「西遊記 (2006年のテレビドラマ)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
10行目: 10行目:
== 内容 ==
== 内容 ==
*[[中国]]の古典小説『[[西遊記]]』をモチーフにしながらも、登場人物の設定を変更したりオリジナル[[キャラクター]]が登場するなど大幅に改編している。
*[[中国]]の古典小説『[[西遊記]]』をモチーフにしながらも、登場人物の設定を変更したりオリジナル[[キャラクター]]が登場するなど大幅に改編している。
*普段は馬の[[玉龍]]は今作では外されて登場せず、四人全員徒歩で旅をする。また、[[キン斗雲|筋斗雲]]も雲ではなく羽根で描写されている。
*普段は馬の[[玉龍]]は今作では外されて登場せず、四人全員徒歩で旅をする。これは最終回で悟空が三蔵法師は「自らの足で」天竺までの道を歩んだことを老僧たちに言う伏線となった。また、悟空の[[キン斗雲|筋斗雲]]も雲ではなく羽根で描写されている。
*ただし、三蔵法師役を女優が演じる点(なお、西遊記のモデルとなっている大唐西域記では、三蔵法師は男である)は、日本テレビで1978年に放送されたドラマ・[[西遊記シリーズ]]で故・[[夏目雅子]]が演じて以来続く流れを踏まえている。
*ただし、三蔵法師役を女優が演じる点(なお、西遊記のモデルとなっている大唐西域記では、三蔵法師は男である)は、日本テレビで1978年に放送されたドラマ・[[西遊記シリーズ]]で故・[[夏目雅子]]が演じて以来続く流れを踏まえている。
*日本テレビ版に比べ完成度が著しく低いとの批判が多い。
*日本テレビ版に比べ完成度が著しく低いとの批判が多い。

2006年12月6日 (水) 09:31時点における版

西遊記』(さいゆうき)は、フジテレビ系で2006年1月9日から3月20日(3月27日は総集編を放送)まで毎週月曜日21:00~21:54(初回・最終回は30分拡大)に放送された月9ドラマ。1話完結形式、全11話。ハイビジョン制作。

テレビ宮崎では1週遅れの土曜16:30~17:24、テレビ大分では1週遅れの月曜16:55~17:49、青森テレビでは1週遅れの土曜13:00~13:54に放送。

2007年7月(予定)に映画化が決定している。(ドラマの6~7話の間の金角・銀角の話)

連続ドラマ化されたのは、1978年~1980年堺正章主演『西遊記・西遊記II』(日本テレビ)、1994年の唐沢寿明主演『新・西遊記』(日本テレビ)に続いて3作目。単発の1993年の本木雅弘主演も含めると4作目。

内容

  • 中国の古典小説『西遊記』をモチーフにしながらも、登場人物の設定を変更したりオリジナルキャラクターが登場するなど大幅に改編している。
  • 普段は馬の玉龍は今作では外されて登場せず、四人全員徒歩で旅をする。これは最終回で悟空が三蔵法師は「自らの足で」天竺までの道を歩んだことを老僧たちに言う伏線となった。また、悟空の筋斗雲も雲ではなく羽根で描写されている。
  • ただし、三蔵法師役を女優が演じる点(なお、西遊記のモデルとなっている大唐西域記では、三蔵法師は男である)は、日本テレビで1978年に放送されたドラマ・西遊記シリーズで故・夏目雅子が演じて以来続く流れを踏まえている。
  • 日本テレビ版に比べ完成度が著しく低いとの批判が多い。
  • ちなみに孫悟空は仲間のことを「なまか」と言うが、当時撮影が遅れ気味だった第5話に限り「なかま」と言っていた。
  • 原作と今までのドラマ版と違い、孫悟空は今作品では三蔵法師の一番弟子ではなく、三番目の弟子で一番弟子は沙悟浄という設定。
  • 最終回には初代西遊記で孫悟空を演じた堺正章がゲスト出演し、新旧の主人公が本編で共演した。
  • 最終回の翌週の3月27日に放送された特別番組「西遊記ウッキー祭り」で、映画化及び続編製作が決定したことが公表された。
  • 2006年5月19日 カンヌ国際映画祭にて映画製作発表が行われる。(会場には孫悟空役の香取が衣装で登場)
    • クランクインは今秋、公開は来夏を予定。(来年正式コンペ出品を表明。)
    • キャストはドラマ版と同じ。内容は<原作の中で最大の敵が出てくる傑作エピソードを使う>との事。敵役に金角・銀角が登場するようである(キャストは今のところ不明)。また、「ドラマではやりきれなかったアクションをしっかりしたい(香取)」「ドラマよりもう少し大人のテイストを出したい(フジテレビドラマ製作センター室長)」とのコメントも。

