ちゅうバス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ちゅうバスの車両 多磨町ルート 府中駅 日野・リエッセ 屋根上CNG(B20335号車)
ちゅうバスの車両 北山町循環 府中駅 日野・リエッセ 室内CNG(B20325号車)

ちゅうバスは、東京都府中市コミュニティバスである。京王バス中央・府中営業所が運行受託している[1]

2003年12月1日に4路線が開業し、現在は5路線7ルートが運行されている。うち6ルートは京王線府中駅を起点とする。2010年に開業した最新の四谷六丁目ルートでは、初めて中河原駅が起点となった。

概要[編集]

名称は、府中市の「中(ちゅう)」。「ちゅう」がねずみの鳴き声にかぶる事から「ねずみのように機敏で小回りのきくバス」という意味も込められている。

キャッチフレーズは「ちゅう」をアルファベットの"Chu"と置き換え、"Community bus in Heartful and Useful"(優しさと利便性をもつコミュニティバス)。

シンボルマークには、ピンクのねずみのキャラクターが採用されている。キャラクターの名前は、府中市公式サイトの画像ファイル見出しとして「ちゅう太(ちゅうた)」という名前が使われているが、公式発表では明確な記載がない。尻尾が葉の形をしているのは、府中市の掲げる「緑の府中」を意識して。

環境に配慮して、燃料に圧縮天然ガスを使用するCNG車両も運行されている。

沿革[編集]

2003年(平成15年)12月1日、ちゅうバス開業。府中駅より北東方面の多磨町ルート、南東方面へ是政駅を経由する是政循環、南西方面へ中河原駅を経由する南町・四谷循環、北西方面の北山町循環の4路線が運行開始。

2008年(平成20年)3月25日、府中駅より武蔵野台駅方面への押立町・朝日町循環が新設。東南東方面の「押立町・朝日町循環 押立町ルート」(以下「押立町ルート」)、東方面の多磨駅へ至る「押立町・朝日町循環 朝日町ルート」(以下「朝日町ルート」)の2ルートが運行開始。

この押立町・朝日町循環は、京王バスの一般路線バスとして運行されていた府31系統(府中駅 - 武蔵野台駅南口 - 競艇場前駅南口)を再編したものである。

前身となった府31系統は、1997年(平成9年)に府中市が交通不便地域の解消を目的として、京王電鉄バス(当時)にミニバス(日野・リエッセ)2台を寄贈した上で運行開始した、コミュニティバス的性格の強い路線であった(「ちゅうバス#押立町・朝日町循環の項も参照」)。

府31系統時代のルートは、府中駅 - 東府中駅 - 白糸台一丁目 - 武蔵野台駅南口 - 車返団地 - 押立町三丁目 - 競艇場前駅南口の往復運行であった。

このルートをコミュニティバスの一部として取り込み、朝日町通り - 多磨駅東口(朝日町ルート)と、清水下通り - 府中駅(押立町ルート)の経路を新設した上で、武蔵野台駅で従来の経路を分断して乗り継ぎで対応することとしたものである[2]

ちゅうバスへの再編により、同日をもって府31系統は廃止された。この際の延伸・経路変更にともない、府31系統のルートは武蔵野台駅で分断されたが、利用者の便宜のため武蔵野台駅での相互無料乗り継ぎが可能とされた。そのため「押立町・朝日町循環」として一つの路線として扱われている。

また押立町・朝日町循環の新設に合わせて、ちゅうバスのダイヤ改正が行われ終車時刻が延長された。同時に南町・四谷循環、北山町循環でも経路変更・路線延伸されている。

2010年(平成22年)3月29日、中河原駅より北西方面の「南町・四谷循環 四谷六丁目ルート」(以下「四谷六丁目ルート」)が運行開始。府中駅周辺を経由しない初の路線であるが、一部重複区間があるため「南町・四谷循環」に加えられる形となった。

