小名浜港

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小名浜港
小名浜港
小名浜港
小名浜港の位置(福島県内)
小名浜港
小名浜港
小名浜港の位置
所在地
日本の旗 日本
所在地 福島県いわき市小名浜
座標 北緯36度56分10秒 東経140度53分45秒 / 北緯36.93611度 東経140.89583度 / 36.93611; 140.89583座標: 北緯36度56分10秒 東経140度53分45秒 / 北緯36.93611度 東経140.89583度 / 36.93611; 140.89583
詳細
種類

重要港湾

特定港

国際バルク戦略港湾

小名浜港(おなはまこう)は、福島県いわき市小名浜にある福島県最大の港湾港湾法上の重要港湾港則法上の特定港に指定されている。

江戸時代より磐城平藩年貢米積出港があったが、常磐炭鉱の発見により、商港として明治、大正から昭和初期にかけ整備され始め、重要港湾指定、新産業都市指定などを経て、発展を続けていった。

概要[編集]

  • 1号埠頭 - いわき市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」が建っている。この施設では海産物直売や地元レストランの支店、郷土資料館が入居している。突端には駆逐艦汐風が埋設されている[1]
  • 2号埠頭 - 東北最大級の水族館、ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」が建っている。東側には巡視艇が係留されており、観光客の目を集めている。1号埠頭との間にはアクアマリンパークが整備され、古い倉庫を改装してレストランと物産館の「小名浜美食ホテル」、イベントホール「小名浜潮目交流館」がオープンするなど再開発が行われた。
  • 3号埠頭 - 主に石炭の荷揚げに使われる。バルク用クレーンが備え付けられている。
  • 4号埠頭 - 主に化学薬品を取り扱うため、ローディングアームが設置されている。
  • 5・6号埠頭 - 多目的国際ターミナルとして作られ、災害時の物資輸送にも使われる。2004年(平成16年)全面供用とすべて完成したのは港の中で最も遅い。
  • 7号埠頭 - 3号埠頭と同様、鉱物資源を取り扱うため、バルク用クレーンがある。
  • 藤原埠頭 - 木材専用の埠頭である。
  • 大剣埠頭 - 自動車、化学薬品、危険物を取り扱う。1998年(平成10年)に新たに国際貨物ターミナルが完成し、東アジア各国に航路が就航した。
  • 小名浜東港(ポートアイランド) - 3号埠頭から小名浜マリンブリッジで結ばれている。

観光遊覧船[編集]

小名浜港では2021年春から観光遊覧船「小名浜デイクルーズ」が周航することになった[2]1996年に建造された77tの船で、2020年3月に神奈川県横須賀市の運航会社から購入した船だが、かつては塩竈市気仙沼市で渡し船に利用されていたこともある[2]

小名浜港では過去には1992年から海上遊覧船「いわきデイクルーズ」が周航していたが、2011年の東日本大震災福島第一原子力発電所事故で休業となった[2]。2012年から運航を再開させたが利用客の減少や乗組員の高齢化により2019年9月に運航を終えた[2]。いわきデイクルーズの運航終了後、国、福島県、市、地元企業などが研究会をつくり遊覧船の新会社設立が決まった[2]

周辺[編集]

1975年(昭和50年)撮影の小名浜港周辺の空中写真。
1975年撮影の13枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
東北地方太平洋沖地震後の小名浜港

映画に登場した小名浜港[編集]

その他[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 沈船防波堤「汐風」「澤風」”. kampfgebiet.server-shared.com. 2018年9月5日閲覧。
  2. ^ a b c d e “小名浜の遊覧船復活へ 今春就航、愛称を募集中”. 河北新報 (河北新報). (2021年1月1日). https://kahoku.news/articles/20210101khn000008.html 2021年1月2日閲覧。 
  3. ^ 安全無視した新港建設 防波堤より企業 海員組合が警告 台風に無防備『朝日新聞』1970年(昭和45年)2月4日朝刊 12版 14面

関連項目[編集]

外部リンク[編集]