連邦捜査局

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FBI 公式紋章

連邦捜査局(れんぽうそうさきょく、Federal Bureau of Investigation:FBI)は、アメリカ合衆国司法省の警察機関である。

概要[編集]

連邦法に関する事案の捜査を任務としている。逮捕権のみで起訴権をもたず主にアメリカ国内で捜査を行う。

具体的には、テロスパイなど国家の安全保障に係る公安事件、連邦政府の汚職に係る事件、複数の州に渡る広域事件、銀行強盗など莫大な被害額の強盗事件などの捜査を担当する。さらに、誘拐の疑いのある失踪事案では、事案認知から24時間を経過すると、広域事件として自治体警察からFBIに捜査主体が移される。

本部はワシントンD.C.ペンシルベニア通り935番北西(ジョン・エドガー・フーヴァービルディング)に位置する。ワシントンD.C.のポトマック川対岸にあたるバージニア州北部にクワンティコ本部が置かれている。エドガーフーヴァー・ビルは行政部門の中心であり、クワンティコ本部が捜査部門の中心となる。

向かい側、ペンシルベニア通り1000番地から見た連邦捜査局本部のフーヴァービル(所在地はワシントンD.C.ペンシルベニア通り935番地)

スクロール内のモットーは“信義・勇気・保全”(英語: Fidelity, Bravery, Integrity)である。

捜査官[編集]

2007年7月3日現在、FBI の職員総数は30646人で、内訳は捜査官が12444人(FBIバッジを交付され令状を執行する)、技官18202人(言語、科学、情報通信などの分析官)で構成されている。職員は全員が連邦公務員である。特別捜査官(Special Agent)はFBIアカデミーを卒業した新任の捜査官に与えられる役職名であり、特別捜査官以上の役職には、支局長(Senior Resident Agent)、管理官(Supervisory Special Agent)、主任捜査官(Special Agent in Charge)などがある。

大学卒業後にFBIに入局する者が大半だが、警察出身者や出身者も多い。世界60か国以上の米国大使館にはFBI駐在官 (legal attachés) が常駐している。東京の駐日アメリカ大使館には駐在官が3班体制で常駐している。

新任の特別捜査官で本部勤務の場合、年次基本給は43441ドルである[1]

Gメン[編集]

Gメンと通称されるが、これは1933年にギャングのマシンガン・ケリーを武装した捜査官達が包囲した際、ケリーが銃を向けられ「撃つなっ、Gメン! 撃つなっ!」と叫んだとされることに由来する(実際にはケリーはメンフィスの警察に逮捕された)。この時捜査官達は、自分達がこのあだ名で呼ばれていることを初めて知ったという。

現代ではFBIをはじめとする各機関の連邦捜査官は、Federalに由来するFed(フェッド)という通称で呼ばれることが多い。


組織[編集]

2014年現在、「長官 (Director)」 及び「副長官 (Deputy Director)」の役職をトップとし、長官及び副長官直轄の「国家公安部(National Security Branch、通称NSB)」・「刑事・サイバー対策部(Criminal, Cyber, Response, and Services Branch)」・「科学技術部(Science and Technology Branch)」と、「副長官補(Associate Deputy Director)」が統括する「情報技術部(Information Technology Branch)」・「人事部(Human Resources Branch)」を合わせた五部体制となっており、各部に「部長(Executive Assistant Director)」が配置されている[2]

なお「Branch」以下は、「次長(Assistant Director)」が長となる「Division」や「Group」、「課長(Section Chief)」が長となる「Section」、「係長(Unit Chif)」が長となる「Unit」や「Team」などで構成されている[3]

人質対応部隊[編集]

人質対応部隊(Hostage Rescue Team、通称FBI-HRT)は1984年にFBI内で創設された特殊部隊である。国内でのテロ対策を任務とし、自治体警察のSWATでは対処できない場合に投入される。

サイバー対策[編集]

2010年3月4日[4]、FBI長官ロバート・S・ミュラー3世は、サンフランシスコで開かれたRSAサイバー・セキュリティ会議 (RSA Cyber Security Conference) に出席し、FBIに以下のサイバー対策部隊があることを明らかにした。

