生チョコレート

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生チョコレート

生チョコレート(なまチョコレート)は、チョコレート生地に生クリーム洋酒を練り込み、柔らかい食感をつくり出したもののこと。

起源

1930年代にスイスジュネーブで生まれたお菓子である。ジュネーブのチョコレート店が開発した小さなキューブ型にカットしてココアをまぶした滑らかな舌溶けのチョコは「パヴェ・ド・ジュネーブ」と命名され、現在ではジュネーブの至る所で販売されている名産チョコレート菓子である[1]

ガナッシュ

ガナッシュの調理

ガナッシュ:Ganache)とは、チョコレートの一種で、チョコレートを生クリーム[2][3]バター[4]牛乳[3]などと混ぜ合わせ、用途に応じて硬さを調整したチョコレートクリームのこと。水分が多く、通常のチョコレート生地と比べ消費期限は短い。主にトリュフチョコレートフィリングや生チョコレート、オペラなどのアイシングとして使用する[2]

「ガナッシュ」はフランス語で「」を意味するが、「間抜け」という意味もある。フランスで、チョコレートを調理していたあるアプランティ(見習い料理人)が誤って熱した生クリームを入れてしまい、親方のシェフが「ガナッシュ!」と怒鳴ったことに由来するという[5]

日本における生チョコレート

日本においては公正取引委員会が「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」において『チョコレート加工品(チョコレート生地を全重量の40%以上使用したもの)のうち、クリームが全重量の10%以上であって、水分(クリームに含有されるものを含む)が全重量の10%以上となるもの』[6]を生チョコレートと定義しているが、これは日本独自の規格である[7][8]。こういった日本式生チョコレートは、1988年(昭和63年)に神奈川県平塚市の洋菓子店・シルスマリアが発売したものが発祥である[8][9]

脚注

  1. ^ Switzerland Tourismスイス政府観光局. “Pavés from Geneva”. 2014年7月19日閲覧。
  2. ^ a b チョコレート・ココア辞典『ガナッシュ』 - コトバンク
  3. ^ a b ショコラ百科事典 ガナッシュ ganache”. Godiva. 2013年8月23日閲覧。
  4. ^ Greenspan, Dorie (2006). Baking from My Home to Yours. Boston: Houghton Mifflin. pp. 483-484. ISBN 978-0-618-44336-9 
  5. ^ Pierre Hermé (2007). Le grand livre du chocolat : 380 recettes. Vevey: Mondo. pp. 289, 335. ISBN 978-2-88900-003-6 
  6. ^ チョコレート類の表示に関する公正競争規約” (PDF). 全国公正取引協議会連合会. 2022年2月15日閲覧。:第4条 (3)
  7. ^ 生チョコレート”. チョコレート・ココアの用語辞典. 日本チョコレート・ココア協会. 2021年7月17日閲覧。
  8. ^ a b 石原亜香利 (2017年1月3日). “「生チョコ」は日本の独自規格だった 発祥は神奈川の洋菓子店”. Excite Bit. 2021年7月17日閲覧。
  9. ^ 南森エレナ (2018年2月2日). “生チョコレートの発祥は日本だった! 今すぐ行きたい、元祖「生チョコレート専門店」の新顔”. dressing. ぐるなび. 2022年2月14日閲覧。