XIII機関

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XIII機関(じゅうさんきかん、Organization XIII)は、スクウェア・エニックスコンピュータゲームキングダム ハーツ シリーズ』に登場する組織である。キャラクターデザインはシリーズのディレクター・野村哲也による。

なお、この項目ではノーバディNobody)についても併せて記述する。

登場作品[編集]

以下は作品名をカッコ内の略称で記す。


概要[編集]

ノーバディ[編集]

闇に心を奪われてハートレスになった人間が強い心や思いを持っていると、稀に生まれ落ちることがある生物。心が失われる際に本来なら肉体と魂は消滅するが、その残された肉体と魂がまた異なる世界で生まれ落ち、ノーバディとなる事がある。

人間だった頃の記憶が残っており、意思を持ったかの様に行動するが、感情は無い。 外見は人に近い形を模っているものが多く、色合いは全体的に白や銀色が多い。またハートレスは丸みを帯びた形を持っているのに対し、ノーバディは鋭利な形を持っている。他には関節や重力を一切無視した不気味な動きを取ることが可能。 数はハートレスの様に大量には存在しないが、その分一個体の戦闘力はハートレスより高い。本能的に行動するハートレスとは違いノーバディはある程度の知性を持ち、XIII機関の手により統率的な行動を取っている。

「存在しない者」「誰でもない者」「抜け殻」など様々な呼称がある。 光でも闇でもない狭間に位置する不完全な存在で、生まれても程なく闇に溶けてしまう。 シンボルマークは「逆さまにしたハートと十字架を組み合わせたような形」で、これはハートが欠けていることを表している。このシンボルマークは、ゼムナスが自身の人間時代の記憶から考案したもので、ゼムナスの本体のひとりであるテラが身に着けていたエラクゥス一門の紋章がモデルになっている。存在しない者という呼称からか「死」という概念はなく、その最期には「消滅」と呼ばれる。

本来なら、その出自故に元となる人間とそのノーバディが同時に存在することは有りえないが、ロクサスとナミネは特殊な出自のため人間だった頃の記憶を持たず、本体であるソラとカイリが存在している中で同時に存在していた。彼らにとって本体との接触は、本体の中に戻る事を意味している。

XIII機関[編集]

人がハートレスになる時、特に強い心を持った者は、人であった頃の面影を残したままノーバディとなることがある。XIII機関はそのような13人のメンバーで構成されている組織で、下級ノーバディを支配・統率しながら、目的を達成するために数々の世界で暗躍している。特徴としては皆同じ黒いコートを着ていて、それぞれが専用の武器・司る属性・専属の配下ノーバディを持ち、人間だった時の名前に異端の証である「X」を足してアナグラムにしたものを新たな名前としている。黒いコートは“闇の回廊”を使う際に、闇の侵食から逃れるための防御服である。普段はコートに付いているフードを被り、顔を隠していることが多い。これらは指導者であるゼムナスの人間時代(マスター・ゼアノートとテラ)の記憶に由来しており、黒いコートは元々マスター・ゼアノートが使用していたもので、機関員に「X」を入れた名前を名乗らせるのはマスター・ゼアノートの「χブレード」への拘りに起因している。機関が使うノーバディのシンボルマークは、マスター・エラクゥスの弟子だったテラたちが身に着けていたシンボルを逆にしたものである。

感情があるような振る舞いを見せるが、実際は心を持たないため、人間だった頃の記憶に基づき感情があるフリをしている不完全な存在であるとされる。『Another Report』によると、「ノーバディは心を持たず、記憶によって人格や感情を形成する」とも言及されている。それを脱するために「存在しなかった世界」にそびえる巨大な城を本拠地とし、キングダムハーツを作り出して心を手に入れ、完全な存在になるための様々な実験や研究を行っている。通常、ハートレスはキーブレードで倒すことで心が放出され、放出された心はやがて元の人間の姿へと戻るのだが、彼らが完成を目指す「人の心のキングダムハーツ」とは、その放出された心を大量に集合させることで完成するものである。そのためハートレスを倒しても心が元の場所へ帰れなくなってしまうことと、同時に不特定多数の心を捕らえ我がものとすることで、世界に大きな悪影響を及ぼしている。

「感情」に支配されるのを拒みノーバディになったが、心を失ったことが大きな損失であったと後に気づいたという記述が『Days』で明かされており、キングダムハーツを完成させ心を手に入れようと画策している。『KH』の本編開始から何年か前に、ゼアノートを始めとした賢者アンセムの6人の弟子たちのノーバディによって結成され、その数を13人にまで増やし活動してきた。ナンバーは加入した順番に振り分けられるので、若いナンバーほど古参ということになる。最初期のメンバーは前述の通り6人のノーバディで、そこから順次メンバーが追加されていった。また、ナンバー14のシオンはあくまでもヴィクセンによって作られた「人形」という位置づけであり、正規メンバーではない。ナンバーと実力は必ずしも一致している訳ではなく、ナンバーが若いからといって機関内での立場が高いとは限らないという。ディレクターの野村によれば戦闘力ではゼムナスが最も強く、次いで上位に入るのがザルディンとレクセウス、そしてロクサスも潜在能力を含めるとかなり強い分類だという[1]

ノーバディは年を取らないため、機関員の年齢はノーバディになった時点での外見年齢のままになる[1]。本編及び公式設定等で明らかになっているのは、ロクサス(とナミネ)は14歳で機関の中では最年少、ゼムナスは30歳程度である。小説版では、アクセルとサイクスはロクサスとは10歳近く離れているらしく、ロクサスが加入するまではゼクシオンが最年少だった。

なお作品中ではメンバーが勢揃いしたことがほとんどなく、全員揃っていたのもシオン加入時からヴィクセン消滅時までの3週間だけと短かった。「XIII機関」という名はナンバー13のロクサスが入って13人になった時点でそう呼ぶようになったので、基本的にメンバーは属する組織の事を「機関」と言う。

真相[編集]

ゼムナス(ゼアノート)がXIII機関を結成した真の目的は、マスター・ゼアノートがΧブレードとキーブレード戦争を再来させるためには13人の純粋な闇の存在が必要で、その意思を引き継いでいたゼムナスは「人の心のキングダムハーツ」を媒介とし、13人の抜け殻の器に同じ心(ゼアノートの心)を植え付けて、13人のゼアノートを造り出そうとしたものだった。しかし集めたメンバーのほとんどは独自の目論みなどから意向に沿わない者が大半であり、器として適していたのはシグバール、サイクス、ロクサスだけで、ロクサスもソラの中に帰ったことで二人しか器を確保できなかった。

