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日本スカウトジャンボリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本スカウトジャンボリー
石川県珠洲市で開催された第14回日本ジャンボリーの開会式(2006年
主催ボーイスカウト日本連盟
開催日1956年 -
 ウィキポータル スカウト

日本スカウトジャンボリー(にっぽんスカウトジャンボリー、英語: Nippon Scout Jamboree)は、ボーイスカウト日本連盟主催のキャンプ大会であり、日本国内におけるボーイスカウトの最大の行事。数十カ国のボーイスカウト団体が集合する。

1956年昭和31年)に「日本ジャンボリー」(英語: Nippon Jamboree)として初めて開催され、以後4年に一度開催されている。行事の呼称は「NJ」と略表記される場合がある(大会回数を冠して15NJ〈第15回日本ジャンボリー〉などと表記する)。

2018年平成30年)の第17回からは、「日本スカウトジャンボリー」に名称変更。行事の呼称も「NSJ」に変更となった。

開催地と概要[編集]

回数 日付 場所 参加者数 概要 出典
第1回 1956年昭和31年)
8月3日 - 8月6日
長野県軽井沢
地蔵ヶ原(現 軽井沢72ゴルフ
13,000 [1]
第2回 1959年(昭和34年)
8月6日 - 8月10日
滋賀県高島市
饗庭野演習場
17,000
第3回 1962年(昭和37年)
8月3日 - 8月8日
静岡県御殿場市
東富士演習場滝ヶ原駐屯地
26,000
第4回 1966年(昭和41年)
8月5日 - 8月9日
岡山県奈義町
日本原駐屯地
30,000
第5回 1970年(昭和45年)
8月6日 - 8月10日
静岡県富士宮市
朝霧高原
32,600
第6回 1974年(昭和49年)
8月1日 - 8月6日
北海道千歳市
千歳原[注釈 1]
26,200
第7回 1978年(昭和53年)
8月4日 - 8月8日
静岡県御殿場市
東富士演習場滝ヶ原駐屯地
26,270
第8回 1982年(昭和57年)
8月2日 - 8月6日
宮城県白石市
国立南蔵王青少年野営場
30,144
第9回 1986年(昭和61年)
8月2日 - 8月6日
宮城県白石市
国立南蔵王青少年野営場
31,173
第10回 1990年平成2年)
8月3日 - 8月7日
新潟県上越市(旧中郷村)・
妙高市(旧妙高村
関山演習場
31,972
第11回 1994年(平成6年)
8月3日 - 8月7日
大分県竹田市
久住高原
30,914
第12回 1998年(平成10年)
8月3日 - 8月7日
秋田県北秋田市
森吉山麓高原
26,740
第13回 2002年(平成14年)
8月3日 - 8月7日
大阪府大阪市
舞洲スポーツアイランド
20,588 「第23回アジア太平洋地域ジャンボリー
初の都市部での開催
第14回 2006年(平成18年)
8月3日 - 8月7日
石川県珠洲市
りふれっしゅ村鉢ヶ崎
20,654
第15回 2010年(平成22年)
8月2日 - 8月8日
静岡県富士宮市
朝霧高原[3]
19,382 大会期間が4泊5日から6泊7日に延長
第16回 2013年(平成25年)
7月31日 - 8月8日
山口県山口市
きらら浜
14,340 「第30回アジア太平洋地域スカウトジャンボリー」
第17回 2018年(平成30年)
8月4日 - 8月10日
石川県珠洲市
りふれっしゅ村鉢ヶ崎
13,414 大会期間4泊5日
日本スカウトジャンボリーに名称を変更[注釈 2]
第18回 2022年令和4年)
8月4日 - 8月10日
分散開催 10,000 開催方式は初の分散開催 [1][4]
第19回 2026年(令和8年)
8月4日 - 8月10日
広島県神石郡神石高原町
神石高原ティアガルテン[5]
[6]

参加資格[編集]

