海王星の衛星と環

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ボイジャー2号が撮影した海王星とトリトン

海王星の衛星と環(かいおうせいのえいせいとわ)では、海王星衛星について述べる。

2013年7月現在、海王星には14個の衛星と5本の環が発見されている。また、アダムズ環には特に明るい部分が4ヶ所あり、「リング・アーク」または「アーク」と呼ばれている。これらは衛星の1つであるS/2004 N 1以外はすべて命名されている。

衛星[編集]

離心率の大きな軌道や逆行する軌道を描いている衛星も多く、海王星に捕獲された太陽系外縁天体ではないかと考えられている。なお、トリトンは太陽系の逆行衛星の中で最も大きい。

衛星はギリシア神話における海や水の精霊、主にネレイデスから名付けられている。

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アダムズ環とリング・アーク(右から左へリベルテ、エガリテ、フラテルニテ)、およびルヴェリエ環

環は海王星と関係の深い天文学者から取った名が付けられている。すなわち、海王星の発見に関わったアダムズルヴェリエアラゴガレと、トリトンの発見者ラッセルである。アダムズ環のリング・アークは、発見された1989年がフランス革命200周年であったことを記念して「リベルテ(自由)」「エガリテ(平等)」「フラテルニテ(博愛)」と名付けられた。なお「クラージュ」はフランス語で「勇気」。海王星のリングは同心円状ではあるが土星などと違って未完成のもので、密な領域と疎な領域が並んで存在している。

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海王星の衛星と環
名前 直径/幅
(km)
質量
(kg)
軌道傾斜角(度) 離心率 軌道半長径 (km) 公転周期(日) 発見年
(ガレ環) 1,700 41,900 ~ 43,600 1989
III ナイアド 67
(96 × 60 × 52)
~ 1.9×1017 4.74 ~ 0 48,227 0.294 1989
IV タラッサ 83
(108 × 100 × 52)
~ 3.5×1017 0.205 ~ 0 50,075 0.311 1989
V デスピナ 152
(180 × 150 × 130)
~ 2.1×1018 0.065 ~ 0 52,526 0.335 1989
(ルヴェリエ環) 15 53,200 1989
(ラッセル環) 4,000 53,200 ~ 57,200 1989
(アラゴ環) ~ 100 57,200 1989
VI ガラテア 175
(204 × 184 × 144)
2.12×1018 0.054 ~ 0 61,953 0.429 1989
(アダムズ環) ~ 50 62,930 1989
(リベルテ・アーク) ~ 50 62,930 1989
(エガリテ・アーク) ~ 50 62,930 1989
(フラテルニテ・アーク) ~ 50 62,930 1989
(クラージュ・アーク) ~ 50 62,930 1989
VII ラリッサ 195
(216 × 204 × 164)
~ 4.2×1018 0.201 0.001 73,548 0.555 1981
S/2004 N 1 < 19  ?  ?  ? 105,000 0.958 2013
VIII プロテウス 418
(436 × 416 × 402)
~ 5×1019 0.039 ~ 0 117,647 1.122 1989
I トリトン 2,700 2.14×1022 156.8 ~ 0 354,800 -5.877 1846
II ネレイド 340 ~ 3.1×1019 7.23 0.751 5,513,400
(1,353,600 ~ 9,623,700)
360.14 1949
IX ハリメデ 60 ~ 9×1016 134.1 0.572 15,728,000 -1879.71 2002
XI サオ 38 ~ 9×1016 52.74 0.137 22,422,000 2914.07 2002
XII ラオメデイア 38 ~ 9×1016 39.56 0.416 23,571,000 3167.85 2002
X プサマテ 28 ~ 1.5×1016 137.3 0.450 46,695,000 -9115.91 2003
XIII ネソ 60 ~ 9×1016 139.3 0.605 48,387,000 -9373.99 2002