評価

初回の視聴率は大変高かったが、1978年の『西遊記(堺正章主演)』を観た世代からは毎回のストーリー展開が非常にテンポが悪く、アクションドラマであることを売りにしながらアクションシーンを大幅に省いたため、爽快感にも欠けると不評で視聴率は回を追うごとに下がっていき、セットが「まるでドリフのコントのように子供騙しだ」と製作予算の低さを揶揄したような意見は多く、映画化に疑問を持つものも多い。製作側の西遊記の理解度もおおいに疑問点が多く、特に悟空の「天国に行きたいか、地獄に行きたいか!?」という決めセリフに理解度の低さが表れている(天国という言葉はキリスト教の世界観であり仏教の世界観では絶対に使わない)。その他にも、原作はおろか、過去に放映されたシリーズ2作すらスタッフはまともに観ていないのではないか?と言われるほど、矛盾点は数え切れない程多数ある。「学芸会同然、あるいはそれ以下」という厳しい評価を下す視聴者も多い。一方で、「心」をテーマにしたストーリーは幼い子供を持つ親達からは好評価を得た(細木数子もその点を誉めていた)。その為、最近の月9として比較すると視聴率は良かったものの大人層からの支持が悪いという結果に終わった。

キャスト

メインキャスト

石から生まれた石猿で高度な戦闘能力を有するが、五百年間、釈迦に封印されていた(しかし、最終回までは釈迦の顔を知らなかったので、矛盾が生じる)。三蔵に解放されて以降、天竺までの旅のお供をすることになる。聞き分けのない幼い子供のように荒っぽい性格だが、本来はどんなに裏切られても人を信じる心を持ち続ける純粋な持ち主で凶悪な妖怪に対しては誰よりも強い正義感を見せる。人間になるのが夢。戦う時に妖怪に対して決め台詞を言うのが、毎回のお約束。

前項でも述べた通り、本作では原作と過去に映像化されたテレビドラマ版とは異なり、三蔵の一番弟子ではなく三番目の弟子という設定。筋斗雲も雲ではなく羽根の形をしている。分身の術や巨大化、変身といった術はなく、本作では如意棒や筋斗雲、第1話での敵である牛魔王と虫に変身する力以外の術は披露していない。

本作では三蔵の一番弟子という設定(本来は三番弟子)。クールでキザで頭は良いが、かなりの女好き。頭の皿を見せるのが恥ずかしいため、いつも頭を布で隠しているというシャイな一面を持つ。しかし、面倒見は良く、弟子たちのまとめ役といった感じだが、毒舌なために周りから顰蹙を買うこともある。元は混世魔王の配下で多くの人間を手にかけてきたという暗い過去を持ち、天竺へ行く目的はその罪を償うためだという。戦闘能力は悟空に次いで高く、キレの良いアクションを披露している。

三蔵の二番目の弟子(従来と同じ)。食いしん坊で泣き虫で損な役回りが多いが、本来は純粋で誰にも負けない勇気の持ち主で我慢強い。猪の一族の子供だったが、豚として生まれたためにいつも皆からいじめられていた。しかし、一族が存亡の危機にあるため、一族を代表して三蔵の弟子となり、天竺を目指す。戦闘能力は他の弟子程ではないが、かなり嗅覚が良い。 『妖怪の国』の回にて、食べると妊娠する魔力を持った木の実を食べてしまい、男性だが子豚(後に八恵と名付けられる)を出産。

殺伐とした世を救うため、天竺まで三人の弟子を従えて取経の旅に出る。高貴で頑固な人物であるが、周りから何かを責められるとすぐに泣き出してしまい、妖怪の前でも立ちすくんでしまう。また、弟子たちに説教するよりも説教されることの方が多く、頼りなく思われている。その反面、弟子たちに対して常に大らかな心で接するため、絶大な信頼を得ている。弟子たちの悪口に対してはどんな状況にあっても怒りを露わにする。母親を混世魔王に殺された過去を持つ。

