ジェフ・セッションズ

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ジェフ・セッションズ
Jeff Sessions
Jeff Sessions official portrait.jpg
生年月日 (1946-12-24) 1946年12月24日(70歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 アラバマ州セルマ
出身校 ハンティンドン大学 (BA)
アラバマ大学ロースクール (JD)
所属政党 共和党
称号 法務博士
配偶者 メアリー・ブラックシャー
子女 3人
サイン Jeff Sessions Signature.svg
公式サイト [Senate website ]

アメリカ合衆国の旗 第84代 司法長官
在任期間 2017年2月9日 - 現職
大統領 ドナルド・トランプ

選挙区 アラバマ州
在任期間 1997年1月3日 - 2017年2月8日

Flag of Alabama.svg 第44代 アラバマ州司法長官
在任期間 1995年1月16日 - 1997年1月3日
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ジェファーソン・ビューレガード・セッションズ3世英語: Jefferson Beauregard "Jeff" Sessions III1946年12月24日 - )は、アメリカ合衆国政治家法律家アラバマ州セルマ出身。現在はアメリカ合衆国司法長官で、所属政党は共和党宗教メソジストである。メアリー夫人との間に3人の子供がいる。

政治経歴[編集]

1946年アラバマ州セルマで生まれたセッションズは、長じてモンゴメリーにあるハンティンドン大学に進み、続いてアラバマ大学では法務博士の学位を得る。

当時の南部においては民主党が絶大な影響力を誇っていたが。セッションズは大学時代から熱心な共和党員だった。また、陸軍にも入隊し、予備役として1973年から1977年まで所属した後、大尉の階級で除隊した。大学卒業後は法律家・検察官への道を歩み、1975年から1977年までアラバマ州南部地区の連邦地区検事補佐を勤めた。1981年には当時のロナルド・レーガン大統領から指名を受けて同地区の検事に就任し、1993年まで同職を務める。1986年には連邦判事に任命されるもに上院が人種差別主義者の疑惑があるとして承認を拒否した。承認拒否の経緯は、米国弁護士のトーマス・フィギュアが、セッションズはクー・クラックス・クラン(KKK)について、「彼らのメンバーが、マリファナを吸ったことを発見するまでは、KKKはOKだ」と答えたと証言した[1]。セッションズは、これは冗談だと言い訳したが、発言については謝罪した。セッションズは連邦検事時代にアラバマの公立学校における人種差別の撤廃やKKK幹部の死刑求刑などにも取り組んでいた[2]。だが、連邦判事任命の承認は、結局拒否されることとなった。1994年にはアラバマ州司法長官選挙に出馬、当選を果たす。政界への進出は、その2年後の1996年で、現職上院議員の引退に伴い出馬、52%の得票で上院議員に当選する。2002年にも、「イラク討つべし」の世論に支えられ大勝した。2008年アメリカ合衆国大統領選挙と同時実施される上院選では、早くから3選が確実視されており、120万票を獲得し3選を果たした。

政策・主張[編集]

共和党では最右派に属し、イラク戦争[3]相続税廃止を盛り込んだ大型減税法案、ジョン・ロバーツサミュエル・アリート最高裁判事任命にも賛成票を投じた。セッションズがとりわけ熱心に取り組んでいるのが不法移民問題で、2007年6月にはジム・デミント上院議員らと共に、不法移民の合法化を目指す法案の否決への流れを作る。それゆえ、不法移民合法化を推進した同党のジョン・マケイン上院議員とは対立関係にある。

かねてからバラク・オバマ政権による環太平洋戦略的経済連携協定反対派の急先鋒であり[4][5]2016年アメリカ合衆国大統領選挙に共和党から立候補したドナルド・トランプを支持していた[6]

アメリカ合衆国司法長官[編集]

2016年11月18日にトランプ次期大統領よりアメリカ合衆国司法長官に指名された[7]。2017年2月8日、米上院はジェフ・セッションズ上院議員のアメリカ合衆国司法長官の就任を52対47の賛成多数で承認した[8]。公聴会では民主党議員らがセッションズの公民権運動への姿勢や大統領からの独立性に疑問を呈した[9]。採決の過程で民主党のウォーレン上院議員は、公民権運動指導者キング牧師の妻がセッションズ氏の判事承認に反対した当時の書簡を朗読した。これに反発した共和党が「同僚議員への非難」を禁じた議会規則に違反したとして発言を封じる動議を可決した[10]。 セッションズ司法長官は指名承認公聴会の際に、ドナルド・トランプ候補(当時)のアドバイザーを務めていた期間にロシア当局との接触はなかったと述べていたが、司法省のサラ・イスガー・フローレス報道官はその時期にシャルヘイ・キスリャク駐米ロシア大使と2回接触していたことを認めた。選挙戦の間にトランプ陣営の誰がロシア政府当局者と接触したかや、何が話し合われたかについて、新たな疑念が生じていると報道された[11]ナンシー・ペロシ米国下院院内総務はセッションズが宣誓したうえで嘘をついたことは司法省のトップにふさわしくないとして、2017年3月1日セッションズの辞任を求めた[12]
ホノルル連邦地裁のデリック・ワトソン判事がイスラム圏諸国6カ国からの移民を一時禁止する大統領令の修正版を宗教差別であると差し止める判断をしたことについて、2017年4月20日、ラジオ番組「マーク・レビン・ショー」のインタビューで、セッションズ司法長官は「太平洋の島の判事が、大統領の法的・憲法上の権力行使を差し止める命令を出せるとは驚いた」と発言し、強い批判を浴びた。民主党のブライアン・シャーツ上院議員(ハワイ州選出)は「その判事の就任時に長官も賛成票を投じている。この島にはオアフという立派な名前があるし、私の故郷でもある。敬意をもちなさい」と述べた[13][14][15]

