野家啓一

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野家 啓一(のえ けいいち、1949年2月21日 - )は、日本哲学者。専攻は、科学哲学東北大学名誉教授、東北大学総長特命教授、元日本哲学会会長。

宮城県仙台市出身。東北大学理学部物理学科在学中に廣松渉の論文「マッハの哲学と相対性理論」を読んだことが「物理学から哲学へ変わるきっかけとな」[1]り、東京大学大学院理学系研究科科学史・科学基礎理論に進学。その後大森荘蔵に師事する。分析哲学科学哲学から現象学さらには西田幾多郎高橋里美といった日本の哲学までにわたる、幅広い論稿がある。

略歴

学歴

職歴

  • 1976年4月 南山大学文学部助手
  • 1977年4月 南山大学文学部講師
  • 1979年9月 プリンストン大学客員研究員(1980年8月まで)
  • 1981年4月 東北大学文学部助教授
  • 1991年4月 東北大学文学部教授
  • 2000年4月 東北大学大学院文学研究科教授
  • 2003年4月 東北大学大学院文学研究科長・文学部長(2006年3月まで)
  • 2005年4月 東北大学副学長(人文社会科学担当 2006年4月より男女共同参画・学術情報担当 図書館長兼務)(2008年3月まで)
  • 2008年4月 東北大学理事(広報・校友会・学術情報担当 図書館長兼務)
  • 2013年3月 東北大学を定年退職(理事就任により、定年が1年延長されていた)。同大より名誉教授の称号を授与された。
  • 2013年4月から現在まで 東北大学教養教育院総長特命教授[1]
  • 2019年6月から現在まで 河合文化教育研究所主任研究員(所長・木村敏)

学外における役職

著書

単著

  • 『言語行為の現象学』(勁草書房, 1993年)
  • 『無根拠からの出発』(勁草書房, 1993年)
  • 『科学の解釈学』(新曜社, 1993年/ちくま学芸文庫(増補), 2007年/講談社学術文庫(改訂), 2013年)
  • 『物語の哲学――柳田國男と歴史の発見』(岩波書店, 1996年/岩波現代文庫, 2005年)
  • 『クーン――パラダイム』(講談社, 1998年)
    • 『パラダイムとは何か――クーンの科学史革命』(講談社学術文庫, 2008年)
  • 『科学の哲学』(放送大学教育振興会, 2004年)
    • 『科学哲学への招待』(ちくま学芸文庫, 2015年)
  • 『歴史を哲学する』(岩波書店, 2007年/岩波現代文庫, 2016年)
  • 『はざまの哲学』(青土社, 2018年)

共著

編著

  • 『哲学の迷路――大森哲学批判と応答』(産業図書, 1984年)
  • 『ウィトゲンシュタインの知88』(新書館, 1999年)
  • 『ヒトの科学(6)ヒトと人のあいだ』(岩波書店, 2007年)

共編著

訳書

関連人物

  • 車谷長吉 - 車谷の随筆にしばしば友人として名が出てくる。

脚注

  1. ^ 大森荘蔵セレクション. 平凡社. (20110509) 

外部リンク