切り干し大根

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切り干し大根の煮物

切り干し大根(きりぼしだいこん、単に切り干しとも)は、ダイコンの乾燥品。西日本では千切り大根とも呼ばれる。

概要[編集]

秋の終わりから冬にかけて収穫したダイコンを細切りにし、広げて天日干しする。寒さが厳しいほど良質な製品になる。乾物の中では戻す時間が短く灰汁が少ないため扱いやすい。戻すと重量は約4倍に増加する[1]

切る太さ、脱水の方法などによっていくつかの種類に分かれる。たて四つ割にしたものは「割り干し大根」という。また長崎県では、大根を茹でてから同様の加工を施した「ゆで干し大根」、寒風と氷点下になる気候を活かした「凍み大根」、「寒干し大根」などがある[2]。 いずれも乾物なので常温保存が可能だが、夏季には茶色く変色してしまう為、春を過ぎたら冷蔵庫での保存が望ましい。独特の臭気があるため、嫌う人もいる。

軽く洗ってから水に漬けて戻し、醤油をかけてそのまま食べる他、煮物などの料理に用いる。また「はりはり漬け」などの漬物にも用いられる。精進料理ではそのコリコリとした食感を生かし、中華料理クラゲなどに見立てることもある。 名古屋を中心とする尾張地方では「花切大根」という花の型に抜いた切干大根が売られている。これは、八丁味噌を使った赤出汁の具に用いるものである。

実際に含まれる栄養価は、生育土壌、栽培条件、品種、加工方法[3]によって異なるが、良質の食物繊維やカルシウムが多く含まれており、健康食品としても有用とされる。

主な生産地[編集]

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 家森、奥薗 2013, pp. 26,32-33.
  2. ^ 家森、奥薗 2013, pp. 34-36.
  3. ^ 水野時子、佐々木弘子、『切干大根製造工程における青首大根とアザキ大根の遊離アミノ酸組成の比較』 日本食生活学会誌 Vol.26 (2015) No.3 p.139-142, doi:10.2740/jisdh.26.139
  4. ^ 五訂増補日本食品標準成分表
  5. ^ 五訂増補日本食品標準成分表
  6. ^ 家森、奥薗 2013, p. 35.

参考文献[編集]

  • 家森幸男、奥薗壽子 監修 『すべてがわかる!「乾物」事典』 世界文化社、2013年ISBN 9784418133420 
  • 金和子、『切り干し大根の香気形成について』 日本家政学会誌 Vol.46 (1995) No.5 P413-421, doi:10.11428/jhej1987.46.413

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • 倉田美恵、『切り干し大根』 福山市立女子短期大学紀要 39, 33-42, 2012, NAID 110008802895