを媒介にした術式で再び召喚される。利害の一致からフィアンマに協力し、学園都市軍を始め、魔術・科学両サイドの実力者たちを圧倒したが、アックアと上条の介入で弱体化し、一方通行と風斬(ヒューズ=カザキリ状態)によって撃退された。その後、復活し北極海へ進撃するも墜落した「ベツレヘムの星」に押し潰され、海に沈む要塞内部で上条と交戦し、消滅した。
戦闘力は大天使の名に相応しく、「一掃」「水翼」などの強力な魔術を行使でき、フィアンマ曰く、50%の状態でも一方通行と風斬を上回るという。
ワシリーサ
声 - 本名陽子
ロシア成教「殲滅白書」所属のシスター。サーシャの上司。
性格は不敵にして饒舌であり、目上の地位にあるニコライばかりでなく総大主教、果てはローラやローマ教皇相手でも軽口を叩く。年下の可愛らしい子に目が無く、現在はサーシャを溺愛している状態。かなりの日本通であるが知識がある方面に偏っており、サーシャに際どい拘束服や有名なアニメキャラのコスチュームを着せようとしてその度に嫌がられている。
本人曰く「自分が一番強いから」という理由で所属組織のまとめ役となっており、実際サーシャの逃亡を手引きした際は部下である「殲滅白書」の魔術師たちを圧倒し、司教であるニコライをも一方的に打ち倒したほどである。なおワシリーサという名前はロシア民話のヒロインから取ったものなので偽名の可能性が高く。年齢も20代との事であるが後述の能力から真偽のほどは不明。
戦闘時にはロシア民話に登場する魔女「一本足の家の人喰い婆さん」を召喚し、魔女の持つ強力な魔術で敵を完膚なきまでに殲滅する。また魔女が管理しているという「命の水」の力によってほぼ不老不死の肉体を持ち、半身を失っても瞬く間に再生するほどの驚異的な再生能力を持ち合わせている。
ニコライ=トルストイ
ロシア成教の司教。サーシャやワシリーサの上司。
ローラ曰く「ローマ正教とイギリス清教間に争いがあれば積極的に漁夫の利を狙っていく事で知られている狡知の人物」。
現状のままでは総大主教になれない事をフィアンマに付け入られ、第三次世界大戦の引き金を引きロシア軍を指揮していたが、フィアンマに見限られる。そして、利用されたことに怒り、「ベツレヘムの星」に核弾頭を発射しようとしたがワシリーサに制裁された。
クランス=R=ツァールスキー
ロシア成教の総大主教。
15歳くらいという地位不相応とも思われる年齢でありながら人々の平和を常に案じて活動する聡明さを既に持っている。線の細い美少年で、その愛らしさはサーシャ一筋である筈のワシリーサをグラつかせるほど。
第三次世界大戦においてニコライの謀略により軟禁されていたところをワシリーサに救助される。その後フィアンマが倒され、「ベツレヘムの星」が崩壊した事で全教徒に対し終戦を宣言した。

