山鳥毛

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Camera-photo Upload.svg 画像提供依頼:国宝の日本刀、通称「山鳥毛」に関するの画像提供をお願いします。2019年6月
山鳥毛
指定名称 太刀 無銘一文字(山鳥毛) 一口 附 打刀拵[1]
別称 山鳥毛一文字[2]
刃長 79.5cm[3][注釈 1]
先幅 2.2cm[4]
鋒長 3.3cm[4]
反り[用語 1] 3.2cm[4][6][8][注釈 2]
重量 1.06kg[3]

山鳥毛(さんちょうもう[9]、やまとりげ[10]、やまどりげ[11]、さんしょうもう[12]、やましょうもう[13])は福岡一文字最盛期[9]鎌倉時代中期に作られたとされる日本刀の一つ[4]昭和27年3月29日に国宝に指定された[1][14]。国宝指定名称は太刀 無銘一文字(山鳥毛) 一口 附 打刀拵[1]。拵(こしらえ)は刀身の附(つけたり)として国宝に指定されている[1][15]

米沢上杉家に伝来し、上杉景勝の愛刀三十五腰の一口とされる[4]

作風[編集]

刀身[編集]

造り込み

形状は刀身に反りがあり、鎬(しのぎ)[用語 2]の筋が刀身の中央寄りにある鎬造(しのぎづくり)であり[16][17]、棟はしばしば見られる山型の庵棟(いおりむね)となっている[4][18]。反りの中心が刀身の手元寄りに位置する腰反りで[19]、その反りが高い[4]

丁子の花蕾と果実
刃文

鍛え肌は日本刀に最もよく見られる板目肌[用語 3]で、鍛え目がはっきりしている[4][21]。刀身の焼きの入っていない平地と呼ばれる部分には地沸(じにえ)という大きめの鋼の粒子が淡く見え[22]、一文字派の特徴である丁子刃[用語 4]のうち重花丁子(じゅうかちょうじ)の特徴を持つ大丁子乱れという華やかな乱れ刃となっている[4][24]。刃文は鎬に掛かるほどの大模様で[25]、刃の縁から刃先に向かう線である「足」や、刃の中に点として現れる「葉」(よう)などの「働き」が無数に存在し、ところどころ鋼の組織の荒いものやその集まりが線状に重なって輝く金筋(きんすじ)が確認できる[4][26]

切先

刀身の先端部である切先は3-4センチメートルの中切先で[27][28]、中でもがっしりとした、鎌倉時代中期の特色の猪首切先(いくびきっさき)を持つ[27][29]。猪首切先は棟から刃先までが広くて峰が少なく[7]、元と先の幅の差が緩やかで固いものを切るのに適性を持つ[30]

帽子

切先の刃文を意味する帽子は表と裏で異なる[31]。表側は乱れ刃の波の間隔の広い湾れ(のたれ)があり[32]、刃の先端部に進むに連れて箒で掃いた後のように見える掃きかけが確認できる[4][31]。裏側は同じく湾れがあるが、こちらは小丸に返るという、切先に向かって小さい円を描く刃文が見られる[4][31]

彫物

表裏に棒樋(ぼうひ)がある[4]。棒樋は鎬地に一本の太い溝を彫ることで、樋があるという場合一般的に棒樋を意味する[33]

茎(なかご)

使用する際は柄で覆われているは反りがあり[34][4]、生ぶ茎(うぶなかご)という制作時の茎がそのまま残った状態で現存する[27]。茎の先端は丸みのある栗尻で[35]、柄から茎が抜け落ちるのを防ぐために彫られた鑢目(やすりめ)は[34]、勝手下がり[用語 5]となっている[27]。刀身と柄を固定する目釘穴は2つある[27][34]。無銘であるため、個別の刀工名は判明していない[27][12]。これは削られたためではなく、元から銘がない状態となっている[37]

付近の刃に切り込みの痕が残っている[11]

外装[編集]

刀身に付属する打刀拵(うちがたなこしらえ)は室町時代後期の作品で全長110.2センチメートル、柄長27.8センチメートル[38][15]のない合口拵と呼ばれるもので[27]、滑り止めや手触りのために柄は藍韋(あいかわ)を巻き[34]、鞘は黒漆を塗る[4]。この鐔のない拵は上杉家以外ではほとんど見られないものとされる[38][注釈 3]。上杉家伝来の拵は後世にて形を変えられずに残ったものが多いとされる[39]。1997年の『日本のかたな』展の図録では謙信の好みに合わせて作られたとする考えが述べられている[40]

