カービィのブロックボール

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カービィのブロックボール
Kirby's Block Ball
ジャンル ボールアクション
ブロックくずし
対応機種 ゲームボーイ (GB)
ニンテンドウパワー (NP)
ニンテンドー3DS (3DS)
開発元 トーセ
発売元 任天堂
プロデューサー 横井軍平
宮本茂
ディレクター 後野尋宗
プログラマー 山崎武士
広尾敏文
夜野幸
下河康
朱立
音楽 大山助三
高木了恵
美術 城山功
湖東夕
シリーズ 星のカービィシリーズ
人数 1人
メディア 4メガビットロムカセット
発売日 GB
日本 199512141995年12月14日
アメリカ合衆国 1996051996年5月
ヨーロッパ 199608291996年8月29日
NP
日本 200003012000年3月1日
3DS
日本 201110262011年10月26日
ヨーロッパ 201202092012年2月9日
アメリカ合衆国 201205172012年5月17日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRBE(6歳以上)
PEGI3
デバイス スーパーゲームボーイ対応
売上本数 日本の旗 32万本[1]
その他 型式
日本 DMG-AKXJ-JPN
アメリカ合衆国 DMG-AKXE-USA
ヨーロッパ DMG-AKXP-UKV
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カービィのブロックボール』は、1995年12月14日に日本の任天堂から発売されたゲームボーイブロックくずしゲーム。「星のカービィシリーズ」に登場するカービィを題材としたボールアクションゲームの第3作目。

カービィがボールとなり、パッドではじいてステージに配置されたブロックや敵を破壊したり、画面上を動き回る敵にカービィを当てて倒す内容で、後に他機種版も発売された。

システム[編集]

基本スタイルは通常のブロック崩しに倣われているが、ボールを下に落とすとミスとなる通常のブロック崩しとは異なり、ガーターと呼ばれるトゲに触れるとミスとなる。通常は下部にしかないガーターだが、ステージによっては下だけでなくに上や左右にもガーターがあり、それに対応して上下左右にあるパッドを駆使し、ボール(カービィ)を操らなければならない。

ゲーム中、「パワーアクション」となりパッドを変形させることができる。ボールがパッドに当たる直前にタイミングよくボタンを押すと、一定時間ボールから通常のカービィの姿に変化する。この状態だと、複数回ボールを当てなければ壊せないグレーブロックを1回当てるだけで破壊したり、通常の状態では壊せないパワーブロックを破壊することができる。また、カービィ状態の時はガーターに触れてもミスにはならない。

ステージ中には様々な敵が登場するが、触れてミスになるわけではなく、ボールを当てれば倒すことが出来る。特定の敵を倒すとコピー能力が使用可能になる。

また、画面内にはアイテムも設置されており、これらによりスコアが増えたり、ボールが増えたりする。さらに4つのミニゲームも存在する。

本作はステージのマップを選択して攻略する形式。各ステージは「ブロックエリア」「ターゲットキャラエリア」「ボスエリア」の3つのエリアとエリアごとに5ラウンドで構成。ボスエリアにはボスが待ち構えており、こちらは敵キャラを倒す必要がある。なお、ボスエリアではスターブロックの取得分だけガーターでのミスを防ぐ。

ステージ1から10まではそれぞれスコアの「ボーダーライン」が設定されており、ボーダーラインを越えてクリアするとマップ上に旗付きのマークが立つ。最終ボスであるデデデ大王の待つステージ11には全てのマップでボーダーラインクリアを成立させなければ挑むことはできない(真のエンディングが見られない)。

ブロックの種類[編集]

ホワイトブロック
ボール状態で破壊できる。小・中・大の3種類あり、得点も異なる。大をボール状態で破壊すると小4つに分裂するが、カービィ状態なら1発で破壊できる。
グレーブロック
ボール状態で触れるとホワイトブロックになる。得点はホワイトブロックの2倍。カービィ状態なら1発で破壊できる。
スターブロック
ターゲットキャラエリアで出現する。ブロックを破壊することで、その分ボス戦でのガーター接触を防ぐ。全てのスターブロックを破壊すると残機が増える。
スイッチブロック
全てのスイッチブロックを破壊すると、30カウントの間、全てのブロックがスルーブロックに変化するラウンドボーナスが開始される。この間に全てのスルーブロックを破壊すると、ブロック数に応じたボーナス点が獲得できる。
スルーブロック
ラウンドボーナス中に出現。通常のボールでも貫通する。
得点ブロック
ボールのヒット毎に得点が加算され、7回当てると消滅する。コピー能力を使用すると残機が増える。
パワーブロック
パワーアクションによるカービィ状態でのみ破壊可能。
ピンボールブロック
接触すると高速でボールが反射される。
能力ブロック
コピー能力でのみ破壊可能。
破壊不能ブロック
ボール状態・カービィ状態・能力使用時のいずれも破壊出来ない。アイテムの「クラッシュ」を使用時のみ破壊出来る。
ワープスター
接触するとボーナスステージ(後述)やボスエリアへ移動する。

アイテム[編集]

画面内の敵キャラクターを倒すと出現する。

リンゴ・キャンディ・ケーキ
1000・1500・2000点分スコアが上昇する。
クラッシュ(爆弾)
破壊不能ブロックを消去する。
チェンジャー
コピー能力が選べる。
フリップ
ホワイトブロックとグレーブロックが反転する。
レプリカ
画面内のボールが増加する。この状態では能力を使用出来なくなる。どちらかのボールがガーターに触れると解除される。

