サンディフック小学校銃乱射事件

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サンディフック小学校銃乱射事件
事件現場のサンディフック小学校
場所 コネチカット州ニュータウン
日付 2012年12月14日
早朝-10時過ぎ
9時35分 – 10時30分(容疑者死亡発表)
標的 民間人
攻撃手段 銃撃
武器 自動小銃2丁(使用)、拳銃1丁(所持)
死亡者 26人(児童20人、教員6人)
負傷者 1人(教員1人)
行方不明者 2人(容疑者の恋人)
他の被害者 サンディフック小学校(併設施設含む)の児童、学校関係者
損害 2教室
犯人 アダム・ランザ
対処 犯人自殺で終結

サンディフック小学校銃乱射事件(サンディフックしょうがっこうじゅうらんしゃじけん)は、2012年12月14日9時35分(日本時間23時35分)ころ[1]アメリカ合衆国東部コネチカット州のサンディフック小学校で発生した銃乱射事件(スクールシューティング)。

概要[編集]

小学校の児童20人を含む26人が死亡、1人が負傷、事件当時20歳だった犯人のアダム・ランザも自殺した。自宅でアダムの母親(この小学校に併設された幼稚園の元教員)が殺害されており、自宅で母親を殺害した後事件を起こしたとみられている。事件で使用された銃器はこの母親名義だったという情報もある。

亡くなった26人の内訳は、大人の女性が6人、女の子が12人、男の子が8人であった[2]。この死者数は、アメリカの銃乱射事件のうち、2013年時点でバージニア工科大学銃乱射事件に次ぐワースト2位となっている[3]

事件経過[編集]

2012年12月14日9時35分 アダム・ランザが校舎に侵入、銃の乱射を開始。この時点から容疑者の死亡(自殺)までに100発以上の銃弾が発射されたとみられる。 午後、オバマ大統領が「今日、心が引き裂かれるような悲しい事件が起こった。」とする声明を出し、大統領として事件の解明・再発防止を目指すと意向を発表。

  • 14日早朝 - 自宅で銃を使い母親の頭部に射撃、射殺(時間不明)。その後、母親の車で家を出る。校舎へ侵入(時間不明)。
  • 9時35分 - 最初の通報。警察出動。小学校の本部事務所と幼稚園部のクラスで発砲があったことが伝えられる。
  • 9時41分 - 現地警官隊現場に突入。
  • 9時45分 - スワット部隊到着。
  • 10時00分 - 死亡者の人数が徐々に明らかになる。
  • 10時06分 - 学校が保護者に一斉メールで事件発生を通知。
  • 10時30分 - 容疑者死亡が発表される。
  • 12時10分 - 犯人が兄の身分証明書を持っていたため、兄が犯人と誤報される。
  • 13時08分 - 死亡者は27名(犯人を含む)であると発表される。
  • 14時 - 犯人の自宅で母親の死体が発見されたと発表される。
  • 14時40分 - ニュージャージーにある兄のアパートが捜索される。兄は自分が犯人ではないことをFacebookでコメント。事情聴取に応じ、弟とは2010年から会っていないが、弟には何らかの人格障害があったと思うと答える。
  • 17時 - アダム・ランザが犯人であると発表。
  • 19時 - ニュータウンのカトリック教会で通夜が行なわれる。
  • 15日 - 州警察高官が記者会見で、犯行の動機を解明する「極めて有力な証拠」が見つかったと発表(詳細は明らかにせず)。
  • 16日 - 犠牲者追悼集会に参加した大統領は、再発防止に全力を挙げる決意を表明。演説では、このような悲劇に終止符を打つためにも「全権限を使う」と強調、この演説の草案を大統領自身が書くほどの力の入れようだった。また民主党のファインスタイン議員も、AK47などの殺傷力の高い「攻撃用武器」の販売や所持、譲渡を禁じる法案を提出する考えを表明。

犯人[編集]