小刀の柄である小柄(こづか)と身だしなみを整えるための小道具である笄(こうがい)は[41]、赤銅魚々子地(しゃくどうななこじ)に高彫りで肉高に彫られた象嵌の虎が設置されている[42][4]。魚々子は切先が小円のを使って金属の表面を凹ませて粒が散らばるように加工する技法[43]魚卵の散らばる様に似ていることから名付けられ、赤銅の地に加えられることの多い処理とされる[44]

刀身が柄から抜け出すのを防ぐ目貫(めぬき)は[41]赤銅にそのまま虎の姿を容彫(かたちぼり)[用語 6]で表現している[12]。立鼓が強いと言われる、頭(かしら)という柄の先端に装着された補強部分が大きく[34]、手で握る部分が細く作られた形をとっている[39]。刀剣学者の佐藤寒山は特に柄形を後世では真似できない逸品と評している[46]

伝来[編集]

名称[編集]

名前の由来について佐藤は本作の美しさを賛美したものとして捉え、山鳥の羽や夕焼けの山からくるものと推察している[47]。また号に関しては仮名書きで「さんしようもう」と記された札が存在している[38]。福永は『双林寺伝記』の説について触れ、山火事の燃え上がる様から「山焼亡」とする説にふれているが、呼び名からそれはないとする見解を示している[48]

製作者[編集]

前述のとおり作者の特定はできていないが、福永は備前一文字の作品と考えられていることを記している[11]。しかしよく知られる吉房、則房、助真などの銘を持つものの作風とは異なるものと評されている[49]。福永は上杉の台帳ならびに天正十九年に記された『双林寺伝記』の記述から、かつては兼光の作品と考えられていたことに触れている[50]

所有[編集]

第二次世界大戦前後まで[編集]

刀剣研究家の福永酔剣は『日本刀大百科事典』にて上杉家の刀剣台帳での記述に言及し、弘治2年10月に上州白井城主である長尾憲景上杉謙信に上州に向かった際に献上した備前長船兼光の作であるとの記述を紹介している[11]。佐藤は本作を『武将と名刀』にて関東管領伝来と推測している[12]第二次世界大戦終戦後に上杉家から岡山県の愛刀家の元に渡る[38]1948年に開催された日本美術史総合展覧会では上杉家の所有となっている[51]1997年より岡山県立博物館に寄託される[14][52]

展示が予定されていた上越市立総合博物館[53](2013年)。改装後は上越市立歴史博物館と改称[53]

上越市購入の打診と白紙化[編集]

2016年8月23日新潟県上越市市長の村山秀幸が定例記者会見にて、個人が所有する山鳥毛を自治体で購入する方針を明らかにする[54]。この時の研究者による評価額は3億2000万円とされる[55]。同年9月6日には「国宝謙信公太刀(山鳥毛)収集市民会議」が発足し、購入のための資金獲得に動き始める[56]。それに対し、税金での購入に反対を示す署名活動が行われたほか[57]、『山陽新聞』は岡山県外への文化財の流出を懸念する記事を載せるなどの反響が見られる[58]。上越タウンジャーナルの2016年9月時点での調査では、アンケートで47%の上越市の住民が反対の意志を示している[59]。しかし市の予算である3.2億円に対し、所持者は3億2000万円に加えて上乗せされた金額である5億円を希望していたという齟齬が2017年5月に明らかになり[60][61]、金額の折り合いがつかず最終的に上越市は山鳥毛の購入を断念する[62]。この時の寄付金計7350万円はほぼ同年度末までに返還される[63]。この時、日本骨董学院学院長の細矢隆男は『日刊ゲンダイ』の取材に対し、本作が海外にて高額で落札され流出してしまう懸念を示している[64]

瀬戸内市による購入[編集]

