ジュリアン・ベネトー

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ジュリアン・ベネトー
Julien Benneteau
2017年ウィンブルドン選手権でのジュリアン・ベネトー
基本情報
愛称 ベネット(Bennet)
国籍 フランスの旗 フランス
出身地 同・ブール=カン=ブレス
生年月日 (1981-12-20) 1981年12月20日(42歳)
身長 185cm
体重 79kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2000年
引退年 2018年
ツアー通算 12勝
シングルス 0勝
ダブルス 12勝
生涯通算成績 538勝492敗
シングルス 273勝397敗
ダブルス 265勝195敗
生涯獲得賞金 $9,556,742
4大大会最高成績・シングルス
全豪 3回戦(2006・12・13・18)
全仏 ベスト8(2006)
全英 4回戦(2010)
全米 3回戦(2009・11-13)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 ベスト8(2007)
全仏 優勝(2014)
全英 準優勝(2016)
全米 ベスト4(2004・07)
優勝回数 1(仏1)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 25位(2014年11月17日)
ダブルス 5位(2014年11月3日)
獲得メダル
男子 テニス
オリンピック
2012 ロンドン ダブルス
2024年4月20日現在

ジュリアン・ベネトーJulien Benneteau, 1981年12月20日 - )は、フランスブール=カン=ブレス出身の元男子プロテニス選手。2014年全仏オープン男子ダブルスエドゥアール・ロジェ=バセランとペアを組んで優勝した。2012年ロンドン五輪男子ダブルスでも、リシャール・ガスケとペアを組んで銅メダルを獲得している。これまでにATPツアーでシングルスの優勝はないが(準優勝10回)ダブルスで12勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス25位、ダブルス5位。身長185cm、体重79kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

選手経歴[編集]

ジュニア時代[編集]

ベネトーは4歳でテニスを始める。ジュニア時代には1999年全米オープンのジュニア男子ダブルスでニコラ・マユと組み優勝している。2000年にプロに転向。4大大会では2002年全仏オープンに主催者推薦で初出場した。

2003年 ツアーダブルス初優勝[編集]

2003年9月のモゼール・オープンニコラ・マユと組んだダブルスでツアー初優勝を果たした。

2006年 全仏ベスト8[編集]

2006年全仏オープンでノーシードからベスト8に進出した。準々決勝ではイワン・リュビチッチに2-6, 2-6, 3-6で敗れた。このときのベスト8が4大大会シングルスでの最高成績である。

2009年 世界1位初勝利・フェデラー撃破[編集]

2009年のBNPパリバ・マスターズでは2回戦でロジャー・フェデラーを3-6, 7-6(4), 6-4で破り、初めて世界ランキング1位の選手に勝利した[1]。2010年には初めてデビスカップにフランス代表として出場した。

2012年 ロンドン五輪銅メダル[編集]

2012年ウィンブルドン選手権では3回戦でロジャー・フェデラーと対戦し2セットを先取したが、6-4, 7-6(3) 2-6, 6-7(6), 1-6の逆転で敗れた。ロンドン五輪でオリンピックに初出場した。シングルス1回戦でミハイル・ユージニーに7-5, 6-3で勝利したが2回戦でロジャー・フェデラーに2-6, 2-6で敗れた。リシャール・ガスケと組んだダブルスでは準決勝でアメリカブライアン兄弟に4-6, 4-6で敗れたが、3位決定戦でスペインのフェレール/F・ロペス組に7-6, 6-2で勝利し銅メダルを獲得した。

2014年 全仏ダブルス初優勝[編集]

2014年全仏オープン男子ダブルスではエドゥアール・ロジェ=バセランと組んだダブルスで決勝に進出した。決勝ではグラノリェルス/M・ロペス組を6-3, 7-6(1)で破り初の4大大会タイトルを獲得した。フランスペアの全仏優勝は1984年ヤニック・ノアアンリ・ルコント以来30年ぶりであった[2]

2018年 引退[編集]

ベネトーは2018年10月に、地元フランスのチャレンジャー大会を最後に現役を引退した[3]。ダブルスではツアー12勝を挙げているがシングルスでは一度もツアー優勝できなかった。ツアー未勝利の選手で準優勝10回は最多である。

ATPツアー決勝進出結果[編集]

シングルス: 10回 (0勝10敗)[編集]

