ケプラー20

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ケプラー20
Kepler-20
ケプラー20の惑星ケプラー20e,ケプラー20fと金星, 地球との比較。
ケプラー20の惑星ケプラー20e,ケプラー20f金星, 地球との比較。
星座 こと座
視等級 (V) 12.51[1]
分類 G型主系列星
軌道要素と性質
惑星の数 6
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 19h 10m 47.524s[1]
赤緯 (Dec, δ) +42° 20′ 19.30″[1]
視線速度 (Rv) -21.87 ± 0.96 km/s[2]
固有運動 (μ) 赤経: -4.2 ± 1.0 ミリ秒/[1]
赤緯: -26.3 ± 1.0 ミリ秒/年[1]
距離 945.4 ± 97.8 光年
(290 ± 30 パーセク[3][4])
物理的性質
半径 0.944+0.060
−0.095
R[3]
表面積 5.425 ×1012 km2
体積 1.187 ×1018 km3
質量 0.912 ± 0.034 M[3]
平均密度 1.51 ± 0.38 g/cm3[3]
表面重力 4.443 ± 0.075 cgs[4]
自転速度 < 2 km/s[5]
スペクトル分類 G8[1]
光度 0.71+0.14
−0.29
L[3]
0.853 ± 0.093 L[4]
表面温度 5455 ± 100 K[3]
金属量[Fe/H] 0.01 ± 0.04[3]
年齢 8.8+4.7
−2.7
Gyr[3]
7.6 ± 3.7 Gyr[5]
別名称
別名称
KOI-70, KIC 6850504, 2MASS J19104752+4220194, GSC 03129-01902
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ケプラー20 (Kepler-20) は、こと座の方向、約950光年(約290パーセク)先にある太陽に似た恒星である[6]

恒星[編集]

大きさの比較
太陽 ケプラー20
太陽 Exoplanet

ケプラー20は太陽の0.912倍の質量[3]、0.944倍の大きさを持つスペクトル型G8型[1]の太陽によく似た恒星である。表面温度は5193℃と太陽よりすこし冷たい。視等級は12.51等と非常に暗い為、肉眼での観測は不可能である。観測には口径15cm以上の望遠鏡が必要になる[7]

惑星系[編集]

2011年、ケプラー宇宙望遠鏡によるトランジット法での観測で6つの惑星の存在が確認されている[8]太陽系の場合、地球などの岩石惑星は太陽に近く、木星のようなガス惑星は太陽から遠い軌道にあるが、ケプラー20系は惑星の推定される組成が、主星から近い順にガス(b)、岩石(e)、ガス(c)、岩石(f)、ガス(g)、ガス(d)とほぼ交互に繰り返されているという特徴がある。

ケプラー20e、f[編集]

5つのうち、ケプラー20eケプラー20f地球とほぼ同じ大きさの太陽系外惑星である[4][9]。特にケプラー20eは大きさが地球の0.868+0.074
−0.096
倍とされ、それまでで発見されていた太陽系外惑星の中で最も小さく、かつ最初に発見された地球より小さい太陽系外惑星であった。それまでの最小記録は地球の1.47倍の大きさを持つケプラー10bであった[10]。ケプラー20fの大きさは地球の1.03+0.1
−0.13
倍とされたが、2016年のケプラー20gの発見に伴うパラメータ修正で大きさは1.003倍になり、地球とほとんど同じ大きさになった[5]。ただし、表面温度はそれぞれ1040K(767℃)と705K(432℃)[4]にもなり、生命は存在しないと考えられている。

その他の惑星[編集]

ケプラー20bケプラー20cケプラー20d海王星サイズであり、表面温度が高いホット・ネプチューンであると推測されている[3][11]。大きさはそれぞれ地球の1.91+0.12
−0.21
倍、3.07+0.20
−0.31
倍、2.75+0.17
−0.30
倍とされた[3]が、gの発見でb、c、dもわずかにパラメータが修正された。

2016年、ケプラー20系に新たな惑星ケプラー20gが発見された。ケプラー20からは0.2055au離れている。他の惑星とは異なり、ドップラー分光法で発見されたため、物理的特徴は下限質量しか分かっていない。下限質量は地球の19.96倍である[5]