翼ある者の帰還

エツァリ / 海原 光貴(うなばら みつき)
ショチトル
中米の魔術結社「翼ある者の帰還」に所属するアステカの魔術師。学園都市の暗部組織「メンバー」の構成員。
浅黒い肌の、彫の深い顔立ちをした少女。死体職人の異名を持ち、死者の魔術に精通している。本来は汚れ仕事とは無縁のポジションにいたが、組織を裏切ったエツァリを粛正するため、学園都市に潜入し、暗部組織「メンバー」の一員として活動する。エツァリの妹弟子のような立場で、彼を「お兄ちゃん」と呼ぶ事もあり、故に組織を裏切ったエツァリが許せなかった。
本来の死者の魔術以外に、組織に身体を改造されて、他人の武器を自分の肉体として扱う(自殺させる)術式を用いる。「暦石」の派生系と思われる、動物の皮に文字を記された絵文書形式の魔道書の原典を用いた強力な術式だったが、エツァリとの戦闘中に肉体が限界を迎える。
暗部組織間抗争の際にエツァリと戦うも、先述のように肉体が限界を迎えたため敗北する。しかし、原典をエツァリが継承したために死ぬことは免れ、その後は病院に入院し、ちょくちょくエツァリの見舞を受けている。エツァリが組織を裏切った理由には呆れているものの、現在の彼の立場を受け入れつつある。
本編の一ヶ月前の話である『超電磁砲SS』ではトチトリらと共に魔術兵器『雲海の雲』を駆って学芸都市を攻撃。その戦いの際佐天らと接触し、美琴と『雲海の雲』に乗って激闘を行う。最終的には学芸都市脱出を行う避難船を攻撃しようとする味方の魔術師にトチトリと共に離反して戦ったが、その結果制裁を受ける事となる。
テクパトル
中米の魔術結社「翼ある者の帰還」に所属するアステカの魔術師。
現場での指揮や作戦立案を行い、ショチトルやトチトリの上役にあたる。組織が学芸都市との抗争に勝利したものの、自分達の現状は何も変わらず、これは幹部たちが自分たちの利権を守るための戦いだったと考え、上層部を粛清する。しかし、この行為によって組織の方向性を完全に見失い、事実上組織は壊滅状態にある。
「月のウサギ」という数枚の石板状の魔道書の原典を用いた魔術を使う。「ウサギの骨」に見立てたトチトリの骨を飛ばすことで強力な破壊力を持った攻撃を行う。また、自身への原典の汚染を防ぐために防護策などを講じていたが、これが原典に殺される一因となる。
裏切り者のエツァリを粛清するため、トチトリを連れて潮岸の側近の美濃部に成り代わる。計画は狂ったが、偶然にも潮岸とグループの抗争でエツァリと出会い命を狙う。原典「月のウサギ」を用いてエツァリを圧倒するも、彼の機転で自分の魔道書に殺される。
トチトリ
中米の魔術結社「翼ある者の帰還」に所属するアステカの魔術師。テクパトルの部下でショチトルの戦友。
ショチトルと同じく組織に身体を改造され、テクパトルが用いる魔術「月のウサギ」に必要な「ウサギの骨」の代わりとして自分の骨が消費される状態にされており、消費された骨は黒曜石に代価されるものの、その際の激痛によって精神崩壊状態にあった。
エツァリが「月のウサギ」を継承したことに伴い、回復したものと思われる。