四谷六丁目ルートの新設により、従来の南町・四谷循環は「南町・四谷循環 よつや苑西ルート」(以下「よつや苑西ルート」)に改められ、中河原駅において相互無料乗り継ぎの扱いを始めた。中河原駅では発着時間が調整され乗り継ぎの便宜が図られている(重複区間での乗り継ぎには非対応)。四谷六丁目ルートの開業により、ちゅうバスは5路線7ルートとなった。

2017年(平成29年)4月17日、北山町循環・是政循環・四谷六丁目ルート・朝日町ルートで、ダイヤ改正と経路変更が行われた[3]

運行内容[編集]

運賃[編集]

運賃は全線均一、1乗車につき全線100円。大人・子供同額、未就学児は無料。市内を走る一般路線バスのほとんどは運賃後払いだが、「前乗り・後降り」方式で乗車時に運賃を支払う。

現金および「専用回数券(21枚つづり2000円、ちゅうバス車内または府中営業所で購入可能)[1]」のみが使用できる。バス共通カードPASMOSuica東京都シルバーパス・その他乗車券は利用できない。

無料乗り継ぎ[編集]

以下の路線は、接続する該当バス停で無料乗り継ぎができる。その際、降車するちゅうバスの乗務員から乗継券を受け取る必要がある。この乗継券は、乗り継いだちゅうバスの乗務員によって乗車時に回収される。

  • 武蔵野台駅南口:押立町・朝日町循環「押立町ルート」と「朝日町ルート」
  • 中河原駅:南町・四谷循環「よつや苑西ルート」(府中駅 - 中河原駅間)と「四谷六丁目ルート」

両路線が乗り入れる停留所であっても、上記停留所以外での乗り継ぎには対応していない。

接続両路線で発行される乗継券は、それぞれ外見が異なるため誤用できないようになっている。また乗務員によって日付が記入されるため当日中しか使用できない。

5路線7ルート[1]のうち、6ルートが京王線府中駅を起点としている(一部始発を除く)。最も新しい「南町・四谷循環 四谷六丁目ルート」では初めて中河原駅が起点となった[4]

現行路線[編集]

ちゅうバスでは各ルートごとにラインカラーがあり、バス乗り場や車体の行先表示がわかりやすいように色分けされている。以下ルート名の前にラインカラーを示す。

多磨町ルート[編集]

府中駅の北東方面、府中駅 - 多磨町間を片道運行。多磨町、多磨霊園府中の森芸術劇場府中の森公園、ルミエール府中などの近辺を走行する。

  • 多磨町ルート : 府中駅 - (中央文化センター→ / ←ルミエール府中) - 富士見通り東 - 府中市美術館 - 府中の森公園 - 芸術劇場 - 東府中駅 - 府中工業高校 - 人見街道入口 - 多磨霊園表門 - 多磨町
    • 2003年12月1日運行開始。
    • 所要時間約30分(片道)、運転間隔30分(府中駅発 8:00 - 19:30、多磨町発 7:50 - 18:50)。

是政循環[編集]

府中駅の南東方面、府中駅 - 是政駅間を循環。是政、東京競馬場多摩川競艇場、是政文化センターなどの近辺を走行する。

専用カラーの中型車(レインボーII)で運行される。一般塗装車により臨時運行されることもある。

2010年(平成22年)3月31日、調布駅 - 是政駅間を結ぶ京王バス調50系統が廃止され(車返団地折返場までの調51系統にに短縮)、是政駅では一日3往復の府61系統と並び、数少ないバス路線となった。

2012年より2015年1月まで、中央道府中バスストップ府中スマートIC併設工事のため、一部区間を迂回して運行された。

  • 是政循環 : 府中駅 - (→ / ←府中町二丁目) - 競馬場正門通り - 競馬博物館 - 清水が丘二丁目 - 是政一丁目 - (中央道府中バス停下→ / ←) - 鶴巻公園 - (是政五丁目→ / ←) - 是政駅
    • 2003年(平成15年)12月1日運行開始。
    • 所要時間約35分(循環)、運転間隔30分(府中駅発 8:05 - 19:35、最終便は是政駅止まり)。

南町・四谷循環[編集]

