シムシティ

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シムシティ(OLPC版)のゲーム画面

シムシティ (SimCity) とは、シムシティシリーズ(シムシリーズ)の第1作目のシミュレーションゲームである。

発売された機種[編集]

PC版[編集]

シムシティ
ジャンル シミュレーションゲーム
対応機種 Mac OSAmigaIBM PCFM TOWNSX68000PC-9800シリーズWindows 3.1
開発元 マクシス
発売元 イマジニア (日本版)
人数 1人
発売日 1989年
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Macintoshで発売されたシリーズ最初の作品であり、のちにAmigaIBM PCMS-DOSおよびOS/2)、FM TOWNSX68000PC-9800シリーズWindows 3.1でも発売された。後代と比較するとかなりシンプルな作りになっている。当時はそのゲーム自体の容量がフロッピー1枚分であった。ゲーム画面は街を真上から見たトップビューで、陸地と水域の違いを除いて標高の概念は存在しない。

後のシリーズ同様、住宅・商業・工業地区には低密度・高密度などの区別があり、サイズは3×3マスの固定である。インフラは電力・交通関連に限られ、教育・医療・水道・ゴミなどの概念は登場しない。教会(スーパーファミコン版では学校)と病院は登場するが、この作品では都市に特にメリットはない。

後期の作品と比べて、地価が重要視されている傾向が見受けられ、地価が低過ぎると住宅・商業地区がほとんど発展しないこともある。町の中心や緑地・水域に近いほど地価が高くなり、逆に公害や犯罪発生率が高いと地価が低くなる。

この作品における鉄道道路とほぼ同様の効果を持っている。鉄道は建設費と維持費が高いが公害交通渋滞を発生しないので、大規模な都市をめざすために交通渋滞や公害の対策として、しばしば道路を鉄道に置き換えていくプレイ方法が用いられる(最初から道路を一切敷かず鉄道のみで開発するプレイ方法もある)。『シムシティ2000』以降で登場した道路と鉄道との差異であるは、本作にはまだない。

何の建造物の無い土地に一から自分の好きなように都市づくりを行うモードのほか、災害や問題の起きた都市を期限内に復興させる8つの「シナリオ」が用意されている。また、怪獣が襲来するという災害の怪獣は、その外見から、特にTokyoシナリオではユーザーから専ら「ゴジラ」と呼ばれた[要出典]

地形を自由に変更できるテレインエディタも発売された(PC-98,X68K版)。また、このテレインエディタを駆使して最高の人口を競うハイスコア競争も行われた(「マイコンBASICマガジン1991年11月号)。優勝者の人口は175万1140人であった。テレインエディタを使用しなくても100万人を出すことは可能であるが、初期の土地によって人口の最大数は決まるので、最初のマップの選択によっては不可能である。

税や地価などのから計算された商業、工業、住宅各地域の需要人数と実際に住んでいる人数の多少を比較して街が発展するか衰退するかを判定するルーチンが使われている。 スタジアム、港、空港はそれぞれ商業、工業、住宅の需要人数の上限を2万人までという上限を取り払う効果がある。 この各居住人口は655360人を超えると655360人を引いた数字が住んでいる人数と計算されるため、その状態になると住人<<需要となり、町の不満がほとんどなくなり支持率が90%を超えるほどになるバグがある。

登場する建築物[編集]

  • 住宅地商業地工業地 - 「シム」と呼ばれる住民が住む場所。地価と人口が段階的に変動する。工業地は公害を発生させる。人口を増やすには各地区をバランスよく配置する必要がある。
  • 道路線路 - 交通。道路か線路に接していないと成長しない(あるいは機能しない)建築物もある。いずれも毎年維持費が必要。建設費・維持費は道路のほうが安いが、道路は公害や交通渋滞を発生させる。
  • 電線 - 発電所からの電力を各建築物に通す。電力が通っていないと成長(機能)しない建築物もある。
  • 公園 - 何もない場所を緑化し、地価を上げる。間接的に犯罪を減らす効果もある。もともと緑地になっている部分もあり、公園と同じ効果がある。
  • 警察署 - 周囲の犯罪発生率を下げる。毎年維持費が必要。
  • 消防署 - 周囲で火災が発生した際、火災の延焼を抑え、早く鎮火させる。毎年維持費が必要。
  • スタジアム空港 - 都市がある程度まで発展すると必要になる。スタジアムは交通渋滞を、港・空港は公害を発生させる。
  • 火力石炭)発電所・原子力発電所 - 発電所。建築物に電力を供給するために必要。火力発電所は原子力発電所に比べ建設費が安いが供給能力が低く、公害を発生させる。原子力発電所は通常は公害を発生しないが、至極まれにメルトダウンが発生する可能性がある。