また、ゼムナスによれば「心」とは芽生え育むものであり、例え心がハートレスとなり肉体が抜け殻になったノーバディであっても、個体差はあれ心を持つものであると語っている。しかし、この事実は前記の真の目的のためには知られては不都合であったため、「ノーバディに心はない」と偽って機関員が「人の心のキングダムハーツ」を求めるように仕向けた(この事実はゼムナスとシグバールしか知らなかった)。

シリーズでの活躍[編集]

組織の登場は『COM』『KH2』『Days』となり、シリーズで最も過去の物語である『BbS』にはかつて人間だった頃の機関メンバーが数名登場した。『KHFM』でのゼムナス(発売当初は謎の男として)の登場を皮切りに表向きの行動を開始し、ソラリクの前に立ち塞がる。しかしソラやリクに敗れる他、仲間の裏切りや別の敵に敗れる等で『COM』で5人が消滅、『KH2』では残った8人のうち7人が消滅、残る1人は元の存在へ還元し、組織としては壊滅したといえる。

ナンバー13のロクサスが主人公となった『Days』ではXIII機関という組織そのものが大きくフィーチャーされ、ロクサスが機関の一員としてハートレスを倒し、キングダムハーツを完成させるための心を集めていく機関の日常が描かれた。ハートレスの討伐やワールドの調査といったミッションをサイクスから受領し、単独もしくはメンバーと組んで遂行するのが多くの機関メンバーの仕事なのだが、他のワールドへ赴く際には怪しまれないよう行動することを念頭に置く秘密主義に近いものがあったようである。しかし怪しまれなければそれでいいと、敢えてその世界の住民と接する者もいた。その中で、機関メンバーそれぞれが与えられた任務をこなしつつ、その内部には様々な思惑が絡み合っている様子が伺えた。ゲーム最序盤では、叱咤激励を交えつつロクサスの面倒を見ており、一部を除き機関メンバーは面倒見がいいということも明らかにされた。なお『Days』ではマルチプレイが可能なミッションモードにおいて、ゼムナスからシオンまでの機関メンバー全員を操作することができる。

『KH2FM』では、『COM』で倒されたメンバーの武器にその存在の影が焼き付いた「アブセント・シルエット」がワールドの各地に出現し、バトルを挑むことができる。さらに、ダンジョン「追憶の洞」の最奥地にある「集積の庭園」において、シオンを除く、13人のメンバー全てと再戦できるようになった。「リミットカット版」[2]などと通称される彼らはデータ上の存在であるためかなり強化されており、ディレクターの野村曰く、「ここでの強さがXIII機関の本当の強さだと思ってほしい」とのこと[3]。その強さは『KH2』では最強のボスであったセフィロスを超えるほどである。

キャラクター[編集]

XIII機関を構成するメンバー、およびそのノーバディ化する前の人物を以下に記す。「声」は日本語音声 / 英語音声の順。

メンバー[編集]

