マーク・エスパー

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アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国の政治家
マーク・エスパー
Mark Esper
Dr. Mark T. Esper – Secretary of Defense.jpg
生年月日 (1964-04-26) 1964年4月26日(56歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
Flag of Pennsylvania.svg ペンシルベニア州ユニオンタウン
出身校 アメリカ陸軍士官学校
ハーバード大学
ジョージ・ワシントン大学
所属政党 共和党
称号 理学士
公共経営修士
哲学博士
配偶者 リア・レイシー
子女 3人

アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
27代目国防長官
在任期間 2019年7月23日 -
大統領 ドナルド・トランプ

アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
23代目陸軍長官
在任期間 2017年11月20日 - 2019年7月23日
大統領 ドナルド・トランプ
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マーク・エスパー
Mark Esper
所属組織 アメリカ陸軍
最終階級 アメリカ陸軍中佐
除隊後 アメリカ合衆国陸軍長官
アメリカ合衆国国防長官
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マーク・トーマス・エスパー(Mark Thomas Esper, 1964年4月26日 - )は、アメリカ合衆国の政治家。元軍人・ロビイストドナルド・トランプ政権で27代目アメリカ合衆国国防長官を務める。

経歴[編集]

1964年4月26日にアメリカのペンシルベニア州ユニオンタウンに誕生する。

アメリカ陸軍時代[編集]

1986年にアメリカ陸軍士官学校を卒業した。後にアメリカ合衆国国務長官となったマイク・ポンペオとは同期にあたる。1990年にアメリカ軍第101空挺師団の兵士として湾岸戦争に従軍した後、アメリカ国防総省副次官補として軍縮・核不拡散を担当したことがある。2007年にアメリカ陸軍中佐の階級で除隊[1][2]した。

1995年ハーバード大学ケネディスクールで修士号・2008年ジョージ・ワシントン大学で博士号を取得している。

ロビー活動[編集]

2007年にチャック・ヘーゲル上院議員の政策補佐官として勤めた後にアメリカ航空宇宙産業協会・アメリカ商業会議所などでロビイストとして活動した[3]。2010年からは軍需企業大手のレイセオンでロビー責任者・政府交渉担当の副社長を務めるなどして7年間活動した。

政治家への転身[編集]

2017年11月20日にライアン・マッカーシー国防長官代行の後任として23代目アメリカ合衆国陸軍長官に就任した。2019年6月18日にアメリカ合衆国国防長官代行を務めていたパトリック・シャナハンが家庭上の都合で次期アメリカ合衆国国防長官への指名を辞退したことから、6月24日付けでエスパーがアメリカ合衆国国防長官長官代行に就任することが決定し[4]、同年7月15日に退任した。

2019年7月23日にアメリカ合衆国上院はマーク・エスパーをアメリカ合衆国国防長官に充てる人事を賛成90・反対8で承認し、同日中に宣誓して正式に27代目アメリカ合衆国国防長官に就任した[5]

2019年8月3日にオーストラリアを訪問し、中距離核戦力全廃条約の破棄直後のタイミングでアジアに中距離ミサイルの配備を希望するコメントを出したため、後日オーストラリアのスコット・モリソン首相が国内に配備しない旨の釈明を行う記者会見も行なわれた[6]

2019年8月7日に日本を訪問して岩屋毅防衛大臣と会談し、アメリカが主導する有志連合(ホルムズ海峡周辺での民間船舶の安全を確保する活動)への協力を要請した[7]。8月8日にかけてモンゴルを訪問し、ニャマー・エンフボルド国防相と会談した後[8]韓国を訪問した。8月9日に鄭景斗国防部長官との会談でホルムズ海峡付近での有志連合への協力要請の他、北朝鮮に対してCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)まで制裁を継続することを確認し、韓国側で独自に制裁緩和を図ろうとする動きを牽制した。また日韓貿易紛争に伴い、韓国内で破棄も取り沙汰されている日韓秘密軍事情報保護協定の必要性について言及した[9]が、韓国側は同月中に同協定の破棄を発表。8月28日にジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長と共に開いた記者会見で、協定破棄を「極めて失望したし、依然として失望している」と表明した[10]。同協定の継続については同年11月に韓国を訪問した際にも文在寅大統領と面会し、破棄を見直すよう説得に当たっている[11]

2020年ミネアポリス反人種差別デモについて[編集]

2020年5月25日にアメリカのミネソタ州ミネアポリスで発生したジョージ・フロイドの死を発端とする2020年ミネアポリス反人種差別デモの一部が暴徒化すると、トランプ大統領は軍の出動を示唆した。これに対してエスパーは、軍の出動は最後の手段であり現状は差し迫った状況には無いとして一線を引いた[12]。トランプ大統領はエスパーの発言直後に解任を検討したと伝えられたが、表立った処分は無く留任している[13]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 米国防長官代行に対北朝鮮強硬派のマーク・エスパー陸軍長官”. 中央日報 (2019年6月20日). 2019年6月22日閲覧。
  2. ^ 米陸軍長官にエスパー氏、上院が承認”. 産経新聞 (2017年11月16日). 2019年6月22日閲覧。
  3. ^ 米大統領、陸軍長官に防衛大手幹部のエスパー氏指名へ”. ロイター (2017年7月20日). 2019年6月22日閲覧。
  4. ^ 米国防長官にエスパー氏指名へ=陸軍長官から昇格”. 時事通信 (2019年6月22日). 2019年6月22日閲覧。
  5. ^ 米新国防長官、ようやく決定 上院がエスパー氏承認”. フランス通信社 (2019年7月23日). 2019年7月23日閲覧。
  6. ^ 米国の中距離ミサイル、豪州には配備せず=モリソン首相”. ロイター (2019年8月5日). 2019年8月11日閲覧。
  7. ^ エスパー米国防長官 来日 有志連合協力要請 岩屋防衛相「総合的に判断」”. 毎日新聞 (2019年8月8日). 2019年8月8日閲覧。
  8. ^ エスパー米国防長官がモンゴル訪問、中ロにらむ”. ロイター通信 (2019年8月8日). 2019年8月8日閲覧。
  9. ^ 米国防長官「CVIDまで北を制裁」、ホルムズ派兵にも言及”. 朝鮮日報 (2019年8月10日). 2019年8月12日閲覧。
  10. ^ 米国防長官は「GSOMIA破棄に失望」、米国務次官補は面と向かって「延長すべき」”. 朝鮮日報 (2019年8月30日). 2019年9月1日閲覧。
  11. ^ 米国の度重なる要求にも「No」、危機に追い込まれた韓米同盟”. 朝鮮日報 (2019年11月16日). 2019年11月16日閲覧。
  12. ^ エスパー米国防長官、軍の動員支持せず トランプ大統領と一線”. CNN (2020年6月4日). 2020年6月5日閲覧。
  13. ^ トランプ氏、国防長官「解任寸前」で翻意…軍投入巡り対立”. 読売新聞 (2020年6月10日). 2020年6月10日閲覧。
公職
先代:
リチャード・V・スペンサー英語版
(代行)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国国防長官
2019年7月23日 -
次代:
(現職)
先代:
パトリック・シャナハン
(代行)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国国防長官
代行
2019年6月24日 - 2019年7月15日
次代:
リチャード・V・スペンサー英語版
(代行)
先代:
ライアン・マッカーシー英語版
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国陸軍長官
2017年11月20日 - 2019年7月23日
次代:
ライアン・マッカーシー英語版