この事件の犯人アダム・ランザは1992年4月22日ニューハンプシャー州エクスターに生まれた。事件までに前科はなかった。通っていたニュータウン高校では優等生だった。2013年3月28日、容疑者の家には、犯行に使用した物とは別の銃が3丁、サムライ・ソード日本刀を模した刃物)を含む計12本の刃物、1600発以上の実弾があった他、全米ライフル協会の認定証も所持していた事が明らかとなった[4]

自宅の大量の銃はすべて母親が購入したものである。また、検視の結果、アルコールや薬物などは検出されなかった。ランザ容疑者は、大量殺人や銃器に対して強い執着心を持っていた。彼のコンピューターからは、過去の大量殺人事件について詳細に記録した表や、銃を使った自殺ビデオ、自分の頭部に銃口を向けた写真、学校での銃乱射を描いた映画やゲームが見つかった[5]

犯行に及んだ動機としては、母親がランザの意思に反して精神病院に入院させようとしたことへの恨みなどが挙げられている[3]が、詳細は不明であり、2013年11月25日コネチカット州検察は捜査報告書を公表し、犯行の動機については解明できないまま、捜査を締めくくった[5]

後日、父親は、子供の頃に自閉症の診断を受け、社会不適応、不安神経症、不眠といった症状のほか、集中力の欠如、学習困難、ぎこちない歩き方、人と視線を合わせないといった行動を示し、成長するにつれ過去の殺人事件に異常な興味を示していたことを明らかにしている[6]

反応[編集]

日本の野田佳彦首相は、バラク・オバマ大統領へ哀悼のメッセージを送った[7]ロシアウラジーミル・プーチン大統領も哀悼の意を表した[8]

マイケル・ブルームバーグニューヨーク市長と、トーマス・メニーノボストン市長が中心となり、『Mayors Against Illegal Guns(違法銃器に反対する市長連合)』を設立、銃規制法の改善を訴えるCMを流している[9]

全米ライフル協会は、12月21日、ワシントンDCで記者会見を行い、再発防止のため、全米の学校に武装した警察官や警備員を守る計画を発表するとともにメディア批判を行った[10]。また責任の一端が暴力的なビデオゲームや、『アメリカン・サイコ』、『ナチュラル・ボーン・キラーズ』などの血生臭い映画にあると非難した[11]

NFLは12月14日、第14週の試合で試合開始前の国歌斉唱の前に黙祷をささげるよう各チームに要請した[12]。またニューヨーク・ジャイアンツニューヨーク・ジェッツは、サンディフック・エレメンタリー・スクールのイニシャル「S.H.E.S.」とい書かれたステッカーを貼って試合に臨んだ[13]。またニューイングランド・ペイトリオッツもニュータウンのエンブレムと黒のリボンでデザインされたステッカーを着けて試合に臨んだ[14]。またNBAでも各アリーナで試合前に黙祷がささげられた[15]

2013年2月3日に行われる第47回スーパーボウルのプレゲームショーにサンディフック小学校の児童が出演することが決まった[16]

事件を同性愛を許容する社会が生んだものと主張し、被害者の追悼集会や葬儀にピケを張る計画を発表したカンザス州ウエストボロ・バプティスト教会(WBC)に対して、アノニマスが今後同教会に対して活動を妨害していくことを宣言した[17]

2013年6月、俳優のジム・キャリーが、自身の出演した映画『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』の宣伝活動に参加しないと発表した。サンディフックの銃乱射事件を鑑みて、映画内の暴力的な表現を容認できないようになったのが理由という[18]

事件発生後、アメリカ国内では学校の安全性や銃規制など、さまざまな場所で議論が行われたが、銃を校内で使用する事件は止むことは無く、1年後の2013年12月13日に発生したアラパホー高校銃乱射事件まで、学校内における銃乱射事件だけでも25件を数えた[19]

脚注[編集]

