キラー・クイーン
「キラー・クイーン」 | ||||||||||||||||
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クイーン の シングル | ||||||||||||||||
初出アルバム『シアー・ハート・アタック』 | ||||||||||||||||
A面 | フリック・オブ・ザ・リスト (両A面) | |||||||||||||||
リリース | ||||||||||||||||
規格 | 7インチシングル | |||||||||||||||
録音 |
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ジャンル | ||||||||||||||||
時間 | ||||||||||||||||
レーベル | ||||||||||||||||
作詞・作曲 | フレディ・マーキュリー | |||||||||||||||
プロデュース |
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ゴールドディスク | ||||||||||||||||
後述を参照 | ||||||||||||||||
チャート最高順位 | ||||||||||||||||
後述を参照 | ||||||||||||||||
クイーン シングル 年表 | ||||||||||||||||
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「キラー・クイーン」(英語: Killer Queen)は、イギリスのロックバンド、クイーンが1974年に発表した楽曲。アルバム『シアー・ハート・アタック』からの第1弾シングルで、「フリック・オブ・ザ・リスト」との両A面シングルとして発売された。後にイギリスのチャートで2位と初のスマッシュヒットを記録したほか、アメリカのチャートで12位にランクインし、アメリカで初めてヒットしたシングルともなった[4][5][3]。日本のオリコン洋楽シングルチャートでは1975年4月28日付にて1位を記録する[6]。作詞作曲はフレディ・マーキュリー。
マーキュリーは本作で、1975年に英国作曲家協会よりアイヴァー・ノヴェロ賞を受賞した[7]。
曲の構成
[編集]歌詞は上流階級のコールガールについて歌ったもの[3]。マーキュリーは本作を一晩で書き上げており、「ノエル・カワードが歌ってもおかしくない」と考えたとされている[7]。また、マーキュリーの作品としては珍しく歌詞から先に書かれた楽曲で、「普段の曲作りの段取りから逸脱した。」「僕が表現したいと考えていた洗練されたスタイルに則った。」と語っている[7]。
この楽曲の一部は、ロックフィールド・スタジオにて制作された[8]。レコーディング時にマーキュリーは通常どおりのグランドピアノだけでなく、タック・ピアノの音色をオーバーダビングして、ヴォードヴィル調のサウンドを作っている。このほか4声のコーラスや、ベル効果を用いたギターソロなどが、本作の特徴となっている。
ミュージック・ビデオ
[編集]ミュージック・ビデオは、BBCの生放送音楽番組『トップ・オブ・ザ・ポップス』出演時の映像(演奏は口パクと当て振り)で構成されており、DVD『グレイテスト・ビデオ・ヒッツ1』などに収録されている。2018年に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも、この『トップ・オブ・ザ・ポップス』出演時のエピソードが触れられている。
ライブでの演奏
[編集]クイーンにとって初の大ヒット曲となったことにより、すぐさまセットリストに入れられ、1974年から1981年までのライブにおいてメドレーの1曲として演奏された[9][10][11][12]。なお、フルで演奏されたことはない。1974年から1975年の「Sheer Heart Attack Tour」では「神々の業」[9]、1975年から1976年の「A Night at the Opera Tour」では「ボヘミアン・ラプソディ」[10]、1984年から1985年の「The Works Tour」では「愛にすべてを」(短縮版)と繋げて演奏された[13]。
なお、1982年の「Hot Space Tour」やフレディにとって最後のライブツアーである「Magic Tour」では演奏されていない。
シングル盤収録曲
[編集]全作詞・作曲: フレディ・マーキュリー。 | ||
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「キラー・クイーン」(Killer Queen) | |
2. | 「フリック・オブ・ザ・リスト」(Flick Of The Wrist) | |
合計時間: |
演奏
[編集]- フレディ・マーキュリー - ボーカル、バッキング・ボーカル、グランドピアノ、タック・ピアノ、フィンガースナップ
- ブライアン・メイ - エレクトリック・ギター、バッキング・ボーカル
- ロジャー・テイラー - ドラム、トライアングル、ウィンドチャイム、バッキング・ボーカル
- ジョン・ディーコン - ベース
チャート成績
[編集]週間チャート
[編集]チャート (1974年 - 1975年) | 最高位 |
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オーストラリア (Kent Music Report)[14] | 24 |
オーストリア (Ö3 Austria Top 40)[15] | 10 |
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[16] | 7 |
ベルギー (Ultratop 50 Wallonia)[17] | 4 |
Canada Top Singles (RPM)[18] | 15 |
ドイツ (GfK Entertainment charts)[19] | 12 |
アイルランド (IRMA)[20] | 2
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オランダ (Single Top 100)[21] | 3 |
ノルウェー (VG-lista)[22] | 4 |
UK シングルス (OCC)[23] | 2 |
US Billboard Hot 100[24] | 12 |
