正規社員の解雇規制緩和論

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OECD各国の雇用保護規制指数(2003年)[1]
正規雇用 一時雇用 集団解雇
アイルランドの旗 アイルランド 1.6 0.6 2.4
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 0.2 0.3 2.9
イギリスの旗 イギリス 1.1 0.4 2.9
イタリアの旗 イタリア 1.8 2.1 4.9
オーストラリアの旗 オーストラリア 1.5 0.9 2.9
カナダの旗 カナダ 1.3 0.3 2.9
大韓民国の旗 韓国 2.4 1.7 1.9
 スウェーデン 2.9 1.6 4.5
スペインの旗 スペイン 2.6 3.5 3.1
 デンマーク 1.5 1.4 3.9
ドイツの旗 ドイツ 2.7 1.8 3.8
日本の旗 日本 2.4 1.3 1.5
フランスの旗 フランス 2.5 3.6 2.1
A 解雇手続の不便さ (regular procedural inconveniences)
B 解雇予告期間および解雇手当 (notice and severance pay)
C 解雇の困難性 (difficulty of dismissal) の総合指数

正規社員の解雇規制緩和論(せいきしゃいんのかいこきせいかんわろん)とは、正規社員整理解雇に関する規制が非正規社員に比べて強いことが、日本の労働市場に正規と非正規の二重構造を作り出し歪ませているため、これを緩和するべき[2]という規制緩和論の一つ。

概要[編集]

日本では労働力の調整に非正規社員を利用することが社会で認められており、企業が正規社員を整理解雇する前に非正規社員の解雇(派遣切りや雇い止め)をすることは整理解雇の四要件を満たすために必要であったが、2008年金融危機が発端となった世界的不況による経営の悪化が引き起こした大量の派遣切りは社会問題となった。この時の派遣切りに非難が集まり非正規社員の雇用に対する規制を強化することが議論されたが、規制強化はより規制の弱い雇用形態への変更や機械による代替、コストの安い海外への移転が起こり雇用量が減少してしまうと考えられている[2]

労働者を雇用している企業は経営状態が悪化した時に整理解雇を行う場合があるが、正規社員の解雇は整理解雇の四要件が判断の基準となっており、要件の一つの解雇回避努力義務には、非正規社員の削減と新規採用の停止をすることが求められている(また、職務遂行能力欠如を理由とする普通解雇は、判例では「改善意欲が完全に欠如している社員であり、会社が様々な対策を取っても全く改善されず、雇用維持が困難と社会通念上相当と認められる場合」に限っており、ほとんどの通常の社員にとって「職務を遂行する能力が欠如している」といった、客観性の乏しい理由で普通解雇とすることは無縁である)。このように非正規社員は整理解雇時には真っ先に解雇される不安定な立場に置かれているが、正規社員は解雇規制で保護されて比較的に安定しており、雇用の二極化という格差を作り出している[2]

日本では非正規社員の割合が増加しつづけているが、これにより低所得者層が増えて中間層が空洞化し、社会の不安定化と閉塞感の原因となっている。企業の労働力の調整に伴う不利益を非正規社員にすべて負わせるのではなく、正規社員の解雇規制緩和(非正規社員を解雇する場合は正規社員の解雇も必要とすること等)を含めたルール作りや法整備を行い、正規社員と非正規社員の雇用保障の差を小さくして中間層を増やし、社会を安定させる必要があると考えられている[2][3]

歴史と背景[編集]

第二次世界大戦終戦後、多くの労働争議を背景として解雇を規制する判例が確立され、昭和30年代ごろまでには解雇権濫用の法理が確立されていた[4][出典無効]

その後の高度経済成長期には、企業は慢性的な人手不足により常に労働力を必要としていたため、大きな問題は生じていなかった。しかし、バブル崩壊を契機とした日本の長期不況の期間には、この強い解雇規制が上記のような様々な問題を生み出しているとして、経済学者法学者によって解雇規制の緩和が論じられるようになった[5]

2001年小泉純一郎首相(当時)は「雇用の流動化が進む中で、解雇基準やルールの明確化は必要だ」と述べ、解雇法制への取り組みを表明。2003年に労働基準法の改正が行われた。政府原案では「解雇は原則自由―ただし濫用は無効」となっていたが、民主党等の反対を容れ、修正により解雇権濫用法理が前面に出されることになった。雇用の流動化を促し、成長企業への人材供給を後押しする当初の狙いからは後退した[6]

