ダグラス・ノース

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ダグラス・ノース
新制度派経済学
生誕 1920年11月5日(94歳)
マサチューセッツ州ケンブリッジ
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究機関 ワシントン大学(セントルイス)
スタンフォード大学
ワシントン大学
ケンブリッジ大学
研究分野 計量経済史
母校 カリフォルニア大学バークレー校
影響を
受けた人物
メルヴィン・ナイト
受賞 ノーベル経済学賞 (1993)
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ノーベル賞受賞者 ノーベル賞
受賞年:1993年
受賞部門:ノーベル経済学賞
受賞理由:経済史に経済理論や数量分析を導入

ダグラス・セシル・ノースDouglass Cecil North, 1920年11月5日 - )は、アメリカ合衆国経済学者新制度派経済学を代表する人物であり、1993年アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞を受賞した。

略歴[編集]

業績[編集]

  • 元来の専攻は経済史であったが、ロナルド・コースオリバー・ウィリアムソンらと並んで新制度派経済学の重要人物と考えられている。またコース、ウィリアムソンと共に新制度派経済学の国際学会の設立に尽力し、1997年セントルイスで初の学会が開かれた。
  • 彼の経済における制度の分析は取引コストなど多岐にわたるが、特に著名なのは所有権理論に対する貢献である。また経済史の分野でも歴史上における経済活動のための組織の研究や、経済成長の歴史的過程に関する新制度派の理論を応用した分析で功績を挙げた。このようにノースの経済史研究の大きな特徴は、歴史研究に新制度派の理論を応用して経済史と新制度派の理論を結びつけた点にある。このような観点から、ノースは制度の変化に関する分析でも多大な業績を残している。
  • さらにノースの影響は経済学にとどまらず、政治学にも及んでいる。彼の新制度派の理論は政治学の新制度論、とりわけ合理的選択制度論に大きな貢献をなした。また政治学者バリー・ワインゲストとの共同研究で、名誉革命に関して主に制度の観点から分析を行った。
  • 1993年にはロバート・フォーゲルと共にノーベル経済学賞を受賞するが、これは経済史の研究者としては初めてのことであった。

受賞[編集]


著作[編集]

単著[編集]

  • The Economic Growth of the United States, 1790-1860, (Prentice-Hall, 1961).
  • Growth and Welfare in the American Past: A New Economic History, (Prentice-Hall, 1966, 2nd ed., 1974, 3rd ed., 1983).
  • Structure and Change in Economic History, (Norton, 1981).
中島正人訳『文明史の経済学――財産権・国家・イデオロギー』(春秋社, 1989年)
大野一訳『経済史の構造と変化』(日経BPクラシックス, 2013年)
  • Institutions, Institutional Change and Economic Performance, (Cambridge University Press, 1990).
竹下公視訳『制度・制度変化・経済成果』(晃洋書房, 1994年)
  • Transaction Costs, Institutions, and Economic Performance, (ICS Press, 1992).
  • The Role of Institutions in Economic Development: Gunnar Myrdal Lecture, (United Nations, 2003).
  • Understanding the Process of Economic Change, (Princeton University Press, 2005).

共著[編集]

  • Institutional Change and American Economic Growth, with Lance E. Davis, (Cambridge University Press, 1971).
  • The Economics of Public Issues, with Roger LeRoy Miller, (Harper & Row, 1971, 2nd ed., 1973, 3rd ed., 1976, 4th ed., 1978, 5th ed., 1980, 6th ed., 1983, 7th ed., 1987, 8th ed., 1990, 9th ed., 1993, 10th ed., 1996, 11th ed., 1999, 12th ed., 2001, 13th ed., 2003, 14th ed., 2005, 15th ed., 2008).
赤羽隆夫訳『社会問題の経済学――診断と処方箋』(日本経済新聞社, 1975年)
赤羽隆夫訳『経済学で現代社会を読む』(日本経済新聞社, 1995年)- 第9版の翻訳
  • The Rise of the Western World: A New Economic History, with Robert Paul Thomas, (Cambridge University Press, 1973).
速水融穐本洋哉訳『西欧世界の勃興――新しい経済史の試み』(ミネルヴァ書房, 1980年/増補版, 1994年)

共編著[編集]

  • The Growth of the American Economy to 1860, co-edited with Robert Paul Thomas, (University of South Carolina Press, 1968).
  • Empirical Studies in Institutional Change, co-edited with Lee J. Alston and Thrainn Eggertsson, (Cambridge University Press, 1996).
  • Political Institutions and Financial Development, co-edited with Stephen Haber and Barry R. Weingast, (Stanford University Press, 2008).

外部リンク[編集]