市内南西部の南町・四谷地区を循環する2つの系統。中河原駅でよつや苑西ルート - 四谷六丁目ルート間の相互乗り継ぎが可能(車内で乗り継ぎ券を発行)。

よつや苑西ルートは府中駅発着でよつや苑西を循環。府中本町駅分倍河原駅府中市郷土の森博物館中河原駅、住吉町、四谷などの近辺を経由する。

四谷六丁目ルートはちゅうバスで唯一府中駅を通らないルートで、中河原駅から発着し四谷六丁目を循環。住吉町、四谷、日新町、三屋通りなどの近辺を経由する。

日新町・四谷北西部はかつて京王バスの分53系統が、分倍河原駅 - 日野駅間を約20分間隔で運行していたが、沿線のNEC府中事業所の通勤利用に左右され本数が激減して朝夕数本の運行となった。この減便を補完する役割もある。なお、南町・四谷循環の開設に前後して分53系統は毎日上下1本にまで削減。2012年4月からはさらに削減され、日野駅発が平日朝に1本運行されるのみとなった。

2011年8月15日より、一部ルートの再編・延伸が行われている。

  • よつや苑西ルート : 府中駅 - (→ / ←第一小学校) - 府中市役所 - 本町二丁目(府中本町駅入口)- (分倍河原駅→いきいきプラザ東→) - 武蔵府中税務署 - 中央道下 - 郷土の森西 - 中河原駅 - 稲荷神社 - 四谷駐在所西 - 四谷三丁目西 -(→ / ←四谷三丁目) -よつや苑西
    • 2003年(平成15年)12月1日運行開始。
    • 所要時間約96分(循環)、運転間隔30分(府中駅発 7:59 - 19:29)。
    • 分倍河原駅に入る経路は往復とも同一順序。
    • 朝に中河原駅→よつや苑西循環→府中駅行きの便が1本と、中河原駅→分倍河原駅→府中駅行きの便が1本ある。
    • 夜の18:29・18:59発の便は府中駅→よつや苑西循環→中河原駅まで、19:29発のバスは府中駅→分倍河原駅→中河原駅止まり。

 

  • 四谷六丁目ルート : 中河原駅 - 稲荷神社 - (日新小学校→ / ←四谷駐在所西←三屋通り中) - 四谷六丁目
    • 2010年(平成22年)3月29日運行開始。
    • 所要時間約27分(循環)、運転間隔30分(中河原駅発 8:02 - 19:32)

北山町循環[編集]

市内北西の西原町、北山町などを循環する系統。分倍河原駅、美好町、東芝南門、本宿町、武蔵台文化センターなどの近辺を走行する。

  • 北山町循環 : 府中駅 - (→ / ←第一小学校) - 市役所西 - 分倍河原駅 - 美好町二丁目 - 東芝南門 - 本宿小学校 - 西原町北 - (第七小学校正門→ / ←武蔵台文化センター西) - 北山町四丁目
    • 2003年(平成15年)12月1日運行開始。
    • 所要時間約56分(循環)、運転間隔30分(府中駅発 8:15 - 19:45、最終便は武蔵台文化センター西止まり)

押立町・朝日町循環[編集]

市内東部と府中駅を結ぶ2つの系統で、上述の通り両系統を組み合わせて循環系統として扱っている。武蔵野台駅で押立町ルート - 朝日町ルートの相互乗り継ぎが可能で、車内で無料乗り継ぎ券を発行している。

武蔵野台駅での押立町ルート - 朝日町ルート(朝日町・多磨駅方面)乗り継ぎに配慮したダイヤ設定となっているが、押立町ルート - 朝日町ルート(若松町・府中駅方面)乗り継ぎの場合は20分ほど待ち時間が必要となる。

押立町ルートは循環区間の南側を通る系統で、東京競馬場を経由して小柳町、押立町などを通る。朝日町ルートは循環区間の北側を通る系統で、東府中駅、若松町、白糸台、朝日町、榊原記念病院を通る。