他の組織・無所属

アウレオルス=イザード
声 - 杉田智和
元ローマ正教所属の錬金術師。魔法名はHonos628(我が名誉は世界のために)。
パラケルススの末裔で、かつてはローマ正教で対魔術師用の魔道書を書く「陰秘記録官(カンセラリウス)」を務めていた。そこで先生としてインデックスと出会い、彼女を救うためローマ正教を出奔し、以後、全世界の魔術師を敵にまわす。「無限の生命力」を持つ吸血鬼の「無限の記憶を保つ術」に着目し、「吸血殺し」の姫神を囲っている三沢塾を乗っ取り彼女と協力関係を持つ。その後、三沢塾を魔術で要塞化し、さらにグレゴリオの聖歌隊の技術を応用することで、実現不可能とされていた「黄金練成」を完成させる。発言の冒頭に「○然(必然、当然)」と語を付け、台詞を断定するような口調が特徴。
世界に干渉し、自分の思い通り現実を歪める魔術「黄金練成(アルス=マグナ)」を用いる。ビル3棟をまとめて消滅させることも可能なローマ正教の切り札「グレゴリオの聖歌隊」すら簡単に無効化する。良くも悪くも自分の思い通りに現実が歪む(自分が「可能だ」と思えばどんな事でも可能になるが、逆に「不可能だ」と思ってしまえば決して実現しなくなる)ため、首筋にを刺すことで不安を打ち消していた。
インデックスが既に上条に救われていたことを知って自暴自棄となる。上条やステイルの命を狙い、上条の右腕を切り落とすなどしたが、黄金練成の弱点に気付いた彼の演技によって自信を喪失。自分が作り出した上条の右手から生えた竜王の顎によって精神を破壊され、同時に記憶と黄金練成の力も失う。その後、ステイルの処置によって顔を変えられて別人となり、表向きは死亡したことになっている。
アウレオルス=ダミー
アウレオルスが「警備装置」として作り出した自身の偽者。テレビアニメ版には未登場。
全体的に小物臭い言動が多く、本物のアウレオルスとは別人のようだが、上条は彼こそがアウレオルスの本質だと推察している。自身は偽者であることに気付いておらず、ステイルに魔術師の本分について酷評される。続けて上条との交戦で負傷。最後に魔術師とは何かを思い出し、ステイルに破壊される。
鎖付きの鏃に触れたものを瞬間的に金へ強制変換する「瞬間錬金(リメン=マグナ)」を操る。
闇咲 逢魔(やみさか おうま)
声 - 中田譲治
日本神道系の魔術師。
強面全身黒づくめの、まるでマフィア関係者のような外見でありながら、感覚を研ぎ澄ますために平時は閉ざされているその眼は子供のように澄んでいる。右腕に「梓弓」を取り付けた仕込み籠手を装備しており、弦を弾くことで魔術を発動させる。縄縛術の手練れでもある。
想いを寄せる女性の呪いを解くため、魔道書「抱朴子(ほうぼくし)」の知識を求め、学園都市に侵入し、上条の目の前でインデックスを誘拐する。その後、上条に敗北したが、「幻想殺し」のおかげで彼女の呪いを解くことに成功する。
アニメ版の1期には登場しなかったが、2期の第1話で登場した。なお、漫画版とアニメ版では、原作と違って上条との戦闘シーンは殆ど無い。
オリアナ=トムソン
声 - 柚木涼香
魔術業界に名の知れた運び屋の女性魔術師。魔法名はBasis104(礎を担いし者)。
手段を選ばず必ず追手を振り切ることから「追跡封じ(ルートディスターブ)」の二つ名を持つ。イギリス出身だが、現在はイタリア国籍。一人称は「おねえさん」で、その抜群のプロポーションを誇る容姿や卑猥なものにも聞こえる言葉遣いから、妖艶な雰囲気を漂わせる。巨乳で完全に大人なお姉さん的対応を見せ、溺れてしまいたいような優しさを感じさせるらしい。
行動の原点には人のために何かをすると定めており、万人が幸せで価値観の齟齬を生まないような世界を常に渇望している。その実現のためには魔術・科学どちらに組することも厭わない。ローマ正教(リドヴィア)からの依頼で念願実現のために、大覇星祭の期間中「刺突杭剣(スタブソード)」運搬を引き受ける(実際には、「使徒十字」のための陽動)。
