いぶり漬け

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いぶりがっこ(上)とニンジン

いぶり漬け(いぶりづけ)は、秋田県の主に内陸地方南部に伝わる漬物である。近年では「いぶりがっこ」という呼び名が一般に用いられるが、「いぶりがっこ」とは湯沢市雄勝地区(旧雄勝郡雄勝町)の漬物屋(雄勝野きむらや)が売り出したいぶり漬けの商標である。秋田弁で漬物のことを「がっこ」とも呼ぶことから、その後「いぶりがっこ」として知られるようになった。

概要[編集]

大根などを囲炉裏の上につるして燻製にしてから、主に米糠で漬けこんだもので、燻製にする点を除けば沢庵漬けと似ている。囲炉裏火の煙で燻されるため、表面に茶色あるいは黒い色が付き、味も燻製の香りがついた独特のものになる。

山間地では降雪の時期が早く、秋に採れた大根などの野菜を天日で干すことができなかった。そのため室内に吊るして囲炉裏火の熱と煙りで干したのがはじまりといわれる。雪が多いこの地方の保存食として古くから親しまれてきた。

横手市山内地区(旧平鹿郡山内村)では、いぶり漬けの味を競う「いぶリンピック」が開かれる。横手市山内三又地区では特産品山内にんじんを使い、いぶりにんじんを作っている。

現代の製法例[編集]

近年は囲炉裏を有する家屋が少なくなり、また作り手の減少から、各家庭でいぶり漬けを作ることは難しくなってきている。専用の薫製設備を持つ漬物屋が作る製品(いぶりがっこ、いぶりたくあん、いぶり大根漬、大綱漬、桜おばこ漬、いぶりごんげん、など)が特産品として広く知られるようになった。

本来いぶり漬けには白首の秋田地大根を用いるが、栽培が難しく希少なことから最近では青首大根を使用することが多くなってきている。大根数本をヒモで編み屋内につり下げて、などの薪を燃やして4-5日程度薫製乾燥し、ザラメ・塩・唐辛子・米糠などで2-3ヶ月漬け込む。

関連項目[編集]

参考[編集]