シナリオ[編集]

Dullsville 1900 Boredom
活力を失った寂れた町を30年以内に10万人都市にする。このシナリオのみ資金が他のシナリオの4分の1の$5,000しか無い。なおdullsvilleとは「退屈」を意味するスラングであり、実在する地名ではなく、「…という性質を持つ物・場所・状態」を意味する接尾辞-villeと「町・市」の意味の接尾辞-villeをかけた、しゃれである。
98版などのマニュアルで難易度が「やさしい」とされているが、初期の所持金が少ないのでクリアのためには自由度がほとんどなく、クリアは不可能ではないが(不可能と書いていた攻略本も当時あった[要出典])、やさしくはない。
San Francisco 1906 Earthquake
5年以内にサンフランシスコ地震の被害から復興させる。
Hamburg 1944 Bombing
5年以内にハンブルク空襲の被害(ゲーム内では同時多発火災として表現される)から復興させる。
Tokyo 1957 Monster Attack
突如襲来した巨大怪獣による被害(建造物を踏み潰す)から5年以内に復興させる。「ウルトラ警備隊を呼べ」というメッセージが(「ウルトラ警備隊」の部分だけ日本語で)出るというジョークがある(TOWNS版は怪獣襲来災害の発生時、○による伏せ字混じりで実際にそのようなメッセージが出る)。ちなみに、舞台設定年の1957年は映画『ゴジラ』の海外版『怪獣王ゴジラ』が日本で公開された年である(オリジナル版の公開は1954年)。中心部には皇居と思われる堀と緑地に囲まれた一軒家がある。
Bern 1965 Traffic
10年以内に交通渋滞を解消させる。予算の設定を変えるだけでクリアが可能。
Detroit 1972 Crime
10年以内に自動車産業の衰退による失業者の増加で悪化した治安を回復させる。
Boston 2010 Nuclear Meltdown
5年以内にメルトダウンによる放射能汚染から復興させる。放射能汚染は5年では消えないので、汚染されていない地区での活動がメインになる。余談だが、アメリカ有数の文化都市であるボストンの市街地に原発が建てられる事はまずありえない。あくまでも仮想(もちろん現実の2010年にこのような放射能汚染がボストン近郊で発生した事実はない)で、東京と同じく荒唐無稽なジョークであると思われる。
Rio de Janeiro 2047 Coastal Flooding
10年以内に地球温暖化が引き起こした海面上昇による洪水から復興させる。

PC-98版は各区画ごとの人口などの詳細が把握できるルーペ機能(スタジアムを見ると(いつも同じ対戦で同じスコアだが)試合のスコアが表示されたりする)、TOWNS版はゲーム内時間が経過することで建物が近代化する(道路が未舗装→舗装→空中ハイウェイと変わる、鉄道にリニアモーターカーが走る)などの機種ごとにオリジナルの要素がある。

スーパーファミコン版[編集]

シムシティー(SFC)
ジャンル シミュレーションゲーム
対応機種 スーパーファミコン
開発元 マクシス
任天堂
発売元 任天堂
人数 1人
メディア 4Mbit(512KByteカセット
(セーブはB.B.方式:256Kbit(32KByte))
発売日 1991年4月26日
売上本数 90万本以上[1]
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任天堂から発売されたスーパーファミコン版「シムシティー」は、他機種の作品にはない大きな変更点がある。キャッチコピーは「市長(あなた)が好きなその都市も、市民(みんな)が好きとは限らない。」。2006年12月26日からWiiバーチャルコンソールで配信されている。BGMの作曲は岡素世

追加要素[編集]