US Cash Box Top 100[25] | 12 |
日本 (オリコン洋楽シングルチャート)[6] | 1
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チャート (2018年) | 最高位 |
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オーストラリア (ARIA)[26] | 85 |
日本 (Japan Hot 100)[27] | 47 |
US Hot Rock & Alternative Songs (Billboard) [28] | 12 |
年間チャート
[編集]チャート (1974年) | 順位 |
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UK Singles (Official Charts Company)[29] | 29 |
チャート (1975年) | 順位 |
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Canada Top Singles (RPM)[30] | 132 |
オランダ (Single Top 100)[31] | 46 |
US Billboard[32] | 78 |
日本 (オリコン総合シングルチャート)[33] | 132 |
日本 (オリコン洋楽シングルチャート)[34] | 7
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チャート (2019年) | 順位 |
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US Hot Rock Songs (Billboard)[35] | 37 |
認定
[編集]国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
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イタリア (FIMI)[36] | Gold | 25,000 |
イギリス (BPI)[37] | Gold | 500,000 |
認定のみに基づく売上数と再生回数 |
収録アルバム
[編集]スタジオ音源
ライブ音源
- ライヴ・アット・ザ・レインボー‘74
- オデオン座の夜〜ハマースミス1975
- ライヴ・キラーズ
- 伝説の証/クイーン1981
- WE ARE THE CHAMPIONS FINAL LIVE IN JAPAN 1985
タイアップ
[編集]カバー・バージョン
[編集]2000年9月13日に稼動したコナミの音楽ゲーム『GUITARFREAKS 4thMIX』・『drummania 3rdMIX』に、カバー曲として収録された。ただし、家庭用ソフトへの移植は見送られている。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』の公開に合わせ、2018年10月25日にファイヴ・セカンズ・オブ・サマーによってカバーされた音源がシングルとしてリリースされた[38]。
この他にも、トラヴィスやSum 41によってカバーされている。
その他
[編集]漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の登場人物である吉良吉影のスタンド「キラークイーン」の名前は、本作が由来となっている[39]。
アニメ『ファミリー・ガイ』のシーズン11第16話(181話)のエピソード・タイトルは、本作から採られており、同回のエンディングテーマとしても使用されている[40]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “10 Essential Glam Rock Albums”. Treblezine (2012年6月6日). 2018年11月20日閲覧。 “cheeky art-pop romps ("Killer Queen")”
- ^ “Top 10 Freddie Mercury Queen Songs”. Ultimate Classic Rock. 2018年11月20日閲覧。 “three near-perfect minutes of orgiastic heavy glam rock”
- ^ a b c Prato, Greg. “Song Review by Greg Prato”. AllMusic. 2018年11月20日閲覧。 “the song recalls the cabaret songs of yesteryear, but also shows how Queen was fast becoming a master of power pop”
- ^ Whitburn, Joel (2006). The Billboard Book of Top 40 Hits. Billboard Books
- ^ Roberts, David (2006). British Hit Singles & Albums. London: Guinness World Records Limited
- ^ a b 『コンフィデンス年鑑 1976年版』39頁。NDLJP:12431083/22
- ^ a b c “フレディ・マーキュリーのベスト・ソング20曲:ソロやクイーンにおける最重要曲と彼自身のコメント”. ユニバーサルミュージック (2019年10月12日). 2020年6月3日閲覧。
- ^ Mark Hodkinson (2019-01-18). Queen: The Early Years. Omnibus Press
- ^ a b “Queen live on tour: Sheer Heart Attack: Setlist”. Queen Concerts. 2019年10月12日閲覧。
- ^ a b “Queen live on tour: A Night At The Opera: Setlist”. Queen Concerts. 2019年10月12日閲覧。
- ^ “Queen live on tour: Day At The Races (world): Setlist”. Queen Concerts. 2019年10月12日閲覧。
