2013年の科学
2013年 こちらもご覧下さい |
---|
社会 |
政治 経済 法 労働 教育 交通 |
文化と芸術 |
映画 日本公開映画 音楽 ラジオ 日本のテレビ 芸術 文学 出版 |
スポーツ |
スポーツ 日本競馬 サッカー 自転車競技 バスケ バレー 野球 相撲 |
科学と技術 |
科学 気象・地象・天象 台風 道路 鉄道 航空 |
地域 |
日本 日本の女性史 |
各年の科学 |
2011 2012 2013 2014 2015 |
■ヘルプ |
2013年の科学(2013ねんのかがく)では、2013年(平成25年)の科学分野に関する出来事について記述する。なお、日時は、実際の実験時期と発表時期が異なる場合が多いので注意。
できごと
1月
- 1月25日 – 日本学術会議は、科学者のあるべき姿をまとめた声明「科学者の行動規範」を2006年10月の策定以来初めて全面改訂[1]。
- 1月27日 – 政府の情報収集衛星「レーダー4号機」打ち上げ[2]。
- 1月30日 - 韓国の羅老号が羅老宇宙センターから打ち上げられ、衛星の軌道投入に成功。
2月
- 2月9日 - 火星探査機キュリオシティがドリルで掘削、サンプルの採取したことをNASAが発表。
- 2月20日 - 生命科学ブレークスルー賞が創設され、2013年の受賞者を発表。
3月
- 3月12日 – 経済産業省は、愛知県沖約80kmの海底地層からメタンハイドレートを試験的に取り出すことに成功。海底からのガス採取は世界で初めて[3]。
- 3月13日 - アルマ電波望遠鏡(チリ)の完成記念式典が行われ、本格運用が始まった[4]。
- 3月?日 – 田中耕一・島津製作所シニアフェローらのグループが、血液中に僅かに含まれるアミロイドβを検出する新たな技術開発に成功[5]。
4月
- 4月3日 - 暗黒物質の観測に挑んでいる国際共同研究チームは、暗黒物質が崩壊した時に出る粒子を捉えた可能性があると発表[5]。
- 4月9日 - 核融合科学研究所は、高温プラズマ生成実験で8500万度のプラズマの生成に成功、電子温度が1億5千万度を記録したことを発表。
- 4月12日 –山形大学ナスカ研究所は、ペルーのナスカ台地中心部で、人を描いた地上絵2点を新たに発見したと発表[6]。
- 4月18日 - NASAは、地球とほぼ同じ大きさで、ハビタブルゾーンにある3つの太陽系外惑星をケプラー宇宙望遠鏡で発見したと発表[7]。
- 4月21日 - オービタル・サイエンシズが、新型ロケットアンタレスの打上げと、シグナスの模型の軌道投入に成功。
- 4月29日 - ヴァージン・ギャラクティック社のスペースシップ・ツーがロケットエンジンによる飛行試験を実施。マッハ1.2まで加速、高度1万7000メートルに達した。
5月
- 5月15日 - NASAは、ケプラー宇宙望遠鏡のリアクション・ホィールに異常が発生、休止状態であることを発表した。
- 5月30日 - ベルギー・ブリュッセルの自然科学研究所などの研究チームがネーチャーに中国遼寧省の1億5000万年前の地層でアウロルニス・シュイと名付けた恐竜の化石を発見したことを発表。
6月
- 6月11日 - 中国国家航天局(CNSA)は、酒泉衛星発射センターより有人宇宙船神舟10号を打上げ、予定軌道への投入に成功。
- 6月12日 - 国際リニアコライダーの技術設計書が完成し、建設推進組織のリニアコライダー・コラボレーションへの譲渡式典が行われた。
- 6月17日 - テトラクォークもしくは中間子分子の候補であるZc(3900)が、日本のBelle実験と中国のBESIII実験でそれぞれ独立に発見された。
- 6月18日 - 通算10000個目の地球近傍天体である2013 MZ5が発見された。
- 6月22日 - 内視鏡による3次元(3D)映像を、複数の医師が頭部に装着したディスプレーに同時に映し出す手術システムを、東京医科歯科大学の木原和徳教授(泌尿器科)とソニーが共同開発。日本発の次世代の手術システム[8]。
- 6月25日 - 欧州南天天文台などの研究チームは、恒星グリーゼ667Cを周回する3惑星が生命が存在し得る環境(ハビタブルゾーン)であることを発表した。
- 6月28日 - NASAは、太陽観察衛星IRISをペガサスXLにより打ち上げた。
7月
- 7月2日 - 国際天文学連合は、それまで仮符号で呼ばれていた冥王星の衛星をそれぞれ、S/2011 P 1をケルベロス、S/2012 P 1をステュクスと命名した[9]。
- 7月11日 - 国際研究チームは太陽系外惑星HD189733bの色が、青色(深いアジュール・ブルー)だとする研究結果を発表した。太陽系外の惑星で色が判明したのは初めてのこと[10]。
- 7月11日 - NASAの探査衛星IBEXにより太陽系の尾ヘリオテイルが初観測されたことが明らかとなった[11]。
- 7月15日 - NASAは、ハッブル宇宙望遠鏡の撮影画像から海王星に14個目の衛星S/2004 N 1(直径約19km)を発見したことを発表した。
