京都市営地下鉄烏丸線

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京都市営地下鉄 烏丸線
烏丸線で運用されている10系電車(竹田駅)
烏丸線で運用されている10系電車(竹田駅)
基本情報
日本の旗 日本
所在地 京都府京都市
種類 地下鉄
路線網 京都市営地下鉄
起点 国際会館駅
終点 竹田駅
駅数 15駅
路線記号 K K
開業 1981年5月29日
最終延伸 1997年6月3日
所有者 京都市交通局
運営者 京都市交通局
路線構造 地上区間:竹田駅付近
車両基地 竹田車庫
使用車両 車両の節を参照
路線諸元
路線距離 13.7 km
軌間 1,435 mm標準軌
線路数 複線
電化方式 直流1,500 V 架空電車線方式
閉塞方式 車内信号閉塞式
保安装置 CS-ATC
最高速度 75 km/h
路線図
Kyoto Subway.PNG
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
tKBHFa
0.0 K01 国際会館駅
tBHF
1.6 K02 松ヶ崎駅
tBHF
2.6 K03 北山駅
tKRZW
賀茂川
tBHF
3.8 K04 北大路駅
tBHF
4.6 K05 鞍馬口駅
tBHF
5.4 K06 今出川駅
tBHF
6.9 K07 丸太町駅
tKRZt tSTRq
Subway KyotoTozai.png 東西線
7.6 K08 烏丸御池駅
tSTR
阪急Number prefix Hankyu Kyōto line.svg 京都本線
tSTRq tKRZt
烏丸駅
8.5 K09 四条駅
tBHF
9.3 K10 五条駅
STR+4 tSTR
JR西山陰本線E 嵯峨野線
STR tSTR
JR西:東海道本線
ABZql
tKRZ ABZq+r
A JR京都線A 琵琶湖線
STR+l
STR
10.3 K11 京都駅
KRZu
tKRZ KRZu
JR東海東海道新幹線 東海道新幹線
STR tSTR STRl
JR西:D 奈良線
tSTR
近鉄B 京都線
LSTR tBHF
11.1 K12 九条駅
tBHF
11.8 K13 十条駅
tKRZW
鴨川
tBHF
13.0 K14 くいな橋駅
tSTR+l tABZgr
LSTR tSTR tSTRe
STRl tKRZ ABZg+r
近鉄:B 京都線
tSTRe STR
KDSTe STR
竹田車庫
BHF
13.7 K15 竹田駅
LSTR
近鉄:B 京都線
HST
新田辺駅
LSTR
HST
大和西大寺駅
LSTR
近鉄:A 奈良線
tKHSTe
近鉄奈良駅

烏丸線(からすません)は、京都府京都市左京区国際会館駅から同市伏見区竹田駅までを結ぶ京都市営地下鉄の路線である。ラインカラーは   グリーン、路線記号は「K」。

概要[編集]

京都市初の市営地下鉄路線である。1981年昭和56年)に北大路駅 - 京都駅間が開業した。1988年(昭和63年)に京都駅 - 竹田駅間、1990年平成2年)に北山駅 - 北大路駅間、1997年(平成9年)に国際会館駅 - 北山駅間と順次延伸されている。北大路駅 - 十条駅間は烏丸通の地下を通り、同市中心部を南北に貫いている。開業当初は4両編成で運行されていたが、竹田駅への南進開業後は全列車が6両編成で運行されている。竹田開業の約2か月後から近畿日本鉄道(近鉄)京都線との相互乗り入れを行い、当初は国際会館駅 - 新田辺駅間で、後に近鉄奈良駅まで直通運転区間が拡大されている。烏丸線内はすべての駅が将来の増結に対応したホーム長となっている。近年の京都への観光客数の増加と比例するように利用者数は増え続けており、2016年度は一日平均約27万人の利用があった[1]。関西圏の地下鉄の中ではOsaka Metro御堂筋線谷町線に次いで3番目に利用者数が多い。

路線データ[編集]

路線の特徴[編集]

京都市内の主要観光地のうち、沿線に所在するものは京都御所(今出川駅、丸太町駅)や東本願寺京都駅五条駅)などにとどまっており、その他の主要観光地へは地下鉄東西線京都市バス京都バスなどの路線バス利用となることが多い。また、沿線には以下の大学が所在している。