2007年第1次安倍内閣において、経済財政諮問会議規制改革会議再チャレンジワーキンググループは解雇規制の緩和、および正規・非正規の均衡処遇を提言したが、実現には至らなかった[7]

2008年12月頃に、リーマンショックによる不景気で一般派遣社員派遣切りが発生して以来、活発に論じられるようになった。

2013年第2次安倍内閣では、経済財政諮問会議、産業競争力会議、規制改革会議それぞれにおいて、解雇規制の緩和および労働市場の流動化が提言・検討されている[8][9][10]

OECDの対日勧告[編集]

OECD(経済協力開発機構)は日本における労働市場の二極化について、度々、これを是正するよう求めている[11]

2006年の対日審査報告書では、「所得格差問題」に一章が費やされている(OECD 2006, Chapter.4)。日本は従来、所得の不平等度が少ない社会と見られてきたが、「最近は所得格差が拡大している」と警告している。その理由として、日本は解雇に関する法制が未整備で、正社員の解雇が困難な点をあげている。「正規雇用への保護が手厚すぎる」がために、企業は非正規雇用への依存を強める結果となり、「所得の低い非正規雇用者の増大から、所得格差が拡大した」と指摘した(OECD 2006, Chapter.4)。「日本はもはや平等な国ではない」と締めくくっている(OECD 2006)。

以降も連年、同様の指摘が行われているが、その骨子は「日本はOECD加盟国のなかで実質的には最も解雇規制がきびしい国の一つである」「雇用の柔軟性を目的として企業が非正規労働者を雇用するインセンティブを削減するため、正規労働者の雇用保護を縮小せよ」というものである[11][12]

2008年には、特に若年層における失業貧困の拡大を問題視し、『Japan could do more to help young people find stable jobs.(日本は若者が安定した仕事につけるよう、もっとやれることがある)』と題した報告書を発表。その中で「正規・非正規間の保護のギャップを埋めて、賃金や手当の格差を是正せよ。すなわち、有期、パート、派遣労働者の雇用保護と社会保障適用を強化するとともに、正規雇用の雇用保護を緩和せよ」と勧告を行っている(OECD 2008)。

論点[編集]

法律的な背景[編集]

企業が解雇回避努力をすべて行なった後でなければ、正規社員の整理解雇は無効(不当解雇)とされる。経済学者の大竹文雄は、就職氷河期や非正規雇用増大の原因がここにあるとし、その是正を訴えている[2]

また、この四要件やそれに関する慣行が、硬直した雇用市場を形成していると池田信夫らは指摘している[13]水町勇一郎は、実際の裁判で整理解雇の四要件はそれほど厳密には適用されていないと述べている[14]

労働経済学者である八代尚宏は日本の「解雇規制」の問題点は、裁判官の判断に依拠するため整理解雇にかかるコストが不明確であり、企業が採用に慎重になることにあると論じている[15]

大竹文雄は、これまでの判例では整理解雇の四要件の「解雇回避努力義務の履行」が重要で、企業は以下の経営努力をすべて行わなければ正社員の整理解雇は認められないと述べている[2]

  • 経費の削減:交際費、広告費、交通費など
  • 役員報酬の減額
  • 新規採用の中止
  • 時間外労働の中止
  • 正社員の昇給停止、賞与の抑制、削減
  • 配置転換、出向
  • 一時帰休
  • 非正規社員の解雇
  • 希望退職の募集

インサイダー・アウトサイダー問題[編集]

正規雇用労働者であるインサイダーの権利が強くなるほど、非正規雇用労働者や失業者、若者などのアウトサイダーが市場から不利な扱いを受けることになる。労働経済学の世界では、こうした現象を「インサイダー・アウトサイダー問題」と呼ぶ。特にアウトサイダーからスタートせざるを得ない若者がもっとも不利な状態に置かれることになる[16]

八代尚宏は2006年12月18日に行われた内閣府の労働市場改革などに関するシンポジウムにおいて「既得権を持っている大企業の労働者が、(下請け企業の労働者・非正規社員など)弱者をだしにしている面がかなりある[17][出典無効]」「非正規社員を正社員に転換する制度を導入すると同時に、正社員の過度の雇用保障も見直すべきであり、それが企業・労働者双方の利益に結びつく[18]」と指摘し、解雇規制緩和によりインサイダー、アウトサイダー間の格差解消を求めている。

