串カツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
Camera-photo Upload.svg 画像提供依頼:関東式の串カツの画像提供をお願いします。2017年12月
関西風の串カツ 関東以北では「串揚げ」とも呼ばれる

串カツ(くしカツ)は、野菜などをに刺し、を付けて揚げた日本の料理。地域によって食材や調理法、飲食形態や呼称などが異なる場合がある。

東日本地区[編集]

東日本地区(特に関東地方)においては、豚肉を3~4cm角に切ったものと、玉葱もしくは長葱を切ったものを交互に串に刺し、豚カツの要領でパン粉をまぶして揚げたものを「串カツ」と呼ぶ。惣菜として販売されるほか、定食屋やとんかつ専門店のメニューの一つとして千切りキャベツを添えて皿盛りで提供される。味付けにはとんかつソースや中濃ソースが用いられる。

この種の串カツが一般的な地方では、後述する大阪発祥の串カツのことは「串揚げ(くしあげ)」と呼んで区別することが多い。

中京地区[編集]

名古屋の味噌串カツ

名古屋など中京地区どて煮とともに串カツを供する店で頼めば、どて煮の八丁味噌の煮汁に串カツを浸けてくれる。なお、どて煮の汁に串カツを浸けて食べるのが名古屋めしのひとつである味噌カツの始まりとの説もある[1]

名古屋市の一部の店舗では馬肉が用いられる事がある。

西日本地区[編集]

大阪「だるま」の串カツ
大阪の串カツ店

西日本(特に近畿地方)においては、小ぶりに切った牛肉や魚介類、野菜を個別に串に刺して衣をまぶして揚げた料理を指す。ただし一般的な豚肉の串カツが存在しないわけではなく、双方とも区別することなく串カツと呼んでいる。

大阪式の串カツは、1929年(昭和4年)に新世界に開店した「だるま」の女将が、釜ヶ崎の肉体労働者たちのために串に刺した一口サイズの肉を揚げて饗したのがはじまりとされる[2]

大阪を中心とする近畿一円の下町の繁華街には立ち食いの串カツ店が多く存在する。関東、中京地方のものに比べ、様々な食材が串カツになる。数を捌くため手順は簡略化され、小麦粉をまぶしてから溶き卵をくぐらせる代わりに、小麦粉と乾燥卵粉を配合した業務用の「バッター(batter)粉」を溶いた「バッター液」を使用する。またパン粉は今日の基準からすれば目の細かいものが使用され、山芋を使ったなめらかな衣を用いる店もあるのが大阪串カツの特徴である。

客席に置かれた共用のステンレス容器に入った、薄いウスターソースをベースに醤油醸造酢などを配合した専用のソースに串カツを漬けて食べる形式の店が多い。このソースには衛生的な観点から、多くの店では二度漬け禁止のルールが設けられている。ただし、たいていの店では胃もたれを防ぐというキャベツが無料で提供されているため、二度漬け禁止であってもキャベツでソースを容器からすくってカツにかけることができる。なお、ソースについての日本語の掲示を理解しない外国人観光客が増加して問題になったため、専門の説明係を置く店舗も現われた[3]

近年は、様々な創作串カツをお好みやコースの形式で供する店も多く存在する。そうした店ではそれぞれの客にソースやキャベツが用意され、二度漬け禁止の掲示もない。また、調味料も専用のソースだけでなく、各種のタルタルソース味噌醤油胡麻だれ等、独自の味付けがなされる。

テーブルに置かれた油が入った鍋で自らが揚げるセルフサービスや、食べ放題の形式を取る店舗も存在する。

使用される食材[編集]

肉類
(串カツ)、ソーセージつくね砂肝、とり皮、なんこつ
魚介類
アジキスシシャモワカサギエビホタテガイカキタコイカ竹輪はんぺん
野菜類
タマネギシイタケシシトウガラシネギナスタケノコオクラプチトマトジャガイモサツマイモナガイモピーマンレンコンゴボウカボチャニンニクブロッコリーアスパラガス
ミックス系
ピーマンの肉詰め、アスパラベーコン巻き、チーズちくわ
その他
ウズラチーズ餃子焼売紅しょうが

串カツに関連した歌[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ 矢場とんのルーツ
  2. ^ あのメニューが生まれた店 P.61
  3. ^ 新世界:外国人も「2度漬け禁止」毎日新聞 2015年07月28日 [1]
  4. ^ 里乃塚玲央 (作詞), 小杉保夫 (作曲), 横山だいすけ (歌手), 三谷たくみ (歌手) (2011年4月20日). NHK エデュケーショナル. ed. クシカツはいっぽん (DVD). Pony Canyon.. http://www.utamap.com/viewkasi.php?surl=E04577 2016年2月25日閲覧。 
  5. ^ 嘉門達夫 (2016年1月) (Single, CD). だるまのオッサンの歌 ~ソースの二度漬けは禁止やで~. 株式会社クラッチ. 
  6. ^ 嘉門達夫 『丘の上の綺羅星』 幻冬社、2015年10月ISBN 978-4-3440-2832-6

参考文献[編集]

関連項目[編集]