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-1)
ATPワールドツアー・250シリーズ (0–9)
サーフェス別タイトル
ハード (0–7)
クレー (0-2)
芝 (0-0)
カーペット (0-1)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2008年5月24日 モロッコの旗 カサブランカ クレー フランスの旗 ジル・シモン 5–7, 2–6
準優勝 2. 2008年10月26日 フランスの旗 リヨン カーペット (室内) スウェーデンの旗 ロビン・セーデリング 3–6, 7–6(5), 1–6
準優勝 3. 2009年5月18日 オーストリアの旗 キッツビュール クレー スペインの旗 ギリェルモ・ガルシア=ロペス 6–3, 6–7(1), 3–6
準優勝 4. 2010年2月15日 フランスの旗 マルセイユ ハード (室内) フランスの旗 ミカエル・ロドラ 3–6, 4–6
準優勝 5. 2011年8月27日 アメリカ合衆国の旗 ウィンストン・セーラム ハード アメリカ合衆国の旗 ジョン・イスナー 6–4, 3–6, 4–6
準優勝 6. 2012年1月15日 オーストラリアの旗 シドニー ハード フィンランドの旗 ヤルコ・ニエミネン 2–6, 5–7
準優勝 7. 2012年9月30日 マレーシアの旗 クアラルンプール ハード (室内) アルゼンチンの旗 フアン・モナコ 5–7, 6–4, 3–6
準優勝 8. 2013年2月17日 オランダの旗 ロッテルダム ハード (室内) アルゼンチンの旗 フアン・マルティン・デル・ポトロ 6–7(2), 3–6
準優勝 9. 2013年9月29日 マレーシアの旗 クアラルンプール ハード (室内) ポルトガルの旗 ジョアン・ソウザ 6–2, 5–7, 4–6
準優勝 10. 2014年9月28日 マレーシアの旗 クアラルンプール ハード (室内) 日本の旗 錦織圭 6-7(4), 4-6

ダブルス: 21回 (12勝9敗)[編集]