終身雇用制を背景にした女性労働者の経済的格差と人権[編集]

女性が家庭を守るという伝統的な価値観は、男女平等という流れにおいて現代の日本では国民が一致して支持するものとはいえない。しかし女性を家庭に縛る要因が社会慣行から、経済格差に置き換わり、劣悪な雇用条件下のパート等の非正規労働での就業か、家政婦的な役割に甘んじるかの選択に限定される現状をフェミニストは従来より批判してきた。[疑問点 ]

社会学者上野千鶴子は「社畜・専属家政婦になりたくないっていう点で若者・女性の利害が一致するならば、処方箋は出ている」「たとえば終身雇用制をなくす、離職・中途採用が不利にならないよう、労働市場の流動化を図るなどである」として[19]堅固な解雇規制を背景にした終身雇用制により、多くの女性の労働機会が結婚、子育てによる離職により非正規労働や劣悪な労働条件への就転職に限定されることを批判しており、解雇規制などの一部の大企業で働く労働組合員の雇用しか守られない現在の制度を変革し、キャリアにブランクのある中年女性や新卒での就職に失敗した若者にも機会が与えられるよう[疑問点 ]労働市場全体の流動化を求めている。

同一労働同一賃金[編集]

同一労働同一賃金は、競争市場であれば同じ商品・サービスの価格は1つに決まるという一物一価の法則を労働市場に当てはめたものである。その成立を阻害する規制は取り払う必要があると考えられている[20][21]

解雇規制と労働需要[編集]

内閣府の調査によれば、雇用保護規制が緩い国ほど就業率が高い[22]ミクロ経済学的にも、解雇契約における強行規定は雇用を減らすとされている[23]

2009年度の『経済財政白書』は、雇用保護規制の強い国ほど非正規雇用比率が高く、また平均失業期間が長いことを示している[24]。OECDによると、日本では期間1年以上の失業者の割合が2008年に33%に達し、加盟国平均の26%を上回った[25]

一方、国際労働機関ILO)のレイモンド・トレス国際労働問題研究所長は「労働者を解雇しやすくする規制緩和が、雇用を生み出したと裏付けるデータはない」と述べた。2008年の金融危機後に、解雇規制が緩和された欧州各国で雇用増につながった例はなかったという[26]

臨時雇用の割合については、ILO駐日事務所は「使用者が随意に解雇できる伝統が強い国であるアメリカ、オーストラリア、イギリスなどでは、雇用がほとんど保護されず、臨時雇用の割合は比較的低いままである」と指摘している[27]

なお、日本の労働力人口比率(就業者数/人口、米国では軍人は就業者数から除外)はドイツ・フランスより高く米国より低い[28][29]

労働力人口比率(就業者数/人口)  日本 ドイツ フランス 米国
1991 63.8 59.1 54.6 66.2
1996 63.5 57.4 54.8 66.8
2001 62.0 57.6 54.7 66.8
2005 60.4 58.5 55.2 66.0
2013 59.3 ..

解雇規制と労働生産性[編集]

OECDの「Employment Outlook」では、労働者保護規制(EPL)が労働移動をさまたげ、生産性に負の影響をもたらすとしている[30]。同機構の調査結果によれば、全要素生産性が向上したいくつかの国では、雇用期間が短い傾向にある。理由ははっきりしないが、新しいビジネスチャンスを掴むのに、一定の流動性が必要なことは明らかである。この点で、一定の国々は雇用規制を見直す必要がある。しかしながら、そうした制度変更は、企業に従業員訓練をうながすような、安定した雇用環境を作る必要性を考慮に入れなければならない、とされている[31]

二極化解消の処方箋[編集]

  • 非正規社員を削減する場合に、正規社員も削減しなければならない
  • 年金マクロ経済スライド制(勤労者の可処分所得が減った場合、年金も減らす)
  • 失業率が上がれば所得税率を上げる
  • 中間的な雇用制度の導入(10年程度の任期付き雇用制度)

二極化の解消には、これらの制度を法制化する必要があると考えられる[2]

大企業と中小企業の格差[編集]

