2010年6月民主党代表選挙
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2010年6月民主党代表選挙(2010ねん6がつみんしゅとうだいひょうせんきょ)は、6月2日に突然辞任を表明した鳩山由紀夫の後任を選出するため、2010年6月4日に両院議員総会において実施された民主党代表選挙である。この結果、菅直人が新代表として選出された。
概要
2009年9月に発足した鳩山由紀夫内閣は直後には高い支持率を記録したものの、鳩山自身や幹事長の小沢一郎に「政治とカネ」の問題が出てきたほか、普天間基地移設問題では沖縄県外への移設を目指したが結局は自公政権時代の合意案であった辺野古崎地区への基地移転で日米合意がなされ、これに反対する社会民主党の連立政権離脱を招いた。これらの騒動によって各種世論調査で党勢にかげりがみられ、2010年7月の第22回参議院議員通常選挙で相当な苦戦が予想されたことから党内で「鳩山おろし」が鮮明化。鳩山は6月2日に退陣を表明し、これにともない代表選が行われることとなった。
党代表選挙は6月4日に立候補受付・投開票が行われた。時間的制約の事由から投票権は国会議員のみに認められ、前回2009年の代表選挙に引き続いて一般党員やサポーターの参加は見送られた。
民主党にとっては党首選挙の結果がそのまま次期内閣総理大臣を決めることが投票の段階で明らかになっている初の選挙となった。
6月3日に副総理兼財務大臣の菅直人、衆議院環境委員長の樽床伸二が立候補を表明し、この2名によって選挙戦は行われた。
党代表選データ
日程
選挙人
種別 | 人数 |
---|---|
衆議院議員 | 307人 |
参議院議員 | 116人 |
合計 | 423人 |
推薦人一覧
候補者 | 菅直人 | 樽床伸二 |
---|---|---|
推薦人 | 赤松広隆 | 打越明司 |
枝野幸男 | 内山晃 | |
大西健介 | 勝又恒一郎 | |
岡田克也 | 木内孝胤 | |
玄葉光一郎 | 木村剛司 | |
郡和子 | 熊田篤嗣 | |
後藤祐一 | 坂口岳洋 | |
近藤昭一 | 空本誠喜 | |
高井美穂 | 高橋英行 | |
田中慶秋 | 玉城デニー | |
中野寛成 | 長尾敬 | |
野田佳彦 | 中島正純 | |
鉢呂吉雄 | 伴野豊 | |
藤田一枝 | 樋口俊一 | |
古本伸一郎 | 樋高剛 | |
前原誠司 | 松本剛明 | |
牧野聖修 | 三井辨雄 | |
小川敏夫 | 向山好一 | |
金子恵美 | 村上史好 | |
喜納昌吉 | 本村賢太郎 | |
郡司彰 | 森山浩行 | |
白眞勲 | 山本剛正 | |
福山哲郎 | 笠浩史 | |
松岡徹 | 佐藤公治 | |
蓮舫 | 水戸将史 |
- 出典
- “菅直人、樽床伸二両氏の推薦人名簿”. 読売新聞. (2010年6月4日) 2010年7月1日閲覧。
選挙の結果
得票数 | |
---|---|
菅直人 | 291票 |
樽床伸二 | 129票 |
(欠席:1、無効票:2)
その他
- 無効票は2票とも白票であった[2]。
- 菅の推薦人には外務大臣の岡田克也、国土交通大臣の前原誠司など小沢一郎から距離を置いているメンバーが集まり、逆に、樽床の推薦人には小沢に近いメンバーが集まるなど対照的な顔ぶれとなった[3]。
脚注
- ^ "【常任幹事会】6月4日代表選を承認" (Press release). 民主党. 2 June 2010. 2010年7月1日閲覧。
- ^ “「菅首相」誕生へ、国民新との連立は継続”. 読売新聞. (2010年6月4日) 2010年7月1日閲覧。
- ^ “菅氏に幅広い支持、樽床氏推薦人「小沢色」”. 読売新聞. (2010年6月4日) 2010年7月1日閲覧。