ザ・ゴキブリ

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ザ・ゴキブリ
監督 小谷承靖
脚本 剣持亘
小谷承靖
原作 新岡勲
製作 石原裕次郎
奥田喜久丸
小林正彦
出演者 渡哲也
沖雅也
峰岸徹
南原宏治
丹波哲郎
音楽 渡辺岳夫
撮影 金宇満司
編集 渡辺士郎
配給 東宝
公開 日本の旗 1973年12月1日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 ゴキブリ刑事
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ザ・ゴキブリ』は、1973年12月1日に公開された日本映画新岡勲の漫画『ゴキブリ刑事』の映画化第2作、主演・渡哲也[1][2] 。原作は単行本第1巻収録「殺人ゲーム」。東宝石原プロモーション共同制作[3]

前作のゴキブリ刑事と今作がある程度の成功を収めたことにより、石原プロは大都会シリーズの製作へと進むことになった[4]

あらすじ[編集]

ゴキブリ刑事こと鳴神涼は転任先に向う途中、友人である元刑事の山岡が、仙台刑務所から出所するため迎えに行った。二人が刑務所から出た時、十文字会の殺し屋に襲われた。危機を脱した鳴神は山岡を元吉田組々長に預け、自分はコンビナート臨海工業地帯の街に着任した。新任地にも、公害企業とつるんで甘い汁を吸うゴキブリどもがウヨウヨいる。ここを支配しているのは十文字会の黒田、市政審議会々長の大山、公害企業の志村、そして右翼の大物・児島たちである。ある日、公害センターが発表する汚染数値と化学工場の実例値を比較対称した極秘データーが、香川研究員によって持ち出された。あわてた志村は、香川を見付け出し殺害するが、データーは出てこなかった。すでに鳴神の手に入っていたのだ。黒田は以前、山岡に片腕を切り落された仕返しを狙っていた。黒田は組員に警官を殺害させ、情婦の石内昭子を目撃者に仕立て山岡のモンタージュを作り上げた。鳴神は山岡の真相を知るために根崎港で働く山岡を訪ね、彼の嫌疑は晴れたが、黒田の送った殺し屋によって山岡は殺された。一方、中央署にもゴキブリがいた。伊東刑事によって鳴神のデーターを持ち逃げされたのだ。車の大迫跡が始まった。そして、敵のワナに落ちた鳴神は、ダンプ・ブルドーザーによって車ごと土砂に埋められてしまった。鳴神は自からガソリンタンクをぶち抜き車から脱出に成功した。鳴神を殺したと安心した黒田は、モーテルで昭子との情事に浸っていたが、そこへ鳴神が踏み込んだ。鳴神の拳銃が火を吹き、黒田と昭子の胸を貫いた。翌日、鳴神は志村に早朝の競輪場に呼び出された。志村はニトログリセリンで鳴神を脅し、書類を奪い返すが、鳴神の拳銃がニトロに命中した。ニトロは大爆発、火ダルマとなって吹っ飛ぶ志村。サイレンの鳴り響く中を、鳴神は去っていった。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

同時上映[編集]

修羅雪姫

出典[編集]

  1. ^ キネマ旬報1973年12月上旬号 p.36
  2. ^ 強烈な題名に偽りなし! ゴキブリ同士の大戦闘!――春日太一の木曜邦画劇場”. 週刊文春オンライン. 2022年9月12日閲覧。
  3. ^ ザ・ゴキブリ”. 日本映画情報システム 文化庁. 2022年9月12日閲覧。
  4. ^ 映画にかけた夢 石原プロモーション58年の軌跡 石原裕次郎・渡哲也 週刊朝日ムック p.51-53

外部リンク[編集]