バート・フートン

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バート・フートン
Burt Hooton
レンジャーズでの現役時代(1985年)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 テキサス州ハント郡グリーンビル英語版
生年月日 (1950-02-07) 1950年2月7日(74歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 1971年 6月MLB二次ドラフト1巡目(全体2位)でシカゴ・カブスから指名
初出場 1971年6月17日
最終出場 1985年9月6日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

バート・カールトン・フートンBurt Carlton Hooton, 1950年2月7日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ハント郡グリーンビル英語版出身の元プロ野球選手投手)、野球指導者。右投右打。愛称はハッピーHappy[1]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

1968年MLBドラフト5巡目(全体85位)でニューヨーク・メッツから指名されたが、この時は入団せずにテキサス大学オースティン校へ進学した。大学時代は通算35勝3敗の好成績を残した[2]

現役時代[編集]

1971年6月の二次ドラフト1巡目(全体2位)でシカゴ・カブスから指名され、プロ入り。直後の6月17日セントルイス・カージナルス戦でメジャーデビュー。

独特のナックルカーブを操り、1972年には11勝(14敗)・防御率2.80の成績、さらに4月16日フィラデルフィア・フィリーズ戦ではノーヒットノーランを達成した。

ロサンゼルス・ドジャースへ移籍した1975年は12連勝を含む18勝(ナショナルリーグ4位)、1977年には防御率2.62(リーグ2位)の成績を挙げた。また、ニューヨーク・ヤンキースと対戦した1977年のワールドシリーズでは、第6戦にヤンキースのレジー・ジャクソンが全て初球打ちの3打席連続本塁打を放ったが、最初の1本目を打たれたのはこのフートンである[3]1978年は自己最多の19勝(リーグ3位)を挙げ、1981年にはシーズン防御率2.28(リーグ3位)、リーグチャンピオンシップシリーズでは4勝・防御率0.82という大活躍で同シリーズのMVPに輝いた[2]

テキサス・レンジャーズでプレーの1985年を最後に引退した。15年間通算で151勝を挙げた。

引退後[編集]

引退後は母校・テキサス大学、ドジャース傘下のマイナー、ヒューストン・アストロズサンディエゴ・パドレス傘下のマイナーで投手コーチを務めた。

2008年にはカレッジベースボールの殿堂に選出された。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
1971 CHC 3 3 2 1 2 0 0 0 1.000 82 21.1 8 2 10 0 0 22 1 0 5 5 2.11 0.84
1972 33 31 9 3 11 14 0 0 .440 916 218.1 201 13 81 7 1 132 8 0 78 68 2.80 1.29
1973 42 34 9 2 14 17 0 0 .452 1013 239.2 248 12 73 7 4 134 9 1 107 98 3.68 1.34
1974 48 21 3 1 7 11 1 0 .389 791 176.1 214 16 51 6 3 94 7 0 112 94 4.80 1.50
1975 3 3 0 0 0 0 2 0 0 .000 54 11.0 18 2 4 0 0 5 0 0 12 10 8.18 2.00
LAD 31 30 12 4 18 7 0 0 .720 895 223.2 172 16 64 2 0 148 3 1 76 70 2.82 1.06
'75計 34 33 12 4 18 9 0 0 .667 949 234.2 190 18 68 2 0 153 3 1 88 80 3.07 1.10
1976 33 33 8 4 11 15 0 0 .423 925 226.2 203 16 60 6 1 116 2 0 93 82 3.26 1.16
1977 32 31 6 2 12 7 1 0 .632 897 223.1 184 14 60 5 3 153 5 1 74 65 2.62 1.09
1978 32 32 10 3 19 10 0 0 .655 942 236.0 196 17 61 4 0 104 3 0 74 71 2.71 1.09
1979 29 29 12 1 11 10 0 0 .524 874 212.0 191 11 63 4 2 129 6 0 85 70 2.97 1.20
1980 34 33 4 2 14 8 1 0 .636 858 206.2 194 22 64 1 0 118 4 1 90 84 3.66 1.25
1981 23 23 5 4 11 6 0 0 .647 571 142.1 124 3 33 2 2 74 3 0 42 36 2.28 1.10
1982 21 21 2 2 4 7 0 0 .364 514 120.2 130 5 33 2 2 51 4 0 57 54 4.03 1.35
1983 33 27 2 0 9 8 0 0 .529 684 160.0 156 21 59 4 2 87 3 0 86 75 4.22 1.34
1984 54 6 0 0 0 3 6 4 2 .333 463 110.0 109 5 43 6 0 62 2 0 43 42 3.44 1.38
1985 TEX 29 20 2 0 5 8 0 1 .385 546 124.0 149 18 40 2 0 62 2 0 78 72 5.23 1.52
MLB:15年 480 377 86 29 151 136 7 3 .526 11025 2652.0 2497 193 799 58 20 1491 62 4 1112 996 3.38 1.24

表彰[編集]

記録[編集]

背番号[編集]

  • 44(1971年 - 1975年途中、2008年)
  • 46(1975年途中 - 1985年)
  • 48(2001年 - 2004年)

脚注[編集]

  1. ^ 由来は、顔が常に笑っているように見えたことからトミー・ラソーダがそう命名したという説と、気難しい性格を逆説的にとったという2説がある
  2. ^ a b 出野哲也『改訂新版 メジャー・リーグ人名事典』言視舎、2013年、468頁頁。ISBN 978-4-905369-67-7 
  3. ^ 「[10月の神話] レジー・ジャクソン「ミスター・オクトーバー」の伝説。」『スポーツ伝説シリーズ22 メジャーリーグ「ワールドシリーズ伝説」』 ベースボール・マガジン社 64頁

関連項目[編集]

外部リンク[編集]