中小企業の雇用は全体の7割をしめており[32]、組合員総数は平成21年で1007万8千人、推定組織率18.5%と厚生労働省調査[33]で算出されており、大企業の労働組合員の総数は労働人口の2割以下であるが、 裁判に訴えられる資力のある大企業の労働組合と、そうでない中小企業の労働者との間には、労働者保護の程度に大きな格差が生じている。裁判に訴える金銭的・時間的余裕のない中小企業の労働者には、判例法による労働者保護の実効性はほとんどない。よって、客観的に合理的な金銭解雇ルールを制定することが必要と考えられている。2008年制定の労働契約法に「金銭賠償による解雇ルール」を定めることが議論され、これが実現していれば、現状しかるべき補償もなく解雇されている中小企業労働者にとっては福音となったはずであるが、労働組合の合意は得られなかった[15][21]

労働者保護の観点から問題視されていた偽装請負について、連合会長・高木剛は 「バブル崩壊後、コスト削減でこういう雇用形態の人が製造現場にも入ってくるのを知りながら(労組は)目をつぶっていた。言葉が過ぎるかもしれないが、消極的な幇助。働くルールがゆがむことへの感度が弱かったと言われてもしょうがない」と述べ、2006年8月に日本経団連に対して是正を申し入れた[34]。また「電機連合」の中村正武委員長は2009年1月9日に日本経団連主催の労使フォーラムで講演し、与野党からの製造業派遣の規制の建議について、「性急な結論を出すべきではない」「製造業派遣を禁止すると、国際競争力がなくなり、電機産業はやっていけない」とし、製造業派遣を禁止することに慎重姿勢を示した[35][出典無効]

ブラック企業[編集]

蟹沢孝夫は流動的な労働市場と、労働市場からの退出を容易にするセーフティネットがあれば「正社員」という立場にしがみつく必要がなくなるので、労働者に理不尽を強いるような、いわゆるブラック企業は市場淘汰されていくはずであるとしている[36]

パワーハラスメント[編集]

法学者の大内伸哉は解雇規制が緩和されれば、会社は虐めやパワーハラスメントにより退職強要する必要はなくなり、転職市場が整備されれば、社員は嫌な会社にしがみつく必要が弱まるので、パワーハラスメントの問題状況も大きく変わっていく可能性があるとしている[37]

解雇規制と格差問題[編集]

池田信夫は雇用規制を身分差別の最たるものと評し[38]、こうした正規社員と非正規社員との格差について、「日本社会の本質的な問題は、インサイダーとアウトサイダーの身分格差が極限まで拡大し、しかもその負担が将来世代に転嫁されていることである。ノア・スミスが「日本の若者はどうして暴動を起こさないのか」と聞いてきたが、NYタイムズのファクラー支局長も同じことを言っていた。彼らから見ると、今の日本の若者の置かれている状況は「1970年代のイギリスと似ている」と述べている[38]

経済学者のトマ・ピケティが著した『21世紀の資本』によって格差問題が注目されているが、日本国外の反応を報道するNEWSPHEREは、『21世紀の資本』を題材としてフォーブスが「ピケティの著作をきっかけにして日本の格差について論じたコラムを掲載した。記事によると、日本社会の格差は、ドイツ、フランス、イタリア、カナダのそれをはるかに上回っているとされる。その一因となっているのが、終身雇用制であり、これは戦後の急発展・急速な産業復興の時期の遺物であるとしている。このため、正規雇用と非正規雇用の労働者の間で、賃金・雇用の安定などで、格差が生じている。国際通貨基金のレポートによると、非正規雇用の割合は、増えつつあるとされる。記事では、若年労働者・女性が、非正規雇用になりやすいことを挙げている」と報じた[39]

日本の貧富の格差は拡大傾向にあるが、所得格差が拡大しているのは決して日本だけではなくアメリカ、イギリスなど大半の国では拡大しており、拡大していないのはフランス、ベルギーなど少数にとどまる[40][41]

日経BPは「ジニ係数が0.6-0.7と「社会動乱がいつ発生してもおかしくない」レベルとされる」「厚生労働省によれば、2011年のジニ係数は0.5536となり、2008年の0.5318を上回って過去最大となった。0.5-0.6は「慢性的暴動が起こりやすい」レベルともされる」と報じ[42]、「アメリカほどの格差はないが、日本も格差社会に突入している」とした[42]

議論[編集]

大和総研は「多様化する個人の価値観が重視される中、雇用形態・労働条件も多様化していく必要がある」と指摘している[43]