コピー能力[編集]

特定の敵を倒すと、コピー能力が使えるようになる。能力は基本的にいつでも使うことができ、回数制限は無い。いずれの能力でも、能力を発揮した状態でブロックを破壊すると得点が2倍になる。能力発揮時にガーターに触れると、能力は失うがミスにはならない。

スパーク
一定時間ブロックを壊しながら貫通する。
ストーン
ブロックを壊しながら真下へ落下する。
ニードル
一定時間停止する。パッド上でタイミングよく発動させると、パッドに止まることができる。そこからパッドを動かしたうえで再発射も可能。ブロックに針が触れると破壊できる。
バーニング
ブロックを壊しながら真上へ上昇する。

ボーナスステージ[編集]

ステージ中のワープスターに触れると、フィールドマップ中央に移動する。4つのミニゲームの中から1つ挑戦する事ができる。

エアホッケー
敵キャラクターのユーフォーと対戦する。パッドでボールを弾いて相手のゴールに入れる。ボールは全部で3球あり、ゴールに入れた分だけ残機が増える。
アップクラウド
雲をボールで下から当てて上部のゴールに移動させる。雲は3つあり、ゴールに近い順に1機・2機・3機増える。ボールを落としてしまうと強制終了となる。
アップダウン
制限時間60秒以内に4列あるパネルの絵柄を揃えると残機が増える。ボールをパネルに直接当てるとパネルが上がり、ボールが床に当たるとパネルが下がる。絵柄は3種類で、デデデ大王は1機、星は2機、カービィは3機増える。
スターキャッチャー
中央のカービィが吐き出してくる星をパッドでキャッチする。星に混じって出す爆弾をキャッチすると強制終了となる。星を10個獲得するごとに残機が1増え、30個獲得すると更に2機増えるので最大5機増やす事ができる。

ボスキャラクター[編集]

その他の敵キャラは星のカービィシリーズの登場キャラクター一覧を参照。

他機種版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考 出典
1 カービィのブロックボール 日本 200003012000年3月1日
ゲームボーイ トーセ 任天堂 フラッシュロムカセット
ニンテンドウパワー
-
2 カービィのブロックボール 日本 201110262011年10月26日
ヨーロッパ 201202092012年2月9日
アメリカ合衆国 201205172012年5月17日
ニンテンドー3DS トーセ 任天堂 ダウンロード
バーチャルコンソール
- [2][3]

スタッフ[編集]

  • ディレクター:後野尋宗
  • CGデザイナー:城山功、湖東夕
  • アニメーション:三浦一弥、大久保良子、久保田早苗
  • マップ・デザイナー:久保比路良、滝川一郎
  • プログラマー:山崎武士、広尾敏文、夜野幸、下河康、朱立
  • 音楽:大山助三、高木了恵
  • マネージメント:角田敦
  • スーパーバイザー:田邊賢輔、藤井英樹
  • スペシャル・サンクス:昌草正雄、山上仁志、岡本健児、馬章武治、福島仁
  • プロデューサー:横井軍平宮本茂
  • エグゼクティブ・プロデューサー:山内溥

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム星3 / 5[4]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー7.875/10点[5]
ファミ通25/40点[6]
ファミリーコンピュータMagazine21.4/30点[7]
Jeuxvideo.com16/20点[8]
Planet Game Boy5/5点[9]
ゲームボーイパーフェクトカタログ肯定的[10]
項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.8 3.3 3.3 3.7 4.1 3.3 21.4
  • ゲーム本『ゲームボーイパーフェクトカタログ』では、4種類あるコピー能力を活用したカービィらしいアクションやボーナスゲームが複数収録されている点や、それに付随してハイテンポなBGMがある事で「高クオリティにまとまった1作」と肯定的に評価した[10]

脚注[編集]

  1. ^ VGChartz”. 2018年8月29日閲覧。
  2. ^ 木原卓 (2011年10月19日). “週刊ダウンロードソフトウェアカタログ 2011年10月第5週分”. GAME Watch. インプレス. 2021年1月17日閲覧。
  3. ^ カービィ+ブロック崩し=『カービィのブロックボール』3DSバーチャルコンソールで配信”. iNSIDE. イード (2011年10月26日). 2021年1月17日閲覧。
  4. ^ Kirby's Block Ball”. All Game (1996年5月). 2012年8月21日23:33閲覧。
  5. ^ “Review Crew: Kirby's Blockball〔ママ〕”. Electronic Gaming Monthly (84): 28. (July 1996). 
  6. ^ a b カービィのブロックボール まとめ [ゲームボーイ]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2021年1月17日閲覧。
  7. ^ a b 超絶 大技林 1998, p. 468.
  8. ^ Test : Kirby's Block Ball” (French). Jeuxvideo.com (2010年11月19日). 2015年8月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月2日閲覧。
  9. ^ Step Back in Time”. Planet Game Boy. p. 98 (1999年6月). 2015年8月2日閲覧。
  10. ^ a b 前田尋之 2018, p. 112- 「Chapter 2 ゲームボーイソフトソフトオールカタログ 1996年」より

参考文献[編集]

  • 「超絶 大技林 '98年春版」『PlayStation Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、468頁、ASIN B00J16900U 
  • 前田尋之『G-MOOK154 ゲームボーイパーフェクトカタログ』ジーウォーク、2018年11月29日、112頁。ISBN 9784862978226 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]