ケプラー67

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケプラー67
Kepler-67[1]
ケプラー67の想像図
ケプラー67の想像図
星座 はくちょう座
見かけの等級 (mv) 14.155±0.065(K-band)[1]
変光星型 食変光星
分類 G型主系列星
位置
赤経 (RA, α)  19h 36m 36.80s[1]
赤緯 (Dec, δ) +46° 09′ 59.2″[1]
固有運動 (μ) 赤経:0.0mas/yr[1]
赤緯:-12.0mas/yr[1]
距離 3608.82±293.4ly
(1107±90pc[1])
物理的性質
半径 0.778±0.031R[1]
質量 0.865±0.034M[1]
平均密度 2.66±0.24g/cm3[1]
表面重力 4.594±0.022cgs[1]
スペクトル分類 G9V[1]
表面温度 5331±63K[1]
金属量[Fe/H] -0.2±0.1dex[1]
年齢 1.00±0.17Gyr[1]
他のカタログでの名称
KOI-2115[1],KIC 9532052[1],2MASS J19363680+4609591[1],WISE J193636.77+460958.8[1]
Template (ノート 解説) ■Project
大きさの比較
太陽 ケプラー67
太陽 Exoplanet

ケプラー67(英語:Kepler-67)とは地球から見てはくちょう座の方向に約3600光年離れた位置にある太陽よりやや小ぶりなG型主系列星である。2013年ケプラー宇宙望遠鏡の観測によって1つの太陽系外惑星が発見された[2]

惑星系[編集]

散開星団NGC 6811

ケプラー67系はケプラーの観測視野内にある唯一の散開星団NGC 6811英語版の中にある。先述のように2013年に太陽系外惑星、ケプラー67bが発見された。散開星団の中に発見された太陽系外惑星はこれまでの惑星形成理論の常識を覆す物として注目されている。従来の理論では、星団のような恒星がひしめき合う場所にある惑星は強い放射線と強烈な恒星風にさらされる為、惑星が誕生するには過酷な環境だとされてきたからである[2]。実際にケプラー67bの発見前に発見されていた、星団の中にある太陽系外惑星は4つしかなかった[2]。散開星団は比較的、年齢や距離を正確に求める事ができる。この事からケプラー67系の年齢は約10億年、距離は約3600光年と正確に求めることができた[2]

ケプラー67bは正確な年齢、距離、半径が判明している希少な惑星として注目されている[2]。ケプラー67bは木星の0.31倍(地球の98.52倍)の質量と木星の0.26倍(地球の2.91倍)の半径を持つ[3]小型なガス惑星とされている。

なお、ケプラー67系の前に太陽系外惑星が発見されたケプラー66系もNGC 6811に属する。

ケプラー67の惑星[1][3][4]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b 0.31±0.06 MJ 0.1171±0.0015 15.72590±0.00011 89.38° 0.262±0.014 RJ

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t NASA Exoplanet Archive:Kepler-67”. NASA Exoplanet Archive (2015年6月27日). 2015年7月14日閲覧。
  2. ^ a b c d e 散開星団に見つかった2つの系外惑星-アストロアーツ”. AstroArts (2013年7月11日). 2015年10月29日閲覧。
  3. ^ a b Extrasolar Planet Encyclopaedia:Kepler-67b”. The Extrasolar Planet Encyclopaedia (2013年6月27日). 2015年10月29日閲覧。
  4. ^ Kepler Discoveries Table

関連項目[編集]