経済学者の八田達夫は「雇用規制をなくすことは、一見不平等に見えるかもしれないが、長期で見れば平等化するだろう。つまり、既得権を持った正規労働者の生活水準の低下によって、既得権を持たない非正規労働者人の生活水準が上がり、効率化もできる」と指摘している[44]

経済学者の飯田泰之は「雇用の流動化は、日本経済の活性化に必要な条件である。なぜなら、誰かに生産性以上の賃金を払えば、別の誰かに生産性以下の賃金を払うことになるからである」と指摘している[45]。飯田は「正社員の好待遇・解雇規制を変えないと底辺から首切りが起こる。労組系はそれでも拒絶する[46]」「正社員の表面上の待遇を下げないで人件費を下げるために、非正規雇用が増えた[47]」と指摘している。また飯田は「不況下で雇用の流動化政策をやると、首切りだけをしやすくする状況となる」と指摘している[48]。また飯田は「日本は守らなくてもよい法律が多い。解雇規制は事実上大企業だけのものであり、中小・零細企業は気にしていない」と指摘している[49]

大竹文雄は「個別の規制強化は、より規制の軽い雇用形態への移転を生み出すだけであって、絞り込まれた正社員の枠は一向に増加しない」と指摘している[50]。大竹は「仮に失業を防ぐために解雇を抑制しても、新規採用が減る。若者の失業率が高くなることによる潜在的なコストは大きい」と指摘している[51]

経済学者の原田泰は「人が余っている時に雇用の流動化をしようとしてもうまくいかない。流動化とは首切りだとしか思われないからである。人手不足の状態であるなら、雇用の流動化とは生産性の低い仕事から高い仕事に人々が移ることだと正しく理解されるだろう。人手不足になれば、自然発生的に雇用の流動化が進む」と主張している[52]

経済学者の野口旭田中秀臣は「政府が特定の雇用制度を企業に押しつけるとすれば、それは無意味な政府規制である。雇用制度の改革は、政府が促進も抑制もすべきではない」と指摘している[53]

批判[編集]

正社員の解雇規制の緩和によって、望ましい社会を実現できるという考え方には批判もある。法学者の内田貴は、解雇規制緩和のみではいたずらに正社員の失業を増やすだけであって、必ずしも失業率の低下・雇用の増大という望ましい結果をもたらすことはできないとしている[54]。つまり、すでに就業している労働力を移転せずとも、外部市場に十分な余剰労働力がある場合には、新規産業は新たな労働力を確保しうると主張している(この場合、人材の優劣を考慮していない)。

2000年代以降、日本の失業率は5%台にまで達しており、すでに十分な余剰労働力が存在するとし[55]、転職コストの引下げや職業選びに際しての情報提供、なおかつ失業者・新規求職者へ労働訓練を施すことなしには雇用の流動化を実現することはできないという意見もある。経済学者の安藤至大は、若年層の雇用拡大につながるとの論に対して「会社は給与が高い中高年を安易に解雇することは無い」として疑問を呈する意見を出している[56]

田中秀臣は「非正規雇用と正規雇用の待遇を同じにすれば問題は解決するという議論があるが、停滞が続く中でやっても単に失業者を増やすだけである」と指摘している[57]。また田中は「日本では、技能・専門性が高い人たちの雇用の流動性が促されるのではなく、立場の弱い人たちを企業の都合でリストラしやすくするために、雇用の流動化が利用されている」と指摘している[58]。田中は「経済全体の労働需要が減退しているときに、雇用の流動化を促すことは、縮小するパイの奪い合いをさせる行為に等しい。人を失業の谷底に落としてから、自分を変えろ、失敗は自己責任だと言い放つのは問われるべき社会的罪悪である」と指摘している[59]。「正社員の賃金を下げ解雇しやすくすれば、正社員と派遣社員の垣根が低くなり、派遣社員が雇用される機会が増える」という議論について、田中は「単なる椅子取りゲームであり、正社員の賃金の低下だけで終われば、さらに景気を悪化させる可能性がある」と指摘している[60]

経済学者の伊藤修は「財界の人たちや『多様な働き方の提供』という理屈で労働保護規制を壊している有識者は、自分の家族を非正規労働者にしたいとは思うのだろうか。自分が無理なものを他人に押し付けることは、人間としてのモラルに欠けるのではないか」と指摘している[61]