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2003年9月29日 フランスの旗 メス ハード
(室内)
フランスの旗 ニコラ・マユ フランスの旗 ミカエル・ロドラ
フランスの旗 ファブリス・サントロ
7–6(2), 6–3
準優勝 1. 2003年10月13日 フランスの旗 リヨン カーペット (室内) フランスの旗 ニコラ・マユ イスラエルの旗 ジョナサン・エルリック
イスラエルの旗 アンディ・ラム
1–6, 3–6
優勝 2. 2006年10月29日 フランスの旗 リヨン カーペット (室内) フランスの旗 アルノー・クレマン チェコの旗 フランティシェク・チェルマク
チェコの旗 ヤロスラフ・レビンスキー
6–2, 6–7(3), [10–7]
準優勝 2. 2007年4月22日 モナコの旗 モンテカルロ クレー フランスの旗 リシャール・ガスケ アメリカ合衆国の旗 ボブ・ブライアン
アメリカ合衆国の旗 マイク・ブライアン
2–6, 1–6
優勝 3. 2008年3月3日 アメリカ合衆国の旗 ラスベガス ハード フランスの旗 ミカエル・ロドラ アメリカ合衆国の旗 ボブ・ブライアン
アメリカ合衆国の旗 マイク・ブライアン
6–4, 4–6, [10–8]
優勝 4. 2009年10月18日 中華人民共和国の旗 上海 ハード フランスの旗 ジョー=ウィルフリード・ツォンガ ポーランドの旗 マリウシュ・フィルステンベルク
ポーランドの旗 マルチン・マトコフスキ
6–2, 6–4
優勝 5. 2009年10月31日 フランスの旗 リヨン ハード
(室内)
フランスの旗 ニコラ・マユ フランスの旗 アルノー・クレマン
フランスの旗 セバスチャン・グロジャン
6–4, 7–6(6)
優勝 6. 2010年2月21日 フランスの旗 マルセイユ ハード
(室内)
フランスの旗 ミカエル・ロドラ オーストリアの旗 ユリアン・ノール
スウェーデンの旗 ロベルト・リンドステット
6–4, 6–3
準優勝 3. 2010年8月15日 カナダの旗 トロント ハード フランスの旗 ミカエル・ロドラ アメリカ合衆国の旗 ボブ・ブライアン
アメリカ合衆国の旗 マイク・ブライアン
5–7, 3–6
準優勝 4. 2011年2月20日 フランスの旗 マルセイユ ハード
(室内)
フランスの旗 ジョー=ウィルフリード・ツォンガ オランダの旗 ロビン・ハーセ
イギリスの旗 ケン・スクプスキ
3–6, 7–6(4), [11–13]
準優勝 5. 2011年11月13日 フランスの旗 パリ ハード
(室内)
フランスの旗 ニコラ・マユ インドの旗 ロハン・ボパンナ
パキスタンの旗 アイサム=ウル=ハク・クレシ
2–6, 4–6
優勝 7. 2013年4月21日 モナコの旗 モンテカルロ クレー セルビアの旗 ネナド・ジモニッチ アメリカ合衆国の旗 ボブ・ブライアン
アメリカ合衆国の旗 マイク・ブライアン
4–6, 7–6(4), [14–12]
優勝 8. 2013年8月4日 アメリカ合衆国の旗 ワシントンD.C. ハード セルビアの旗 ネナド・ジモニッチ アメリカ合衆国の旗 マーディ・フィッシュ
チェコの旗 ラデク・ステパネク
7-6(5), 7-5
優勝 9. 2014年2月23日 フランスの旗 マルセイユ ハード
(室内)
フランスの旗 エドゥアール・ロジェ=バセラン オーストラリアの旗 ポール・ハンリー
イギリスの旗 ジョナサン・マレー
4–6, 7–6(6), [13–11]
優勝 10. 2014年6月7日 フランスの旗 全仏オープン クレー フランスの旗 エドゥアール・ロジェ=バセラン スペインの旗 マルセル・グラノリェルス
スペインの旗 マルク・ロペス
6-3, 7-6(1)
準優勝 6. 2014年10月5日 中華人民共和国の旗 北京 ハード カナダの旗 バセク・ポシュピシル オランダの旗 ジャン=ジュリアン・ロジェ
ルーマニアの旗 ホリア・テカウ
7–6(6), 5–7, [5–10]
準優勝 7. 2014年10月12日 中華人民共和国の旗 上海 ハード フランスの旗 エドゥアール・ロジェ=バセラン アメリカ合衆国の旗 ボブ・ブライアン
アメリカ合衆国の旗 マイク・ブライアン
3–6, 6–7(3)
準優勝 8. 2016年7月9日 イギリスの旗 ウィンブルドン フランスの旗 エドゥアール・ロジェ=バセラン フランスの旗 ピエール=ユーグ・エルベール
フランスの旗 ニコラ・マユ
4–6, 6–7(1), 3–6
優勝 11. 2017年2月26日 フランスの旗 マルセイユ ハード
(室内)
フランスの旗 ニコラ・マユ オランダの旗 ロビン・ハーセ
イギリスの旗 ドミニク・イングロット
6–4, 6–7(9–11), [10–5]
準優勝 9. 2017年6月25日 イギリスの旗 ロンドン フランスの旗 エドゥアール・ロジェ=バセラン イギリスの旗 ジェイミー・マリー
ブラジルの旗 ブルーノ・ソアレス
2–6, 3–6
優勝 12. 2017年9月24日 フランスの旗 メス ハード (室内) フランスの旗 エドゥアール・ロジェ=バセラン オランダの旗 ウェスリー・クールホフ
ニュージーランドの旗 アルテム・シタク
7–5, 6–3

成績[編集]

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 通算成績
全豪オープン A A LQ 1R LQ 1R 3R 1R 1R 1R 2R A 3R 3R 2R 1R 1R LQ 3R 10–13
全仏オープン LQ LQ 1R 1R 3R 1R QF 1R 4R 1R 2R 2R 3R 3R 1R A 1R 1R 2R 16–16
ウィンブルドン A A A A 2R 1R 2R 1R 1R 1R 4R 2R 3R 2R 1R A 2R 1R 2R 11–14
全米オープン A A LQ 1R 1R LQ 1R 1R 1R 3R 2R 3R 3R 3R 1R A 1R 1R 2R 10–14

大会最高成績[編集]

大会 成績
ツアーファイナルズ A 出場なし
インディアンウェルズ QF 2014
マイアミ 4R 2004, 2008
モンテカルロ 3R 2012
マドリード 2R 2006
ローマ 2R 2005, 2010, 2013
カナダ 3R 2006, 2014
シンシナティ SF 2014
上海 QF 2014
パリ SF 2017
ハンブルク 2R 2007
オリンピック A 出場なし
デビスカップ W 2017

脚注[編集]

外部リンク[編集]