- ^ “Queen live on tour: News Of The World: Setlist”. Queen Concerts. 2019年10月12日閲覧。
- ^ “Queen live on tour: The Works 1984”. Queen Concerts. 2019年10月12日閲覧。
- ^ Hung, Steffen. “Forum - 1970 (ARIA Charts: Special Occasion Charts)”. Australian-charts.com. 2016年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月3日閲覧。
- ^ "Austriancharts.at – Queen – Killer Queen" (in German). Ö3 Austria Top 40. 2022年2月1日閲覧。
- ^ "Ultratop.be – Queen – Killer Queen" (in Dutch). Ultratop 50. 2022年2月1日閲覧。
- ^ "Ultratop.be – Queen – Killer Queen" (in French). Ultratop 50. 2022年2月1日閲覧。
- ^ “Top RPM Singles: Issue 2489”. RPM. Library and Archives Canada. 2022年3月27日閲覧。
- ^ "Offiziellecharts.de – Queen – Killer Queen". GfK Entertainment Charts. 2022年2月1日閲覧。
- ^ “The Irish Charts - Search Results - Killer Queen”. Irish Singles Chart. 2022年3月27日閲覧。
- ^ "Dutchcharts.nl – Queen – Killer Queen" (in Dutch). Single Top 100. 2022年2月1日閲覧。
- ^ "Norwegiancharts.com – Queen – Killer Queen". VG-lista. 2020年6月3日閲覧。
- ^ "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2020年6月3日閲覧。
- ^ “The Hot 100”. Billboard. 2022年2月1日閲覧。
- ^ “Cash Box Top 100 5/31/75”. 2020年6月3日閲覧。
- ^ “The ARIA Report: Issue 1499 (November 19, 2018)”. Australian Recording Industry Association. 2020年6月3日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Hot 100 | Charts”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2022年2月1日閲覧。
- ^ “Queen Chart History (Hot Rock & Alternative Songs)”. Billboard. 2022年2月1日閲覧。
- ^ “Top Selling Singles for 1974”. Music Week (London, England: Spotlight Publications): 20. (1975-01-04).
- ^ “Top RPM Singles: Issue 3184”. RPM. Library and Archives Canada. 2022年2月1日閲覧。
- ^ “Jaaroverzichten – Single 1975” (オランダ語). Single Top 100. Hung Medien. 2020年6月3日閲覧。
- ^ “Top Records of 1975”. Billboard: 10. (December 27, 1975) .
- ^ 『コンフィデンス年鑑 1976年版』20頁。NDLJP:12431083/13
- ^ 『コンフィデンス年鑑 1976年版』38頁。NDLJP:12431083/22
- ^ “Hot Rock Songs – Year-End 2019”. Billboard. 2020年6月3日閲覧。
- ^ “Italian single certifications – Queen – Killer Queen” (Italian). Federazione Industria Musicale Italiana. 2020年6月3日閲覧。 Select "2019" in the "Anno" drop-down menu. Select "Killer Queen" in the "Filtra" field. Select "Singoli" under "Sezione".
- ^ "British single certifications – Queen – Killer Queen". British Phonographic Industry. 2022年2月1日閲覧。 Select singles in the Format field. Select Gold in the Certification field. Type Killer Queen in the "Search BPI Awards" field and then press Enter.
- ^ “Killer Queen (single)”. iTunes Store. Apple iTunes. 2018年11月20日閲覧。
- ^ 「The origin of STANDS! part.6」『集英社ジャンプリミックス ダイヤモンドは砕けない vol.17 ハーヴェスト編』、集英社、190頁。
- ^ McFarland, Kevin (2012年3月11日). “Killer Queen”. The A.V. Club. 2019年10月12日閲覧。
外部リンク
[編集]- Killer Queen - Geniusの歌詞ページ