ゼムナス (Xemnas)
- 若本規夫 / ポール・セント・ピーター
機関員ナンバー1。称号は狭間の指導者。XIII機関のリーダーを務め、エネルギーを武器とする。キーブレードの力によってハートレスを倒した際に解放されるハート(人の心)を集め、キングダムハーツを完成させ完全な存在になるのを目的とする。そのために機関ではロクサスを利用し、さらに「レプリカ計画」でキーブレード使いの確保を目論んでいる。その他にも、ホロウバスティオンの地下深くにある「眠りの部屋」にある鎧に会いに行ったり、この部屋と対を為し忘却の城に存在すると言われている「目覚めの部屋」を探していたりと、機関全体の目的からは外れた誰も知らない思惑を内に秘めている。自身の片割れである「闇の探究者アンセム」とは協力関係にある訳ではないようである。
彼のノーバディ化する前の姿はアンセムと名乗ったゼアノートだが、そのゼアノートも元を辿ればテラがマスター・ゼアノートに憑依された姿である。そのため、厳密に言えばゼムナスは「テラとマスター・ゼアノートのノーバディ」とも言える存在であり、二人の記憶が混合している節がある。ゼアノートのハートレスがマスター・ゼアノートの影響を強く受けているのに対し、ノーバディであるゼムナスはアクアの鎧を「友」と呼び、ヴェントゥスが眠る「目覚めの部屋」を探し求めているなど、言動にはテラだった頃の面影が垣間見える。ソラの記憶改竄の影響を受けて昏睡状態に陥ったロクサスを、かつて同じように眠りについていたヴェントゥスと重ねて見ていたようであり、シオンの姿は時折ヴェントゥスに見えることがあるとレポートで語っていた。
ソラがハートレスとなった時に生まれ落ちたノーバディ・ロクサスを機関のメンバーに加え、その後ソラの力量を計るために単身ホロウバスティオンを訪れ、ソラたちと剣を交えた。ソラが1年間の眠りから目覚めた後、機関メンバー5人を引き連れてホロウバスティオンに顔見せに現れている。またホロウバスティオンに大量のハートレスとノーバディが襲来した際に再び現れており、ハートレスがソラたちによって倒されているのを見届けて姿を消した。その後、存在しなかった世界でキングダムハーツが完成間近となり、用済みとなったソラを始末しようと機関のメンバーを次々と仕向ける。ソラと機関の戦闘の隙に賢者アンセムの手によりキングダムハーツを分解されてしまい、不完全なキングダムハーツと一体化して幾度も戦いを挑んでくるも、最後はソラとリクのコンビネーションの前に敗れて消滅した。
時系列としては消滅した後にも関わらず、ソラがマスター承認試験で眠りに閉ざされた世界を冒険する中、ゼムナスは様々な世界に現れソラに意味深な言葉を投げかけてくる。その正体は時を越える能力を持つ青年時代のゼアノートにより、マスター・ゼアノートの器たる真のXIII機関結成のために『KH2』の時間軸から呼び寄せられた存在であった[4]。彼は既に12人が揃った機関の一員であり、ソラを13人目の器とするために青年ゼアノートやシグバールらと共に暗躍するが、リクと王様、リアの力によりソラを失い、元の時間へと再び戻っていった。
『Days』でのストーリーモードではイベントを除いては登場しないため、他の機関員のように会話はできない。ストーリークリア後に閲覧できるシークレットレポートによると、マールーシャらの反逆の兆しには気づいており、サイクスを通してアクセルに反逆者を始末するよう指令を出していた。このため、忘却の城の地上側に反逆者予備軍と暗殺者を、地下には研究者時代より信頼を置いている古参メンバーを送り込んだ。同時にサイクスやアクセルの暗躍にも気づいていたようだが、そこまで関心はなかった模様。この時アクセルには、暗殺任務とは別に「目覚めの部屋」を捜索するという極秘任務をサイクスを通して与えていた。また、キングダムハーツは彼にとって大いなる目的のための手段の一つでしかないことも記されており、他のメンバーと違いキングダムハーツを手に入れ完全な存在になることは、真の目的の通過点に過ぎなかったらしい。
シグバール (Xigbar)
声 - 大塚芳忠 / ジェームズ・パトリック・スチュアート
機関員ナンバー2。称号は魔弾の射手。武器は固形の光エネルギーをとして撃つ。右眼に着けられた眼帯、左頬についた大きな傷、白髪が混じっている髪、性格は軽く挑発的。人の話を盗み聞く、与えられた仕事を他人に任せる、語尾によく「〜ってハナシ」とつけるなど、掴み所のない性格をしている。機関では主に新たなメンバーの探索の任務に就いており、マールーシャをスカウトしたのも彼(小説版ではラクシーヌもスカウトしている)。かなりの情報通で、機関のことも独自の視点を持って見ており、ゼムナスがキングダムハーツの完成以外に目指しているものがあること、ゼムナスが求める「目覚めの部屋」とそこにいる「もうひとりの友」の存在についても察していたようで、ゼクシオンに対してゼムナスの真の目的を知っているかのように語りかけていた。
ロクサスが機関に所属していた頃は彼を「子猫ちゃん」「坊や」、シオンを「ぷーちゃん」とからかい半分に呼んでいた。シオンのあだ名である「ぷーちゃん」はフランス語で「人形」を意味する「poupée」(プペ)からきており、最初からシオンの正体を見破っていたと思われる。また、見る人によって外見が変化して映るシオンと対峙した際、その姿がヴェントゥスに映ったり、ロクサスの成長を見て「奴そっくりの顔をして同じようにキーブレードをふるう」と自分のレポートに記していることから、ロクサスに対してかなりの関心を持っていたようであり、成長を確かめる為に自ら闘技場に出てロクサスと戦った。この行動には、任務に同行していたデミックスでさえ唖然としていた。また、シオンに続いてロクサスまで機関を抜け出したことを知った時には、大いなるキングダムハーツの意志がゼアノートを拒絶しているかのようだと表現していた。本来「レプリカ計画」について知らされていなかった一人だが、『Days』の中盤にはその情報に加えてメインコンピューターへの不正アクセスの犯人、ナミネの行方についての情報も独自に得ており、報告するサイクスをからかっていた。また、『Days』終盤にはゼムナス、サイクスと共に「レプリカ計画」に関わっている。
初めてソラと対面したホロウバスティオンでは、「あいつもそんな目で俺を見ていた」と彼にとっては不可解な言葉を投げかけ、惑わせるような態度を見せた。また後にザ・ランド・オブ・ドラゴンに現れ、龍脈と呼ばれるエネルギー体をハートレス化し、ハートレス「ストームライダー」をソラたちと戦わせた。存在しなかった世界でソラ一行を始末しようと直接対決を仕掛けてくるが、逆に敗れて消滅する。ソラの実力は「今までのキーブレード使い[5]に比べると随分とお粗末」と評している。
元の姿はブライグ。ノーバディ化する前の賢者アンセムの弟子時代は、顔に傷がなく目の色は黒で、白髪もなく飄々とした風貌をしていた。当時から瞬間移動や空中で逆さまに立つ能力を持っていた。マスター・ゼアノートと何らかの取り引きを行い、彼と一芝居打ちテラの闇を引き出そうとするが、テラが解き放った闇の力が顔面をかすめ、右眼と左頬に大怪我を負う。キーブレード墓場で行われた決戦にも参加しており、アクアと氷漬けになったヴェントゥスの前に現れた時、以前黒い目をしていたはずの彼の眼はマスター・ゼアノートと同じように金色になっていた。マスター・ゼアノートがテラと戦う時間稼ぎをするためアクアと戦い、その後撤退して姿を消す。マスター・ゼアノートに憑依されたテラがアクアに敗れた後に倒れていたところを発見したのも彼で、髪が銀髪に変化し、名前を尋ねられて「ゼアノート」と名乗るテラを見て不敵な笑みを浮かべた。しかし、ゼアノートが本当に記憶喪失になっていたのは想定外だったらしく、「ゼアノート」の中にテラがいる事も薄々勘付いていた模様。