参加スカウトは、第1回から第5回までは団ごとの参加で、2級を取得したものは人数関係無く全員が参加可能だったが、スカウト人口の増加によって会場の収容人数が厳しくなったため、第6回から都道府県連盟や県連の地区内で、1隊40人の派遣隊(指導者4人、上級班長4人、スカウト8人×4班)を編成し、参加する方式を第15回まで採った。

また、第15回までは2級スカウト以上で各派遣隊隊長が認めた者のみという規定が存在したが、スカウト数の減少や参加できない年代が存在することを受け、第16回以降はボーイスカウト及びベンチャースカウト(開催年度に小学校6年生以上、高校3年生以下のスカウトを参加の主体とする)という条件に変更された。第17回からは、原隊参加も可能となり、原隊の班が全員参加できることになった(従来の派遣隊方式も可能)。

その他のキャンプ大会[編集]

ベンチャースカウト大会[編集]

日本ベンチャーとも呼称。主に高校生年代のスカウト(ベンチャースカウト、旧シニアースカウト)を参加対象としている。4年に一度開催され、現在までに6回実施されている[1]。なお、NVと略表記される場合がある(大会回数を冠して6NV(第6回日本ベンチャー)などと表記する)。

回数 日付 場所 出典
第1回 1984年(昭和59年)7月27日 - 8月3日 宮城県・南蔵王山麓 [1]
第2回 1988年(昭和63年)7月29日 - 8月5日 静岡県朝霧高原
第3回 1992年(平成4年)8月3日 - 8月11日 滋賀県あいば野
第4回 1996年(平成8年)7月29日 - 8月4日 島根県三瓶山
第5回 2000年(平成12年)7月29日 - 8月4日 大分県久住高原
第6回 2004年(平成16年)8月2日 - 8月7日 関東平野一帯
第7回 2009年(平成21年)8月(ベンチャー月間) 全国各地

第7回大会の開催年は、本来なら2008年(平成20年)だが、第10回日本アグーナリーの開催年にあたるため、翌2009年(平成21年)に開催することになった。また、2009年(平成21年)8月の1か月を「ベンチャー月間」とし、全国を6ブロックに分け各ブロックがそれぞれの地方の特色を活かした活動基地を開設する全国規模での大会になる予定だった。しかし、新型インフルエンザの蔓延が危惧され、2009年(平成21年)5月20日の理事会において開催中止とすることが決定された[7]

ローバースカウト[編集]

名称 日付 場所 出典
ローバームート’91 1991年(平成3年) 山梨県・山中野営場
ローバームート'93 1993年(平成5年)8月17日 - 8月21日 北海道・国営滝野すずらん丘陵公園内「青少年山の家」
ローバームート'97 1997年(平成9年)8月26日 - 8月31日 兵庫県・兎和野高原
ムート2001 2001年(平成13年)8月7日 - 8月12日 愛知県・新城吉川野営場
スカウトムート2005 2005年(平成17年)8月19日 - 8月24日 山梨県・山中野営場
RCJクエスト2016in高萩 2016年(平成28年)9月17日 - 9月19日 茨城県・「大和の森」高萩スカウトフィールド
RCJ フォーラム2017 2017年(平成29年) 大阪府貝塚市
RCJ Re:Quest2018 in 高萩 2018年(平成30年)8月23日 - 8月26日 茨城県・「大和の森」高萩スカウトフィールド
RCJ フォーラム2020 2020年(令和2年) オンライン
RCJ RCJX 2021年(令和3年) オンライン
日本ローバームート2024 2024年(令和3年)9月3日 - 9月8日 栃木県・那須野営場 [8]

スカウトムートは、ローバースカウトおよびその年代のスカウトを参加対象としており、1991年から2005年まで4年に一度開催されていた[9]。その後、2005年(平成17年)以降日本連盟主催のスカウトムートが開催されていなかったため全国ローバースカウト会議(RCJ)主催行事としてムート復活を目標にQuestが2016年(平成28年)に開催された。2024年に19年ぶりとなる日本ローバームート2024が開催される予定である[8]

日本アグーナリー[編集]