主に次の機能が追加・用意された。これらの一部は以降の作品でも採用・昇華されていくことになる。

  • 常にBGMが流れる。また、街の規模によってBGMが変わる。BGMをOFFにすることも可能。
  • 春には桜が咲き秋には褐葉し冬には雪景色になるなど、季節によって画面の風景が切り替わる。
  • 様々な条件を満たすことによって「プレゼント」と呼ばれる街の発展に貢献する特殊な建物を建てることができる(プレゼントは市長の家・銀行・遊園地・動物園・カジノ・埋め立て・強力な警察署・強力な消防署・マリオ像・博覧会モニュメント・風車・図書館・大きな公園・駅・噴水)。
    • プレゼントを建設すると周囲の地価が上昇する(埋め立てを除く)。建設することにより毎年一定額の臨時収入が得られる建物もある。
    • 銀行からは1万$を借りることができる。21年間毎年500$ずつ返済するが、返済不能になった場合ゲームオーバーとなる。
    • 埋め立ては水域を埋め立てて3×3の空き地を作り出すもので、埋め立てた場所に建物などを建設できる。
  • 都市の状況報告やアドバイスを行う、作者であるウィル・ライトをモデルにしたキャラクター「Dr.ライト」が登場(後にWii用ゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズX』でアシストフィギュアとして登場している)。

その他細かな変更点として、以下のものがある。

  • 地価が低い住宅地は見窄らしい外見、地価が高い住宅地は白を基調とした清潔感をイメージしている外見となっている。
  • 怪獣がクッパとされており、東京のシナリオも時代が1961年に変更されている。
  • 「シナリオ」からDullsvileとHamburgが削除。6つのシナリオを全てクリアすると「2096年ラスベガスUFO出現」(一定範囲を破壊するUFOの空襲を何度も受ける中で10年以内に人口を10万人以上にする)と、水域は一切無いがマップ中央にゲーム『スーパーマリオブラザーズ』のマリオの顔が描かれた森がある「フリー計画」(シナリオも制限時間も無い)が追加される。

当時のテレビコマーシャルは、野球帽をかぶった学校帰り風の少年が黒服の大人たちに取り囲まれて「今日からあなたは、市長です」と言われる。スーツ姿の七三ルックに変身した少年が執務室に現れ、街のジオラマ模型を前に大人の秘書たちに様々な指示を与えて街を作って行く様子が描かれ、ゲーム画面に移り変わる。最後に「学校の宿題くらいやっておいてくれ給え、僕は忙しいんだから」とオチのセリフを言って秘書たちを困らせる、というもの。

特徴[編集]

  • データをロードした直後は一定時間すべての建物が停電する。これにより人口が大きく減少し、また、建物の外見の地価が下がることがあり、警察署の機能も半減するので犯罪発生率が高くなる。ロード後しばらくはゲーム内の時間の進行を最も遅く設定して影響を最小限にするしかない。
  • 街が大規模化するとセーブに数十秒要したり、容量オーバーしてセーブできなくなってしまうことがある。このことは説明書やバーチャルコンソール版の電子マニュアルにも明記されている。ただし、セーブできなくなることは非常にまれである。
  • 街の規模が大きくなるにつれてゲームスピードが遅くなる。
  • バグや裏技がいくつか発見されている。資金が$999,999になる技、プレゼントが無制限にもらえる技、本来建てられない場所に建物が建てられる技などもある。[要出典]

説明書には「はっきり言って50万人都市は並大抵ではできない」と書かれており終盤になると人口が増えづらくなる上、無計画な都市作りをすると途中で行き詰ってしまう。このようにシムシティシリーズでは随一、難易度が高い。

携帯電話版・Webブラウザ版[編集]

2002年5月24日[2]には携帯電話のアプリケーションとしても登場、ハドソンから配信されている。Webブラウザ上で遊べるSimCity Classicも公開されている。いずれもPC版が元になっている。

携帯ゲームサイトGREEでは「みんなのシムシティ」という名の携帯サービスがあった[3]。しかし、惜しまれながらも2012年11月末をもって終了した[要出典]。類似のゲームには、「くにつく」や「しろつく」がある。

OLPC版[編集]

2008年1月10日OLPC XO-1へ搭載するために初代シムシティのソースコードGPLv3で公開された[4]。オリジナル版と比べて、飛行機事故のイベントが削除されているという違いがある[5]。またエレクトロニック・アーツは商標を放棄していないため、ソースコードはMicropolisという名前で公開されている[6]

脚注[編集]

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関連書籍[編集]

関連項目[編集]

Lincity
フリーの都市建設シミュレーションゲーム。
A列車で行こうシリーズ
鉄道会社を経営して都市を発展させるシミュレーションゲーム。

外部リンク[編集]