『3D』では存在しなかった世界でその姿を現し、ソラに自分達の目的を明かした。彼もまたXIII機関結成の真相を知っている者であり、13人のゼアノートの器の『一人』である。彼曰く「既に半分はゼアノート」らしく、金に変化した眼や髪に白髪(正確には銀髪)が混じっているのはその影響である。ソラを13番目の器として仲間に加えようとしたがソラがキーブレードの自らの力を示した時、その強固な意志に狼狽え撤退する。その後、真のXIII機関の一員に加わる。
ザルディン (Xaldin)
声 - 秋元羊介 / デビッド・ダイアン・フィッシャー
機関員ナンバー3。称号は旋風の六。称号通り風の力でを操る。外観に似合わず弁舌に長ける扇動家であり、言葉巧みに相手の心理を操る話術を用い命令に従わない者には実力行使に出る一面もある。ビーストの心の強さに目を付けており、ビーストキャッスルでビーストを唆して彼のハートレスとノーバディを手に入れ、仲間に加えようとしていた。籠絡するための準備を整え始めたのはロクサスが機関に所属していた頃、つまりソラがビーストキャッスルを訪れるより半年以上前であり、ここからも扇動家としての一面が伺える。また、ビーストキャッスルへ留まり続け音信不通になり、ザルディンを捜索するミッションをロクサスが遂行したこともあった。ソラが目覚めてから本格的に動き始め、最終的にはベルと魔法のバラを強奪してビーストを逆上させるという手段に出たが、隙を突かれてバラごとベルを取り逃がし、ソラたちとの戦いにも敗れて消滅した。なお、機関メンバーの中でディズニー作品をモチーフとしたワールドで消滅したのは彼だけである。
元の姿はディラン 。賢者アンセムの弟子時代はその体躯を生かし、槍を手にエレウス(レクセウスの人間の時の姿)と共にレイディアントガーデンの城の門番を務めており、『BbS』のエンディングでは城に忍び込んだリア(アクセルの人間の時の姿)とアイザ(サイクスの人間の時の姿)をつまみ出していた。また、ゼアノートと共に発見されたアクアの鎧とキーブレードを回収したのは彼である。ディランのハートレスも倒されていたことによりレイディアントガーデンで人間に再生したが、エヴェンと同じく容態が安定しておらず安静をとらされていた。
ヴィクセン (Vexen)
声 - 野沢那智 / デレク・スティーヴン・プリンス
機関員ナンバー4。称号はいてつく学究。武器は魔法も使う。優秀な科学者であり、機関の行う研究や実験は彼に一任されていた。機関の中では古株で下位ナンバーの面々には自らの権威を誇示するような態度を取りがちな反面、指導者であるゼムナスを恐れ「ゼムナス殿」と呼んでいる。下位のメンバーでも、レクセウスに対しては力の差を感じているのか、言動を注意されると渋々ながら従う描写がある。
忘却の城ではレクセウス、ゼクシオンと地下階管理を任されていた。ゼクシオンの策に従い、ソラを手に入れようと画策するマールーシャらに対抗してリクを手に入れようとする。リクとの交戦データから「レプリカ計画」の技術を用い、リク=レプリカを作り出した。リクと一度手合わせをしたことで自信をつけた彼と共に地上階に赴き、ソラに対して何度もリク=レプリカをぶつけるが、レプリカが予想以上に自我を持ってしまったために言う事を聞かなくなり、実験と称した彼のソラ打倒作戦は失敗してしまう。この責をマールーシャに追及され、「ゼムナスに報告されたくなければソラを倒せ」と持ちかけられ(『Re:COM』では、マールーシャの挑発を受けたヴィクセンによる独断行動に変更されている)、ソラに「ソラの裏の記憶」、つまりロクサスの記憶から作られたトワイライトタウンのカードを渡す。しかしソラたちにも敗れ、ナミネの能力とマールーシャの狙いを暴露する事で計画の進行そのものに支障を来たさんとしたが、マールーシャの命令を受けて現れたアクセルに始末され、XIII機関最初の犠牲者となった。『Days』ではほとんどの機関員に教えられていない「レプリカ計画」の一端を担う重要な役割を任じられていたが、ここで消滅したために計画にズレが生じてしまった。
元の姿はエヴェン 。賢者アンセムの弟子時代から科学者として活躍していた。ヴィクセンは傲慢な性格だったが、エヴェンであった当時はイエンツォ(ゼクシオンの人間時代の姿)を助けたヴェントゥスにしっかりと礼を述べるなど礼儀正しかった。ヴェントゥスと長い付き合いになると予感し、ロクサスとソラに出会う。エヴェンのハートレスも倒されていたことによりレイディアントガーデンで人間へと再生したが、容態が安定していないためディランと共に安静をとっていた。
レクセウス (Lexaeus)
声 - 立木文彦 / デイヴ・ボート
機関員ナンバー5。称号は静かなる豪傑。柄に当たる部分を持ちぶつけてダメージを与える大きな金属片(ジミニーメモではトマホークとされるが刀身に当たる部分が斬撃用に十分研磨されているとは言い難い)を一人で使いこなす茶髪の巨漢。必要な事しか口にせず行動で全てを示そうとする。小説版『COM』の記述は戦闘力がゼムナスに次ぐものとある。忘却の城ではゼクシオン、ヴィクセンと共に地下を担当する。ヴィクセンが消滅した後にリクの下へ赴き、リクを手に入れんと戦いを仕掛けるが、敗北を喫する。『COM』では最後に残った力を振り絞ってリクを闇に飲み込もうとするも、リクは王様の光の力によって闇の中から助けられる。『Re:COM』ではこのイベントが大きく変更されており、勝負の後、リクはレクセウスにとどめを刺そうとするが、力を残していたレクセウスに叩き飛ばされ気絶してしまう。リクを連れていこうとするレクセウスだったが、リクの心に眠るゼアノートのハートレスがリクに半憑依した状態となり、レクセウスは一閃の下に切り伏せられてしまう。ゼアノートのハートレス、つまりゼムナスの片割れがリクに宿っていることに気付いたレクセウスは、無謀だったと悟りながら消滅していった。
『Days』のストーリーモードでは、序盤のチュートリアルでロクサスにリミットブレイクの使い方を伝授する。クリア後に閲覧できるシークレットレポートによると、たとえ与えられたナンバーが1に近くてもそれが機関内の順位に当てはまるわけではなく、「末端の者には何も知らされない」と彼自身がゼクシオンより立場は低い旨の記述を残している。『COM』でゼクシオンが発した「機関の結束」という言葉にも「そんなものは存在しない」と否定的であるが、同時にゼクシオンだけは信頼できるとも記している。
元の姿はエレウス。賢者アンセムの弟子時代は、ディラン(ザルディンの人間の時の姿)と共にレイディアントガーデンの城の門番を務めていた。髪型などは特に変わっておらず、先端にハートマークが付いたを使っている。後に、レイディアントガーデンにて人間として再生する。容態も安定しており、研究室の掃除をしながらその場にいなかったブライグとアイザの行方を案じていた。
ゼクシオン (Zexion)
声 - 石田彰 / ヴィンセント・コラッツァ
機関員ナンバー6。称号は影歩む策士。で「他者の力を写し獲る」等の魔術を操る。ノーバディになる前は、賢者アンセムの6人の弟子の中では最年少だった。野村曰く、サイクスと並んでゼムナスとの関わりが強いらしく、裏切りに会わなければ機関の中心人物にも成り得た人物。また、海外版の『COM』(GBA版)ではアクセルに「Zexy」と省略形で呼ばれている。
ゼムナスによって、忘却の城の地下にヴィクセンとレクセウス共々配属された。忘却の城の管理を任されたマールーシャを良く思っておらず、ソラを手中に収めんとするマールーシャの謀略を察した上で脅威と考え、それに対抗するために城の最下層に現れたリクを手に入れようとする。しかしソラによってラクシーヌとマールーシャが滅ぼされたことで、この計画が必要なくなったと判断した彼は、リクを始末しようとソラの姿に化け、リクの心の弱みにつけ入る事で安全に事を運ぼうとする。しかし戦いの中で闇もまた己の力と認めたリクに敗退。遁走した先でアクセルに唆されたリク=レプリカの手に掛かり消滅した。ヴィクセンがアクセルに消されたことをゼクシオンは知っていた為アクセルには口封じの意味もあり、サイクスとアクセルの計画のために邪魔であったことも関係している。