上述のとおり、1997年より京王バスが運行していた府31系統をコミュニティバスとして再編した路線で、各ルートとも一部区間が重複している。

府31系統からちゅうバスへの移行当初は60分間隔の運行であったが、当初より他の路線同様の30分間隔の運行が目指されていた[2]。その後利用者からの要望も多かったことから、2011年11月1日から2012年3月31日までの実験運行を経て、2012年4月1日より正式に30分間隔での運行が開始された。

  • 押立町ルート : 府中駅 - (→ / ←府中町二丁目) - 競馬場正門通り - 競馬博物館 - 清水が丘二丁目 - 小柳町二丁目 - 小柳公園 - 競艇場前駅南口 - 小柳公園 - 押立町西公園 - 府中東高校 - 車返団地 - 武蔵野台駅南口
    • 2008年(平成20年)3月25日運行開始。
    • 所要時間約36分(片道)、運転間隔30分(府中駅発 7:50 - 19:20、武蔵野台駅南口発 8:00 - 19:00)
  • 朝日町ルート : 府中駅 - (→ / ←府中町二丁目) - 八幡宿東 - 八幡町二丁目 - 東府中駅 - 若松町一丁目西 - 多磨霊園駅入口 - 白糸台三丁目 - 武蔵野台駅南口 - 白糸台三丁目 - 榊原記念病院 - 白糸台 - (→ / ←警察学校) - 朝日町 - 警察大学校 - 東京外国語大学前 - 多磨駅東口
    • 2008年(平成20年)3月25日運行開始。
    • 所要時間約30分(片道)、運転間隔30分(府中駅発 7:49 - 19:19、多磨駅発 8:31 - 19:01)

車両[編集]

「緑の府中」を表現したグリーンの、ちゅうバス専用カラーの車両で運行される。現行車種は以下のとおり。

小型車、ステップリフトバス、CNG車(1台のみディーゼル車)
小型車、ノンステップバス
中型車、ノンステップバス(是政循環専用)

2003年の運行開始時に日野自動車の小型路線バス、リエッセが新車導入された(その後も2011年の生産終了まで、ポンチョと並行して追加導入)。

リエッセは、燃料に圧縮天然ガスを使用するCNG車となっている。ガスボンベを屋根上でなく車内に積んだ室内CNGタイプの車両もあり、外見ではわかりにくい。室内CNG車では車内後部にボンベを積むため、後部座席がその分少なくなっている。ポンチョ、レインボーII(およびリエッセの最後期の1台)は通常のディーゼル車である。

リエッセはツーステップバスであるが、降車口に車椅子用リフトを装備したステップリフトバスが使用されており、車内には車椅子優先スペースも設けられている。

その後さらなるバリアフリー対応のためノンステップバスが採用され、同じく日野自動車の小型車・ポンチョが導入される。これにより経年車のリエッセが順次代替されている。

なお、ちゅうバス押立町・朝日町循環の前身となった府31系統でも、府中市より寄贈されたリエッセ(1998年式・車椅子リフト無し)2台が使用されていた。当時の車両は日野市ミニバスと同じ京王電鉄ミニバスカラーであった。

是政循環では、他の区間に比べ経路の道路に余裕があり利用者も多いため、中型の一般路線車両が代走することもあったが、2012年から日野自動車の中型路線バス、レインボーII(ノンステップバス)がちゅうバス専用カラーで導入されている。この車両が検査などの場合、ちゅうバス専用の小型車ではなく、一般路線用の中型車(または大型車)が代走に入る。

車両整備などで専用車両が使用できないときは、京王バス中央の一般路線用の車両が代用されることがある。この場合もちゅうバス専用車両と同じく前乗り後降り運賃先払いで、車両に備えてあるPASMO・Suicaのリーダライタは使用できない。

脚注[編集]

  1. ^ a b c ちゅうバスについて 府中市公式Webサイト
  2. ^ a b 府中市コミュニティバス運行改善計画 平成19(2007)年8月 府中市公式Webサイト
  3. ^ ちゅうバスの路線変更について 府中市公式Webサイト
  4. ^ 路線詳細 がいどまっぷ府中 府中市地理情報システム

関連項目[編集]

外部リンク[編集]