厚生労働省出身の労働法政策の研究者である濱口桂一郎[62]によると、解雇規制が適用される雇用契約は日本と日本以外では大きく違っており、日本の解雇規制が先進国で最も厳しいというのは一面的な見方である。日本以外の主にヨーロッパの国々では、企業の業務を切り分け具体的な職務に対応する形で労働者と雇用契約を結んでいるので、その職務に必要な人員が減少すれば原則として整理解雇をすることができる。ただし、手続きに従わない不当解雇は厳しく規制されている。日本では、雇用契約で職務が決まっておらず、労働者は企業の中のすべての業務に従事する義務があり使用者はそれを要求する権利を持っており、この対価としてある職務に必要な人員が減少したとしても余剰人員を別の職務に異動させて解雇を回避する努力義務が生じているが、日本以外の国では不当解雇とみなされるような、残業命令や転勤辞令を拒否した労働者を解雇することや学生運動を理由に解雇することを最高裁は原則として認めており、日本の解雇規制が先進国で最も厳しいというのは違っているとしている。ただし、日本の中小零細企業では全く状況が違って経営不振による解雇は万能の正当事由と考えられており、ここでは解雇を規制する法律はほとんど守られておらず判例法理とは違っている状況がある。労働局あっせん事例で最も多いのは、残業代の支払いや有給を申し出たら態度が悪いと見なされて解雇されている事例で、この場合、解決金で最も多いのは10万円で8割が50万円以下である。こういった場合でも膨大な時間と費用を費やして裁判を行えば解雇無効の判決を得られるかもしれないが、裕福ではない大多数の中小零細企業労働者にとって現実的ではなく、これらの事例は裁判所に持ち込まれる件数に比べて非常に多いが、判例だけを見ている法律家や経済学者には見えづらい事例だと述べている[63]

経済学者の竹中平蔵は、日本の正社員は強く保護されて容易に解雇ができない非常に恵まれた存在であり、企業はリスクを回避するために非正規の雇用を増やしてきた。経済を成長させるために正社員の保護を緩和すべきと述べているが[64]、これに対して濱口は、日本の正社員は決まった職務がない契約でどんな業務でも従事する義務を負う代わりに雇用が保護されているのであって、雇用が保護されている点だけを他国と比べて非常に恵まれていると判断するのは一面的な見方であり、この重い義務を維持しながら雇用の保護を剥奪することには反対であると述べている。一方、日本の非正規雇用労働者は、整理解雇時の保障が少ないだけでなく不当解雇や雇い止めに対する保護も少なく低い賃金と悪い労働条件で働かされており、権利と義務のバランスが取れておらずこれを改善するべきとしている[63]

そして濱口は、不当な解雇がされやすい中小零細企業の労働者は、ドイツやスウェーデンのような金銭補償基準を法定した方が救われるのではないかと述べている[65]

大手メディアの論調と報道[編集]

毎日新聞では雇用規制の緩和について、「雇用規制を緩和するのであれば金銭補償・生活支援の普遍的なルールを定め、再就職に向けた職業訓練や職業紹介を実効性のあるものにしなければならない。実際、一部の中小企業では金銭補償がない解雇が横行しており、社員を使い捨てにする「ブラック企業」などもある。労働側も規制緩和に反対するだけでなく、現実的な改善に向けた議論に乗るべきである」としており[66]、労働組合側の一方的に反対する姿勢について疑義を評している。

読売新聞の小山孝によると、経済界は経済成長に必要な衰退産業から成長産業への人材移動を解雇規制が妨げているので緩和すべきと言っている。経営者側からは「解雇の基準を明確にすべき」「金銭解決も認めるべき」との要望があるが、労働者側は「安易な解雇が増え、労働者の生活を脅かす」と強く反対している。OECDの調査では日本は解雇規制が緩い方で[67]、しかも不当解雇が多いと指摘されている[68]

成長産業への人材移動は経済再生に欠かせないが、解雇規制の緩和だけ先行すれば混乱を招く。職業訓練の充実など再就職支援策と併せて考えていく必要がある。

としている[69]

各国の解雇規制[編集]

多国籍団体であるフレッシュフィールズブルックハウスデリンガー法律事務所によると復職に代わる金銭給付命令がない国で日本と韓国を挙げており、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、デンマーク、シンガポール、香港、オーストラリアでは、金銭解決が用いられており、解雇の金銭補償の金額は[70]

