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火の山―山猿記

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火の山 山猿記から転送)
火の山
山猿記
著者 津島佑子
発行日 1998年6月1日
発行元 講談社
ジャンル 長編小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六版
ページ数 480(上)
430(下)
公式サイト bookclub.kodansha.co.jp(上)
bookclub.kodansha.co.jp(下)
コード ISBN 978-4-06-209090-2(上)
ISBN 978-4-06-209091-9(下)
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火の山―山猿記』(ひのやま やまざるき)は、津島佑子小説講談社文芸誌群像1996年平成8年)8月号から翌1997年(平成9年)8月号に連載、1998年(平成10年)6月1日に講談社より上下巻で刊行。津島佑子の母方の祖父・石原初太郎山梨県甲府市に住み、県嘱託として山梨の地質や動植物調査に携わった地質学者で、この石原家をモデルに、「火の山」こと富士山に寄り添い激動の時代を過ごした有森家5代の歴史を、一族の書簡日記を織り交ぜる形で構成している。第34回谷崎潤一郎賞、第51回野間文芸賞受賞作。

2006年(平成18年)1月13日講談社文庫より文庫化。

2006年(平成18年)に、本作を原案にしたNHK連続テレビ小説純情きらり』が放送された[1]

あらすじ

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パトリス・勇平のもとに、祖父有森勇太郎の書いたものがとどく。それには有森一族の歴史が書かれていた。

1868年、甲州南原村の有森小太郎は数え17歳で、サエと結婚した。二人のあいだには源一郎、エイらが生まれ、源一郎は成長して東京の帝国大学に入学する。

その後、源一郎は鉱物の研究家になり、結婚して照子・駒子・小太郎・笛子・杏子・桜子・勇太郎らが誕生する。

桜子は音楽家になることをめざしていたが、1931年に源一郎が急死するなどあって、あきらめる。 さらに1933年には小太郎と駒子が相次いで亡くなる。

その後、桜子は笛子の紹介で東京赤羽に住む松井と婚約し、また笛子は貧しい画家杉冬吾と結婚する。

やがて大東亜戦争がはじまり、甲府の有森家は空襲で炎上。桜子らは照子をたよって赤羽に、また笛子は杉冬吾の実家のある青森県へうつる。

終戦後、杏子は反対されながらも金融業者の鈴村と結婚。

そんななか、杉冬吾は、他人の妻と心中して死んでしまう。

登場人物

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  • 有森勇太郎 有森源一郎の三男(実質的な次男)。
  • 有森源一郎 モデルは地質学者石原初太郎。
  • 河田照子 勇太郎の姉。源一郎の長女。
  • 有森駒子 勇太郎の姉。源一郎の次女。久保田稲造と結婚していたが、わかれる。
  • 有森小太郎 勇太郎の兄。源一郎の長男。
  • 有森笛子 勇太郎の姉。源一郎の三女。のち杉冬吾と結婚する。モデルは津島美知子
  • 杉冬吾 笛子の夫。画家。
  • 有森杏子 勇太郎の姉。源一郎の四女。はじめ小樽の吉川家にとついだが、離婚。のちに鈴村平輔と結婚する。
  • 有森桜子 勇太郎の姉。源一郎の五女。のち松井達彦と結婚する。
  • キヨミ 源一郎の姪(姉の子)だが、両親が離婚したため有森家で同居していた。
  • パトリス・勇平 勇太郎の孫。
  • 斎藤 有森家の下宿人。数学の教師。

書誌情報

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テレビドラマ

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純情きらり』(じゅんじょうきらり)と題し本書を原案としてテレビドラマ化され、2006年(平成18年)度前期放送のNHK連続テレビ小説」第74作として同年4月3日から9月30日まで放送された。浅野妙子脚本、宮﨑あおい主演[1]

脚注

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  1. ^ a b 18年度前期の朝ドラは「純情きらり」!宮﨑あおいさん主演です。”. NHK (2005年7月26日). 2019年4月7日閲覧。

外部リンク

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