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太田洪量

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おおた ひろかず

太田 洪量
生誕 1944年(79 - 80歳)
東京都
国籍 日本の旗 日本
出身校 京都大学工学部原子核工学科
肩書き 全国大学連合原理研究会会長
国際勝共連合会長
世界平和連合会長
世界日報社取締役
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太田 洪量(おおた ひろかず[1]、おおた こうりょう[2]1944年昭和19年〉 - )は、日本宗教家政治活動家日韓古代史研究家。全国大学連合原理研究会(J-CARP)の初代会長を務めた。国際勝共連合会長、世界平和連合会長、世界日報社取締役などを歴任。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の「777双」の一人[3]

経歴

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東京都に生まれる。直後に熊本県疎開熊本県立熊本高等学校卒業。1963年、京都大学工学部原子核工学科に入学。在学中は片山泰久教授に師事した[2]

統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の教理「統一原理」を研究する団体である全国大学連合原理研究会(J-CARP)が発足[4]。太田は初代会長に就任した[5]。教団創始者の文鮮明から「共産主義と徹底して戦ってほしい」と言われた太田は東京大学の原理研究会のメンバーたちととともに「勝共理論」を勉強し、東大駒場キャンパスで日本民主青年同盟(民青)に対し理論闘争を行った[6]

1970年10月21日、統一教会の合同結婚式「777双祝福式」が韓国で開催[7][8]。太田も参加し、郁惠という名の女性と結婚した[3][5]

1986年より日韓古代史の研究を始め、2015年に著書『恨を解く』を発行した[2][9]

2007年4月1日、統一教会のパラグアイアスンシオン支部の責任者と土地管理会社「ビクトリア」社長を兼任していた太田は、日本人秘書、パラグアイ人の関係者2人とともに現地で誘拐された。同月10日、日本人秘書が解放され、同月20日、身代金140万ドル(約1700万円)と引き換えに太田と関係者2人が解放された[10][1][11]

2012年10月28日、「777双祝福42周年記念祝賀会および777家庭会総会」が千葉県浦安市で開催され、太田は777家庭会の議長に選出された[3]

2013年3月25日、統一教会の関連団体の国際勝共連合世界平和連合の「新春のつどい」が都内で開催。あわせて、太田の国際勝共連合会長就任式も行われた[12][13]。同年、太田は世界平和連合会長にも就任した[14][15]

同年6月30日、安倍晋三首相は自民党本部の総裁応接室で、太田、日本統一教会会長の徳野英治、全国祝福家庭総連合会総会長の宋龍天と面談した[注 1]。面談には、萩生田光一、安倍の実弟の岸信夫、国際勝共連合の幹部2人が同席した[21][22][注 2]。安倍は、4日後に公示を控えた参院選に比例区から立候補する北村経夫の当落予想について徳野、太田らと協議し、徳野に北村の支援を直接依頼した[29]。出席者のあいだで、教団側が全国組織を生かして北村の票の積み上げをすることが確認された[21][29][30]。7月1日に日本経済新聞が配信した「30日の首相動静」には「13時9分 萩生田副幹事長、岸信夫衆院議員」とあるのみだった[22]。2024年9月17日付の朝日新聞が安倍ら8人が並んだ記念写真を公表するまで、教団トップの徳野、宋、太田がその場にいたことは伏せられていた[31]。7月21日投開票。北村は知名度も低く「当選には程遠い」と言われていたが[16]、自民党が比例代表で獲得した18議席中、15位で初当選した[32]

2017年4月13日、国際勝共連合の大学生団体「勝共UNITE」は「外交・安全保障」「共産主義」「憲法改正」の3つのトピックの講義動画を公式YouTubeチャンネルで配信。太田はそのうちの共産主義の講義を受け持った[33]。太田は韓鶴子の宣託を守り、「反日、韓国支持」を頑固に貫いたが、他の国際勝共連合メンバーから「それでは日本の政治家に嫌われる」と反感を持たれたといわれる[34]