ケプラー20の惑星[5]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b 9.70+1.41
−1.44
 M
0.0463+0.0009
−0.0015
3.69611525+0.00000115
−0.00000087
<0.32 87.355+0.215
−1.594
°
1.868+0.066
−0.034
 R
e 0.39-1.67 M 0.0639+0.0019
−0.0014
6.09852281+0.00000608
−0.00001351
<0.28 87.632+1.085
−0.128
°
0.865+0.026
−0.028
 R
c 12.75+2.17
−2.24
 M
0.0949+0.0027
−0.0023
10.85409089+0.00000303
−0.00000260
<0.40 89.815+0.036
−0.632
°
3.047+0.064
−0.056
 R
f 0.66-3.04 M 0.1396+0.0036
−0.0035
19.57758478+0.00009037
−0.00012256
<0.32 88.788+0.426
−0.072
°
1.003+0.050
−0.089
 R
g ≥19.96+3.08
−3.61
 M
0.2055+0.0022
−0.0021
34.940+0.038
−0.035
≤0.16
d 10.07+3.97
−3.70
 M
0.3506+0.0081
−0.0101
77.61130017+0.00012305
−0.00011588
<0.60 89.708+0.165
−0.053
°
2.744+0.073
−0.055
 R

画像[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g Kepler-20 -- Rotationally variable Star”. SIMBAD. 2016年9月7日閲覧。
  2. ^ Zacharias, N. et al. (June 2010), “The Third US Naval Observatory CCD Astrograph Catalog (UCAC3)”, The Astronomical Journal 139 (6): 2184–2199, arXiv:1003.2136, Bibcode 2010AJ....139.2184Z, doi:10.1088/0004-6256/139/6/2184 
  3. ^ a b c d e f g h i j k Thomas N. Gautier,David Charbonneau et al. (2012年2月1日). “Kepler-20: A Sun-like Star with Three Sub-Neptune Exoplanets and Two Earth-size Candidates”. arXiv:1112.4514v2 [astro-ph.EP]. 
  4. ^ a b c d e Francois Fressin,Guillermo Torees et al. (2011年). “Two Earth-sized planets orbiting Kepler-20”. arXiv:1112.4550v1 [astro-ph.EP]. doi:10.1038. 
  5. ^ a b c d e Lars A. Buchhave et al. (2016年8月24日). “A 1.9 EARTH RADIUS ROCKY PLANET AND THE DISCOVERY OF A NON-TRANSITING PLANET IN THE KEPLER-20 SYSTEM”. arXiv:1608.06836v1 [astro-ph.EP]. 
  6. ^ Johnson, Michele (2011年12月10日). “NASA Discovers First Earth-size Planets Beyond Our Solar System”. NASA. 2016年9月7日閲覧。
  7. ^ Sherrod, P. Clay; Koed, Thomas L. (2003), A Complete Manual of Amateur Astronomy: Tools and Techniques for Astronomical Observations, Astronomy Series, Courier Dover Publications, p. 9, ISBN 0-486-42820-6, http://books.google.com/books?id=4zjv84hHNPcC&pg=PA9 
  8. ^ The Extrasolar Plnet Encyclopaedia
  9. ^ 地球より小さい系外惑星を初めて発見 1000光年かなたのケプラー20”. AstroArts. 2016年9月7日閲覧。
  10. ^ Xavier Dumusque, Aldo S. Bonomo, Raphaelle D. Haywood et al. (2014年5月30日). “The Kepler-10 planetary system revisited by HARPS-N: A hot rocky world and a solid Neptune-mass planet”. arXiv:1405.7881v1 [astro-ph.EP]. doi:10.1088/0004-637X/789/2/154. 
  11. ^ Overbye, Dennis (2011年12月20日). “Two Earth-Size Planets Are Discovered”. ニューヨーク・タイムズ. http://www.nytimes.com/2011/12/21/science/space/nasas-kepler-spacecraft-discovers-2-earth-size-planets.html 2016年9月7日閲覧。 

関連項目[編集]