ゆうメール

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荷物 (日本郵便) > ゆうメール


ゆうメールは、日本郵便株式会社により提供されている、冊子とした印刷物(書籍カタログ)や電磁記録媒体(詳細は#利用条件参照)を割安な運賃で送付できる、郵便に含まれない運送サービス。

ゆうメールは、第一種郵便物とは違い、信書の送達に利用することは出来ない。なお、荷物を送る場合に添付できる信書については手紙#郵便法における信書を参照。

概要[編集]

かつては「書籍小包郵便物」や「カタログ小包郵便物」というサービスであったが、1998年9月1日に統合されて「冊子小包郵便物」となった。2007年10月1日の郵政民営化に伴い郵便物ではなくなり、名称が「ゆうメール」となった。 「平成21年度引受郵便物等物数」[1]によると、郵便物、国際郵便およびゆうパックが軒並み引受数を減らす中で、ゆうメールのみが前年度比で引受数を増やしている。

誤解されやすいが、ゆうメールが常に普通郵便よりも安いというわけではない。100g以上の重量かつ冊子とした印刷物または電磁記録媒体を送付する場合に限り、普通郵便よりも郵便料金が安くなる。ゆうメールの最低料金は180円なので、100g以下の物を送るならばゆうメールのほうが高くつく。

サービス内容[編集]

利用条件[編集]

  • 冊子とした印刷物又は電磁的記録媒体を内容とするものに限る。
  • 縦・横・高さの合計が170cm以内。
  • 重量3kg以内。
  • 外装には表面に「ゆうメール」、または、これに相当する表示(旧称の「冊子小包」)を明記する。
  • 以下のいずれかの方法で、内容物が確認できるようにする。
    1. 封筒や袋の一部を切り欠く。
    2. 一部に透明な部分を設け内容品の大部分を透視できるようにする。
    3. 密封する場合には、内容品の見本を窓口で提示する。

差出方法[編集]

差出方法は、郵便窓口のほか、郵便ポストにも差出できる。郵便料金は、切手貼付するか窓口で現金払いする。なお、後納、受取人払、着払も利用できる。

配達方法[編集]

郵便受けに配達する。郵便受けに入らないほど大型のゆうメールは手渡し配達となる。普通郵便の配達担当者が普通郵便と同時に配達する。日曜・祝日の配達は行わない。

補償(損害賠償)[編集]

滅失や毀損があった場合に郵便料金が返金される。ただし、損害賠償を請求する者は、その郵便料金を払ったことを証明する必要がある。

運賃[編集]

基本運賃は、150g以下は180円、150g超250g以下は210円、250g超500g以下は290円 500g超1kg以下は340円 1kg超2kg以下は450円、2kg超3kg以下の590円までの6段階。

大口割引[編集]

大口割引として、

  1. 同時または1か月間に500個以上発送する場合に運賃を割り引く「特別運賃(1)」(通称:特月間1)
  2. 同時または1か月間に5,000個以上発送する場合に更に運賃を割り引く「特別運賃(2)」(通称:特月間2)

がある。

1年間に3,000万個以上発送する超大口利用者は、重量4kgまで利用できる。

なお、佐川急便の「飛脚ゆうメール」のように、他の運送事業者が「大口利用者」となって、自社で引き受けた荷物を日本郵便経由で配送する事例も存在する。

大口割引適用時における特例[編集]

特別運賃が適用され料金後納とする場合、内容物の制限が緩和され、信書でなければ冊子としない印刷物も内容物とすることができる。 また、民間のメール便対抗策として通販大手のAmazonなど超大口出品者向けに追跡サービスを提供しているが一般には公表していない。(#追跡ゆうメール参照)

合わせて利用できるオプションサービス[編集]

ゆうメール関係のサービス[編集]

追跡ゆうメール[編集]

約款に規定されていないサービスで、一部の大口事業者しか差し出しできない。バーコードがついており、追跡番号を使用することで配送状況の確認が出来る。メール便を強く意識したサービスといえる。なお、配達日の朝に一括して配達完了の端末入力が行われるので(今は年かが配達完了してからバーコード入力することが多くなった)、追跡サービスで「配達完了」と表示されていても実際にはまだ配達されていないことがある[要出典]。最悪の場合、追跡サービスで「8時に配達完了」と表示されても、実際の配達が18時ということもありうる。郵便受けに入らず、受取人が留守の場合は、集配郵便局に持ち戻りになるため、配達完了の入力を取り消す取扱いになっている。約款に規定されていないサービスであるため、種別の表示方法は決められていないが、荷物の宛名面に黒地の白抜き文字で「ゆうメール追跡」と表示している事例が多い。

なお、2010年10月から、日曜・祝日にも配達を行う。

このサービスは以前は正式名称がなかったため、「バーコード付き冊子小包」、「バーコード付きゆうメール」などとも呼ばれていたが、現在、郵便局のホームページでは「追跡ゆうメール」又は「ゆうメール(追跡情報を入力する普通扱いのもの)」と記載されている。

心身障害者用ゆうメール[編集]

日本郵便が指定する図書館と身体に重度の障害がある者または知的障害の程度が重い者との間で、図書を貸出しまたは返却のために発送する際に低料金で利用できる。重量3kg以内。

外装には表面に「図書館用ゆうメール」と(図書館から差し出すものについては、これに加え図書館の名称および所在地を)明記しなければならない。

商標問題[編集]

「ゆうメール」は、ダイレクトメール業者の株式会社札幌メールサービスが2004年に商標登録[3]しており、同社は東京地裁に使用差し止めを求める訴訟を起こした。2012年1月12日、東京地裁は日本郵便による商標権侵害を認め、「ゆうメール」の使用差し止めを命じた[4]

その後、日本郵便は控訴したが、2012年9月13日知財高裁飯村敏明裁判長)で和解が成立した。和解内容は明らかになっていないが、日本郵便が「ゆうメール」の商標を使用できる内容とみられる[5]

脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]