展示が予定される備前長船刀剣博物館[65](2011年)。
クラウドファンディングの計画と議論

2018年1月、所有者から岡山県瀬戸内市に購入の打診が行われる[66]。瀬戸内市は外部の人員からなる評価委員会を設置し、評価委員会は6月に経済効果を含めた資産価値を5億円以上とする意見書をまとめる[67]。当初は8月から開始を予定していたが、7月に起きた西日本豪雨の影響で延期となる[68]。2018年6月21日、市民団体「国宝太刀『山鳥毛』の購入に疑問を呈する会」により、市議会への関連予算案の上程中止などの申し入れ書が武久へ提出される[69]。2018年6月26日のクラウドファンディング事業費は8時間の議論の結果、基金として積み立てた後一般会計への繰り入れが必要なことから重複分も含めて約17億円となることが決定する[70]

7月6日には「国宝『山鳥毛』購入活用プロジェクト」が内閣府地方創生推進事務局が推進する地域再生制度の認定を受ける[71]。このプロジェクトでは本作購入後、瀬戸内市全域において市のシンボルとして国内外に発信し、観光客の誘致につなげる狙いや地域の経済効果の向上を狙うこと、経費は「瀬戸内市山鳥毛里帰り基金」という企業版ふるさと納税で積み立てた基金を活用することなどが記されている[71]。瀬戸内市教育委員会社会教育課課長補佐の若松挙史はインタビューにて第二次世界大戦後に日本刀の作成が禁じられたこともあって刀工の数が長船では一人しかいなかったことにも触れ、職人の育成や技術発展にも期待している旨を述べている[72]。定期的に行われている瀬戸内タウンミーティング意見交換の中でも、9月8日に開催されたものから、本作購入に向けた取り組みについて市民との間で議論が行われる。以下はその概略をまとめたものとなる。

10月23日、瀬戸内市長の武久顕也が東京都内の記者会見にて、クラウドファンディングを用いた山鳥毛の購入を目指す旨を公表する[91]。これについて武久は税金購入による市内での意見の相違による分断というリスク回避と備前刀の情報発信[92]、加えて刀鍛冶の文化および技術継承に活かすことを目的と述べている[93]。その上で購入費、返礼品、保管先の設備強化のため最終的に11億6千万円を集める目標を明らかにする[93][注釈 4]。この資金確保の一環として、2018年12月に備前長船刀剣博物館にて制作された山鳥毛の写しを含む返礼品が展示される[95]。一方市民団体からの反対意見として、豪雨の影響もあり、災害対策や子育て支援を優先すべきとの意見も上がり[96]、前述のとおり延期される。『山陽新聞』によると、慎重論の中では町の現状に見合っていないとする意見や、維持管理費を示すべきとする意見が述べられている[66][注釈 5]。また瀬戸内市議会の11月定例会における一般質問では、本作の購入に基金も税金も使わないと述べている[99]

2018年度クラウドファンディングの内訳[70]。重複分を含む。
プロジェクトの難航と延長の決定、成就のための試み

プロジェクトの資金確保は難航し、1月29日に所有者へ連絡を入れ3月末まで期間を延長する[100]。また宣伝や返礼品のためにその時点で6200万円の経費が使用されたことも発表される[100]1月14日には武久が謙信に扮して岡山市にある吉備津彦神社にてプロジェクトのPR活動を行う[101]

その後2019年1月末までの集まった金額が2億5415万円と目標額に到達しないことから、2月14日武久は記者会見にて山鳥毛の購入にふるさと納税などの寄付で資金を調達する予定を撤回し、自治体の貯金にあたる「財政調整基金」から不足分を充当することを示す[注釈 6][103]。併せて関連議案を市議会に提出する[104]。クラウドファンディングの難航について武久は時間と見通しの不足を原因として挙げている[103]。また市民から業者への委託料が不当だとして住民監査請求が市監査委員に依頼される[103]。この決定への反対として2月25日に市民団体から中止を求める署名2137筆が提出される[105]。しかし3月に所有者から資金調達を待つという話が上がり、3月6日に撤回が議会に伝わり[106]、方針の転換への批判はありながらも、3月15日に議案の撤回は認められる[104]。その後この方針は瀬戸内市による購入に賛成する市民団体「刀剣インターネットコミュニティ」から4696筆、反対の「国宝太刀『山鳥毛』の購入に疑問を呈する会」から2月から集めていた署名を含む4231筆の署名を市議会に提出される[107]。3月20日、市議会の2月定例会は山鳥毛の購入資金調達を寄付によって集める補正予算案を可決、閉会する[108]。この時議会だよりで賛成意見として応援されている企業や人々の意向を尊重することが挙げられ、反対意見には地方財政法第3条に則っていない論拠の弱い予算案であるとの考えなどが挙げられている[109]。また市議会議員の室﨑陸海に購入によって議会と市の分断の発生が危惧されている[110]

