モダン・タイムス

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モダン・タイムス
Modern Times
監督 チャールズ・チャップリン
脚本 チャールズ・チャップリン
製作 チャールズ・チャップリン
出演者 チャールズ・チャップリン
ポーレット・ゴダード
ヘンリー・バーグマン
チェスター・コンクリン
音楽 チャールズ・チャップリン
アルフレッド・ニューマン
撮影 ローランド・トセロー
アイラ・モーガン
配給 ユナイテッド・アーティスツ アメリカ合衆国の旗
公開 1936年2月5日 アメリカ合衆国の旗
1938年2月 日本の旗
1972年11月 日本の旗(リバイバル上映)
上映時間 87分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $1,500,000
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モダン・タイムス』(Modern Times)は、1936年アメリカ映画チャーリー・チャップリンが監督・製作・脚本・作曲を担当した喜劇映画で、代表作のひとつ。上映時間87分、モノクロ


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


内容

資本主義社会を生きている上で、人間の尊厳が失われ、機械の一部分のようになっている世の中を笑いで表現している。

本作はチャップリンが初めてスクリーンで肉声を発した映画としても有名である。酒場でインチキ外国語(一説にはフランス語風)による“ティティーナ”を歌うシーンで、チャップリン自身の歌声を聴くことができる。

トーキー映画が1927年に登場した中で、1936年当時、世界でサイレント映画を作っていた有名な映画作家はチャップリンぐらいだったと言われる[要出典]

前作の『街の灯』(1931年)からチャップリンは、「サウンド版」としてサイレントながらも自作の映画音楽を映像にのせ、その音楽的才能を開花させた。『モダン・タイムス』でも、前述の“ティティーナ”、ラストシーンで印象的だった“スマイル”など、見事な映画音楽を聴かせている。

ストーリー

工場で働くチャーリーは、ひたすらねじ回しを続ける単純作業の繰り返しの末に発狂しトラブルを起こす(巨大歯車に巻き込まれる有名なシーンはここで観られる)。最終的に病院送りになった彼は退院した矢先にふとしたことがきっかけでデモ団体のリーダーと間違われ捕まってしまうが、脱獄囚を撃退した功績で模範囚として放免される。仕事も紹介されたが上手くいかず辞めてしまい、街をうろつく生活に。そんな中チャーリーは独りぼっちの浮浪少女(ポーレット・ゴダード)と出会う。 意気投合したチャーリーは二人の為に家を建てるという夢を胸に一念発起とばかり働き出す。 デパートの夜回り、工場の技師の助手と仕事を獲得するが結局駄目で、しかも二件とも警察沙汰になるという不運な結果に終わるが、少女が勤め始めたキャバレー(今日見られる男性向けのものとは違い、ダンスステージつき居酒屋のような所)のウェイターの職を得る。 見世物も大成功するなど上々だったのだが、少女の微罪の為そこも追われてしまう。 そして最後に二人は、現代社会の冷たさと束縛に囚われない自由な生活を求め、旅立っていくのであった。

音楽

「ティティナ」

前述した「ティティナ」は、1917年にフランスの作曲家レオ・ダニデルフによって「Je cherche après Titine」というタイトルで作曲され、本作で使用されて世界的に有名なメロディとなった。

2004年には、ロサンゼルス出身の歌手J-FIVEによって「Modern times」というタイトルで、チャップリンの歌とともにカバーされ、ヨーロッパを中心に大ヒットした。なお、この曲のミュージック・ビデオにはチャップリンの孫娘・ドロレスが出演している。

近年、日本国内のCMソングとしてたびたび使われている。(トヨタ・istキヤノンピクサスNTTの企業CM)

「スマイル」

本作のラストシーンで印象的な「スマイル」は、チャップリンが作曲したもので、彼が作曲した音楽の中では特に有名。

ナット・キング・コールマイケル・ジャクソンダイアナ・ロスエルヴィス・コステロらがカバーしている。

また、チャップリンがアメリカを追放されてから20年後、再び同国の地を踏む契機となった第44回アカデミー賞授賞式のフィナーレで、彼がオスカー像を受け取る際、会場のゲスト全員で歌詞の付いたこの曲が歌われた。

スタッフ

  • 製作・監督・脚本・作曲:チャールズ・チャップリン
  • 撮影:ローランド・トザロー、アイラ・モーガン
  • 美術:チャールズ・D・ホール、ラッセル・スペンサー
  • 編曲:アルフレッド・ニューマン、デイヴィッド・ラクシン
  • 演奏指揮:エドワード・バウエル

キャスト

関連項目