トマホーク

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ネ・ペルセ族のトマホーク

トマホーク(Tomahawk)は、北アメリカインディアンが使う。もともとは北米大陸への入植・開発のために白人ヨーロッパから大量に輸入した斧を、現地の入植者やインディアンが改良した物。

刃先が反っている小型の斧であり、汎用目的に使われるものである。狩猟のほかにも、日常の中で幅広く利用されている。武器として使われることもあり、で持って使用する。一般に投擲するための斧と解釈されがちであるが、これは、近代的な銃火器武装したアメリカ白人と弓矢戦斧で戦うインディアンとを対比する西部劇から広まった俗説であり、本来のトマホークは形状もバランス・空力共に投擲に不向きである。[要出典]

原則として、製である。柄の長さは30-50cm程度である。刃は製ではあるが、これは、鉄器を使用するヨーロッパ文明との接触以降のことである。それまではそれとよく似た石斧棍棒ガンストッククラブ」を用いていた。中にはタバコを吸うためのパイプと組み合わせた物もある。

トマホークを持つインディアン "Afraid of Hawk"

1960年代のインディアン権利回復運動「レッド・パワー」では、黒人たちが「白人にこびへつらう黒人」を「アンクル・トム」と呼んだのを受け、インディアンたちは「白人にこびへつらうインディアン」を「アンクル・トマホーク」と呼んだ。

軍用トマホーク[編集]

R&D Hawk by Sayoc-Winkler Knives 2

インディアンから戦技や戦術を学んだ白人も、よくトマホークを用いており、ピーター・ラガーナが新しいトマホークを開発した[1]。もともと雑事用の手斧であるから、普段の野外活動でも便利で、白兵戦では信頼性のある武器になった。近現代でも、スチール製の多目的トマホークが民間工房から供給されており、ジャングル戦の多いベトナム戦争などで実戦に使用された。現在のアメリカ陸軍では、強化プラスチック製の合成素材でできたトマホークが正式採用されており、イラク戦争などで使用され続けている。

トマホークのおかげで命が救われたエピソードがある。イラク戦争で、兵士が小さな小屋を発見し、を叩いても返事は無し、戸を蹴破って突入すると、敵が目の前に現れた。兵士は咄嗟にトマホークを取り出し、敵の頭を叩き割り、助かったという。斧はナイフより殺傷力が高いうえ、簡単な土木作業など多目的に使えることから、携行する道具の量を減らせて機敏に活動できるとされる。

アメリカ、トマホーク社の"VTAC"(Vietnam Tactical Tomahawk)はアフガニスタンで使用され、CQCの武器としてだけでなく非爆発性物質の破壊、障害物除去、扉の破壊開閉、IED除去などに用いられている。

脚注[編集]

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  1. ^ ディスカバリーチャンネル映像ドキュメント「ミリタリー大百科:アメリカ陸軍レンジャー大百科」

関連項目[編集]