2019年8月の市議会の定例において、築35年を迎える備前長船刀剣博物館の改修費用として1億4000万円が費用として計上される[111]。9月20日にクラウドファンディングの新たなサービスとして参加者に正式な所有権はないもののオーナー証が交付される「一口佩刀」を10月から開始することが公表される[112]。9月14日から開催された「一文字と長船」と題した展示の10月8日から14日にかけて[113]、備前長船刀剣博物館にて山鳥毛が陳列される[114]小説家和ヶ原聡司はこの展示が行われた際に地元のバス会社が一週間のみシャトルバスを無償運行させたことを記している[115]。この展示において本作の展示期間中に約5500人が来館し、最大で1時間半待ちの列が形成されるなどの影響が見られる[116]。11月21日、文化庁との協議の結果博物館の改修が急務ではなくなったとして目標額の6億円から展示施設の改修費用を除外した5億1309万円に修正する方針を明らかにする[117][118]

また、各企業や団体からの寄付が行われる。詳細は以下を参照のこと。

購入費用調達の達成とその後

2020年1月27日、購入費用が目標を上回ったことが報じられる[122]。これに際して2月17日、瀬戸内市は4月に文化観光部を設置して文化財などの管理を市長直轄にして教育や観光に役立てる施策を明らかにする[123]。武久は購入資金調達の2019年末の寄付額の増加の要因の一つとして、10月に行われた展示の影響に触れている[124]。2月14日から29日にかけて同作が岡山県立博物館にて展示される[125]。2月19日に開会された定例市議会にて売買契約のための議案が提出され[126]、3月17日に可決したことが報じられる[127]。22日には瀬戸内市に本作が引き渡される[128]

評価[編集]

本作は上杉景勝御手選三十六腰之一として知られ[38][注釈 7]、また鎌倉中期備前一文字の最高傑作とされる[2]。一方で中央刀剣会所属の鑑定家である山田英は本作について鎬の筋が通っていない、全体的に均整に欠ける田舎びた作品として評価に疑問を呈している[131][132]。研師の小野光敬は沸と匂の作風が対照的である相州物と備前物を比較する中で印象に残る作品として山鳥毛に触れ[133][134]、他の一文字の作品と地鉄の細かさが異なるとしている[134]。また、一文字の作品ではないとする意見や作品として洗練されていないとする考えにも触れつつも、本作が一文字の名作の中でも本来の水準を越えた作品であるとの考えを示している[134]。東京国立博物館研究員の佐藤寛介は本作の刃紋は偶発的な産物で唯一無二のものであると評している[135]。景勝が記した『腰物目録』では「上秘蔵」とされている[136]佐野美術館学芸員の渡辺妙子は本作について一文字派の刀の中で最も豪華な刃文を持つとして、この刃文は再現不可能と評されることを述べている[136]

1937年12月24日重要美術品に認定され[137]1940年5月3日に当時の国宝保存法に基づき旧国宝(文化財保護法下の重要文化財に相当)に指定される[138]。前述のとおり、1952年(昭和27年3月29日文化財保護法に基づく国宝(新国宝)に指定された[1]

後世への影響[編集]

本作は前述の通り倣いや写しが複数作成されている。中でも刀工の大野義光昭和59年に作成し[139]、代表作と評された写しを始め[140]昭和61年の作品や平成16年のものなど生涯で複数の山鳥毛の写しを作成している[141]。また大野の昭和61年の作である「太刀 銘 越後国義光作 (山鳥毛写し)」には白鞘師の廣井章久による拵の写しが付属している[142]。他にも瀬戸内市のクラウドファンディングの応援のため備前市の備前焼作家が作成した備前焼の山鳥毛は、岡山市内の神社への奉納が決まる[143]