『Days』では序盤で忘却の城へ向かい消滅してしまうが、ストーリー途中に『COM』でのイベントシーンが再現され、そこで再登場する。レクセウスが残したレポートによると、機関内での立場はレクセウスより上だったらしく、レクセウスが知らされていない情報も知っていたようであり、その中にはレプリカ計画についての情報も含まれていた。また、レクセウスからは絶対の信頼を得ていた模様。
元の姿はイエンツォ。賢者アンセムの弟子時代は少年であり、親をなくしていたところをエヴェン(ヴィクセンの人間時代の姿)らに引き取られ、賢者アンセムの下で育てられていた。当時は寡黙であったのか、『BbS』作中では一言も喋ることはなかった。アンヴァースに襲われたところをヴェントゥスに助けられている。シークレットムービーにて、賢者アンセムに手を引かれながら、すれ違ったゼアノートとブライグの後ろ姿を見つめていた。後に、レイディアントガーデンにて人間として再生。彼もエレウスと同じく容態や意識は安定しており、散らばった部屋を掃除していた。更にリアに対し、心奪われた人間が再生する際の現象を事細かに教えるなど研究者としての博識な一面を見せた。また、狡猾な性格だったゼクシオンと違い、幾分か穏やかな人物を思わせる口調を見せていた。
サイクス (Saix)
声 - 佐藤銀平 / カーク・ソーントン
機関員ナンバー7。称号は月に舞う魔人。眉間に×字の傷跡、長髪、機関の初期メンバーでないにも関わらずゼムナスの補佐役を務めている。長さ1m以上で刀身が幅広い特殊な形の剣を逆手かつ片腕で振るい、攻撃力を上げる魔法「バーサク」を使う。
機関に加入したのはアクセルと同時期であり、その理由も二人である計画を達成するためであったが、その計画が何かは判明しておらず、またアクセルと疎遠になっていったことで絵空事になったと語っている。アクセルが自分を離れロクサスたちと行動を共にするようになり、度々邪魔までされるようになってからはアクセルを変わったと評しているが、アクセルによれば変わったのはサイクスであり、サイクス自身もアクセルだけでなく自分も変わったと認めている。また、アクセルをかつての名「リア」と呼ぶこともあった。「レプリカ計画」についても詳しく聞かされていたため、ノーバディではないにも関わらず機関員として活動していたシオンを毛嫌いしており、最後までシオンの「顔」は見えなかった。
ソラたちとはトワイライトタウンで初めて相対するが、計画に必要な駒であるソラには敵対心を見せておらず、ハートレスを倒せと言い残して消えていった。機関の反逆者であるアクセルを始末するという任務を受け、ホロウバスティオンに大量のハートレスとノーバディが襲来した時にもアクセルを追って姿を見せる。その際にXIII機関の真の目的、「ソラのキーブレードでハートレスを倒させる真実」をソラに明かし、ソラたちを追い詰める。存在しなかった世界にて、用済みになったソラを始末しようとするが敗北。敗れた後も最後までキングダムハーツに心を求めながら消滅した。
元の姿はアイザ。人間だった頃はレイディアントガーデンの住人であり、リア(アクセルの人間時代の姿)とは親友同士だった。このとき顔に×字の傷はなく、眼の色は金ではなく緑で、月模様の服を着ている。リアと共に賢者アンセムの城に忍び込もうとし、ディラン(ザルディンの人間時代の姿)に追い出される描写がエンディングにあった。リアが人間として再生した際には一緒にいるはずだったが、その場にアイザとブライグはおらず結局レイディアントガーデンでは見つからなかった。実はゼアノートが画策していた真のXIII機関の器に適する人物であり、リアとは存在しなかった世界の円卓にて再び敵として対峙することとなった。
アクセル (Axel)
声 - 藤原啓治 / クイントン・フリン
機関員ナンバー8。称号は踊る火の風。口癖は「記憶したか?」、赤い髪、炎魔法の使い手で武器は他のホームページでチャクラムと書かれるオリジナルの大型手裏剣。機関の意思とは別に自らの思惑を優先させる節があり、単独行動をとることが多い。手段を選ばず狡賢く、他の機関メンバーも彼の動向には注意を払っていた。ロクサスがノーバディとして生まれ落ちた時に彼の世話をしたのがきっかけで親友となり、ロクサスといると自分にも心があるような気がしていたという。サイクスと二人である計画を達成するためXIII機関に同期として加入、自らが機関内で邪魔者を消し、サイクスを機関のトップに着かせようとしていたがロクサスとシオンと交友を深めるにつれサイクスと疎遠になっていった。
忘却の城ではマールーシャ、ラクシーヌと地上階の管理を担当。ソラを手中に収め機関を牛耳るというマールーシャらの計画に加担する態度を取るが、その真の狙いはマールーシャらの機関への反逆の証拠を握ることにあった。マールーシャの信用を得るため、ソラに真実を明かそうとしたヴィクセンを消滅させている。一方でソラの消滅を阻止するために幽閉されていたナミネを解放し、結果としてマールーシャの陰謀を挫きながら、リク=レプリカを口車に乗せてゼクシオンの消滅を促すなどの不可解な行動を見せていた。結局彼は反逆を企む地上のマールーシャ側にも、それを阻止せんとする地下のゼクシオン側にもつかず、結果忘却の城にいた機関メンバーで唯一生き残った。マールーシャに信用されるためにヴィクセンを、サイクスとの目的のためにゼクシオンを消滅させたことで、一番の裏切り者は自分だとも感じていたようである。忘却の城では裏切り者の抹殺の他に「目覚めの部屋」の探索も任されており、『COM』での出来事のあとも約20日にわたり城に留まっていた。機関の進める「レプリカ計画」について知らされていなかった一人だが、自力で計画の全容を調べ上げた。
その後、ソラに会いに行くために機関を裏切ろうとしたロクサスを止めることができず、さらにロクサスの脱退の手助けをしたと見なされ、機関から謹慎を命じられた。3日後、ロクサスがデータ上のトワイライトタウンに送られたこと、さらにゼクシオンのコンピュータでデータ上のトワイライトタウンにいくことが可能ということを利用し、ロクサスを奪還するという任務に就く。しかしその時のロクサスはディズによって記憶が改変されており、記憶が戻らないようなら始末するという命令を本人は拒否したため、ゼムナスから圧力をかけられ従うことになってしまう。仮想トワイライトタウンにてロクサスを呼び戻そうとするも失敗し、最終的に真剣勝負を仕掛けるも真の力に目覚めたロクサスに敗退。ソラを再びハートレス化させればロクサスに会えると考え、機関から離脱して単独行動を開始する。そのためにデスティニーアイランドで親友の帰りを待つカイリの誘拐を企て、一度は成功するもののサイクスの介入により彼女を奪われてしまう。機関の計画にとって邪魔者となっていたアクセルは、この時からソラを助けるために行動するようになる。ホロウバスティオンで一度ソラ達の前に現われてXIII機関の目的を明かした後でカイリの事を謝るが、ゼムナスより彼を始末するよう命じられたサイクスが現れたためその場を去る。その後、存在しなかった世界へ続く道中でソラ達が大量のノーバディに囲まれた際、息も絶え絶えの状態で現れ(小説版では、城に捕らわれているカイリを助けようとしたが、待ち構えていたサイクスに致命傷を負わされたとされている)、全存在を掛けた攻撃で道を切り開いた。最後はカイリの事を改めて謝罪し、「存在しなかった世界」への道を開くことで力を使い果たし、静かに燃えながら消滅していった。親友であるロクサスの本来の姿であり、敵であるソラが見守る中で消滅していった彼は、どこか満足した様子だった。
