関電トンネルトロリーバス
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| 関電トンネルトロリーバス | |
|---|---|
|
黒部ダム駅に停車中の車両 | |
| 基本情報 | |
| 国 |
|
| 所在地 | 長野県、富山県 |
| 種類 | 無軌条電車 |
| 起点 | 扇沢駅 |
| 終点 | 黒部ダム駅 |
| 駅数 | 2駅 |
| 開業 | 1964年8月1日 |
| 廃止 | 2018年11月30日 |
| 所有者 | 関西電力 |
| 運営者 | 関西電力 |
| 使用車両 | 車両の節を参照 |
| 路線諸元 | |
| 路線距離 | 6.1km |
| 線路数 | 単線 |
| 電化方式 | 直流600 V 架空電車線方式 |
| 停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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関電トンネルトロリーバス(かんでんトンネルトロリーバス)は、長野県大町市にある扇沢駅と富山県中新川郡立山町にある黒部ダム駅との間を関電トンネル(5.4 km)を介して結んでいた関西電力の無軌条電車(トロリーバス)の路線である。正式には、関電トンネル無軌条電車と呼称している[1]。
概要[編集]
立山黒部アルペンルートを構成する交通機関の一つであり、路線のほとんどが関電トンネルと称するトンネルを通っていた。このトンネルは関西電力黒部川第四発電所関連施設の建設のための資材輸送用の大町トンネルとして建設され、苦労の末に1958年に貫通した。その後の同発電所竣工により、立山黒部アルペンルートの一部として転用することになり、バスによるトンネル内での通行では排気ガスの問題があったため、1964年の8月1日に無軌条電車線(トロリーバス)として開業したものである。トロリーバスの運行の合間には、黒部ルートとともに工事用車両による工事用資材輸送にも使用されていた。
運営は関西電力(本社・大阪府大阪市)で、同じ運輸業でも、グループ企業の関電アメニックス(北アルプス交通)や黒部峡谷鉄道と違い、関西電力の黒四管理事務所運輸課による直営であった[2]。
路線[編集]
扇沢-黒部ダム間の6.1kmの全線単線で架線電圧は直流600Vであった。旅客数を勘案して発車前にトロリーバスの両数を決めて、それらを1つの「列車」として運行するため、各トロリーバスに運転士が乗り込んでの続行運転となり、最後尾の車両は車両上部の前部・後部表示灯のオレンジ色の灯火を2つ点灯させていた。
関電トンネル内の扇沢起点4.2kmにお互いの車両がすれ違うための中間信号場(鉄道で言えば交換設備)があり、閉塞区間はそこを境に扇沢-信号場、信号場-黒部ダムの2つの区間で構成されている。それにより鉄道による閉塞運転が行われるが、スタフ閉塞式による閉塞運転が採用されている。これは、運行票と呼ばれる通票(スタフ)を使用して行われており、扇沢-信号場間の黄色(A)の運行票を扇沢発の下り最後部の車両に信号場-黒部ダム間の赤色(B)の運行票を黒部ダム発の上り最後部の車両にそれぞれ持たせ、中間信号場に到着した時に、扇沢-信号場間の黄色(A)の運行票を上りの先頭部の車両に信号場-黒部ダム間の赤色(B)の運行票を下り先頭部の車両にそれぞれ渡して閉塞を確保していた。
また、信号機による閉塞も平行して行われ、扇沢駅には出発・場内信号機各1基、中間信号場構内には出発・場内信号機各2基、黒部ダム駅には出発・場内信号機各1基と出発信号機中継用の中継信号機が設置されており、扇沢駅にある運転指令室で本線に支障がないことをトンネル内各所に設置されたカメラによるモニターで確認した上で指令員が扇沢駅と黒部ダム駅の出発信号機を進行現示する。その後、駅構内の軌道分岐上にあるトロリー線のフロック(分岐)に設置されたトロリーカウンターをトロリーバスのトロリーポールが叩きカウンターチェックを受け、中間信号場構内両側の軌道分岐上にあるトロリー線のフロックに設置されたトロリーカウンターをトロリーバスのトロリーポールが叩きカウンターチェックを受け、駅での記憶されたカウンタ数と中間信号場でのカウンタ数が合わなければ閉塞は解除されず、よって中間信号場の出発信号機を進行現示することができないようになっており、中間信号場を出発の際には中間信号場構内両側の軌道分岐上にあるトロリー線のフロックに設置されたトロリーカウンターをトロリーバスのトロリーポールが叩きカウンターチェックを受け、扇沢駅と黒部ダム駅の構内の軌道分岐上にあるトロリー線のフロックに設置されたトロリーカウンターがトロリーバスのトロリーポールが叩きカウンターチェックを受け、中間信号場での記憶されたカウンタ数と扇沢駅と黒部ダム駅でのカウンタ数が合わなければ閉塞は解除されないようになっている。運転指令室の総合表示盤には、トロリーバスの位置と両数・信号現示・工事車両入口にある遮断器の状態が表示され常に指令員が監視していた。
