旅猫リポート

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旅猫リポート』(たびねこリポート)は、有川浩による長編小説文藝春秋社発行「週刊文春」に2011年10/27号から2012年4/19号まで連載され、2012年11月に単行本が発行された。表紙イラストは村上勉。第34回吉川英治文学新人賞、第26回山本周五郎賞候補作、第4回ブクログ大賞(小説部門)、第4回山田風太郎賞最終候補ノミネート作。

また、2014年2月28日に本作を原作とした絵本が出版された[1]

書誌情報[編集]

執筆経緯[編集]

2011年有川浩が原作・脚本をしたTheatre劇団子25th act『もうひとつのシアター!』に演劇集団キャラメルボックス阿部丈二が客演したことで、二人は交友を持った。その後、有川はキャラメルボックスとコラボして『ヒア・カムズ・ザ・サン』を執筆。それをきっかけに舞台化を前提として、本作の執筆を開始した[2]

あらすじ[編集]

飼い猫のナナを手放さなければならなくなったサトルは、ナナの引き取り手を求め、銀色のワゴンに乗って旅をする。サトルの幼少のころから現在までを、時間を追って再確認する旅でもあった。

主な登場人物[編集]

ナナ
元は野良だったが、交通事故で右足を折って以来サトルの飼い猫になった。「ナナ」という名は尻尾が「7」の形に曲がっていることから。雑種の雄。以降5年以上サトルの相棒として暮らす。ケージの鍵を爪で開けてしまうなど器用。人語を解する。
サトル(宮脇 悟)
ナナの飼い主。30代の男性。よんどころのない事情でナナを手放さなければならくなった。かつて猫を飼っていたため猫の扱いに長けている。
ハチ
サトルがかつて飼っていた猫。ナナに似ている。サトルが両親を失った時に動物好きな母方の遠縁に引き取られ、大事にされていたが、サトルが高校生の時に交通事故で死んだ。
コースケ(澤田 幸介)
サトルの幼馴染で小学校の同級生。子猫だったハチをサトルとともに拾った。実家の写真館を継いでいる。
ヨシミネ(吉峯 大吾)
サトルの中学時代の同級生。茶トラ模様の子猫・チャトランを飼っている。
中学時代、仕事が好きすぎて家族を構わなくなった両親が離婚、度々預けられていた祖母との同居を望んだことから親権は父が持ち、捨てられるようにして父方の祖母に預けられた。現在はその祖母の持っていた田畑を継いでいる。
スギ(杉 修介)、チカコ(杉 千佳子)
サトルの高校及び大学時代の同級生(ただし、高校は途中で転校している)。富士山が見える場所でペット同伴可のペンションを経営し、猫のモモと犬のトラマルを飼っている。修介は犬派、千佳子は猫派。
ノリコ(香島 法子)
サトルの母方の叔母。独身で、小学6年の時に両親を失ったサトルを引き取る。自身も早くに両親を亡くしており、8つ離れた姉に育てられたようなもの。判事をしているので、転勤が多い。かつて猫に噛まれたことがあり、猫が苦手。
社会人となって以来1人暮らしだったサトルと再び同居することになり、弁護士へ転職した後、出身地である北海道へ引っ越す。

舞台[編集]

有川浩と阿部丈二のユニットスカイロケットが、2013年4月3日-7日に紀伊國屋サザンシアターにて上演した[3]。また小説の中に組み込む構想があった書き下ろし外伝、舞台脚本等が入ったパンフレットが発売された[4]

2013年9月8日に衛星劇場にて放送された[5]

出演(舞台)[編集]

  • ナナ / ハチ - 細見大輔
  • サトル - 阿部丈二
  • コースケ / トラマル - 菅野良一
  • 和子(サトル母) / ヨシミネ祖母 / モモ - 岡田さつき
  • ヨシミネ / コースケ父 / 警官 / 医師 - 大原研二
  • スギ/サトル父 / 体育教師 - 石原善暢
  • チカコ / コースケ母 / 美人先生 / 婦長 - 前田綾
  • ノリコ / キャンディさん(近所の人) / チャトラン - 坂口理恵

スタッフ(舞台)[編集]