元の姿はリア。人間だった頃は親友のアイザ(サイクスの人間時代の姿)とレイディアントガーデンに住んでいた。アイザと共に何らかの目的で城に向かおうとしていたところでヴェントゥスと出会い、意気投合して友達となる。自分が誰かの心の中で記憶として残ることを強く望んでおり、ヴェントゥスに対しても自分を忘れないようにと諭す発言をしている。この頃フライングディスクを2枚使っていた。その後、初期機関メンバーと共にレイディアントガーデンにて人間へと再生する。しかしその場にいなかったブライグとアイザを捜索することになり、ディズニーキャッスルでマレフィセントとピートにさらわれそうになったミニー王妃を助け、王様たちと共にイェン・シッドの塔を訪れる。彼の目的はキーブレード使いになることであり、それを承諾したイェン・シッドはソラとリクの危機に対する切り札として彼に時間の流れの違う場所で修行を行わせ、後にゼアノートによって13番目の器にされかけたソラの窮地を救った。本人としてはソラを助ける時点でキーブレードを持って登場するつもりだったが、結局出すことは出来ず、それをぼやいていた直後に無意識の内にあっさりとキーブレード(自身のチャクラムと同型の持ち手から、炎を模った剣身が噴き出しているような形状)を出して見せた。これには当人やソラ達は愚かイェン・シッドでさえ激しく驚いていた。その後はレイディアントガーデンに帰った模様。自身の名前は人間であった頃の「リア」と名乗っているが、ソラやリク、旧知のブライグからは最後まで「アクセル」と呼ばれており、当人も半ば諦めていた。
『coded』では、ナミネがソラの記憶を修復していたときに見つけた「痛みの記憶」にデータ・ソラが触れた時、彼の姿が映像として映し出された。また『BbS』のシークレットエンディングではロクサス、シオンと共に時計台でシーソルトアイスを食べているが他の二人と違い「ソラ」とは言わなかった。これは、彼はソラによる痛みの救済が必要な者ではないことによる。
性格や髪の色、演じる声優は『ファイナルファンタジーVII』のレノと同じ。これについて野村は「意図的に似せているが、レノのノーバディというわけではない」と語っている。最初は彼がここまで成長するとは思っておらず、『KH2』冒頭でロクサスに倒されてそのまま退場させるつもりだったようだが、野村を含むスタッフ全員の強い意向でその後も活躍させることになった。
デミックス (Demyx)
声 - 鈴村健一 / ライアン・オドノヒュー
機関員ナンバー9。称号は夜想のしらべ。シタールを弾いて水を操る。緊張感がなくやや子供じみた言動をすることが多い反面、時折冷たい表情も見せる。小説版にてシグバールに対し敬語を使っている場面があるので、目上の者に対する礼儀は心得ている様子だが、サイクスに対してはタメ口であり、本人のいないところで「バッテン傷」と呼んでいる。
機関の任務においても面倒臭がりな性格が目立つ。アクセルには任務を覚えられていない。基本的に気さくな性格でありメンバーには友好的な態度をとっている。しかし『Days』終盤で「レプリカ計画」の詳細が明かされた際には、事実とは言え「よく出来た人形だよな」と仲間に対して非情な言葉を発している。
ソラとはオリンポスコロシアムの冥界で出会っているが、その時の逃げ様と「撤退」という台詞からしてハデスには敵わなかった模様。冥界で力を発揮できるようになる「オリンポス・ストーン」をフィルから奪い、追いかけて来たソラ達と再び遭遇する。彼はソラ(ロクサス)の様子を探るという任務にも就いており、戦って本性を引き出すためにソラと一戦を交えた。その後ホロウバスティオンに現れ、すでに臨戦態勢だったソラを恐れるような態度をとったが、挑発されると一転「黙れ、裏切り者」と冷たく言い放ち、ソラたちに全力で二度目の戦いを繰り広げるが、あえなく敗れて嘆きながら消滅した。小説版において機関に従っているのはただ命が惜しいだけと描写されているが、一方でソラ(つまりロクサスだが)に機関に戻るよう呼びかけるなど仲間意識の窺えるような素振りも見せていた。漫画版では、ゲーム版以上のドジキャラ(存在しなかった世界に捕らえたはずのカイリに脱走を許してサイクスにボコられるなど)になったりするなどサイクスの頭痛の種になっているものの、上記に記載されているソラとのホロウバスティオンでの対決シーンがなかったため、ゲーム版では4人だったはずの生き残りのメンバーの中にちゃっかりと残っている。『KH2FM』では、アブセント・シルエットについてソラに教えてくれる。
ルクソード(Luxord)
声 - 中田譲治 / ロビン・アットキン・ダウンズ
機関員ナンバー10。称号は運命を賭す者。短く揃えた髪、蓄えられた髭、ノーバディマークのピアス、戦いをも一種のゲームと考えている。武器はカードで斬撃にも魔法にも使える。
『Days』でもその紳士然とした態度は崩さないが、「末席の者には真相を知らせずか」と機関内の順位が低いことによる苦労を吐露しており、ともに順位が低いロクサスにもお互い苦労すると励ましていた。難解な台詞回しを多用するが、全体的に見ればくせ者揃いの機関の中では比較的まともで人当たりが良く、ロクサスに対しても温和な態度で接している。ロクサスを見て、子供の頃にノーバディになった者と大人になってからノーバディになった者とでは違いがあるのではないかと感じていた。
呪われたアステカの金貨の実験のためポートロイヤルを訪れ、死の島にある金貨を宝箱ごと強奪。ジャック・スパロウの船・ブラックパール号に乗り込み、ジャックに海賊の掟「パーレイ」を宣言。宝箱を返す代わりに中の金貨を数枚頂くという取引を行った。これにより入手した金貨の力からハートレス・グリムリーパーを作り出し、ソラたちと戦わせた。そして、倒されたグリムリーパーの心を手にした後にその場を去った。後に存在しなかった世界でソラを仲間から引き離し、一対一で「時」を賭けたバトルを行う。敗れて消滅する最後までソラのことをロクサスと呼んでいた。
マールーシャ (Marluxia)
声 - 池田秀一 / キース・ファーガソン
機関員ナンバー11。称号は優雅なる凶刃。容姿端麗で立ち振る舞いも優雅だが戦闘では大鎌を携える。機関の中では新入りだが強い力を持っており、機関の研究施設である忘却の城とナミネの管理を一任される。
長く続く草原を歩いていたソラの前に現れ、忘却の城へ誘う。それはXIII機関がソラを手に入れるための計画であったが、マールーシャはそれに便乗してアクセルやラクシーヌと組み、ナミネの能力でソラを操り手駒とした上で、機関を乗っ取ろうとしていた。ナミネによるソラの記憶の改変が進み計画は成功するかと思われたが、アクセルの裏切りや、それがきっかけで同志のラクシーヌが消滅するなど想定外の事態が続き、最終的に反逆計画は失敗、結果としてアクセルに反逆の証拠を掴まれる事になる。そこへナミネを助けるためにソラたちが現れ、無の世界にて決着を付けようとするが、戦いの末に敗れて消滅し、彼の野望は潰えた。
『KH2FM』の追加ムービーによるとシグバールの勧誘で機関に入ったとされ、小説では機関に入った理由は「退屈だったから」とされている。しかし入ってもその退屈は変わらず、同じく退屈を訴えたラクシーヌに親近感を覚える描写があった。『Days』ではロクサスの持つキーブレードに興味を示しており、反逆の片鱗を見せていた。新入りでありながら「レプリカ計画」の詳細を知っていた数少ない人物であり、さらにソラを手中に収めた暁にはその計画すら利用して機関を乗っ取ろうとしていた。記憶や心への執着はそれほど強くはないが、心を持ちながらその心の自由を捨てるソラや、嘘の約束を頑なに守ろうと命を掛けるリク=レプリカへの怒りを見せる場面がある。プロット段階では女性の予定だったが、同じく地上組で女性のラクシーヌとのバランスを考慮し男性に変更された。小説版では茶色い髪と表記されている場合がある。
ラクシーヌ (Larxene)
声 - 宮村優子 / シャネル・ワークマン
機関員ナンバー12。称号は非情の妖姫。機関の紅一点。複数のナイフを投げずに指で握り、雷魔法と混ぜて使うスタイル。人の心を傷つけて喜ぶサディストで短気かつヒステリックな一面が目立つ。人を見下す態度をとり、ナミネのこともソラを陥れるための道具としか思っていない。デミックスをこき使っていたようで彼からは恐れられていた。