  • アメリカ:雇用契約上の損害、差別・ハラスメント禁止法令に違反する解雇には最大約3000万円
  • フランス:6-24カ月の給料
  • ドイツ: 上限は原則12カ月、最大18カ月(多くのばあい上限の範囲内で勤続年数×月収、年齢に応じて)
  • 英国:合計額は現在13,920ポンド(約240万円)が上限、計算法は勤続年数20年を上限として0.5(21歳以下)-1.5(41歳以上)週分×勤続年数、不当解雇の補償額は平均で9133ポンド(約156万円)、差別的な解雇や内部告発者を解雇した場合は上限なし
  • イタリア:小規模事業者は2.5-6カ月分で勤続年数が20年を超える場合は上限14カ月、大規模事業者は12-24カ月分(解雇手続に違反した場合はさらに6-12カ月分)
  • スペイン:上限は24カ月分の給料で33日分の給料×勤続年数(2012年2月の規制緩和後)、緩和前は上限42カ月分で45日分の給料×勤続年数
  • デンマーク:上限は30歳未満の従業員で半月分の給料、30歳以上の従業員は3カ月分の給料、勤続年数15年以上は6カ月分の給料など(通常は上限の半分から3分の2程度)
  • シンガポール:雇用契約で定められている解雇通知期間(解雇通知期間が定められていない場合は労働法上の解雇通知期間)の給料
  • オーストラリア:解雇されなければ得られたであろう報酬等を考慮して決定、上限ありで①26週間分の給与又は②Fair Work Commission (FWC)が定める「高収入基準」 (現在は129,300豪ドル(約1200万円))の半額のいずれか低い方、違法解雇に上限はなし

アメリカ・イギリス[編集]

アメリカでは雇用に対する規制が緩く、レイオフも容易である。非正規雇用比率は主要国の中で一番低く、失業期間も短い[71]。同様に雇用規制が緩いイギリスでも非正規雇用比率はアメリカに次ぐ最低水準である。

アメリカでは、差別やハラスメントを禁じる法令や公序に反する解雇については、雇用契約上の損害(解雇により得られなかった給料その他雇用契約上の利益から解雇後に現実に得た又は通常得られたであろう給料その他の利益を控除した額)に加えて不法行為上の損害を補償する必要がある。不法行為上の損害については、州によっては従業員501名以上の企業では3000万円程度、15-100名の中小零細では上限500万円といった上限が定められている[70]。イギリスの場合は不当に解雇されたことによる損失の補償は平均で約156万円、人種差別理由の場合は平均で約1749万円[70]

日本[編集]

OECDから2013年11月に発表された『雇用保護指標(Employment Protection Indicators)』(2013年)によれば、日本の一般労働者の雇用保護(「解雇手続の不便さ(regular procedural inconveniences)」「解雇予告期間および解雇手当(notice and severance pay)」「解雇の困難性(difficulty of dismissal)」の総合指数は、34か国中低いほうから10番目、有期労働者の雇用保護は、低いほうから9番目とされている[72]

一方で、『OECD Indicators of Employment Protection』(2013年)によれば、日本の正規雇用に対する「解雇の困難性(difficulty of dismissal)」指数はOECD平均2.30を上回る3.0であり、34か国中高いほうから10番目となっている。但しその指数を構成する5つの基準(不当解雇の定義(Definition of justified or unfair dismissal)、雇用保護が適用されない試用期間(Length of trial period)、不当解雇の補償(Compensation following unfair dismissal)、不当解雇の復職可能性(Possibility of reinstatement following unfair dismissal)、不当解雇への不服申し立てが可能な期間(Maximum time to make a claim of unfair dismissal))の内、一般的に解雇基準として議論される[要出典]「不当解雇の定義」はOECD34か国平均約0.39を僅かに上回る0.4であり、高い方から16番目(下から17番目)であり概ね平均的なレベルとなっている[73][74]

また、OECDの『雇用保護の厳格性(Strictness of employment protection)』(2013年)では「個別と集団の解雇(一般労働者)(individual and collective dismissals(regular contracts))」「個別の解雇(一般労働者)(individual dismissals(regular contracts))では34か国中下から4番目、「有期契約(temporary contracts)」では34か国中下から7番目となっている[75]