トロリー線は2本で本線下りから見て左側がプラスで右側がマイナスであり、フロックでは絶縁区間を介してプラスとマイナスがを走行中に入れ替わるがトロリーバスの主回路には影響を与えない。またフロックでは、左側進行のため、2本のトロリー線をスプリングで右側に押す方式のスプリング式となっていた。
2019年4月から充電式電気バスによる運行に変更されることになり、2017年8月28日に鉄道事業廃止届が北陸信越運輸局に提出され[3]、2018年11月30日をもってトロリーバスの運行を終了した。充電式電気バスも関西電力黒四管理事務所運輸課が運営する。
路線データ[編集]
- 路線名:なし
- 路線距離(営業キロ):6.1km
- 駅数:2駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし。全線単線(関電トンネル中央部に行き違い設備あり)
- 電化方式:直流 600V
- 閉塞方式:カウンターチェック(台数確認)式・スタフ閉塞式併用
運行形態[編集]
所要時間16分。冬期(毎年12月1日 - 翌年4月中旬)は運休。
車両[編集]
トロリーバス廃止と電気バスへの変更[編集]
2018年11月まで運行していた300形は、1993年から1996年にかけて導入したものであるが、新たな車両に更新するにあたり、運行ルートが中部山岳国立公園内であることから、環境性および運行にかかる経済性等も踏まえ、2019年4月の冬季休業明けよりトロリーバスから電気バスに変更する方針をとり、関西電力は2017年8月28日、北陸信越運輸局に「関電トンネル無軌条電車」の鉄道事業廃止を届け出た[3][4]。
導入が予定される電気バスは、車載パンタグラフからの急速充電で蓄電池に充電する方式をとり、主電動機は三相同期電動機で、トロリーバスの約2倍の出力となる[4]。最高速度はトロリーバスと同様に50km/hとなる予定[4]。座席数が減り(36席→33席)、定員は増加する(72名→80名)[4]。
なお、2018年はトロリーバス運行最終年となるため、関西電力では「トロバスラストイヤーキャンペーン」として、2018年4月15日 - 11月30日の間、各種イベント等を実施した[5]。最終運行日の11月30日には引退セレモニーが行われ、この日のトロリーバス最終便に乗車するには扇沢駅と黒部ダム駅で配布する整理券の提示を必要とするなど、ラストランによる混乱を招かない工夫もされた[6]。
歴史[編集]
- 1963年(昭和38年)
- 1964年(昭和39年)8月1日 - 扇沢駅 - 黒部ダム駅間が開業。トロリーバス運行開始。
- 2017年(平成29年)
- 2018年(平成30年)11月30日 - トロリーバス最終運行日[6]。
- 2019年(平成31年)4月中旬 - 鉄道(トロリーバス)事業を廃止し、充電式電気バス(一般乗合旅客自動車運送事業)[疑問点]に変更予定[3]。
駅一覧[編集]
| 駅名 | 営業キロ | 接続路線 |
|---|---|---|
| 扇沢駅 | 0.0 | 東日本旅客鉄道(JR東日本)大糸線信濃大町駅方面路線バス |
| 黒部ダム駅 | 6.1 | 立山黒部貫光黒部ケーブルカー …黒部湖駅(徒歩約15分) |
脚注[編集]
- ^ 関電トンネル無軌条電車 平成29年度 安全報告書
- ^ “え!?関電が鉄道事業? 今年で最後のトロバスに迫る”. かんでんホンネトーク ミライスイッチ Vol.07. 関西電力株式会社. 2018年12月5日閲覧。
- ^ a b c d 関電トンネルにおけるトロリーバスの電気バスへの変更について - 関西電力株式会社(2017年8月28日)
- ^ a b c d 関電トンネルトロリーバスと電気バスの仕様等 (PDF) - 関西電力株式会社(2017年8月28日)
- ^ 「トロバスラストイヤーキャンペーン」に係るイベント等の概要 (PDF) - 関西電力株式会社(2018年4月10日)
- ^ a b 最終便は乗車券のほかに整理券が必要…ラストランを迎える関電トロリーバス 11月30日 - レスポンス、2018年11月21日
- ^ a b 1963年7月2日運輸省告示第207号「運輸審議会の答申があつた件」
- ^ 北日本新聞2017年7月11日朝刊27面
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 黒部ダムオフィシャルサイト 電気で走る日本唯一のトロリーバス
- 関電トロリーバス - 立山黒部アルペンルート