マールーシャ、アクセルと忘却の城の地上階を担当しており、マールーシャに加担して機関を乗っ取る計画を立てていた。ソラを挑発し、ナミネのことを「思い出させる」のに大きな役割を果たしている。アクセルの働きもあってナミネが勝手に動き、激昂したラクシーヌはソラにリク=レプリカの正体、ナミネの持つ能力、そして自分たちの計画を全て明かした上でソラを消そうとするも返り討ちにあい、自身の敗北を信じられないまま消滅した。
『Days』では新入りのロクサスに魔法を教える役目を担うが、ほとんどが投げやりな上に『COM』での反逆計画を心待ちにしているのでロクサスの事はどうでもいい扱いをしている。何度か会話する機会があるが、そこでもそっけない態度やあからさまな態度を取ってくる。
ロクサス (Roxas)
声 - 内山昂輝 / ジェシー・マッカートニー
機関員ナンバー13。称号はめぐりあう鍵。『KH2』のプロローグ部分におけるプレイヤーキャラクター、および『Days』の主人公。『KH2』では彼の過ごす夏休みが物語のプロローグ兼チュートリアルとなっている。
かつてソラがハートレス化した際に誕生したソラのノーバディで、キーブレードが武器。ソラがハートレス化していた時期が極端に短かった上に、ロクサスを残したままカイリの心を媒介に人間に再生した為人間(ソラ)であった頃の記憶を持っておらず、誕生直後は会話も少ない。生れ落ちたトワイライトタウンでゼムナスに名前を与えられ、アクセルに引き連れられて機関のNo.13として迎え入れられた。デミックスに仕事を押し付けられ、アクセルやシオンと親しくなっていき感情や知識を身につけていく。やがて機関への不信感や、仄めかされる「ソラ」の存在、次第に募る自分は何者かという疑問の答えを見いだすために、機関を裏切り脱走する。リクとの戦いに敗れたことでディズの元へと送られ、記憶を改竄された上で、ロクサスの記憶で形成されたデータの世界[6]へ移される。
仮想トワイライトタウンではごく普通の少年として、友達と夏休みを満喫していたが、ナミネとの出会いや、機関より送り込まれたアクセルとの接触により、ロクサスは自分の過去を思い出す。ソラと同化する際には「俺の夏休み、終わっちゃった」と涙を見せ、姿を消した。ソラと一体になった後もロクサスの意識が消えた訳ではなく、アクセルの消滅に立ち会ったことによりソラの中のロクサスも強く影響を受け、ソラしか見ることの出来ない姿で現れ、一騎打ちを挑んだ。そしてゼムナスとの一応の決着が付いたのちに再びナミネと共に現れ、闇に消え行く筈の自分たちが本体であるソラやカイリの中でこれからも生き続けると告げて、完全にソラと同化した。『KH2』のエンディングではソラとカイリがデスティニーアイランドで再会を果たした時、ソラの中のロクサスもカイリの中にいるナミネとの再会を喜ぶ描写が見られた。
本来『KH2』ではロクサスもボスとしてソラと戦う予定であったが、結局ムービーだけの戦闘となってしまい、彼とのバトルが実現するのは『KH2FM』である。
『BbS』にはシークレットエンディングにも登場し、アクセル、シオンと共に時計台でシーソルトアイスを食べつつ「ソラ」と言葉を発した。ロクサスは容姿や声などが『BbS』に登場するヴェントゥスと酷似している。その理由は『BbS』での一件で傷ついたヴェントゥスの心はソラと同化しており、そのソラのノーバディであるロクサスはソラの中のヴェントゥスに酷似した顔立ちになった為である。
『coded』ではデータのロクサスがラスボスとして登場。「ジミニーメモ」の世界の「目覚めの園」でデータソラの覚醒を見届けた後姿を消していたが、「忘却の城」で再び登場し、データソラを挑発することで彼が痛みの記憶を受け入れられる強さを持つか試していた。そして彼と一戦交えた後はナミネに続く道を示し、データソラに同化していった。彼自身も痛みの記憶のひとつであり、彼の痛みは「夏休み最後の日を、ハイネ・ピンツ・オレットと一緒に過ごせなかった事」であった。
シオン (Xion)
声 - 内田莉紗 / アリソン・ストーナー(Days)→ヘイデン・パネッティーア(BbS、3D)
機関員ナンバー14。ロクサスが機関に加入してから7日後、新たに機関に加わった14番目のメンバーである少女。ロクサスと同じく光属性を司り、キーブレードを使う。フードを外したその顔はカイリと酷似している。境遇の似たロクサスと意気投合し、またロクサスの親友であるアクセルと共に、任務終了後に3人でトワイライトタウンの時計台でシーソルトアイスを食べるのが日課になっていく。
その正体は「レプリカ計画」に基づいてヴィクセンが作成したレプリカ人形の一つで、シオンはその中でも一番の成功作「No.i」である。そのため実際はノーバディではなく、機関のメンバーとしては正式にはカウントされていない。ロクサスの能力をコピーさせることでキーブレード使いの「予備」を機関が確保することを目的に作られたが、ソラのノーバディであるロクサスと接するうちに自我が芽生え、さらに記憶修復中のソラの記憶の欠片がロクサスを通じてシオンに流れ込み、その中のカイリについての記憶の影響を強く受け、カイリに酷似した顔となった。シオンがキーブレードを使えるのは、ロクサスの力を吸収しその能力をコピーしているからであり、リクからは「偽物」と見破られている。
リクに敗北した事をきっかけに自分の生い立ちに疑問を抱くようになり、「忘却の城」で自分の正体を知ってしまう。機関を脱走し、自分の今後を考える為にしばらくリクと行動を共にしていたが、アクセルによって連れ戻される。彼女自身はロクサスとアクセルといつまでも一緒にいたいと思っていたが、自分が存在することでロクサスの力を吸収していることに気付き、ソラのもとに帰る決意をして再度機関を脱走しナミネと会う。しかし、シオンがソラに帰ることを納得できなかったアクセルに連れ戻され、ゼムナスによって人形として完成させられてしまう。そして、完全な人形としてロクサスを吸収するようにとゼムナスに命じられた彼女は、最早ゼムナスの野望を阻止するには自分がロクサスに倒されるしかないと悟り、機関脱走したロクサスと互いの存在を掛けた戦いを繰り広げ、思惑通り敗北。最期はロクサスの腕の中でキングダムハーツの解放を願いながらソラに帰って行った。
名前の由来はNo.iにXのアナグラム。この「i」は数学で実在しない数とされている虚数の記号からつけられている。もう一つの由来でもある紫苑は花言葉で「キミを忘れない」「思い出」といった意味がある。またカイリの「海」とナミネの「波」からシオンの「潮」と、海にちなんだ名前でもあり、漢字表記は「潮音」となるトリプルミーニングとなっている。見る者のシオンに対する関係によりシオン自身の外見は変化して見えるが、彼女との関係性が変わることで彼女の顔はシオンではない「別の顔」に変わって見えてしまう。物語序盤のイベントにてロクサス視点とアクセル視点ではフードを被っているかいないかが分かれており、後に友達になった後はアクセルにもシオンの顔が見えていた。しかし物語が終盤になり人形として完成が近づくと、シグバールにはヴェントゥスに見えたり、ロクサスにはソラに見え、小説版ではアクセルは時折ナミネに見えていた。最初からシオンの正体を知っていた為に機関員としての資格はないと見下していたサイクスは、最後まで人形にしか見えていなかった。また様々な人物との繋がりがあるゼムナスには、基本的にはシオンの顔が見えている状態であるものの、時折ヴェントゥスに見えていた様子。
野村によれば、「ロクサスが機関を抜けたのは身近な同世代の女の子の影響があった」という構想が『KH2』の頃からあったという。そのためXIII機関のナンバー14というイレギュラーなキャラにはなったが、前述の通りシナリオ中で機関メンバーにシオンは含まれないと説明されている。
『coded』では、ナミネが見つけた「痛みの記憶」に触れたときに、映像のみ映し出された。『BbS』のシークレットエンディングにも登場し、ロクサス、アクセルと共に時計台でシーソルトアイスを食べつつ「ソラ」とつぶやいた。