様々な用途に特化した単語帳風の簡易魔道書「速記原典(ショートハンド)」を用いる(命名は土御門たちで正式名称は不明)。1つ1つの威力は強力だが、1度に1回しか使用できず、使用しなくてもすぐに自壊してしまう不安定な魔道書。しかし、常に新しい魔術を考案して新たに「速記原典」を作れるため、即興での補充は問題なく行える。ただし個人のポリシーとして1度使用したものは2度使わないようにしている。
基本的に頭の回転が早く、「速記原典」だけではなく、相手の行動を先読みして知力で戦うタイプである。しかし、上条とステイルに対しては、全く連携しないため、行動が読めず敗北する。
上条たちに敗れた後、処刑塔へ幽閉される。その後、イギリス清教との取引で英国のクーデターでは上条と共闘した。
オッレルス
魔術を極め、神の領域に到達し、魔神になるはずだった魔術師。
生命力を魔力ではなく特殊な力に変換する「北欧王座(フリズスキャルヴ)」を使う。本来の北欧王座に攻撃する機能は無いが、強引に利用し説明できない力として攻撃する。削板を一蹴するほどの実力者だが、性格は優しく、人身売買組織に捕まっていた100人近い子供を自宅に保護するほど。魔神になるチャンスを迎えるが、子猫を助けるために動物病院を探すという理由から、その機会を逃した。
「原石」を保護するために動いた学園都市へ侵入し、世界最高の「原石」である削板を倒すことで「原石」を悪用しないよう警告した。
エリザリーナ
エリザリーナ独立国同盟の建国を主導した中心人物で、その名前の由来にもなった女性魔術師。フランスの「傾国の女」の妹。
不健康なほどに色白く痩身な金髪の女性。表では政治的に、裏では魔術的にエリザリーナ独立の為に活躍した実力者であり、魔術師としての腕も相当なものである。魔導師でもあり、部下の魔術師を多く育成し同盟内の防衛戦力に役立てている。
フィアンマが狙うサーシャを匿っていたが、フィアンマの襲撃に遭い、上条やレッサーと共に応戦するが圧倒された。その後、流れ着いてきた一方通行や浜面らを保護し、滝壺を回復魔術で治療した。
傾国の女
「ヴェルサイユの聖女」と呼ばれるフランスの実質的な国家元首の女性。本名不明。エリザリーナの姉。
不健康なほどに色白く痩身な女性。「首脳」や「軍師」などとも呼ばれ、フランスの政治も大統領ではなく彼女が動かしている事からキャーリサからは宿敵として認められている。
ジャンヌ=ダルクマリー=アントワネットなどと同じ、その存在だけで国家を揺るがす「傾国の女」というフランス特有の性質を持ち、それが自身の呼び名にもなっている。ヴェルサイユ宮殿の地下に監禁されているとされていたが、第三次世界大戦でのドーヴァー海峡の戦闘に参戦。後にフィアンマの引き起こした混乱を収めるべく、キャーリサ(イギリス)と手を組んだ。
フランスの国家的な霊装「デュランダル」を持ち、騎士団長を一蹴する驚異的な戦闘能力を持つ。他にも遠隔攻撃の魔術を使い、魔術的な知識・判断に優れる一面もみせている。
テルノア
声 - 石塚さより
ラジオドラマ(ドラマCD)版に登場。元・魔術師の女性。
アンデレ十字を首から掛け、間延びした口調で話す。過去に喉を潰されたため、人工器官を使用している。そのために呪文の詠唱は出来ないが、周囲の音に魔術的な干渉をして詠唱の代替行為とし、震災術式を使って学園都市を破壊しようと目論むも、上条とインデックスに阻止される。
ラクーシャ
声 - 桑島法子
『とある魔術の禁書目録 アーカイブス1』収録CDドラマに登場。ある教団(インデックスの推測ではインドのサドゥー)の魔術師。
チャクラを武器とする。ハリシャーを追って現れ、上条とインデックスをその仲間と思い攻撃したが、誤解が解け上条と共にハリーシャを阻止した。
ハリーシャ
声 - 岡村明美
『とある魔術の禁書目録 アーカイブス1』収録CDドラマに登場。ラクーシャの妹で同じ教団に属する魔術師。
動物をマントラで操る。赤ん坊をインデックスに預けたが、実は赤ん坊は教団の巫女で、インデックスの禁書目録から引き出した術式を使って、巫女を生贄にして自分の子供の呪いを解こうとしていた。しかし上条に阻止され、「幻想殺し」で呪いを解くために上条を連れて帰った。