原作にはないオリジナルキャラクター。三蔵一行の旅先に現われては盗みを働いている。悟空に対して密かに想いを寄せている一面もあり、本気で結婚を考えたこともある。実は滅法国の女王・羅刹女の娘。

原作にはないオリジナルキャラクター。天上界の役人で悟空たちが退治した妖怪を連行するのが役目の老人。それなりの身分や地位を持った人物であるが、スケベで軽い性格なために三蔵の弟子たちからは尊敬されておらず、悟空からクソジジイと呼ばれている。しかしながら、三蔵たちが牢獄で囚われの身となっている時には助け出したりする等、三蔵たちのことを陰ながら見守っている心の暖かい人物でもある。

ゲスト

第一巻
第二巻
第三巻
第四巻
  • 金魚(きんぎょ):須藤理彩(第11巻にも出演)
  • 岩傑(がんけつ):武藤敬司
  • お水様(おみずさま):半海一晃=霊感大王(れいかんだいおう)
  • 海龍(かいりゅう):桑波田達彦
  •  :岡田賢二
  •  :斉藤隆介
  •  :荒谷望誉※全日本プロ・レスリング
  •  :雷陣明※全日本プロ・レスリング
  •  :諏訪間幸平※全日本プロ・レスリング
  •  :ブルート一生※全日本プロ・レスリング
第五巻
第六巻
  • 修周(しゅうしゅう):成宮寛貴=鶏肖魔人(けいしょうまじん)
  • 冥蘭(めいらん):釈由美子
第七巻
第八巻
第九巻
第十巻
第十一巻(最終回)
春休み突入祭り

スタッフ

テーマ曲

  • 主題歌:『Around The World』/ MONKEY MAJIK
  • 挿入歌:『モンキーマジック』/ ゴダイゴ(最終回のみ)

サブタイトル・放送日・視聴率

各話 放送日 サブタイトル 視聴率
第一巻 2006/01/09 天竺へ!! 悟空と仲間たちの旅が始まる!!・火の国 29.2%
第二巻 2006/01/16 美人姉妹と豚の恋!?・温泉の国 24.8%
第三巻 2006/01/23 再会、母よ! 夢かなう寺の怪・夢の国 23.8%
第四巻 2006/01/30 激辛!! 砂の国の腕ずもう大会・砂の国 22.5%
第五巻 2006/02/06 悟空がパパになる!?・子供の国 22.1%
第六巻 2006/02/13 武勇伝!!新しい仲間・森の国 20.6%
第七巻 2006/02/20 熟女になった悟空!?・幽霊の国 21.2%
第八巻 2006/02/27 タイムスリップ!!過去への旅・時の国 20.9%
第九巻 2006/03/06 最強妖怪の罠・花の国 20.7%
第十巻 2006/03/13 妖怪の国凛凛の意外な正体!!・滅法国 20.5%
第十一巻 2006/03/20 天竺!愛と勇気と感動の最終回!!未来へ・天竺 24.7%
スペシャル 2006/03/27 春休み突入スペシャル!!西遊記ウッキー祭り!悟空も悟浄も八戒も三蔵も!みんなで一緒にGO!WEST 20.2%
(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ)

CD

  • 西遊記オリジナルサウンドトラック

書籍

  • 西遊記 ドラマノベライズ

DVD

  • DVD-BOX 7枚組(本編6枚+特典ディスク)

 発売日:2006年12月15日/予定価格:22.800円(税抜き)
※初回(予約)限定:オリジナルピンズセット / 共通:豪華版飛び出す絵本仕様
※特典映像(予定)
 ・番線番組「チビカツはじめてのひとり旅」(2006年1月9日放送)・CGメイキング
 ・猪八戒の「西遊記」万歳!(『めざましテレビ』内の番宣コーナー)
 ・西遊記~THE MOVIE~

  • DVD単品 VOL.1~VOL.6

 発売日:VOL.1:2007年5月25日・VOL.2~VOL.6:2007年6月8日/予定価格:各3.800円(税抜き)

関連項目

外部リンク

フジテレビ系 月曜9時
前番組 番組名 次番組
危険なアネキ
(2005.10.17 - 2005.12.19)
西遊記
(2006.1.9 - 2006.3.20)
トップキャスター
(2006.4.17 - 2006.6.26)