備考[編集]

  • 「XIII機関」という名称は『KHFM』のシークレットムービー「Another Side, Another Story 【deep dive】」に登場したのが初出だが、英字では「The Thirteenth Order」となっていたため、英語圏のインターネットでは長らくこの名前で流通していた。
  • 『COM』は対応ハードがGBAのため、登場する機関メンバーにはバトル時の3〜4つの掛け声しかなかった。マールーシャ、ヴィクセン、レクセウス、ラクシーヌの4名の声は海外版を含めスクウェア・エニックスの社員(神藤辰也片山理恵子の2名)が担当し、ゼクシオンはバトルそのものがなかったが、そんな中アクセルだけはプロの声優である藤原啓治が担当している。PS2版リメイク『Re:COM』では、これらのメンバーにも声優が声をあてている。
  • 英語音声版に追加要素を加えた『KH2FM』における、『COM』登場メンバーとのバトルでの声は『Re:COM』で声をあてた日本語版のキャストが担当している。これは『Re:COM』は日本語版のみ先行して制作され、当時海外版は制作されていなかったためであり、バトル中の台詞はかけ声や笑い声のみとなっている。

脚注[編集]

  1. ^ a b 週刊ファミ通 2009年7月17日号 野村哲也インタビューより
  2. ^ 週刊ファミ通 2007年1月5日・12日号 野村哲也インタビューより
  3. ^ 週刊ファミ通 2007年3月9日号 野村哲也インタビューより
  4. ^ 『キングダム ハーツ 3D』あれこれ想像したくなるストーリーの秘密――『KH3D』インタビューその3”. ファミ通.com (2012年5月16日). 2012年5月17日閲覧。
  5. ^ 自身が直接戦ったテラやアクアの他、ヴェントゥス、マスター・ゼアノートなど
  6. ^ 野村哲也インタビュー『キングダム ハーツ 358/2 Days アルティマニア』P.487より。

外部リンク[編集]