黒部川第四発電所
黒部川第四発電所(くろべがわだいよんはつでんしょ)は、富山県黒部市の黒部川上流部にある関西電力の水力発電所。通称・略称の黒四発電所(くろよんはつでんしょ)、あるいは単に黒四の名で有名。黒部ダムから水を引いて発電を行っている。2010年、IEEEマイルストーンに認定。
概要[編集]
1958年に世界銀行から3700万ドルの融資を受けるなどし、1963年に完成。また、取水する黒部ダムの建設のためにつくられた「関電トンネル」の工事では冷水と破砕帯との闘いとなり、小説・映画・ドラマ『黒部の太陽』の舞台ともなった。現在、発電は遠隔操作されている。
1961年1月15日発電開始。最大出力33万5000kW(建設当時25万8000kW)2007年現在一般水力発電所(ダム式)による発電能力としては日本第4位(1位は奥只見発電所)、使用水量72.0m3/s、有効落差545.5m。
環境保護および厳冬期の雪崩による被害を避けるべく、この発電施設及び輸送ルートや送水管はすべて地下に作られている。
発電所までのルート[編集]
発電所までのルートは、黒部ダムからのルートと宇奈月温泉側からのルートの2ルートがある。どちらにしても地下を通っていくことになる。ただし、関西電力関係者以外は利用することが出来ず、原則として一般人は通常はどちらのルートからも行くことはできない。
- 黒部ダムからのルートは、黒部ダムから黒部トンネルを通過するルートである。大町市側からなら通年行くことができる。黒部トンネルは、立山黒部アルペンルートの関電トンネルとつながっているが、一般に開放されている関電トンネルと異なり、原則として関西電力関係者以外は通行できない。
- 宇奈月温泉側からのルートは、宇奈月駅から始まる黒部峡谷鉄道を終点の欅平駅まで利用し、欅平駅から関西電力黒部専用鉄道を使うことになる。ただし、関西電力黒部専用鉄道は通年運行するものの黒部峡谷鉄道が冬季は運休するため、通年利用できるルートではない。関西電力黒部専用鉄道も原則として関係者専用である。
なお、2018年現在、関西電力が主催し富山県が協賛する「黒部ルート見学会」に応募し当選すれば、黒部トンネルから黒部川第四発電所を見学して、関西電力黒部専用鉄道に乗車し欅平までのコース、あるいはその逆コースを通行することができる。2018年現在は「黒部ルート見学会」は一般人がこの発電所を見学できるほぼ唯一の方法であるが、2024年6月からは一般開放される予定。[1]
建設資材の輸送[編集]
建設資材等は、北陸本線(現在のあいの風とやま鉄道線)黒部駅より富山地方鉄道本線・黒部支線(旧黒部鉄道)を経由して運搬していた。
省線三日市駅(現黒部駅)に隣接した旧三日市駅と宇奈月駅間は、本来黒部峡谷の電源開発のために敷かれた黒部鉄道であった。旧三日市駅への路線は、1969年(昭和44年)8月17日付で営業が廃止となった。現在では線路は取りはずされて富山地方鉄道電鉄黒部駅や黒部駅のホームなどにそのなごりがあったり、かつての路線の空き地が現在の路線の横に並行する区間があったりする[2]。
登場作品[編集]
NHKの「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」で、この発電所の建設にまつわるエピソードが取り上げられた。これに関連して、2002年の第53回NHK紅白歌合戦において、中島みゆきが発電所に隣接する関西電力黒部専用鉄道の駅構内のトンネル内でその主題歌である「地上の星」を生中継で歌った。映像は関西電力黒部専用鉄道の駅構内はもちろん黒部川第四発電所全体がほぼ地下構造のため、冬の搬入出路同様20km地下を伝い長野県大町市扇沢から送信し、衛星を利用して中継した。
2010年からは、同発電所を舞台として、音楽に中島みゆきの「糸」を使用した、関西電力の企業CM「続く物語」編が放映されている。
隣の駅[編集]
- 関西電力
- 黒部専用鉄道
- 東谷駅 - 黒部川第四発電所前駅
脚注[編集]
- ^ 「断崖の難工事」黒部ダム見学ルート、6年後に一般開放 2018年10月17日朝日新聞記事
- ^ 駅名の変遷は電鉄黒部駅の項を参照。