主に障害者スカウトを参加対象としている。4年に一度開催され、現在までに11回実施されている。なお、NAと略表記される場合がある(大会回数を冠して11NA(第11回日本アグーナリー)などと表記する)。大会テーマソングとして「かがやけアグーナリー」が存在する。

回数 日付 場所 出典
第1回 1973年(昭和48年)8月17日 - 8月20日 愛知県県立愛知青少年公園 [1]
第2回 1976年(昭和51年)7月30日 - 8月3日 愛知県・県立愛知青少年公園
第3回 1979年(昭和54年)8月3日 - 8月7日 大阪府大阪市長居公園
第4回 1983年(昭和58年)8月5日 - 8月9日 兵庫県・嬉野台生涯教育センター
第5回 1987年(昭和62年)7月31日 - 8月4日 静岡県御殿場市国立中央青年の家
第6回 1991年(平成3年)7月25日 - 7月29日 東京都オリンピック記念青少年総合センター
第7回 1995年(平成7年)7月26日 - 7月30日 新潟県・国立妙高少年自然の家
第8回 1999年(平成11年)8月5日 - 8月9日 愛媛県松山市・野外活動センター
第9回 2003年(平成15年)7月31日 - 8月4日 石川県珠洲市・りふれっしゅ村鉢ケ崎
第10回 2008年(平成20年)7月31日 - 8月4日 兵庫県神戸市しあわせの村
第11回 2011年(平成23年)8月2日 - 8月6日 滋賀県希望が丘文化公園
第12回 2016年(平成28年)8月12日 - 8月16日 静岡県富士宮市・富士山麓山の村
第13回 2024年(令和6年)8月8日 ‐ 8月12日 福島県猪苗代町国立磐梯青少年交流の家 [10]

第10回大会の開催年は、本来だと2007年(平成19年)だが、第21回世界スカウトジャンボリーの開催年にあたるため、翌2008年(平成20年)に開催することになった。また、第13回の開催年は本来だと2020年(令和2年)だが、新型コロナウイルス感染症の拡大を鑑み、2024年(令和6年)に延期となった[10]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ちとせばら、陸上自衛隊東千歳駐屯地隣接の北海道大演習場東千歳地区[2]
  2. ^ (略号NJ→NSJ)、開催回数は継続

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 全国事業の記録”. ボーイスカウト日本連盟100周年特設サイト. ボーイスカウト日本連盟. 2023年12月23日閲覧。
  2. ^ 千歳原 - 第6回日本ジャンボリー” (PDF). 千歳市. 2019年8月17日閲覧。
  3. ^ 第15回日本ジャンボリー 公式サイト”. ボーイスカウト日本連盟. 2010年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年9月19日閲覧。
  4. ^ ボーイスカウト日本連盟 (2022年5月12日). “初の「全国・分散型キャンプ大会」として展開 18回日本スカウトジャンボリーを開催”. PR TIMES. 2022年6月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月17日閲覧。
  5. ^ 神石高原で8000人キャンプ」『読売新聞』2024年6月25日。2024年7月5日閲覧。
  6. ^ 神石高原町役場 (2024年6月17日). “【広島県神石高原町】第19回 日本スカウトジャンボリー開催決定!~人口8000人 挑戦のまちの夏に8000人の若人が集結~”. PR TIMES. 2024年7月8日閲覧。
  7. ^ 日本ベンチャー2009の開催中止について”. 日本ボーイスカウト福岡県連盟 (2009年5月23日). 2022年8月17日閲覧。
  8. ^ a b イベント・事業”. 全国ローバースカウト会議 (2020年8月28日). 2024年7月5日閲覧。
  9. ^ RCJについて”. rcjweb.jp. 全国ローバースカウト会議 (2023年4月5日). 2024年7月8日閲覧。
  10. ^ a b キャンプを通じて障害者に理解深める 8月8日から日本アグーナリー 福島県猪苗代町 ボーイスカウト連盟”. 福島民報. 2024年7月5日閲覧。

関連項目[編集]