  • 原作・脚本 - 有川浩
  • 演出 - 白坂恵都子
  • プロデューサー - 阿部丈二
  • 美術 - 稲田美智子
  • 照明 - 勝本英志
  • 音楽 - 佐々倉有吾
  • 音響 - 早川毅
  • 衣装 - 黒羽あや子
  • 舞台監督 - 村岡晋

ラジオドラマ[編集]

2014年にNHK FM「青春アドベンチャー」にて、メインキャストは舞台版と同一キャストでラジオドラマが放送された[6]

出演(ラジオドラマ)[編集]

映画[編集]

旅猫リポート
監督 三木康一郎
脚本 有川浩
平松恵美子
原作 有川浩「旅猫リポート」
製作 田渕みのり
宇高武志
河野美里
製作総指揮 大角正
吉田繁暁
津嶋敬介
出演者 福士蒼汰
高畑充希(声の出演)
ナナ
広瀬アリス
大野拓朗
山本涼介
前野朋哉
田口翔大
二宮慶多
中村靖日
戸田菜穂
沢城みゆき(声の出演)
前野智昭(声の出演)
橋本じゅん
木村多江
田中壮太郎
笛木優子
竹内結子
音楽 コトリンゴ
撮影 小松高志
編集 堀善介
制作会社 ホリプロ
製作会社 映画「旅猫リポート」製作委員会
配給 松竹
公開 日本の旗 2018年10月26日
香港の旗 2018年11月28日
上映時間 118分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2018年10月26日公開。主演は福士蒼汰。原作者の有川浩が脚本も担当する[7]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

  • 原作 - 有川浩「旅猫リポート」(講談社文庫
  • 監督 - 三木康一郎
  • 脚本 - 有川浩、平松恵美子
  • 音楽 - コトリンゴ
  • 製作総指揮 - 大角正
  • エグゼクティブプロデューサー - 吉田繁暁、津嶋敬介
  • Coエグゼクティブプロデューサー - 伊藤響、菅井敦
  • チーフプロデューサー - 井上竜太
  • プロデューサー - 田渕みのり、宇高武志、河野美里
  • 共同プロデューサー - 櫛山慶
  • 撮影 - 小松高志
  • 照明 - 木村匡博
  • 録音 - 日下部雅也
  • 美術 - 金勝浩一
  • 装飾 - 尾関龍生、大藤邦康
  • 編集 - 堀善介
  • 動物監修 - ZOO動物プロ
  • ドッグトレーナー - 宮忠臣
  • VFXスーパーバイザー - 鎌田康介
  • 衣裳監修 - 祐真朋樹
  • ヘアメイク - 石月裕子
  • 記録 - 河野ひでみ
  • 音楽プロデューサー - 高石真美
  • 宣伝プロデューサー - 永井準哉
  • 助監督 - 森裕史
  • 制作担当 - 豊田周平
  • ラインプロデューサー - 渡辺修
  • 協力 - イメージフィールド
  • 制作プロダクション - ホリプロ
  • 制作協力 - 松竹撮影所
  • 企画・配給 - 松竹
  • 製作 - 映画「旅猫リポート」製作委員会(松竹、日本テレビ放送網木下グループ、ホリプロ、講談社読売テレビ放送研音読売新聞社、イメージフィールド、イオンエンターテイメント

脚注[編集]

  1. ^ 絵本旅猫リポート”. 文藝春秋. 2014年2月27日閲覧。
  2. ^ 有川浩、朝井リョウ、伊瀬勝良、海猫沢めろん、神永学、佐藤友哉、田辺青蛙、元長征木、吉野匠、滝本竜彦『カドカワキャラクターズ ノベルアクト2』角川書店、2012年7月15日再版、208-220頁より引用
  3. ^ スカイロケット「旅猫リポート」”. スカイロケット. 2012年11月19日閲覧。
  4. ^ 『旅猫リポート』劇場販売パンフレット”. スカイロケット. 2013年4月8日閲覧。
  5. ^ テレビ初放送!”. スカイロケット. 2013年7月28日閲覧。
  6. ^ 旅猫ラジオドラマ&旅猫絵本販売のおしらせ”. スカイロケット. 2014年2月27日閲覧。
  7. ^ 福士蒼汰、有川浩「旅猫リポート」映画化に主演!猫映画の決定版を目指す”. 映画.com. 2017年3月8日閲覧。

外部リンク[編集]