同年、太田は国際勝共連合会長と世界平和連合会長を退任。また、徳野英治が統一教会の関連団体のUPFジャパン(天宙平和連合の日本支部)議長を退任。後任には、梶栗玄太郎の長男の梶栗正義が3団体のそれぞれの役職に就任した[35][36][37]

著書

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  • 恨を解く 古代史から紐解く日韓関係(2015年9月、アートヴィレッジ)
  • 新・恨を解く 日本書紀から幕末まで(2020年6月、アートヴィレッジ)

脚注

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注釈

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  1. ^ 総裁応接室のテーブルに資料を広げ、安倍が宋龍天と徳野英治と向き合い、そのあいだに太田が座る写真が2024年9月17日付の朝日新聞朝刊に掲載された。元渉外担当の信者はTBSの取材に応じ、「宋総会長は日本語ができないので、韓国語ができる太田さんが通訳している可能性がある」と証言した[16]。2016年6月、安倍は、徳野と宋の妻の李海玉[17]を首相官邸に招待した[18][19]。2023年5月23日、宋は世界平和統一家庭連合の世界会長に就任した[20]
  2. ^ ジャーナリストの鈴木エイトは、朝日新聞で「勝共連合の幹部2人」と記されている人物はそれぞれ、国際勝共連合副会長、世界平和連合副会長、UPFジャパン理事の渡辺芳雄[23][24]と、国際勝共連合理事長、世界平和連合事務総長の横田浩一[25][26][27]だろうと述べている[28]