運行形態[編集]

線内折り返し運転のほかに、竹田駅から近鉄京都線に乗り入れ相互直通運転を行っている。2012年3月20日改正ダイヤでは、昼間時間帯は1時間に8本(7分30秒間隔。線内折り返し5本、新田辺駅直通普通2本、近鉄奈良駅直通急行1本)が運転される。全列車が国際会館駅と竹田駅間を通しで運転しており、途中駅を始発駅・終着駅とする区間列車は設定されていない。

線内折り返し[編集]

線内折り返し列車は、昼間は1時間あたり5本運転される。多客期(ゴールデンウィーク・行楽シーズン・祇園祭大文字送り火)は増発される場合がある。

京都市交通局の車両と走行距離を合わせるため、近鉄の車両も運用されている。駅の行き先案内や列車の方向幕列車種別は表示されず、黒地で「 国際会館 」「 竹田 」のように行き先のみ表示される。なお、方向幕については、3200系には同様のものが別途用意されているが、3220系は列車種別表示を無表示にして運行する。

近鉄直通普通[編集]

近鉄京都線新田辺駅発着の列車が、昼間は1時間に2本(30分間隔)運転される。列車の方向幕には行き先の左に種別が青地で「 普通 」と表示される。国際会館行きの場合でも、種別表示のない線内折り返し用のものに変更されず、そのまま烏丸線に直通する[注釈 2]

早朝に1本のみ近鉄宮津発国際会館行き普通が運転されているが、近鉄宮津行きの列車はない。

近鉄直通急行[編集]

近鉄奈良駅発着の急行列車が、昼間時間帯に1時間に1本(60分間隔)、朝にも国際会館発のみ2本(土休日は1本)運転される。烏丸線内は各駅に停車し、近鉄線内は急行停車駅に停車する。列車の方向幕には行き先の左に種別が橙地で「 急行 」と表示されるが、国際会館行きの場合は竹田駅到着時に種別表示のない線内折り返し用のものに変更される。2000年3月15日のダイヤ改正で登場。2012年3月20日のダイヤ改正前は昼間時間帯は1時間に2本(30分間隔)運転されていた。

車両[編集]

自局車両[編集]

10系
近鉄線では地下鉄線と直通運転を行う竹田駅 - 新田辺駅・近鉄奈良駅間のみで運行。近鉄線のみでの運行はない。

今後、開業当初から運用している9編成をATOに対応した新型車両への置き換えを予定している[2]。2017年8月31日には総合車両製作所が「高速鉄道烏丸線新造車両デザイン検討業務」を1円で受注している[3]

乗り入れ車両[編集]

近畿日本鉄道

3200系
3220系

歴史[編集]

  • 1974年昭和49年):烏丸線起工(着工)。この年に発売された「記念メダルと乗車券のセット」で開業時の試運転に乗車可能であった。
  • 1981年(昭和56年)5月29日:北大路駅 - 京都駅間が開業。10系電車営業運転開始。
  • 1988年(昭和63年)
    • 6月11日:京都駅 - 竹田駅間が開業。
    • 8月28日:近鉄京都線新田辺駅まで相互直通運転開始。近鉄3200系電車の運用開始。
  • 1990年平成2年)10月24日:北山駅 - 北大路駅間が開業。
  • 1997年(平成9年)
    • 5月22日東西線の開業に先立って御池駅を烏丸御池駅に改称。
    • 6月3日:国際会館駅 - 北山駅間が開業し全線開通(正午から営業開始)。
  • 2000年(平成12年)3月15日:国際会館駅 - 近鉄奈良駅間直通の急行を運転開始(昼間時間帯は30分間隔で運転)。近鉄3220系電車の営業運転開始。
  • 2010年(平成22年)3月19日:白紙ダイヤ改正を実施。21・22時台の増発や、烏丸御池駅での乗り継ぎ時間の均等化などを行う。また、烏丸御池駅での烏丸線・東西線終電の全方向一斉発車作戦「シンデレラクロス」を開始。
  • 2011年(平成23年)3月25日:この日から開業当時より30年間使用された接近放送が更新され、入線メロディが導入された。ただし東西線で導入された発車メロディは採用されていない[注釈 3]。また、放送はこれまで上下とも女声であったものが上下別(上りは男声で下りが女声)となり、メロディも上下で異なるものを使用している[4]
  • 2012年(平成24年)3月20日:ダイヤ改正。昼間時間帯の急行を60分間隔での運転に減便。
  • 2013年(平成25年)3月23日:交通系ICカードの全国相互利用を開始。
  • 2014年(平成26年)12月20日:烏丸御池駅で可動式ホーム柵の稼働を開始(2015年度には四条駅、京都駅にも設置)。
  • 2015年(平成27年)10月2日:年末年始及びお盆期間を除いた毎週金曜日のみ終電を30分延長する「コトキン・ライナー」の運転を開始(烏丸御池駅での「シンデレラクロス」も実施)。
  • 2018年(平成30年)3月17日:ダイヤ改正を実施。平日ダイヤの7時台と10時台に各1往復及び15 - 17時台に2往復増便。平日・土休日ダイヤともに国際会館駅の始発を5分繰り上げる。