厚生労働省は、平成24年版労働経済の分析でOECD平均と比較して「日本は比較的雇用保護が弱い国である」とする一方、「第1指標の常用雇用要因と臨時雇用要因の差によって常用雇用が相対的に強く保護されているかをみると、2008年に比較可能な20カ国中7番目で、これら諸国の平均を上回るなど、比較的常用雇用を保護している国としてよい」としている[76]

ロイター通信は「日本の雇用慣行の硬直性は、国際比較でも群を抜いている。世界経済フォーラムの2012年のリポートでは、社員の採用・解雇のやりやすさに関するランキングで日本は144カ国中134位」とした[77]

韓国[編集]

韓国でも正規労働者を解雇しにくいが、2009年8月3日、全国経済人連合会(全経連)は、「双龍車事態で見た労使関係現実と課題」という題の報告書で、現行の勤労基準法24条では整理解雇は「緊迫した経営上の必要」がある場合に限定しているが、それを「経営上の必要」に緩和する事を主張した[78]。非正規雇用比率は日本と同水準にあり[79]、「88万ウォン世代」という語が流行語となるなど、ワーキングプアが社会問題となっている[80]

ヨーロッパ[編集]

EU2005年フレキシキュリティを取り入れる雇用戦略を提案した。2006年にはEUの雇用状況を分析する報告書「EUにおける雇用政策2006」でフレキシキュリティを特集し、加盟国に対してフレキシキュリティ導入を強く奨励している[81]

フランス[編集]

フランスでは雇用形態にかかわらず解雇規制が強く、解雇規制と失業率の高さ(特に若年層)の関連が指摘され問題となっている[82][83]。こうした状況を打開すべく、2006年にCPE(初期雇用契約)が導入されたが、学生・労働組合の抗議運動によって撤回された[84]

フランスの非正規雇用比率は日本と同程度でEU平均並みとなっている[85]

ドイツ[編集]

ドイツは一度採用したら解雇はほとんど無理と言われるほど厳しかったが、ゲアハルト・シュレーダー政権の下、法律を改め、解雇をしやすくした。また、失業手当の給付期間を短縮する一方、失業手当を社会扶助の同額まで引き下げた。短期的には失業者が500万人を超えたが、長期的には、雇用の流動性が高まり、逆に労働市場が拡大して失業者は減った[86]

イタリア[編集]

イタリアでも1970年にできた労働者の雇用を守る手厚い保護制度は、既存の正規雇用者を保護するために非正規雇用や若者の失業を増やし、海外からの投資や生産性の向上を妨げているとの批判を招いてきた。2012年6月27日、マリオ・モンティ政権が「構造改革による成長戦略」の柱と位置づけた労働市場改革法案が成立し、解雇が容易になった[87]

スペイン[編集]

スペインの労働市場は労組の発言力が強く正規社員の既得権(地方・業種ごとの労働協約によって決定される賃金システム、EU内で最も高額な解雇補償金)が保護されており、外国企業から雇用制度が硬直的と非難されていた。それに対して賃金や解雇コストが低い非正規雇用の割合は3割と先進国の中で最高水準に達しており、スペイン経団連(CEOE)は正規・非正規雇用の二重構造を撤廃する労働市場改革を行うよう求めていた[88]

スペイン経済危機 (2012年)後のスペインでは、2012年2月11日、政府は労働規定の抜本改革を発表、解雇容易に、賃金交渉の法律も改正された[89]

田村耕太郎(元参議院議員)はスペインの解雇規制について「解雇以前の問題であるが、産業間・勤務地はもとより企業内の配置転換に厳しい規制があり、簡単に労働者を異動させられない。正当解雇を行うためには、雇用者が、正当な解雇理由を労働裁判所に提示ないといけない。例え正当解雇を勝ち取っても莫大な解雇補償金(勤続年数一年あたり22日分)を払わねばならない。賃金も生産性ではなく地方・業種ごとの労働協約によって決定される。社会保障の雇用者負担も先進国の中では最も高い」「一度雇ったら簡単にクビにできないので、スペインでは非正規雇用が全体の雇用の30%を超え、欧州で最も高くなっている。スペイン政府も解雇規制が欧州で最高の失業率の源泉になっていることは認識しており、徐々に解雇規制を緩和しているが解雇のコストは高いままである」と評している[90]

脚注[編集]

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参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]