アルファロメオ・156

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アルファロメオ・156
前期型(1997年-2003年)セダン
後期型(2003年-2005年)セダン
後期型(2003年-2005年)スポーツワゴン
概要
販売期間 1997年 - 2005年
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドア セダン
5ドア ステーションワゴン
駆動方式 FF
パワートレイン
エンジン 1997年-2002年
2.0L 直4 155ps
2.5L V6 190ps
2002年-2005年
2.0L 直4 166ps
2.5L V6 192ps
3.2L V6 250ps
最高出力 190ps/6,300rpm
最大トルク 22.60kgfm/5,000rpm
変速機 5速MT
4速AT(Qシステム)
5速セミAT(セレスピード)
6速セミAT(セレスピード)
車両寸法
ホイールベース 2,595mm
全長 4,435mm
全幅 1,755mm
全高 1,415mm
系譜
先代 アルファロメオ・155
後継 アルファロメオ・159
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156は、イタリア自動車メーカーアルファロメオ1997年から2005年にかけて製造、販売していた中型セダン155の後継にあたり、スポーツワゴンもラインナップする。アルファ156とも呼ばれる。アルファロメオ史上、商業的に最も成功したモデルとされる。

2005年には、後継車である159セダンの生産、販売が開始された。

歴史

セダン

1997年フランクフルトモーターショーで生産型が発表され、日本では1998年5月に1度発売された。1998年度のグッドデザイン賞を受賞している。デザインはワルテル・デ・シルヴァが担当。

日本仕様車のエンジンは2リッター直列4気筒と、2.5リッターV型6気筒の2種類。トランスミッションは当初2リッターには5段MT、2.5リッターには6段MTが組み合わされ、後にそれぞれセレスピードフェラーリF1ギアシステムを元にしたセミオートマ)、2.5リッターには4段QシステムMTのようなシフトレバーを持つAT)が追加された。

2002年7月には、欧州の新排ガス規制をパスするべく、2リッターエンジンはそれまでのツインスパークから三菱自動車のGDIエンジンのパテントを獲得した直噴エンジンJTSに換えられ、さらに3.2リッターV6エンジン搭載のスポーティモデルGTAがラインナップに追加された(詳細は後述)。しかしツインスパークが姿を消した事によって「アルファらしいエンジンが無くなってしまった」と嘆くファンも存在している。

2003年9月に外観を変更し、ジョルジェット・ジウジアーロのデザインしたアルファロメオ・ブレラに似たフロントマスクが採用された。

2004年にはスポーティグレードTI:Turismo Internazionaleの略)を設定。これは、2リッター、および2.5リッターモデルをベースに外観やホイールサスペンションにスポーティな装備を施したものである。また同時に、2リッターモデルにMTが設定された。

スポーツワゴン

日本での発売は2000年9月。当初は156の名を持たず、単にアルファ・スポーツワゴンと名乗っていた(ただし、リヤにはこの段階から156のエンブレムが装着されていた)が、2002年9月からアルファ156スポーツワゴンと改称。ワゴンとしての利便性よりもスタイルを重視したモデルで、トランク容量などは小さい。なお、日本向けにはMTの設定はない。

エンジン、サスペンション形式などはセダンと共通。ただし、荷物積載時の姿勢変化を抑えるため、セダンにはないセルフレベリング機構を採用している。

GTA

156 GTA

GTAはセダン、スポーツワゴンの両方に設定されたスポーティクレードである。

旧来のアルファロメオにおけるGTAのAイタリア語軽量化を意味するAlleggeritaの頭文字で、1965年に登場したジュリア・スプリントGTAではベースモデルからおよそ200kgの軽量化を実現していた。

156GTAでは逆に全ラインナップ中で最も重くなっていることから(セダン<セレスピード>2リッターモデルの1,300kgに対し、同GTAは1,420kg)、イメージ先行の命名であるという見方もあり、一部の自動車評論家の中には、似非GTAと称して否定的な態度を取る者もあるが[要出典]パワーウェイトレシオは、156全ラインナップ中、最も大きく、相対的な軽量化を達成している高性能モデルである。

183kW=250馬力を発生する3.2リッターV6エンジンは前輪駆動車としては優れているスペックであり、専用設計のサスペンション、エアロパーツなどとも相俟って、世界中で人気(日本では発売日である2002年7月20日の受注のみで2002年輸入分を全て売り切っている、スイスでも発売と同時に初年度の全輸入台数が売り切れている。)を博している。

日本では2002年7月からセダンは6速MT、ワゴン(2003年に追加)は6速セミAT(セレスピード)仕様のみが導入されていたが、2005年2月にセダンにもセレスピードが設定された。 このセレスピードのセダンは、BMW・M3E46、SMG2モデルと比較されることが多く、スペックでは遠く及ばないものの、官能的な走りは互角以上と評価された。強化された足まわり、成熟されたセレスピード、V6・3.2Lエンジンのマッチングに加え、親会社フィアットのGM、クライスラーとの提携関係から、アルファロメオ製V6エンジンが生産中止となったことや、日本では2005年2月~2006年2月の1年間のみしか、発売されなかったことから希少価値が高く、良い個体が少なくなったこともあり、中古市場では高額で取引されている希少・人気モデルとなっている。

外部リンク