出典

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  1. ^ a b パラグアイにおける邦人誘拐事件(被害者の保護)について”. 外務省 (2007年4月20日). 2022年9月22日閲覧。
  2. ^ a b c 恨を解く / 太田 洪量【著】”. 紀伊國屋書店. 2022年9月22日閲覧。
  3. ^ a b c 「777双祝福42周年記念祝賀会および家庭会総会」開催”. 中和新聞. 光言社 (2013年1月16日). 2022年9月22日閲覧。
  4. ^ 浅見 1987.
  5. ^ a b 『わたしは“洗脳”された』, pp. 133–137.
  6. ^ 国際勝共連合会長からUNITEへのメッセージ”. 勝共UNITE. 2022年9月22日閲覧。
  7. ^ 777双祝福50周年記念祝賀会及び総会”. 世界平和統一家庭連合 (2020年11月17日). 2022年9月22日閲覧。
  8. ^ 真の父母様と統一運動の歴史 1970-1989”. 光言社. 2022年10月12日閲覧。
  9. ^ 日韓親善協会が国交55周年記念し講演会” (2020年12月2日). 2022年9月22日閲覧。
  10. ^ 身柄を解放された太田さんらが記者会見 - パラグアイ”. AFPBB News (2007年4月22日). 2022年9月22日閲覧。
  11. ^ パラグアイにおける邦人誘拐事件について”. 外務省 (2007年4月20日). 2022年9月22日閲覧。
  12. ^ 鈴木エイト (2019年1月16日). “<政界宗教汚染~安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第2回> 自民党安倍政権と統一教会。いつ安倍晋三は「変節」したのか(3/3ページ)”. ハーバー・ビジネス・オンライン. 扶桑社. 2020年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月22日閲覧。
  13. ^ 有田芳生 Twitter 2013年4月15日 午後5:39”. 2022年9月22日閲覧。
  14. ^ 沢伸也、高島曜介 (2024年9月21日). “旧統一教会系の支援、自民党本部に報告 安倍氏面談で支援確認の候補”. 朝日新聞. 2024年9月21日閲覧。
  15. ^ 佐藤航 (2022年9月1日). “旧統一教会関連紙、自民都議が政活費で購読 5年間で13万円支出 都議選で推薦 「支出?どう思うかなんて言われてもさ」”. 東京新聞. 2022年9月22日閲覧。
  16. ^ a b 安倍元総理と旧統一教会の幹部らが選挙直前に“面談”報道 内部文書には「首相からこの方を後援してほしいとの依頼」 教団による選挙支援の実態【報道特集】”. TBS NEWS DIG (2024年9月21日). 2024年9月22日閲覧。
  17. ^ 李海玉先生のメッセージ ~「永遠なるふるさと」に至る道~”. 世界平和統一家庭連合 (2015年8月12日). 2022年10月27日閲覧。
  18. ^ 旧統一教会巡り波乱の国会論戦 岸田総理長男の秘書官登用に批判噴出”. テレビ朝日 (2022年10月5日). 2022年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月26日閲覧。
  19. ^ 第210回国会 衆議院 本会議 第2号 令和4年10月5日”. 国会会議録検索システム. 2024年9月22日閲覧。
  20. ^ HJグローバルニュース (2023年 5月 27日)”. iPeaceTv (2023年5月27日). 2024年9月17日閲覧。
  21. ^ a b 沢伸也、高島曜介 (2024年9月17日). “安倍晋三氏と旧統一教会会長、自民党本部で選挙支援確認か 写真入手”. 朝日新聞. 2024年9月17日閲覧。
  22. ^ a b 6月30日の安倍首相の動静”. 日本経済新聞 (2016年7月1日). 2024年9月17日閲覧。
  23. ^ 『平和大使』2018年3月号”. 平和大使協議会. 2024年9月27日閲覧。
  24. ^ 「国際社会の力で北朝鮮核放棄実現へ」(町田駅 / 渡辺芳雄副会長)”. 国際勝共連合 (2017年9月14日). 2024年9月27日閲覧。
  25. ^ 勝共運動50周年記念インタビュー 元参議院議員 堀江正夫氏に聞く”. 国際勝共連合 (2018年4月20日). 2022年10月17日閲覧。
  26. ^ 「緊急事態基本法、制定を」 長野で安保セミナー開催”. 産経新聞 (2015年11月17日). 2022年10月17日閲覧。
  27. ^ 日韓トンネル推進協議会と統一教会との関係 47都道府県に設置完了”. JC-NET (2022年8月1日). 2022年10月18日閲覧。
  28. ^ 9/25(水) 19:30~ プレミア配信(尾形×望月)【鈴木エイト】”. Arc Times (2024年9月25日). 2024年9月27日閲覧。
  29. ^ a b 沢伸也、高島曜介 (2024年9月18日). “比例候補の当落協議、支援を確認 安倍首相と旧統一教会会長らの面談”. 朝日新聞. 2024年9月18日閲覧。
  30. ^ 「安倍派が飛び抜けて多かった」旧統一教会と政治家“持ちつ持たれつの関係”その実態とは【報道特集】(3/3ページ)”. TBS NEWS DIG. TBSテレビ (2022年7月25日). 2022年11月11日閲覧。
  31. ^ 沢伸也、高島曜介 (2024年9月17日). “トップ面談「比例候補への支援確認の場だった」 安倍氏、旧統一教会会長と面談か”. 朝日新聞. 2024年9月17日閲覧。
  32. ^ 比例区 - 開票速報 - 2013参院選”. 2013参院選挙:朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2022年11月18日閲覧。
  33. ^ 勝共UNITE (2017年4月13日). “Ⅰ 共産主義とは?”. YouTube. 2022年9月22日閲覧。
  34. ^ 鈴木エイト (2020年6月27日). “<政界宗教汚染~安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第28回> 統一教会が組織再編、全摂理機関と共に新包括組織『天の父母様聖会』の傘下に。政治家対策に影響も”. ハーバー・ビジネス・オンライン. 扶桑社. 2022年11月22日閲覧。
  35. ^ 国際勝共連合50年の歩み”. 国際勝共連合. 2022年8月6日閲覧。
  36. ^ 情報求む!山本ともひろ衆議院議員と一緒にアメリカで統一教会イベントに参加した議員は誰だ!?”. やや日刊カルト新聞 (2017年8月1日). 2022年8月6日閲覧。
  37. ^ 日本テレビ『情報ライブ ミヤネ屋』2022年8月5日放送。

参考文献

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  • 『わたしは“洗脳”された―統一協会元会員の証言』新日本出版社、1989年10月。ISBN 978-4406017732 
  • 浅見定雄『統一協会=原理運動―その見極めかたと対策』日本キリスト教団出版局、1987年3月26日。ISBN 978-4818421110 

関連項目

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