延伸計画[編集]

油小路通は高度集積地区に指定されており、活性化を期待して、竹田駅から近鉄京都線と分岐し横大路付近までの4.4kmを延伸する計画がある[5]。ルートは大手筋を経て、京阪本線中書島駅淀駅の間付近までとなっている[5][6]。近畿地方交通審議会(国土交通省の諮問機関)が2004年10月8日に中長期的に望まれる鉄道ネットワークとして、竹田駅以南の延伸計画を答申した[5][7]。2017年の京都新聞の取材に対し、市側は、地下鉄事業に多くの借金があることを理由に、工事着手は困難としている[7]

さらに、宇治川を越えて南進し、宇治川南部に計画されている洛南新都市[8]まで延伸する構想もあったが、近畿地方交通審議会の答申では触れられていない。

北端も岩倉地区まで延伸する構想があったが、こちらも近畿地方交通審議会の答申で一切触れられていない。

駅一覧[編集]

  • 全駅京都府京都市に所在。
  • 普通・急行:烏丸線内は各駅に停車。
  • 乗り入れ区間である竹田 - 新田辺・近鉄奈良間の停車駅は「近鉄京都線」を参照。
  • 2013年1月現在、九条駅を除く各駅の駅名標には近隣施設名が広告として併記されている[9]
駅番号 駅名 駅間キロ 営業キロ 1日平均
乗降客数[10]
(2016年度)
接続路線 所在地
K01 国際会館駅 - 0.0 25,932   左京区
K02 松ヶ崎駅 1.6 1.6 11,786  
K03 北山駅 1.0 2.6 14,083   北区
K04 北大路駅 1.2 3.8 30,328  
K05 鞍馬口駅 0.8 4.6 9,911   上京区
K06 今出川駅 0.8 5.4 27,675  
K07 丸太町駅 1.5 6.9 21,796   中京区
K08 烏丸御池駅 0.7 7.6 [* 1]46,194 京都市営地下鉄T 東西線(T13)
K09 四条駅 0.9 8.5 97,980 阪急電鉄HK 京都本線烏丸駅:HK-85) 下京区
K10 五条駅 0.8 9.3 13,852  
K11 京都駅 1.0 10.3 123,360 東海旅客鉄道■ 東海道新幹線
西日本旅客鉄道東海道本線A JR京都線琵琶湖線)・B 湖西線[* 2]山陰本線E 嵯峨野線)・D 奈良線
近畿日本鉄道B 京都線(B01)
K12 九条駅 0.8 11.1 5,047   南区
K13 十条駅 0.7 11.8 7,184  
K14 くいな橋駅 1.2 13.0 5,711   伏見区
K15 竹田駅 0.7 13.7 [* 3]51,649 近畿日本鉄道:B 京都線(B05)(直通運転・下記参照)
近鉄線直通運転区間 ○普通…京都線新田辺駅まで(ただし近鉄→烏丸線は近鉄宮津駅発国際会館駅行きが1本あり)
○急行…奈良線近鉄奈良駅まで
  1. ^ 東西線の乗降客数を含み、烏丸線・東西線相互間の乗り換え客数は含まない(つまり、烏丸御池駅の改札を通過した人数である)
  2. ^ 名目上の湖西線分岐駅は東海道本線(琵琶湖線)山科駅だが、すべての列車が京都駅に乗り入れる
  3. ^ 近鉄京都線直通客を含む