- 7月17日 - 東北大学と名古屋大学の研究チームが小澤の不等式を実験により証明したとを発表した。
- 7月19日 - エクス・マルセイユ大学は、長さ1μmという既知で最大のウイルスであるパンドラウイルスを発見したと発表した。
8月
- 8月15日 - 東京大学の研究チームが転送効率を約60%に向上させた量子テレポーテーションの実験に成功したことを英誌Natureで発表。
- 8月15日 - 米スミソニアン協会のグループは、アライグマ科の肉食哺乳類オリンギト(学術名:ネブリナ)を新種と認定した[12]。
- 8月27日 - スウェーデンのルンド大学のチームが重イオン研究所で、115番元素ウンウンペンチウムの合成実験の再現に成功したことを発表[13]。
- 8月29日 - 英エディンバラ大学とオーストリア科学アカデミー分子生物工学研究所(IMBA)の研究チームが、ヒトのips細胞とES細胞から約4mm程の脳組織の作成培養に成功したを発表。
9月
- 9月4日~6日 - JASIS 2013「未来発見」(Discover the Future.)〔幕張メッセ国際展示場:日本分析機器工業会・日本科学機器協会〕
- 9月5日 - ヒューストン大学のチームが太平洋の海底に地球最大の火山を発見、タム・マッシフと命名された。
- 9月6日 - NASAはラディ(LADEE)を載せたミノタウロスVをロケットをワロップス飛行施設から打上げた[14]。
- 9月12日 - NASAは、ボイジャー1号が2012年に太陽圏を脱出したことを正式に発表。星間空間へ出た初の人工物となった。
10月
- 10月6日 - NASAの月探査機ラディ(LADEE)が月周回軌道への投入に成功。
11月
- 11月5日 - インド宇宙研究機関がサティシュ・ダワン宇宙センターから火星探査機マンガルヤーン(Mangalyaan)の打上げに成功。
- 11月18日(EST) - NASAとULAがケープ・カナベラル空軍基地から火星探査機MAVENを搭載したアトラスVの打上げに成功。
- 11月30日 - インドの火星探査機マンガルヤーンが地球周回軌道を抜け火星飛行軌道に入る。
12月
No. | 今年の10大科学業績 |
---|---|
1 | がん免疫療法 |
2 | ゲノム上の配列編集ツール「CRISPR」 |
3 | ペロブスカイト結晶を使った低コストの太陽電池セル |
4 | 抗体の構造をもとにしたワクチン設計 |
5 | 大脳組織の透明化したイメージング技術「CLARITY」 |
6 | ヒトの肝臓、腎臓、脳などに似たミニ器官の作製 |
7 | 超新星爆発の残存物を宇宙線で追跡 |
8 | ヒトクローン胚とそれをもとにした胚性幹細胞作製 |
9 | 睡眠が脳内の清掃に関わることの発見 |
10 | 体内細菌と健康・発病との関連の解明セル |
- 12月2日 - 月探査機嫦娥3号が西昌衛星発射センターより打上げ
- 12月14日 - 嫦娥3号が、月面の虹の入江に着陸。
- 12月19日 - 欧州宇宙機関がガイア打上げ
- 12月20日 - 米科学誌サイエンスが「科学10大ニュース」(右記)を発表。
受賞
- アーベル賞 - ピエール・ドリーニュ
- ウルフ賞
- 生命科学ブレークスルー賞 - 山中伸弥、ロバート・ワインバーグなど11人
- ノーベル賞 (10月)
- ショウ賞
- 天文学:スティーブン・バルバス、ジョン・ホーリー
- 生命科学および医学:ジェフリー・ホール, マイケル・ロスバッシュ, マイケル・ヤング
- 数学:David L. Donoho
- グローバルエネルギー賞(ロシア)- 吉野彰
- 京都賞
死去
- 1月9日 - 藤田良雄、日本の天文学者(* 1908年)
- 1月15日 - 辻井達一、日本の植物生態学者、湿原研究者(* 1931年)
- 4月10日 - ロバート・エドワーズ、イギリスの生物学者、ノーベル生理学・医学賞受賞者(* 1925年)
脚注
- ^ 読売新聞 2013年2月25日
- ^ 読売新聞 2013年1月28日
- ^ 読売新聞 2013年3月13日
- ^ 世界最大、チリ・アルマ望遠鏡が本格始動 直径16キロ AFPBB 2013-3-14
- ^ a b 読売新聞 2013年4月4日
- ^ 読売新聞 2013年4月13日
- ^ 時事通信 2013年4月19日
- ^ 読売新聞 2013年6月22日
- ^ 冥王星4、5番目の衛星 「ケルベロス」と「ステュクス」と命名 AFPBB 2013-7-3
- ^ 計算によると惑星HD189733bはブルー=国際研究チーム ウォール・ストリート・ジャーナル 2013-7-12
- ^ NASA:太陽系には尻尾が生えている The Voice of Russia 2013-7-11
- ^ 新種のアライグマ科の肉食哺乳類を発見 CNN 2013-8-16
- ^ Existence of new element confirmed ルンド大学 2013年8月27日付
- ^ 米の月探査機打ち上げ NASA、10月に到着 msn産経ニュース 2013-9-7配信