その他

上条 刀夜(かみじょう とうや)
声 - 乃村健次
上条当麻の父親。
無精ヒゲで軽い性格にも見えるが、どこか理知的な人物。外資系企業の証券取引対策室という精鋭部署におり、月数回海外出張をしているなど、見た目に反してエリート社員。息子に負けず劣らずの恋愛フラグを乱立させる体質で、それを受けて嫉妬に震える詩菜のことは「怖いけどちょっと可愛い」らしい。
息子の不幸体質をとても気に掛けており、当麻を学園都市に入れたのもそれが理由だった。海外出張の際には怪しいお守りやオカルトグッズを買ってきては息子に与えている。後にそれらの土産物が「御使堕し」を発動させることとなる。
上条 詩菜(かみじょう しいな)
声 - 井上喜久子
上条当麻の母親。
刀夜とは学生時代に知り合った模様。外見年齢は20代後半。かなり嫉妬深い性格をしており、夫が他の女性と話すたびに顔の陰影が濃くなる。「あらあら」が口癖。初登場時は「御使堕し」の効果で姿がインデックスに変わっていたため、初めて本来の姿が出てきたのは事件後である。
夫婦喧嘩のときには、周りにあるものを片っ端から投げつける。趣味はモーターパラグライダー。SS2では御坂美鈴の家の近くに引っ越した模様。美鈴が羨むような瑞々しい肌を、「何の手入れもなく天然で保持している」という。
竜神 乙姫(たつがみ おとひめ)
上条当麻の従妹。
典型的な妹キャラクターで、上条当麻を「おにいちゃん」と呼び、懐いている。得意技はポディプレス。黒髪でベリーショートの少女だが、「御使堕し」の効果で外見が御坂美琴となっていたため、本来の姿は未登場(テレビアニメ版では本来の姿は携帯電話の写真のみ登場)。
御坂 旅掛(みさか たびかけ)
御坂美琴の父親。
長身で整った顔立ちという「裏通りが似合う種類の身なりのいい男」。仕事は「世界に足りないものを示す」統合コンサルタントとして、世界中を飛び回っている。
CIAによる「原石」採掘の一件に少し関与し、「妹達」のことを知る。アレイスターとも面識があり、電話で「妹達」のことについて詰問した。
御坂 美鈴(みさか みすず)
声 - 篠原恵美
御坂美琴の母親。
一見すると大学生くらいの姉にも見えるほど容姿は若く、プロポーションも良い。大学に通っているため、名実共にそのまま女子大生に見える。いたずら好きで、娘をからかって楽しんでいる。
大覇星祭で上条家と出会い、娘が当麻を好いていることを知ってからかう。その後、学園都市とローマ正教の対立を受けて子供たちを学園都市から避難させる親のグループに入っていたため、学園都市にやってきた際に都市の暗部組織に命を狙われる。その際、泥酔した状態で一方通行や上条を散々振り回した。
スフィンクス
声 - 虎太郎
インデックスが保護と称して拾った三毛猫
命名はインデックスだが、上条は「バリバリ日本産の三毛猫につける名前じゃない」と述べている。仔猫のはずだが、作中の挙動表現はやたらおじさん臭い。食欲旺盛なため、食糧事情において上条を悩ませている。物語が進むにつれ、完全に「三毛猫」表記になっている。
漫画版では、原作第2巻の内容がすべて飛ばされているため、「原作第3巻の内容が始まったときにインデックスが拾ってきた」という設定になっている。
テレビアニメ版での声には、制作スタッフが飼っている猫「虎太郎」(こたろう)の鳴き声が使われている[出典 7]
一一 一(ひとつい はじめ)
声 - 谷山紀章
人気ミュージシャン。主にライブ活動で活躍している。『超電磁砲』にも名前が登場している。
「御使堕し」事件では、土御門の外見が他人からはこの男に見えていたらしい。
火野 神作(ひの じんさく)
凶悪連続殺人犯。死刑囚。
こっくりさんのように、自らナイフで文字を彫り、これを「エンゼルさま」の啓示として従う。この啓示によって28人にも及ぶ大量殺人を犯して逮捕されるが、「御使堕し」事件と前後して脱獄する。相手を襲う際、人が不快に感じる点を突くことで不安心を掻き立てることを得意とする。
脱獄後、上条達がいる浜辺にまで逃げてくる。そこで上条に襲い掛かるがミーシャに撃退され、町へ逃げて偶然にも上条の実家に立てこもる。姿が変化していないことから「御使堕し」の犯人と考えられ上条達の追跡を受ける。そして上条達に捕まるが、実は二重人格者で、「御使堕し」の影響では中の人格が入れ替わっていたことが判明する。その後は警察に再逮捕された模様。
アニメ版では「御使堕し」事件のストーリーが大幅に変更されたため未登場。
ステファニー=ゴージャスパレス
傭兵兼暗殺者。モデルのような容姿の女性。
元は学園都市で「警備員」を務めていたが、傭兵となる。傭兵としての駆け出し時代に砂皿緻密に助けてもらった縁から、彼を師として慕っている。砂皿とは対照的に派手な近接戦闘を好み、特注の軽機関散弾銃を用いる。「警備員」の経歴を持つため、能力者に対する考察や対応も優れている。
砂皿を倒した絹旗に復讐するため、トマスの誘いに乗って学園都市を訪れると、重体の砂皿を交渉材料にしようとしたトマスを殺し、絹旗の命を狙う。絹旗の武器である窒素を奪うように戦うが、結果的には絹旗を侮っていた為敗北した。
ホワイトプレイヤー
『現代よりも過去の時間軸』に生きる、未来を操る能力を持った『原石』。PSPゲームのキーパーソン。
『現代』を覗きすぎた結果自分を認識できなくなるが、自分と同等の能力を持つレッドプレイヤーとの対峙にて自分を再認識し、『現代』を省みない彼に上条と共に立ち向かった。
なお、本人が語るには、
「時間」とは一本道であり、パラレルワールドとは「時間」というゴム紐をどこの「釘(未来)」に引っ掛けていくか
という事でしかなく、『現在』の学園都市では「釘」の研究がされているという。