2017年6月6日、ドナルド・トランプ大統領との関係が悪化していたジェフ・セッションズは、大統領が最初の外遊をする前に、司法長官を辞任すると大統領に申し出したと報道された[16][17]

脚注[編集]

  1. ^ http://www.nytimes.com/.../jeff-sessions-other-civil-rights-problem.h...
  2. ^ “【社説】浮上するトランプ政権の全容”. ウォール・ストリート・ジャーナル. (2016年11月21日). http://jp.wsj.com/articles/SB12408226390103943756704582449242331357990 2016年11月22日閲覧。 
  3. ^ Brian J. Foley, "I Gave My Copy of the Constitution to a Pro-War Veteran", Antiwar.com, October 1, 2005.
  4. ^ “Jeff Sessions: Kill The 'Anti-Democratic' Trans-Pacific Partnership In The Crib, Repeal Fast-Track Authority Now”. Breitbart. (2015年11月5日). http://www.breitbart.com/big-government/2015/11/05/jeff-sessions-kill-the-anti-democratic-trans-pacific-partnership-in-the-crib-repeal-fast-track-authority-now/ 2016年11月16日閲覧。 
  5. ^ “Sessions: Trans-Pacific Partnership Is A Failed Agreement, Must Be Rejected”. Senator Jeff Sessions. (2016年8月12日). http://www.sessions.senate.gov/public/index.cfm/news-releases?ID=240BBEF5-50EA-4F45-9518-09A062330D11 2016年11月16日閲覧。 
  6. ^ “Sen. Jeff Sessions endorses Donald Trump”. CNN. (2016年2月29日). http://edition.cnn.com/2016/02/28/politics/donald-trump-jeff-sessions-endorsement/ 2016年11月16日閲覧。 
  7. ^ “President-Elect Donald J. Trump Selects U.S. Senator Jeff Sessions for Attorney General”. Donald J. Trump. (2016年11月18日). https://www.greatagain.gov/news/president-elect-donald-j-trump-selects-us-senator-jeff-sessions-attorney-general-lt-gen-michael.html?utm_medium=social&utm_source=twitter&utm_campaign=transitiontw&utm_content=&utm_term= 2016年11月19日閲覧。 
  8. ^ “米上院、セッションズ司法長官を承認 52対47の僅差” (Japanese). Nikkei. (2017年2月9日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM09H2Z_Z00C17A2MM0000/ 2017年2月9日閲覧。 
  9. ^ “司法長官に保守派セッションズ氏、米上院が承認” (Japanese). The Wall Street Journal. (2017年2月9日). http://jp.wsj.com/articles/SB10734999991334983926204582610311846756998 2017年2月9日閲覧。 
  10. ^ “Elizabeth Warren Silenced in Senate After Reading Quote Calling Jeff Sessions 'Disgrace'”. abc news. (2017年2月8日). http://abcnews.go.com/US/elizabeth-warren-silenced-senate-reading-quote-calling-jeff/story?id=45337600 2017年2月9日閲覧。 
  11. ^ Evan Perez (2017年3月2日). “Sessions did not disclose meetings with Russian ambassador”. CNN. http://edition.cnn.com/2017/03/01/politics/jeff-sessions-russian-ambassador-meetings/ 2017年2月3日閲覧。 
  12. ^ Catherine Garcia (2017年3月1日). “Nancy Pelosi calls on Attorney General Jeff Sessions to resign”. The Week. http://theweek.com/speedreads/683312/nancy-pelosi-calls-attorney-general-jeff-sessions-resign 2017年3月6日閲覧。 
  13. ^ CHARLIE SAVAGE (2017年4月20日). “Jeff Sessions Dismisses Hawaii as ‘an Island in the Pacific’”. The New York Times. 2017年5月2日閲覧。
  14. ^ David Williams (2017年4月21日). “Hawaii gives Jeff Sessions a geography lesson”. CNN. 2017年5月2日閲覧。
  15. ^ Laurel Wamsley (2017年4月21日). “Hawaii Tells Jeff Sessions: 'Have Some Respect'”. NPR. 2017年5月2日閲覧。
  16. ^ Chris Strohm (2017年6月7日). “Sessions Has Suggested Resigning as Tensions Grow With Trump”. Bloomberg. 2017年6月7日閲覧。
  17. ^ TARA PALMERI (2017年6月6日). “Sessions offered to resign before Trump’s trip abroad”. Politico. 2017年6月7日閲覧。

外部リンク[編集]

公職
先代:
デイナ・ジェイムズ・ベンテイ
代行
アメリカ合衆国司法長官
2017年2月9日 -
次代:
現職