近鉄との連絡乗車券は、京都線の竹田以南の各駅と奈良線・橿原線の一部の駅までしか購入できない。

以下の駅は、近鉄線や周辺路線などに同名の駅がある。鴨川を挟んで1駅分ほど離れた場所にある京阪本線鴨東線の駅と同名だった駅もあったが、京阪側が中之島線開業時に駅名を変更した。近鉄の並行区間に同名の駅が所在する事例もあり、近鉄の路線図の一部では小さく「烏丸」と併記されているものもある。

駅の案内サインおよび駅名標は開業時からの独特のものが使われているが、前者については利用客の多い駅では駅ナカ商業施設「KOTOCHIKA」開業に合わせてユニバーサルデザインに準拠したものに更新されている。なお、東西線で導入されたステーションカラーについては烏丸線では採用していない。

2014年度(平成26年度)から駅に可動式ホーム柵を順次設置している(2014年度に烏丸御池駅、2015年度は四条駅・京都駅に設置し[11]、2021年(平成33年)度を目標に全駅に設置の予定[2])。

歴史的遺構の発見[編集]

烏丸線建設に先立って行われた発掘調査では、多数の遺構が発見された。遺物の一部は開通時に御池駅(現在の烏丸御池駅)のギャラリーで展示された。最大のものは旧二条城遺構であった。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 北大路・京都間 1236億円、京都・竹田間 1115億円、北山・北大路間 247億円、国際会館・北山間 456億円。
  2. ^ ただし乗務員によっては線内折り返し用の表示に変更されることがある。
  3. ^ 東西線用は櫻井音楽工房製作のメロディであるが、烏丸線用のメロディの製作元は不明。

出典[編集]

  1. ^ 京都市交通事業白書”. 京都市交通局. 2018年6月6日閲覧。
  2. ^ a b 市バス・地下鉄中期経営方針(平成28~31年度) (PDF) - 京都市交通局、2016年9月1日 4ページ参照
  3. ^ 入札執行結果詳細<物品> 入札番号:4293000510 京都市入札情報館
  4. ^ 地下鉄烏丸線におけるホームの安全対策の実施について”. 京都市情報館. 京都市交通局. 2012年1月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年9月9日閲覧。
  5. ^ a b c 平成16年近畿地方交通審議会答申第8号「京阪神圏において、中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」 (PDF) - 国土交通省近畿運輸局
  6. ^ 平成16年近畿地方交通審議会答申第8号「京阪神圏において、中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」(付図2) (PDF) - 国土交通省近畿運輸局
  7. ^ a b “夢幻軌道を歩く - (15)京都市営地下鉄烏丸線 三栖延伸部”. 京都新聞. (2017年3月3日). http://www.kyoto-np.co.jp/info/sightseeing/mugen/20170303_7.html 2017年4月11日閲覧。 
  8. ^ 平成元年運輸政策審議会答申第10号 答申図 (PDF) - 国土交通省鉄道局
  9. ^ 駅別名?実は広告です 京都市地下鉄、増収へ23駅導入 - 京都新聞(2013年2月6日付、同日閲覧)
  10. ^ 『京都市交通事業白書(事業概要)』平成28年度版 (PDF) - 京都市交通局
  11. ^ 平成26年度京都市交通事業予算概要 (PDF) - 京都市交通局、2014年2月7日 5ページ参照

参考文献[編集]

  • 『京都市営地下鉄烏丸線建設記録』北大路・京都間(1986年)、 京都・竹田間+北山・北大路間(1993年)、国際会館・北山間(1999年)
  • 今尾恵介(監修) 『日本鉄道旅行地図帳 - 全線・全駅・全廃線』9 関西2、新潮社2009年ISBN 978-4-10-790027-2

関連項目[編集]