  • 国内支局のサイバー担当官 (Cyber squads) - 1000人以上の捜査官、分析官を有する。ルーマニア、エストニア、オランダなど欧州の警察機関にも捜査官を派遣している。
  • 機動サイバー隊(Mobile Cyber Action Teams) - 世界中のサイバー脅威に対応できる高度に訓練された捜査官、分析官のグループ。
  • 国家サイバー合同捜査本部 (National Cyber Investigative Joint Task Force) - FBI主体で創設され、17の警察・情報機関と協力している。

また、FBI長官は、この会議において、「現在のところ、テロリストは、インターネットを使って全面的なサイバー攻撃を行っていない。しかし、彼らは、多数のDoS攻撃を行っている」と語った[5]

沿革[編集]

1908年7月26日セオドア・ルーズベルト政権当時に数人の規模で、BOI(Bureau of Investigation : 捜査局)が司法省内に設立された。ちなみに当時の司法長官チャールズ・ジョセフ・ボナパルトナポレオン・ボナパルトの末弟の孫にあたる人物。当時は身分章バッジもなく、制定され支給されたのは1915年のことである。また武装も許可がなくてできなかった。職員の綱紀も悪かった。

1933年8月10日、DOI(Division of Investigation:捜査部)に改名。現在のFBIに改名したのは1935年7月1日である。

1924年5月10日ジョン・エドガー・フーヴァーが29歳の若さで長官となり、綱紀の粛正を徹底、以後48年間、1930年代のギャング狩り、第二次世界大戦中のスパイ摘発、冷戦期以降の政治活動家の調査(マッカーシズムによる、いわゆる“赤狩り”)など、時代の要請に応じて様々な活動を指揮した。現在ワシントンD.C.にある本部は彼の名にちなんで、J・エドガー・フーヴァー・ビルと名付けられている(内務の人間関係の複雑さから別名“パズル・パレス”とも揶揄される)。

よくある誤解としては、アル・カポネと闘ったエリオット・ネスと FBI は何の関係もない。ネスは酒類取締局(BOP。現アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)の捜査官で、兄がジョンソン連邦地方検事に頼んで、独立した捜査権限をもらった。

捜査局 (BOI) 長官 (1908-1935)[編集]

連邦捜査局 (FBI) 長官(1936-現在)[編集]

歴代のFBI長官:

  • ジョン・エドガー・フーヴァー(1924年 - 1972年
    • 長官代行:クライド・トルソン (1972年5月2日 - 3日)
    • 長官代行:L・パトリック・グレイ3世(1972年 - 1973年
    • 長官代行:ウィリアム・D・ラッケルズハウス(1973年)
  • クラレンス・M・ケリー(1973年 - 1978年
    • 長官代行:ジェームス・B・アダムス(1978年)
  • ウィリアム・ウェブスター(1978年 - 1987年
    • 長官代行:ジョン・オット-(1987年)
  • ウィリアム・セッションズ(1987年 - 1993年 アーケードゲームに、FBI 紋章と共に「勝者よ、クスリに手を出すな」のメッセージを出している)
    • 長官代行:フロイド・I・クラーク(1993年)
  • ルイス・J・フリー(1993年 - 2001年
    • 長官代行:トーマス・J・ピカード(2001年)
  • ロバート・S・モラー 3世(2001年 - 2013年)
  • ジェームズ・コミー(2013年 - 現在)


脚注[編集]

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  1. ^ FBI公式サイトSPECIAL AGENT CAREER PATH PROGRAM 任官の過程や給与について説明されている
  2. ^ FBI公式サイトCRIMINAL, CYBER, RESPONSE, AND SERVICES BRANCH 組織構造を上部のBranchから下部のUnitまで辿っていく事が出来る
  3. ^ FBI公式サイトOrganization chart 組織構成図
  4. ^ THE CYBER THREAT
  5. ^ RSA Cyber Security Conference

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • FBI (英語)

座標: 北緯38度53分40秒 西経77度1分28秒 / 北緯38.89444度 西経77.02444度 / 38.89444; -77.02444