サブカルチャーにおいてはスマートフォン向けアクションRPG『天華百剣 -斬-』に本作を擬人化した山鳥毛一文字(やまとりげいちもんじ)が2017年10月23日に実装される[144][145]。また2019年12月24日には刀剣育成シミュレーションゲーム刀剣乱舞 -ONLINE-』にて山鳥毛(さんちょうもう)が実装される[146]。特に後者についてはゲーム制作企業ニトロプラス代表のでじたろうが瀬戸内市の本作購入の記者会見のため武久にニトロプラス所持の写しを貸し出したり[147]日本放送協会の取材に対し瀬戸内市の購入計画との連携も要望があれば検討する旨を示している[148]。12月25日からは渋谷パルコ内の店舗である刀剣乱舞万屋本舗にて大野による本作の写しが展示される[149]朝日新聞はゲームのファンによるふるさと納税が前述した瀬戸内市のクラウドファンディングにおいて、企業からの大口の寄付と合わせて追い風となったことを指摘し[150]毎日新聞もキャラクターの実装がクラウドファンディングに影響を及ぼしたとの考えを述べている[151]

2020年2月9日、特別重要刀剣にあたる八文字長義と呼ばれる太刀が3500万円で東京都内の古美術店にて販売されたことを受けて、twitterなどで関連する自治体が購入すべきとの意見が出たことを秋田魁新報が報じた[152]。この時秋田魁新報では瀬戸内市でのクラウドファンディングを地域振興のための日本刀購入の一例として紹介している[152]。なお、この件に関して秋田市長の穂積志秋は2月13日の定例会見にて、金額の問題から手が出ないとの考えを述べている[153]。他に秋田市文化振興課課長の納谷信広も総合的に見て難しいとする考えを述べ、秋田県文化財保護室の担当者も緊急性と必要性が低いとしている[152]。最終的にこの刀は台湾の愛刀家が購入する[154]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 資料によっては79センチメートル[4]、79.2センチメートル[5]、あるいは80.9センチメートルとするものも存在する[6]
  2. ^ 資料によっては3.4センチメートルとするものも存在する[3]
  3. ^ 一方で法隆寺西円堂の所蔵品や同じ室町時代の風俗画である「犬追物図屏風」にその存在があることから、上杉家固有のものではないとする考えを大阪歴史博物館の内藤直子は示している[39]
  4. ^ 林原美術館の館長である谷一尚は、かつて収蔵されていた大包平が東京国立博物館が収蔵されるようになったことを悔いて、二度とそのような経験をしたくないとする旨も述べている[94]
  5. ^ 2019年5月13日に瀬戸内市は寄せられた疑問に対する回答一覧をホームページ上で示している[97]。その中で維持管理費は今までと大きな差がないとする見解を示している[97]。また瀬戸内市のウェブページ上でも購入が子供のためになるとする考えや経済効果への疑問、他のインフラストラクチャーの整備に投資すべきとする意見に対して、経済効果を明言するのは難しいとしつつも国宝となった本作を市が保有することの象徴としての利点に触れている[98]
  6. ^ 後に提示された質疑応答一覧でによると、あくまで予算は寄付で賄いつつ、その期間をより長く取るための予算として計上したと述べている[102]
  7. ^ 1996年米沢市上杉博物館の学芸員である角屋由美子による論文では、上杉景勝自身が選出した「御手撰三十五腰」の特定はできないとしているが[129]、後の時代にまとめられた景勝の直筆による「腰物目録」[129]、および昭和初期に記された「上杉家刀剣記録」のいずれにおいても山鳥毛の記載が確認されている[130]

用語解説[編集]

  1. ^ 峰の茎までの端と切先を直線で結んだ直線と峰の最大差[7]
  2. ^ 刀の先端から反対側の端まで続く、刃先と棟の中間に位置する稜線[7]
  3. ^ 木材の年輪のような模様を持つ地鉄の模様[20]
  4. ^ 丁子の実を並べたような模様[23]
  5. ^ 右下がり[36]
  6. ^ モチーフ自体の輪郭をそのまま目貫の形状とすること[45]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 日本国、昭和27年10月16日文化財保護委員会告示第21号(指定は3月29日付け)
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  3. ^ a b c 瀬戸内市 2019, p. 1.
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参考文献[編集]

外部リンク[編集]