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  1. ^ Alix Bryan (2012年12月14日). “TIMELINE: Connecticut elementary school shooting updates”. WTVR. http://wtvr.com/2012/12/14/timeline-of-connecticut-elementary-school-shooting/ 2012年12月15日閲覧。 
  2. ^ 犠牲者全員に複数銃弾 米コネティカット州銃乱射”. テレビ朝日 (2012年12月16日). 2012年12月22日閲覧。
  3. ^ a b “米銃乱射事件ワースト11”. ニューズウィーク. (2013年9月17日). http://www.newsweekjapan.jp/stories/us/2013/09/11-2.php 2013年10月5日閲覧。 
  4. ^ “銃3つ、刃物12本、実弾 米乱射容疑者宅に大量の武器”. 朝日新聞. (2013年3月31日). http://www.asahi.com/international/update/0331/TKY201303310010.html 2013年3月31日閲覧。 
  5. ^ a b “小学校銃乱射から約1年 捜査報告書を公表、動機は解明できず”. CNN. (2013年11月26日). http://www.cnn.co.jp/usa/35040481.html 2014年1月3日閲覧。 
  6. ^ “米小学校銃乱射の容疑者、幼少期から多くの情緒的問題 父親明かす”. AFP (フランス通信社). (2014年3月11日). http://www.afpbb.com/articles/-/3010144 2014年3月11日閲覧。 
  7. ^ 米国コネチカット州において発生した銃乱射事件を受けた 野田内閣総理大臣による哀悼のメッセージの発出”. 外務省 (2012年12月15日). 2012年12月22日閲覧。
  8. ^ プーチン大統領、銃乱射事件でオバマ大統領に哀悼の辞”. ロシアの声 (2012年12月15日). 2012年12月22日閲覧。
  9. ^ NFL殿堂入り選手も尽力、CM出演で「銃規制法改善を」”. NFL JAPAN (2013年2月9日). 2013年5月3日閲覧。
  10. ^ 米小学校乱射:全米ライフル協会「学校に武装警官配備を」”. 毎日新聞 (2012年12月22日). 2012年12月22日閲覧。
  11. ^ 銃乱射事件で全米ライフル協会がビデオゲーム業界を非難「暴力の種を蒔く退廃した闇の業界」”. Choke Point (2012年12月22日). 2012年12月22日閲覧。
  12. ^ NFL、乱射事件の犠牲者に黙とう要請”. NFL JAPAN (2012年12月15日). 2012年12月22日閲覧。
  13. ^ ジャイアンツとジェッツ、乱射犠牲者へ追悼ステッカー”. NFL JAPAN (2012年12月16日). 2012年12月22日閲覧。
  14. ^ ペイトリオッツもステッカー用意、犠牲者追悼”. NFL JAPAN (2012年12月16日). 2012年12月22日閲覧。
  15. ^ 銃撃事件の犠牲者を追悼 NBA試合前に黙とう”. スポーツニッポン (2012年12月16日). 2012年12月22日閲覧。
  16. ^ 銃乱射で犠牲の小学校、スーパーボウルイベントに参加へ”. NFL JAPAN (2013年1月31日). 2013年2月2日閲覧。
  17. ^ 米銃乱射事件:ハッカーグループが葬儀を妨害する教会の活動に憤慨、全面戦争をビデオ宣言”. AOL (2012年12月18日). 2012年12月22日閲覧。
  18. ^ “J・キャリー、「暴力的すぎる」出演作の宣伝拒否 米銃乱射事件受け”. AFPBB News. (2013年6月25日). http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2952364/10958744 2013年6月25日閲覧。 
  19. ^ “米コロラド州の高校で銃乱射、2人負傷 容疑者は死亡”. AFP (フランス通信社). (2013年12月14日). http://www.afpbb.com/articles/-/3005071 2013年12月15日閲覧。 

関連項目[編集]


座標: 北緯41度25分12秒 西経73度16分43秒 / 北緯41.42000度 西経73.27861度 / 41.42000; -73.27861