脚注

注釈

  1. ^ CD付属のブックレット及び『禁書目録ノ全テ』での表記。登場したドラマCD内では「サイドアーム」と呼称。
  2. ^ 佐藤利奈によれば、美琴役が佐藤に決まった時点では妹達の声も佐藤が演じることになっていたが、その後スタッフから「別の人が演じたほうが面白いのでは」という意見が出たことから変更され、ささきのぞみが演じることになったという。
  3. ^ 作中では史実と同じく1947年12月1日に没したとされているが、これも彼の情報操作によるものという設定。
  4. ^ アニメのEDクレジットでは「カエル医者」。
  5. ^ そのため、原作以外の媒体では14歳であることは明かされていない。
  6. ^ 本文での描写は18歳ぐらい、灰村によると「大学生くらいになったインデックスのイメージ」。
  7. ^ 「五和」が苗字か名前なのかも明らかになっていない。
  8. ^ これら全ての免許を取得するには18歳以上でなければならないが、上条と同世代と描写されているので、無免許でスキルだけ身につけたか、年齢を偽装して取得したものと思われる。
  9. ^ 例えばテレビ報道によって彼女の存在を認識し、その破壊活動を知って敵意を抱いただけで条件を満たす。

出典

  1. ^ 『とある魔術の禁書目録9』第一章「炎天下の中での開始合図 commence_hostilities. - 2」(49ページ 1行目)
  2. ^ a b c d e 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「haimura」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  3. ^ アニメ「超電磁砲」第1話中の本人の発言。
  4. ^ 『アニメ「とある魔術の禁書目録」ノ全テfeaturingアニメ「とある科学の超電磁砲」』
  5. ^ Blu-rayまたはDVD『とある魔術の禁書目録 4』(GNXA-1054/GNBA-1424)収録の第10話「お姉様(みさかみこと)」オーディオコメンタリー(佐藤利奈×ささきのぞみ)。
  6. ^ 第18巻あとがき
  7. ^ 『とあるラジオの禁書目録』第30回より。