ビル・ラズウェル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ビル・ラズウェル
Bill-laswell.jpg
基本情報
生誕 (1955-02-12) 1955年2月12日(63歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国イリノイ州
ジャンル ジャズファンクダブテクノアンビエントアヴァンギャルドワールドミュージック
担当楽器 ベース

ビル・ラズウェル(Bill Laswell、1955年2月12日-)は、アメリカ合衆国イリノイ州出身の音楽プロデューサーベーシスト

ジャズファンクダブテクノアンビエントアヴァンギャルドワールドミュージックまで広範に音楽を手がけ、関わったアーティスト、作品は膨大な数に上る。マテリアル、ゴールデン・パロミノス[1]、デッド・ライン、プラクシスなど、結成したユニットも数多い。

来歴[編集]

1960年代後半のファンカデリックなどのサイケ・ロックや、イギー・アンド・ストゥージズMC5などが活躍していたデトロイトガレージロックパンクシーンに影響を受ける。
1970年代ニュー・ヨーク実験音楽シーンに触発されてジョルジオ・ゴメルスキーのロフトに参入。ヘンリー・カウ、マグマなど多くのアーティストと交流を開始。
70年代後半 主要プロデューサー、パートナーとして、パリ在住のジョン・カラコスのレーベル、セルロイド・レコードでの制作を始める。国内外のアヴァンギャルド音楽のアルバムの配給を行う。
1978年頃、GONGビートニクデヴィッド・アレンニューヨーク・ゴングを結成。
1979年頃エンジニアのマーティン・ビシとともにブルックリンにてレコーディング・スタジオを設立。ブライアン・イーノをスタジオに招き、レコーディング。スタジオ・コンセプトが気に入ったイーノが機材を提供する。歴史的なノー・ウエイヴの録音やマイケル・バインホーン、フレッド・マーらと実験的ファンク・バンド「マテリアル」の活動を開始。並行してアート・リンゼイ、アントン・フィア、フレッド・フリスらとのゴールデン・パロミノスでの活動も行う。
1980年代ヒップホップミュージックシーンに合流し、ファブ・ファイブ・フレディとの『Change The Beat』やアフリカ・バンバータとのTime Zoneで12インチをセルロイドからリリース、ラップミュージックのオリジネイター、ラスト・ポエツのアルバムも配給する。
1983年、ラズウェル / マテリアル全面バックアップによるハービー・ハンコックの『フューチャー・ショック』が、スクラッチやエレクトロニクスを駆使したヒップホップの名盤として高い評価を受け、グラミー賞を受賞。初のソロ・アルバム『Baselines』を発表
1985年、フィリップ・ウィルソンと結成したバンド、デッド・ライン発表。マヌー・ディバンゴ、バーニー・ウォーレルジャコ・パストリアスらがゲストとして参加。 PIL『Album』(1985)、『Neo Geo』(1987)などの作品プロデュースの他、スライ&ロビーのリズムセクションを起用したミック・ジャガーShe's The Boss』(1985)、オノ・ヨーコ『Starpeace』(1985)などのアルバムや、実験的なスライ&ロビー名義のアルバム『Sly & Robbie "Language Barrier"』(1985)、『Rhythm Killers』(1987)なども制作している。 1986年にラスト・イグジットの活動を始め、グラインドコアノイズのサウンド・プロデュースへと実験を試みる。
この時期の主なプロデュース作品はモーターヘッド『Orgasmotron』(1986) 、イギー・ポップ『 Instinct』(1988)、ラモーンズ『Brain Drain』(1989)、ホワイト・ゾンビ『Make Them Die Slowly』(1989)などがある。
1990年代以降はクリス・ブラックウェルアイランド・レコードにAXIOM・レーベルを立ち上げて電子音楽デトロイト・テクノへの関心を高めフリー・ジャズダブと絡めて行く。
1991年、ペインキラー、プラクシスといったグループを結成し活動を開始。
デッド・ライン名義で、ブーツィー・コリンズやジョナス・エルボーグらと共演し、アルバムを制作した。 1992年のマテリアルのアルバム『Transmutation (Mutatis Mutandis) 』のレコーディングにはDJ KRUSH、DJ Spooky、ジャー・ウーブルファラオ・サンダースブーツィー・コリンズバーニー・ウォーレルウィリアム・S・バロウズをゲストに迎えて制作している。
レコーディング・エンジニアのオズ・フリッツとともにアフリカアラブアジアカリブなど世界各地でのフィールド・レコーディングや、それらを素材にしたダブ作品をサブ・ローザ・レーベルや多数のレコード・レーベルから発表する。1999年にサブ・ローザ・レーベルからカットアップを多用した作品『Hashisheen -The End Of Law』をリリースしており、ジェネシス・P・オリッジとの共同作品を収録している。
また1990年代中頃からリミックス・プロジェクトを初めて1997年ボブ・マーリー『Dreams of Freedom (Ambient Translations in Dub) 』、マイルス・デイヴィス『Panthalassa (the music of miles davis 1969 - 1974)』(1998) 、カルロス・サンタナ『Divine Light – Music from Illuminations & Love Devotion Surrender』(2001)などラズウエルの考察による再構築アルバムを制作している。
2000年代に入ると琉球アンダーグラウンドニルス・ペッター・モルヴェルら新世代のアーティストのリミックスも手がけ、インド音楽とダブを融合させたタブラ・ビート・サイエンスを始動させる。

主なユニット[編集]

  • マテリアル
    自己のレコード・レーベル、セルロイドから作品をリリースしている。ラズウェル以外のメンバーは流動的で、方向性もアルバムごとに変わる。4作目「Hallucination Engine」では、ジャズ、ファンク、ダブ、アンビエント、ワールドミュージックが絶妙にミックスされた。アルバム「One Down」ではホイットニー・ヒューストンがメジャー・デビュー前の歌手としての録音がある。
  • デッド・ライン
    ジャコ・パストリアス、ブーツィー・コリンズらとの録音がある。
  • ゴールデン・パロミノス
    ジョン・ライドン、マイケル・スタイプ(REM)、アントン・フィアーらも参加している。

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]