じゃこ天

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じゃこ天

じゃこ天(じゃこてん)は、愛媛県南予地方の海岸部で作られる特産品および、それを使用した郷土料理地魚[注 1]などのすり身を、形を整えで揚げた魚肉練り製品揚げかまぼこに分類される。

呼称・起源[編集]

原料に使われる雑魚(ざこ)、特にホタルジャコ(南予の地方名で「ハランボ」と呼ばれる)を使った天ぷら語源と言われる。八幡浜市老舗経営者は、じゃこ天と呼ばれるようになったのは30年ほど前と語っている[1]。「じゃこてんぷら」「皮てんぷら」あるいは「てんぷら」と呼ばれることもある。

製品自体の始まりは、宇和島藩史によれば、初代藩主伊達秀宗故郷仙台をしのんで職人を連れてきて生産をさせたのが始まりとされる。[要出典]

製法[編集]

じゃこ天うどん(松山市駅

原料魚としては、前述のホタルジャコ(ハランボ)が最適とされ、頭と内臓を取り除き、骨や皮ごとすり潰す。長さ7 - 8センチメートル、幅5センチメートルに扁平に整形[2]して揚げた商品が一般的である。材料としては他の魚(ヒメジアジカナガシラタチウオなど)やでんぷんを練り合わせる[1]。飲食店などでは団子状のものを出す所もある。原料や製法により、製造所ごとに若干、食味が異なるため、特定の店(製造所)の商品を愛好する人も多い。ジャリジャリ、キシキシといった食感があり、カルシウムなどミネラル分が一般の蒲鉾よりやや多い。昔ながらのじゃこ天は灰色をしていたが、最近はきつね色のじゃこ天が多い。

南予地方の比較的大きな製造業者は八幡浜市や宇和島市などにあり、そうした業者では蒲鉾竹輪なども併せて製造している。無添加じゃこ天を販売する業者も存在する[3]。また、広島県呉市下蒲刈町でもじゃこ天を製造しており、こちらの特徴は姫ひじきの塩を加えてさらに練り込み、一晩寝かせた後に揚げている。

食べ方[編集]

揚げたてをそのまま食べるほか、火であぶって醤油を落とした大根おろしショウガと付け合せるなどの食べ方がある。宇和島市のおでんには必ずといっていいほど、じゃこ天が含まれている。また、肉の代わりにじゃこ天を使った「天ぷらカレー」は、じゃこ天産地の家庭料理としてメジャーである。じゃこ天はカレー粉の後に入れることで固い食感を残すなど、工夫をしている。うどんの具にされたり、すり身のじゃこ天にパン粉を付けて揚げて「じゃこ天カツ」にされたりすることもある[1]

地域ごとの特色[編集]

地方によっては、「皮てんぷら」あるいは単に「てんぷら」と呼ぶこともある。特に八幡浜市では、これらの呼び名を用いることも多い。また、かつて発行されていた地元紙『夕刊うわじま』のエッセイのコーナー名にも「皮てんぷら」という名称が使われていた。

地域ブランド化[編集]

地域限定の商品に近かったが、愛媛県外でも人気が高まりつつある。愛媛県と香川県が東京・新橋に設けたアンテナショップ「かおりひめ」の飲食コーナーでも、じゃこ天又は「じゃこてんうどん」が人気メニューの一つとなっている。関東地方などにある愛媛県の郷土料理店でも従来は、薩摩揚げに似たようなものという言い方で説明していたが、2005年頃から「じゃこてん」で通ることも多くなってきたという。宇和島地域では2005年頃から、じゃこ天をブランド化し、これを活用した地域活性化に取り組み始めている。アサヒビールと組んで、宇和島市遊子(ゆす)の石垣の段々畑で知られる水ヶ浦で撮影して作成した、じゃこ天とビールのポスターもある。

  • じゃこ天プロジェクト
  • 郷土料理百選
    • 2007年、農林水産省の「郷土料理百選」に選ばれる。
  • 2015年2月、久万高原天体観測館(愛媛県久万高原町)の職員中村彰正が1996年に発見した小惑星202909が「Jakoten」と命名された[4]

関連書籍[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 近海で多量に獲れる安価な魚を使うことが多い。

出典[編集]

  1. ^ a b c 【産直の旅】じゃこ天(愛媛・八幡浜)小骨ジャリッ 雑魚の地味『日本経済新聞』朝刊2018年10月13日・別刷り日経+1(9面)。
  2. ^ じゃこ天のつくりかた”. 野中蒲鉾店. 2015年2月8日閲覧。
  3. ^ じゃこ天ができるまで”. 宇和島屋. 2015年2月8日閲覧。
  4. ^ 小惑星に「じゃこ天」命名”. AstroArts (2015年2月5日). 2015年2月8日閲覧。

関連項目[編集]